余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 コメント欄でも指摘があったけれど、今週のテーマはどうやら「骨」だった模様。月曜日から順に「背骨 (Spine)」「髑髏 (Skull)」「骨 (Bone)」「顎骨 (Jarbone)」「甲殻 (Carapace)」だった。最後の1枚だけ、微妙に仲間外れっぽい気もする。

余談2:今週の意訳

 まず02月15日の《髑髏カタパルト/Skull Catapult》。こっちは大した違いはない。
原文:
 We can further refine this information via Skull Catapult, which seems to assert that no matter how big a creature is, its skull will do exactly 2 damage.

拙訳:
 この情報については《髑髏カタパルト/Skull Catapult》を通じて、より深く分析することが出来る。《髑髏カタパルト/Skull Catapult》の示すところによると、いかに巨大なクリーチャーであったとしても、その髑髏はちょうど2点のダメージしか与えないらしいのだ。

 最後の「ちょうど2点のダメージしか与えない」という訳。原文では「ちょうど2点のダメージを与える」という意味でしかなく「たったの」という意味は含んでない。だけど「クリーチャーがどんなに大きくても」という前情報から、どうしても「2点しか」って言いたかった。

 次は02月17日の《顎骨のスカルキン/Jawbone Skulkin》。
原文:
 Kithkin medics sometimes use noggle hoof pulp in their concoctions. This is a little surprising, because Noggles are sentient creatures.

拙訳:
 キスキンのメディックはときどきノッグルの蹄の髄を調合に用いているらしい。ノッグルが知性を持つ生き物であることを考えると、これは少々意外な話だ。

 要は「Concoction」と「Sentient」をどう訳すという話。前者は「調合した薬」か「混ぜ合わせたカクテル」という意味があって、まあ、メディックだしここは調合薬だろう、と。

 後者の「Sentient」だけど、これは基本的に「鋭敏な、敏感な、感覚が優れている」というような意味合いらしい。だから最初は「~を作るというのに、感覚が鋭い動物を原料とするなんて、ちょっと不思議だね」という話なのかと思って「Concoction」は「麻酔薬」なのかな、と思ったりもした。

 いや、ほら、感覚を鈍らせる薬を作るのに感覚が鋭い動物を材料にする、ってのは不思議かな、と思ったわけ。

 ただそこであらためて「Concoction」をいくら調べても、特定の薬(麻酔薬、麻痺させる薬など)の意味合いはないらしいし、さらにノッグル族を調べてみると、こいつらいわゆる「知的生命体」らしいことが分かって、ってことは、こういうことなのかな、と訳したのが上記の拙訳。

 うーん。やっぱりどっか間違ってるかもしれない。でもイーブンタイドで世界が変貌してしまった結果、陽気なキスキンたちもそういった倫理的に眉をひそめたくなるようなことをするようになった、と考えるとしっくり来る気もする。

余談3:《Cardboard Carapace》

 どうでもいいことかもしれないけど、このカードってレアなのね。枚数集めないと意味が無い上に大した効果でもないのにレア。ひどい話だ。

 あと銀枠にツッコむなよ、って言われそうだけど気になったのはカードテキストの「あなたの墓地、手札、ライブラリーにあるCardboard Carapaceカードを数えない」。いや、そもそもライブラリーにあるのを数えるときはどうするんだよ、とか思った。

 「1、2、……えーと、全部で5枚かな」
 「え? 4枚しかなくない?」
 「いや、ライブラリーにあと1枚あるから」
 「それ、本当?」
 「本当だってばさ」

余談4:世界侵略:インベイジョン決戦/Body Snatchers of the Invasion

 某ブログでこの翻訳が紹介されていた。それ自体は嬉しいことで、別に何も問題ないんだけど、紹介文に書かれていた一言が面白かったので逆にここで紹介してみる。

 面白かった箇所を引用すると「今になってこの記事を翻訳の選択にした理由は良く分からない」。

 ですよねー。

 訳した本人も自分の今回の記事を見るたびに、書き出しの「インベイジョン週間へようこそ!」で吹き出しそうになる。世間がミラディン包囲戦の話題で花盛りというこの時期に、なんで「インベイジョン週間にようこそ」やねん、と思う。

 ちなみに理由は自分でもハッキリとは思い出せない。

 多分、この元記事で上がっているどれかのカードの裏話がMTG Wikiに紹介されていて、その裏を取りに行ったら面白そうな記事を発見した、とかそんな感じじゃないかな。考えられるカードは《Kangee, Aerie Keeper / 巣を守るものカンジー》辺りかも。

余談5:プライベートの話

 自己紹介に書いてあるように住んでるのは中東で、先週のエジプトで起きたあれやこれやの余波がこれまた見事に中東全体に飛び火しており、そこかしこが大変なことになってる。

 民主化を望む一般市民によるデモに対して、それを押さえつけようとする専制国家、という図式は分かりやすく「善」と「悪」に見えてしまいがちだけど、実際に色んな立場の話を聞くとやっぱり色々と複雑だということが分かる。

 この国も人も好きだから、早く収まって欲しいと切実に思う。

 さて、そういうややこしい話はさておき、平時よりもネット環境が厳しくなったせいで更新が色々と大変すぎる、というのが、このブログの記事に書くべき一番の懸案事項。

 今週末までに訳しておきたいコラムがあったんだけど、諸事情により全然進んでない状況で、明日の土曜日も色々と対応しなければならないことがありそうだから、今週末のあいだに訳してアップするのはちょっと無理っぽい。悔しい。

コメント

nophoto
ご無事をお祈りいたしております
2011年2月19日17:31

>いや、そもそもライブラリーにあるのを数えるときはどうするんだよ、

ルール・テキストには、「For each other Cardboard Carapace card you have with you,」と書いてあります。
そのまま訳せば、「あなたが持っている《Cardboard Carapace》1枚につき」です。
ライブラリーに入ってる《Cardboard Carapace》だって「持っている《Cardboard Carapace》」であることには変わりはありません。
「Errata」の記述が無い場合、「非公開領域にあるカードの数をどうやって数えるのか」という問題が生じてしまうわけです。
それで、「それらは数えない」と書いておく必要があるのです。

>枚数集めないと意味が無い上に大した効果でもないのにレア。

これがコモンだと容易に+20/+20とかになってしまうので、レアでないとマズいでしょう。

re-giant
2011年2月20日5:32

>これがコモンだと容易に+20/+20とかになってしまうので、レアでないとマズいでしょう。

うーん、+20/+20までいったとしても「7マナで+8/+8、トランプル」とか「6マナで瞬速、
+5/+5、トランプル」とか「8マナで+10/+10、トランプル、滅殺2」とか現実にあるので
まあ、そんなもんかという気もするんですよね。回避能力つかないですし。

ただ、集めた際にネタになる、という意味で確かにレアでないとまずいと思いました。
「それ、そんなに集めたのかよ!?」という顔が見たい人のためのカード。

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