Kavu Titan / カヴーのタイタン (1)(緑)
クリーチャー - カヴー(Kavu)
キッカー(2)(緑)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(2)(緑)を支払ってもよい。)
カヴーのタイタンがキッカーされていた場合、それはその上に+1/+1カウンターが3個置かれた状態で戦場に出るとともに、トランプルを持つ。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kavu+Titan/

 ここ最近、私はFFL(フューチャーフューチャーリーグの略。新セットの発売後に訪れるであろう使用セットを用いた環境で行われるプレイテスト用のリーグ)に参戦せず、通常のプレイテストに参加していた。

 しかし時間に追われるようになってからというもの、他のR&Dメンバーの作ったデッキを使うようになった(ああ、そうそう、私のデッキ構築能力は実にお粗末なものだ。少なくとも対戦相手が見たら驚くようなカードを入れつつも勝てるようなデッキは組めない)。

 ある週、私はRandyから赤緑デッキを借りた。その週は4戦を4勝0敗で終えることが出来た。その週の全勝はR&Dメンバーの中で私だけだった。

 Randyはその最終戦を観戦していた。試合が終わると彼は私に、それは《灰色熊/Grizzly Bears》じゃないぞ、と言った。それは《カヴーのタイタン/Kavu Titan》だぞ、と。

 新たな情報を手に入れた私は、次の週に4戦して2勝2敗となった。

 ここで得た教訓は貴重なものだ。

 単なる熊だと思って使っていたときは、アグレッシブに攻めることができた。しかし一度それが《カヴーのタイタン/Kavu Titan》だと気づいてしまった私は、しばしばそれを5/5のクリーチャーとしてプレイできるようになるまで手札に温存するようになってしまったのだ。

Metathran Zombie / メタスランのゾンビ (1)(青)
クリーチャー - メタスラン(Metathran) ゾンビ(Zombie)
(黒):メタスランのゾンビを再生する。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Metathran+Zombie/

 これは実は同型再販だ。マジックに相当詳しくないと気付かないだろうけどね(オリジナルはザ・ダークの《The Drowned》だ(註12)。Ga’aark(註13)の嫌いなアレさ)。
(註12) 《The Drowned》
 元々の《メタスランのゾンビ/Metathran Zombie》はクリーチャータイプにメタスラン(Metathran)が含まれておらず、《Drowned》の完全同型再版だった。
 ちなみにメタスランがクリーチャータイプに含まれるようになったのは、お察しの通り、通称「大規模クリーチャータイプ更新」と呼ばれる2007年09月のアレ以来。

(註13) Ga’aark
 リンク先は以下のURL。
 ゾンビに関する記事で、Ga’aarkというゾンビがゾンビという種族の地位向上を訴えている。彼に言わせると《Drowned》はダメダメらしい。
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr61


Molimo, Maro-Sorcerer / マローの魔術師モリモ (4)(緑)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー - エレメンタル(Elemental)
トランプル(このクリーチャーが、自身をブロックしているすべてのクリーチャーを破壊するのに十分な戦闘ダメージを割り振る場合、あなたはその残りのダメージを防御プレイヤーかプレインズウォーカーに割り振ってもよい。)
マローの魔術師モリモのパワーとタフネスはそれぞれ、あなたがコントロールする土地の数に等しい。
*/*
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Molimo%2C+Maro-Sorcerer/

 これは名前にMaroが含まれる3枚目のカードだ。

 さらに私たちの市場調査によると最も人気のあるカードだ。

 偶然だと思うかい? 気づいてない人のために書いておくと、このカードはレジェンドで人気のあった伝説のクリーチャー、《黒き剣のダッコン/Dakkon Blackblade》を作り直したものだ。

Noble Panther / 気高き豹 (1)(緑)(白)
クリーチャー - 猫(Cat)
(1):気高き豹はターン終了時まで先制攻撃を得る。
3/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Noble+Panther/

 開発中、長いことこいつは3マナ 3/3 先制攻撃 というシンプルなクリーチャーだった。開発の終盤になって、チームはそれじゃちょっと強すぎると考えたため、変更が加えられた。

Plague Spitter / 疫病吐き (2)(黒)
クリーチャー - ホラー(Horror)
あなたのアップキープの開始時に、疫病吐きは各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれ1点のダメージを与える。
疫病吐きが戦場から墓地に置かれたとき、疫病吐きは各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれ1点のダメージを与える。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Plague+Spitter/

 インベイジョンをデザインする際、私たちは(Richard Garfieldの一番最初のマジックの対戦相手をつとめた)Barry Reichという人物がデザインしたSpectral Chaosというセットを参考にするところから始めた。

 その中からいくつものカードがインベイジョンに使われることになったが、その中でも特にBarryのカードとして思い出されるのはこの《疫病吐き/Plague Spitter》(Barryのセットでは《Screaming Mimis》という名だった)と各種の版図(Domain)カード(デザイン中は「バリーのカード(Barry’s Card)」と呼ばれていた)だ。

Power Armor / 力の鎧 (4)
アーティファクト
版図 ― (3),(T):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで、あなたがコントロールする土地の中の基本土地タイプ1種につき+1/+1の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Power+Armor

 はっきり言っておくが私はメカが嫌いだ。

 大嫌いだ!

 クリテイティブチームの分野でこれよりも嫌いなものがあるとすればたった1つだけ、ポータルセカンドエイジの銃器だ。

Probe / 調査 (2)(青)
ソーサリー
キッカー(1)(黒)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(1)(黒)を支払ってもよい。)
カードを3枚引き、その後カードを2枚捨てる。調査がキッカーされていた場合、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Probe/

 あまりに目立たないデザインだったためのチェックの目を逃れたカードの1つがこれだ。

 《調査/Probe》はキッカーを払うことで君だけが2枚捨てるはずだったところを、相手にも2枚捨てさせることができる。問題はそのとき君だけがカードを3枚も引けるというところだ。

 おそらくこの呪文がプレイヤーに多少好まれるところとなったのもそのあたりが理由だろう。

Pyre Zombie / 火葬のゾンビ (1)(黒)(赤)
クリーチャー - ゾンビ(Zombie)
あなたのアップキープの開始時に、火葬のゾンビがあなたの墓地にある場合、あなたは(1)(黒)(黒)を支払ってもよい。そうした場合、あなたの墓地から火葬のゾンビをあなたの手札に戻す。
(1)(赤)(赤),火葬のゾンビを生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。火葬のゾンビはそれに2点のダメージを与える。
2/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Pyre+Zombie/

 マルチカラーのクリーチャーをデザインする楽しみの1つは、その2色に共通して見られる特色のうち、特に皆の興味を引けるものを探すことだ。

 この《火葬のゾンビ/Pyre Zombie》を作り始めた際、私は黒のクリーチャーが持っている「自力で何度も墓地から戻ってくる能力」を気に入っていることに気づいた。つまり私が赤から探すべき能力はこのクリーチャーを生け贄に捧げる能力だ。

 様々なアイデアを吟味したが、結局はシンプルイズザベストという結論に戻った。

Raging Kavu / 怒り狂うカヴー (1)(赤)(緑)
クリーチャー - カヴー(Kavu)
瞬速
速攻
3/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Raging+Kavu/

 これはインベイジョンのプレリリース・カードになったカードだ。

 私はこのカードのデザインについてたくさんの質問をもらった。これの持っている2つの能力は相性が悪いように見える、という点でだ。

 インスタント速度で呼び出された場合、速攻は意味がないように思われ、また速攻を活かすべくプレイしたならインスタントで召喚できるというメリットは活かせない。さて、なぜこのようなデザインになったのか?

 これこそ私が主題的有用性(Thematic Utility)と呼ぶものだ。

 何が言いたいのかと言うと、クリーチャーが持っている2つの能力は「同じテーマに紐づいている」ということだ(《怒り狂うカヴー/Raging Kavu》の場合、素早いクリーチャーである、ことがそれだ)。

 このクリーチャーは、能力を2つ同時に用いることに主眼が置かれているのではなく、どちらかというと、2つの異なる技を隠し持っているということを表したいのだ。

 こういったデザインをすることはあまりない。しかし私はこれが2つの能力をフレイバー的に上手く調和させることが出来たおかげで生まれたいいカードだと思っている。

Recoil / はね返り (1)(青)(黒)
インスタント
パーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。その後そのプレイヤーはカードを1枚捨てる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Recoil/

 私がデザインしたインベイジョンの全てのマルチカラー・カードの中で(ちなみに結構な枚数をデザインしたつもりだ)、これが私のお気に入りだ。

 これはシンプルでエレガントで、そのうえそれぞれの色の特徴をちゃんと持っている。

 しかしそこに加えられている一工夫は、これら2つの能力が組み合わせられることによって、それぞれの色が持っていない全く新しい能力が生み出されているという点だ。こういったカードはデザイナーをダメにする。なぜならあまりに素晴らしすぎて同じようなカードを大量に作りたくなってしまうからだ。

 しかし実際はそうはならなかった。なぜなら気が狂うほどに難しいことだからだ。このカードを作れたことを誇りに思うよ。

Rith, the Awakener / 煽動するものリース (3)(赤)(緑)(白)
伝説のクリーチャー - ドラゴン(Dragon)
飛行
煽動するものリースがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたは(2)(緑)を支払ってもよい。そうした場合、色を1色選ぶ。その後、選ばれた色のパーマネント1つにつき、緑の1/1の苗木(Saproling)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
6/6
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Rith%2C+the+Awakener/

 元々、これら5匹の伝説のドラゴン(おそらく今となっては、伝説のクリーチャー - ドラゴン と言うべきだろうが)はタップを必要とする強力な能力を持っていた。開発チームは誰もが、何かおかしい、と感じてはいたが、何週間ものあいだ、それを具体的に指摘できるメンバーはいなかった。

 最終的に「それ」に気づいたのは私だった。

 ドラゴンはカッコいい……ドラゴンは「それで攻撃したくなる」くらいカッコいい。

 しかし与えられた起動型能力(Activated Ability)は強すぎて、そのためにしかドラゴンたちを使わざるを得なかった。つまり、何が起きたかというと、その素晴らしいドラゴンたちは決して攻撃に使われることはなかったということだ。

 これじゃつまらない。

 そこで私が提案したのは、攻撃に向かわせたときにしか得られないボーナス的な何かに彼らの能力を変えたらどうかということだった。こうすればカードは前の能力とは逆に「プレイヤーがしたいことをするよう、強制するカード」になる。こうやって君らの知っている(そして大好きな)伝説のドラゴンたちが生まれたというわけさ。

Samite Archer / サマイトの射手 (1)(白)(青)
クリーチャー - 人間(Human) クレリック(Cleric) 射手(Archer)
(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを1点軽減する。
(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。サマイトの射手はそれに1点のダメージを与える。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Samite+Archer/

 これも、見事な対称性を持った2つの各色の能力を見つけることが出来た例の1つだ。

Seer’s Vision / 予見者の幻視 (2)(青)(黒)
エンチャント
あなたの対戦相手は自分の手札を公開してプレイする。
予見者の幻視を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーの手札を見て、カードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Seer%27s+Vision/

 忘れられがちだが、インベイジョンにはアンコモンに「全体的な効果+生け贄に捧げることで使える使い捨ての効果」を持つマルチカラーのエンチャントメントのサイクルがある(《天使の盾/Angelic Shield》、《ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya》、《予見者の幻視/Seer’s Vision》、《くすぶるタール/Smoldering Tar》、そして《真の木立ち/Sterling Grove》だ)。

 サイクルを生み出すインスピレーションの元となったのは、この《予見者の幻視/Seer’s Vision》だ。

Skizzik / スキジック (3)(赤)
クリーチャー - エレメンタル(Elemental)
キッカー(赤)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(赤)を支払ってもよい。)
トランプル、速攻
終了ステップの開始時に、スキジックがキッカーされていない限り、それを生け贄に捧げる。
5/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Skizzik/

 トリビア好きな君のために書いておくと、《スキジック/Skizzik》は能力を得るためではなく失わせるためにキッカーを払う唯一のカードだ。

Sleeper’s Robe / 潜伏工作員のローブ (青)(黒)
エンチャント - オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは畏怖を持つ。(それは黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってはブロックされない。)
エンチャントされているクリーチャーが対戦相手に戦闘ダメージを与えるたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sleeper%27s+Robe/

 このカードはつけられたクリーチャーを《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》に変えることが出来る(ちなみに《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》は、Jon Finkelがデザインしたインビテーショナルカードだ)。

Spite / 悪意 (3)(青)
インスタント
クリーチャー呪文でない呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Spite
Malice / 敵意 (3)(黒)
インスタント
黒でないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Malice

 分割カードをデザインしているとき、もっとも最初に作られたのがこの《悪意 & 敵意/Spite & Malice》だ(インベイジョンに限った場合の話。アングルード2のためにも分割カードのセットがデザインされていた)。

 このカードは分割カードのデザインを非常に難しいものにした。

 なぜなら2つの効果がそれぞれ互いを補完する関係にある分割カードが作れる、ということが最初の試みで分かってしまったからだ。《悪意/Spite》は《敵意/Malice》の破壊できないものをカウンターしてくれる(ああ、はいはい、そのとおり、黒いクリーチャー以外の話だ)。

 私たちは全ての分割カードを同じようなデザインにしようと試みたが、すぐに気づかされたのは、《悪意 & 敵意/Spite & Malice》が単なるまぐれ当たりに過ぎなかったということと、そう簡単に繰り返せることではない、ということだった。

Stand / 抵抗 (白)
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを2点軽減する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Stand
Deliver / 救難 (2)(青)
インスタント
パーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Deliver

 言葉遊びが大好きな君のために書いておこうか。

 この《抵抗 & 救難/Stand & Deliver》は、個々のカード名の単語が「単体で使われた際の意味」と「成句として使われた際の意味」が異なるという点でユニークだ。

 Standは単体では「邪魔されずに放っておかれる」ことを指すが、成句として使われた際のStandの意味は「立ちあがる」という意味になる。Deliverは「A地点からB地点へものを移動させる」ことを指すが、成句として使われた際には「言葉に言い表す」という意味になる(註14)。

 きっとどこかの誰かが、私と同じように、こういう話を面白がってくれていると信じているよ。
(註14) 「言葉に言い表す」
 原文では「to express in words」となっていたため、上記のとおり訳してみたけど「Stand and Deliver」を英英辞典などでいくら調べても Deliver にそういう意味があると解説しているものが(探した限りでは)1つも見つけられなかった。
 以下は調査先の一例。
 http://www.phrases.org.uk/meanings/331200.html(リンク先は英語)


Tek / テク (5)
アーティファクト クリーチャー - ドラゴン(Dragon)
テクは、あなたが平地(Plains)をコントロールしている限り+0/+2の修整を受け、あなたが島(Island)をコントロールしている限り飛行を持ち、あなたが沼(Swamp)をコントロールしている限り+2/+0の修整を受け、あなたが山(Mountain)をコントロールしている限り先制攻撃を持ち、あなたが森(Forest)をコントロールしている限りトランプルを持つ。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Tek

 なんで名前がこんなに短いのか、って? そうしないとテキストが収まりきらなかったからさ。

Tsabo’s Decree / サーボの命令 (5)(黒)
インスタント
クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開し、選ばれたタイプのすべてのクリーチャー・カードを捨てる。その後そのプレイヤーがコントロールする選ばれたタイプのすべてのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Tsabo%27s+Decree/

 このカードは、インベイジョンが開発されていた当時の環境を跳梁跋扈していたレベルデッキに対抗するために生まれた。

Tsabo’s Web / サーボの網 (2)
アーティファクト
サーボの網が戦場に出たとき、カードを1枚引く。
マナ能力でない起動型能力を持つ土地は、それのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Tsabo%27s+Web/

 このカードは《リシャーダの港/Rishadan Port》への回答として生まれた。

 まったくサーボときたら流行りのカードやデッキを叩くのが大好きなんだよ。

Utopia Tree / ユートピアの木 (1)(緑)
クリーチャー - 植物(Plant)
(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナ1点を加える。
0/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Utopia+Tree/

 開発中、ほんの少しのあいだだけ、このクリーチャーのコストは(緑)だけだった。

Void / 虚空 (3)(黒)(赤)
ソーサリー
数字を1つ選ぶ。点数で見たマナ・コストが選ばれた数字に等しい、すべてのアーティファクトとすべてのクリーチャーを破壊する。その後プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開し、土地でないカードのうち、点数で見たマナ・コストが選ばれた数字に等しいカードを、すべて捨てる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Void/

 このカードは、点数で見たマナコストに関する除去について考えながらぶらぶらと散歩していたときに思いついた。

 私は場にあるカードと手札を同時に攻撃するカードが欲しかったが、どの色もそれにふさわしく思えなかった。しかし2色で考えるとぴたりとハマったんだ。

Wax / 増進 (緑)
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Wax/
Wane / 衰退 (白)
インスタント
エンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Wane/

 この《増進 & 衰退/Wax & Wane》も名前の変更を迫られたカードだ。

 私がつけた名前は《プライド & 偏見/Pride & Prejudice》であったが、ネーミングチームは現実にある作品の名前(註15)を参照すべきではないと考えたため、今の名前になった。
(註15) 現実にある作品の名前
「Pride & Prejudice」という名前の小説および映画が実在する。
 邦題は「プライドと偏見」。


Yawgmoth’s Agenda / ヨーグモスの行動計画 (3)(黒)(黒)
エンチャント
あなたは、各ターンに呪文を1つしか唱えられない。
あなたは、あなたの墓地にあるカードをプレイしてもよい。
いずれの領域からでも、あなたの墓地にカードが置かれる場合、代わりにそれを追放する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Yawgmoth%27s+Agenda/

このカードの当初の(実際には印刷されることのなかった)日本語訳(註16)は「Yawgmoth’s Day Planner」だった。
(註16) 日本語訳
 実際に当時どのような日本語訳がされたかは不明だが、ここで使われている Day Planner という言葉には「日記帳」や「ビジネス手帳」のような日用品のイメージがある。おそらく「ヨーグモスの日記帳」辺りだったのではないかと推測してみる。


 さて、これで今日の仕事は終わりだ。

 このコラムから、インベイジョンに関するトリビアを大量に仕入れることが出来たかな? 今回に限ったことじゃないが、君が私の記事にどのような感想を抱いたのか、気になるところだ。

 次回は主に皆からのお便りを取り扱いと思っているので、またお付き合い頂きたい。

Mark Rosewater

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