余談1:01月24日 《保菌獣/Infected Vermin》
拙訳では「《黒死病/Pestilence》と同じで、自身を生け贄に捧げる動きをしていた」とした場所の原文は「just like a Pestilence that can kill itself」。
単純に「can kill itself」だけ見ると「全体ダメージ効果で自身(保菌獣)が死ぬ」という話かな、とも思ったけど「just like a Pestilence」とあるので「他にクリーチャーがいなくなると自身が死んでしまう(他のカードの効果ではなく、自身のカードの効果で墓地に落ちる)」という意味にとってみた。それを前提に後半部分も訳しているので、ここが間違っていると全体の訳がおかしいことになってしまうけど、まあ、あってると思う。
余談2:01月26日《金属細工師/Metalworker》
英語で「Mono-Brown」と呼ばれていたけど、アーティファクトはもうBrownじゃなくなってしまったよ、という話。アーティファクトの枠が変わると決まったとき、日本でもまったく同じことがささやかれてたなあ、とちょっと懐かしかった。
そういえばアーティファクトの枠って2回変わってたな。1回目の変更後のデザインがあまりに「白」と似すぎていて混乱を招く、という理由で、よりはっきりと白との違いを鮮明にした今のバージョンになったはず。
余談3:01月27日《毒腹のオーガ/Poisonbelly Ogre》
26日におまけとしてつけた記事を編集しているときのこと。引用文のHTMLを間違ってアップしてしまった結果、引用文の入れ子構造が作れることが分かったので、試しにフォーマットを変えてみた。
前々から「カードテキストを先に持ってきたほうが分かりやすいよな。まずどういったカードかを紹介してから、その裏話って順番であるべきだ」と思っていたので、そのようにしてみた。個人的には、分かりやすくなった、と思ってる。
余談4:01月28日《踊る円月刀/Dancing Scimitar》
第4版の頃から「こいつ、妙にタフネス高いなー」と思っていたので、今回の記事には納得。なるほどね、確かに動く剣が相手のときには、《稲妻/Lightning Bolt》1発じゃ動きを止めない気もするし、《大気の精霊/Air Elemental》を倒すことは出来なくても足止めするくらいのことは出来そうな気がする。
余談5:ミラディン包囲戦 みんなでプレビュー・投票所
ミラディン包囲戦のカードを強い/気に入ったと思った順に1位から5位まで選ぶ企画に乗ってみた。投票所では第5位までということだったのでなんとか5枚までしぼってみたけど、他にも気になったカードたちがいたので、ここに書いてみる。
ちなみに実戦経験がここ数年皆無に等しいので、順位の付け方は「イラストとフレイバーテキストがカッコいいカード」。そんな条件なのでフレイバーテキストを持ってないカードはそれだけで除外。投票所に1位から5位を書いたので、ここでは6位から10位を書いてみる。
【10位】訓練する徒食者 (3)
「ヴォルショクのフレイル、ヴィリジアンの盾、ロクソドンの剣……
タジール、モリオックの鉤をもってきて、新人を組み立てて来い」
― ニューロックの工作員、ヴァイ・コヴァルト
・フレイバーテキストに出て来る装備品をちゃんと装備してるコミカルなロボがかわいい。
【9位】形勢一変 (1)(青)
「精神無き軍勢など来るに任せろ。天賦の力を見せてやる」
― ニューロックの非正規兵、ヴァリル
・という言葉+神の怒りのような迫力あるイラストなのに効果は-2/-0なのがかわいい。
【8位】蜃気楼のマイア (3)
それは秒の隙間に隠れてファイレクシア人をやり過ごす
・イラストも含めて逃げてるだけなのに、言い回しが妙にカッコいい。
【7位】勝利の伝令 (3)(白)(白)(白)
墜落は天空をも掻き乱し、輝ける勇者を目覚めさせた
・なんかファンネル飛ばしてきそうなモビルスーツっぽいのが目覚めてるんだけど。
【6位】ミラディンの血気 (緑)
我らの地にファイレクシアの堕落の入る余地なし!
・凛とした美しいお姉さんにこんな勇ましいこと叫ばれたら、そりゃ戦うしかない。
余談6:カード名が殺されるとき
いや、ほんと、なんでウェールズ地方をスコットランドと勘違いしたのか、今も分からない。恥ずかしすぎる。でも指摘してもらえて本当に良かった。ありがとうございます。
とはいえ、このコラムは本当に苦労したので、目をつぶって「えいやっ」と訳した場所がたくさんある(すいません)。他にもとんでもないポカミスをしている可能性が高いので、あえて全部さらしてみる。
なんでゼウスのひたいなんだろう、と思って調べてみたところ、なんでも戦いの神としても知られている女神アテナは、ゼウスのひたいから武装済みの状態で生まれたらしい。ゼウスとかアテナとか色々悩んだ挙句に、まあ、諦めた次第。
色々ツッコミどころはあると思うけど、なんと言っても訳すのに悩んだのは「multiverse-spanning end result of flavor」。
おそらく「今まで長いことマジックのセット出してきたよ。色んな次元を舞台にしたセットを出してきたよ。その長い期間の中で、自然とつちかわれてきたマジックフレイバーというものがあるんだよ」と言いたいんだろうな、と思った。それをどうやって原文に即した形で和文にしようかと考えた結果が、まあ、上にある拙訳ということ。
もっと上手い訳があるはずだよなあ、と散々悩みつつも、このままじゃ訳が進まないと思って、とりあえず上記のとおり訳してみた。
なお、いまだに「Skinny on」の意味がよく分からない。表面に張り付くとかなんとかなんだけど「まとわりつく」って意味が転じて「詳しい情報を知りたがる」みたいな感じなんだろうか。難しい。
大きく間違ってはいないと思うんだけど、じゃあ合ってるのかと聞かれたら視線をそらしてしまいそう。要は「particular conjunction of game play mechanics」という言葉をどうするか、という話。
全力は尽くした。今はこれが精一杯(ふところから万国旗を取り出しつつ)。
ローウィンの《薄れ馬/Wispmare》という「Elemental」の何が「Greater」なのかさっぱり分からなかったので、ばっさり無視した。ごめんなさい。
Zaphod という単語は今時点でマジックのカード名には使われていないけど、ググッてみるといくつかMTGの公式サイト(読者によるコメント?)がヒットするんだけど、結局よく分からなかった。「Throat Wolf」みたいに一部で有名な都市伝説ネタ?
原文の「Call It What It Is Dilemma」の各単語は大文字。「ハリネズミのジレンマ」や「囚人のジレンマ」のように有名な言い回しなのかと思って調べてみたけど、よく分からない(「囚人のジレンマ」はイカサマに関するコラムでも出てきたな、そういえば)。
これも、もっとハマる訳がありそうだけど、時間との兼ね合いでギブアップ。
拙訳では「《黒死病/Pestilence》と同じで、自身を生け贄に捧げる動きをしていた」とした場所の原文は「just like a Pestilence that can kill itself」。
単純に「can kill itself」だけ見ると「全体ダメージ効果で自身(保菌獣)が死ぬ」という話かな、とも思ったけど「just like a Pestilence」とあるので「他にクリーチャーがいなくなると自身が死んでしまう(他のカードの効果ではなく、自身のカードの効果で墓地に落ちる)」という意味にとってみた。それを前提に後半部分も訳しているので、ここが間違っていると全体の訳がおかしいことになってしまうけど、まあ、あってると思う。
余談2:01月26日《金属細工師/Metalworker》
英語で「Mono-Brown」と呼ばれていたけど、アーティファクトはもうBrownじゃなくなってしまったよ、という話。アーティファクトの枠が変わると決まったとき、日本でもまったく同じことがささやかれてたなあ、とちょっと懐かしかった。
そういえばアーティファクトの枠って2回変わってたな。1回目の変更後のデザインがあまりに「白」と似すぎていて混乱を招く、という理由で、よりはっきりと白との違いを鮮明にした今のバージョンになったはず。
余談3:01月27日《毒腹のオーガ/Poisonbelly Ogre》
26日におまけとしてつけた記事を編集しているときのこと。引用文のHTMLを間違ってアップしてしまった結果、引用文の入れ子構造が作れることが分かったので、試しにフォーマットを変えてみた。
前々から「カードテキストを先に持ってきたほうが分かりやすいよな。まずどういったカードかを紹介してから、その裏話って順番であるべきだ」と思っていたので、そのようにしてみた。個人的には、分かりやすくなった、と思ってる。
余談4:01月28日《踊る円月刀/Dancing Scimitar》
第4版の頃から「こいつ、妙にタフネス高いなー」と思っていたので、今回の記事には納得。なるほどね、確かに動く剣が相手のときには、《稲妻/Lightning Bolt》1発じゃ動きを止めない気もするし、《大気の精霊/Air Elemental》を倒すことは出来なくても足止めするくらいのことは出来そうな気がする。
余談5:ミラディン包囲戦 みんなでプレビュー・投票所
ミラディン包囲戦のカードを強い/気に入ったと思った順に1位から5位まで選ぶ企画に乗ってみた。投票所では第5位までということだったのでなんとか5枚までしぼってみたけど、他にも気になったカードたちがいたので、ここに書いてみる。
ちなみに実戦経験がここ数年皆無に等しいので、順位の付け方は「イラストとフレイバーテキストがカッコいいカード」。そんな条件なのでフレイバーテキストを持ってないカードはそれだけで除外。投票所に1位から5位を書いたので、ここでは6位から10位を書いてみる。
【10位】訓練する徒食者 (3)
「ヴォルショクのフレイル、ヴィリジアンの盾、ロクソドンの剣……
タジール、モリオックの鉤をもってきて、新人を組み立てて来い」
― ニューロックの工作員、ヴァイ・コヴァルト
・フレイバーテキストに出て来る装備品をちゃんと装備してるコミカルなロボがかわいい。
【9位】形勢一変 (1)(青)
「精神無き軍勢など来るに任せろ。天賦の力を見せてやる」
― ニューロックの非正規兵、ヴァリル
・という言葉+神の怒りのような迫力あるイラストなのに効果は-2/-0なのがかわいい。
【8位】蜃気楼のマイア (3)
それは秒の隙間に隠れてファイレクシア人をやり過ごす
・イラストも含めて逃げてるだけなのに、言い回しが妙にカッコいい。
【7位】勝利の伝令 (3)(白)(白)(白)
墜落は天空をも掻き乱し、輝ける勇者を目覚めさせた
・なんかファンネル飛ばしてきそうなモビルスーツっぽいのが目覚めてるんだけど。
【6位】ミラディンの血気 (緑)
我らの地にファイレクシアの堕落の入る余地なし!
・凛とした美しいお姉さんにこんな勇ましいこと叫ばれたら、そりゃ戦うしかない。
余談6:カード名が殺されるとき
いや、ほんと、なんでウェールズ地方をスコットランドと勘違いしたのか、今も分からない。恥ずかしすぎる。でも指摘してもらえて本当に良かった。ありがとうございます。
とはいえ、このコラムは本当に苦労したので、目をつぶって「えいやっ」と訳した場所がたくさんある(すいません)。他にもとんでもないポカミスをしている可能性が高いので、あえて全部さらしてみる。
拙訳:
マジックのカードが、その鎧兜を一部のすき無く着込み出陣の準備を万端に整え、完成品として世に出るその遥かな前段階として
原文:
before it’s ready to leap from your booster pack, fully formed and armored out of the forehead of Zeus,
なんでゼウスのひたいなんだろう、と思って調べてみたところ、なんでも戦いの神としても知られている女神アテナは、ゼウスのひたいから武装済みの状態で生まれたらしい。ゼウスとかアテナとか色々悩んだ挙句に、まあ、諦めた次第。
拙訳:
先に言っておくが今日のコラムはマジックのスマートで美しい外見(そとづら)の話ではない。多元宇宙にまたがって長いスパンで培われてきたフレイバーに関する集大成に他ならない。
原文:
today’s column is not about Magic’s beautiful and sleek exterior, its precisely conceived, multiverse-spanning end result of flavor.
色々ツッコミどころはあると思うけど、なんと言っても訳すのに悩んだのは「multiverse-spanning end result of flavor」。
おそらく「今まで長いことマジックのセット出してきたよ。色んな次元を舞台にしたセットを出してきたよ。その長い期間の中で、自然とつちかわれてきたマジックフレイバーというものがあるんだよ」と言いたいんだろうな、と思った。それをどうやって原文に即した形で和文にしようかと考えた結果が、まあ、上にある拙訳ということ。
拙訳:
登場人物の目から見た世界やローウィンに眠っている不思議など
原文:
looking for in-character monologues and the skinny on the mysteries of Lorwyn
もっと上手い訳があるはずだよなあ、と散々悩みつつも、このままじゃ訳が進まないと思って、とりあえず上記のとおり訳してみた。
なお、いまだに「Skinny on」の意味がよく分からない。表面に張り付くとかなんとかなんだけど「まとわりつく」って意味が転じて「詳しい情報を知りたがる」みたいな感じなんだろうか。難しい。
拙訳:
それによって君は、そのカードの持つ一連のメカニズムを他のカードから区別している。
原文:
It’s how you specify that particular conjunction of game play mechanics that the card represents.
大きく間違ってはいないと思うんだけど、じゃあ合ってるのかと聞かれたら視線をそらしてしまいそう。要は「particular conjunction of game play mechanics」という言葉をどうするか、という話。
拙訳:
フレイバー&機能的な要素を持ち合わせた複雑な迷路のようなシステム、クリーチャータイプ。そこをあえてつらい思いをしながら手探りで進むとき、私は自虐的な喜びをおぼえる。
原文:
I get goobish, slightly masochistic pleasure out of exploring the flavomechanical labyrinth that is the creature type system.
全力は尽くした。今はこれが精一杯(ふところから万国旗を取り出しつつ)。
拙訳:
ローウィンに収録されているいくつかの精霊(Elemental)はこのルールを守れているかかなり怪しい。例えば《薄れ馬/Wispmare》は馬(Horse)のサブタイプを持っていない。
原文:
Some of the greater elementals in Lorwyn cut it pretty close to the bone on this rule-Wispmare doesn’t have the Horse type, for example.
ローウィンの《薄れ馬/Wispmare》という「Elemental」の何が「Greater」なのかさっぱり分からなかったので、ばっさり無視した。ごめんなさい。
拙訳:
当たり前のことだが《ドラゴン狩りのザホッド/Zaphod the Dragon Hunter》と名づけたからといって、それがドラゴンのサブタイプを持っている必要はない。
原文:
Of course, it’s okay to call a card Zaphod the Dragon Hunter without it being a Dragon.
Zaphod という単語は今時点でマジックのカード名には使われていないけど、ググッてみるといくつかMTGの公式サイト(読者によるコメント?)がヒットするんだけど、結局よく分からなかった。「Throat Wolf」みたいに一部で有名な都市伝説ネタ?
拙訳:
時のらせんブロックで、私たちは「ジレンマとしか言いようのないジレンマ」と私が呼ぶ状態に何度も陥った。
原文:
We came upon what I call the Call It What It Is Dilemma a lot in Time Spiral block.
原文の「Call It What It Is Dilemma」の各単語は大文字。「ハリネズミのジレンマ」や「囚人のジレンマ」のように有名な言い回しなのかと思って調べてみたけど、よく分からない(「囚人のジレンマ」はイカサマに関するコラムでも出てきたな、そういえば)。
拙訳:
そのカードには、もうどうしようもなくその名前をつけざるを得ないときもある。
原文:
Sometimes a card just wants a certain name and damn the torpedoes.
これも、もっとハマる訳がありそうだけど、時間との兼ね合いでギブアップ。
コメント
これはわりと良く使われる俗語でして、「トクダネ」とか「内部情報」とかいった意味です。
このテの語を調べるには、Urban Dictionaryが役に立つと思います。
tp:/www.urbandictionary.com/
>ローウィンの《薄れ馬/Wispmare》という「Elemental」の何が「Greater」なのかさっぱり
あはは、そうですね。
英語のこういうgreaterには大した意味はないので、適当にあしらっとけばいいと思います。
「ローウィンの偉大なる精霊たちの中には~」とでも書いておけば、十分greaterの顔を立てているでしょう。
>Zaphod
Zaphod Beeblebroxですね!
SFの登場人物なので、知らなければどうしようもないですね。
でも、ドラゴンを狩ったりはしてなかったような気がします。
>Call It What It Is Dilemma
いや、これはまさに、この節でDougが説明している状況を一言で表したものでしょう。
「名は体を表すのジレンマ」とでも言いましょうか。
ああ、なるほど。「Skinny = 情報」で「the skinny on B」が「Bの情報」となるわけか。
「of」とか「in」でなくて「on」をとるんですね、これ。暗記物だな。
Urban Dictionaryってのも色々載ってて面白いので、もっと見てみます。
> 英語のこういうgreaterには大した意味はないので、適当にあしらっとけばいいと思います。
いや、ほら「Greater Gargadon」と「Lesser Gargadon」がいるじゃないですか、MTGには。
個人的には「Horde of Notions」あたりがGreater Elementalです。
> Zaphod Beeblebroxですね! SFの登場人物なので、知らなければどうしようもないですね。
しまった、「Zaphod MTG」でググッたのが敗因か。情報提供ありがとうございました。
でも、確かに分からなかったでしょうね、こういうのは。
「銀河ヒッチハイクガイド」は「一度は読まなくちゃいけないSFリスト」に入れっぱなしです。
余談ですが、去年、中東のラジオでラジオドラマ版が再放送してました。聞いてないですけど。
> いや、これはまさに、この節でDougが説明している状況を一言で表したものでしょう。
言い回しっぽいと、どうしても既存の何かを疑ってしまうんですよ。
単に知識量を増やせという話に終わってしまうのが難点です。