【翻訳】うーん、12だね!/Mmmmmmmm Twelve!【Daily MTG】
Brian David-Marshall
2011年7月8日
元記事:http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/twtw/150
何週間ものプレビュー記事や考察記事を経てきた私たちは、ついに基本セット2012プレリリース前夜を迎えることとなった。そう、オーブンから焼きたてほやほやのカードたちを鍋つかみを手にしつつ取り出せる、これが最初の機会だ。スタンダードから統率者戦さらにはレガシーまで、構築デッキに入れたくなること間違いなしなカードがこれでもかと詰め込まれたセットだ。
今週のコラムでは、新セットの中から特に12枚のカードについて話したいと思う。私が明日という日を待ち望んでいる間、ずっと考えてきたあれやこれやについて君たちと共有できれば幸いだ。
1.《個人的聖域/Personal Sanctuary》
統率者を決めずとも統率者戦で赤白デッキを組みたいと私に思わせてくれるカードがこれだ。そのデッキに入れるカードは例えば《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》や《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》や《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》などだろう。これらを使って自分以外の皆を罰しつつ、自分自身はありがたく《個人的聖域/Personal Sanctuary》の中でぬくぬくと過ごそうというわけだ。
さらには同じセットに、このデッキに入れるしかない《個人的聖域/Personal Sanctuary》と2枚で完璧なコンボとなるカードが用意されている。そのカード、《魔力のとげ/Manabarbs》は、そのまま統率者戦で使うにはなかなか難しいカードだ。何しろ他のプレイヤー同様、このフォーマットを全力で楽しむためには君も派手なカードを使うべく大量のマナを生み出さざるを得ない。
ところがどっこい《個人的聖域/Personal Sanctuary》が戦場にあれば一切ライフの心配することなく心行くまでタップすることが出来るようになる。ああ、もちろん、自分のターンの話だけどね。
ちなみにこれはスタンダードで赤白のコントロールデッキにも使えるコンボだ。エンチャントの後ろに隠れつつ《審判の日/Day of Judgment》で戦場を一掃し、場の戦力を再構築しようとする対戦相手に《魔力のとげ/Manabarbs》からのダメージを強いることが出来る。さらに次のターン、君はダメージを食らうことなくタップアウトして《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》を呼び出すというわけだ。
このコンボを中心にスタンダードのデッキを組もうとは思わないかもしれないが、もし《魔力のとげ/Manabarbs》がスタンダードの常連となる日が来ればサイドボードに《個人的聖域/Personal Sanctuary》を入れることになるかもしれない。
他にも《黒の万力/Black Vise》や《黒曜石の火心/Obsidian Fireheart》、さらに前述した《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》のようなカードからも《個人的聖域/Personal Sanctuary》は君を守ってくれるだろう。
このカードは《黒死病/Pestilence》とも上手く働くし、法外な利息のために下僕を近くへはべらせておかずとも《奈落の王/Lord of the Pit》をプレイできる。同様に《Juzam Djinn》や《疫病スリヴァー/Plague Sliver》や《クークズ/Kookus》なども、基本セット2012で新たにお目見えしたこのエンチャントと相性が良いカードたちだ。
2.《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》
《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》も前述の《個人的聖域/Personal Sanctuary》と同じく、今が誰のターンなのかを気にするカードで、かつ対戦相手を居心地悪くさせることが出来るカードでもある。
このカードに関して一番気に入っていることは、《欠片の双子/Splinter Twin》や《天使の運命/Angelic Destiny》といったカードをプレイするためにタップアウトする際、前方の安全を確保してくれることだ。
またこのカードは対戦相手が《呪文滑り/Spellskite》の能力の陰に隠れようとするのを防いでくれる。何しろ相手は君のターンにクリーチャーの能力を起動することができないんだからね。君は邪魔されるおそれなしに、好きな時に相手の《出産の殻/Birthing Pod》を《神への捧げ物/Divine Offering》にしてしまえばいい。
Daily MTGの記事を以前書いていたBen Bleiweissと新しいカードについて話したとき彼が熱く語ってくれたのは、《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》を装備した《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》が対戦相手の希望を踏みにじってくれる様についてだ。
それだけでなくこの撤廃者は君がどうしても次に唱える呪文を安全に通したいときには《沈黙/Silence》としても働いてくれるし、もし対戦相手が君の《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》との関わり合いを避けようとするなら、当然その対戦相手は君がそのターンに唱えようと思っている他の呪文に対して一切手出しが出来ないことになる。
他の呪文というのは、そう、例えば私が次に話そうと思っているカードであり、Mike Floresのあの有名な記事「Who’s the Beatdown?」(註)を体現したかのようなカードだ。
3.《蒼穹の魔道士/Azure Mage》
基本セット2012に収録されているのは5人の魔道士のサイクルで、これらはいずれもリミテッドで非常に有用なカードだ。決して無駄にならない能力をもった2マナでかつパワーが2あるという非の打ちどころのないクリーチャーたちだ。
とは言いつつもこれらの能力の中には他に比べると構造的に柔軟性が欠けているものも確かにある。私は《翡翠の魔道士/Jade Mage》がお気に入りで、基本的にこれは(2)(緑)という相場より安いマナで苗木(Saproling)トークンを吐き出してくれる《セレズニアのギルド魔道士/Selesnya Guildmage》をより先鋭化させたようなクリーチャーだ。
しかし私がリミテッドでもっともプレイして楽しいと感じるのは《蒼穹の魔道士/Azure Mage》だ。こいつを構築デッキで見ることになっても驚きはしない。構築フォーマットでプレイするほぼ全てのプレイヤーはサイドボーディングしたあとの状態での、コンボデッキとコントロールデッキの対戦を一度は経験したことがあるはずだ。
コントロールデッキ側は次の試合に向けて《審判の日/Day of Judgment》に代表される全てのクリーチャー除去を抜くためにあれやこれやとデッキを変更する羽目に陥る。それに対して、コンボデッキは《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》や《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》を入れるという寸法だ。
コンボデッキ側がサイド後に加えるクリーチャーとして《蒼穹の魔道士/Azure Mage》を使うというアイデアが気に入っている。これによってコンボデッキ側は第2の勝ち筋を得ることが出来るし、さらにコントロール側の打ち消し呪文の隙を縫ってカードアドバンテージを得る手段が手に入るわけだ。
私たちのローカルなサークルで行われるドラフトでは、プロツアー殿堂入りをするようなトップクラスのプレイヤーの誰かさんが、カードアドバンテージを得つつ殴りにも行けるこの小型クリーチャーよりも他のカードを優先するとは到底思われないのだ。彼にとってこれより優先されるものと言ったら《ウスーンのスフィンクス/Sphinx of Uthuun》レベルのカードだろう。
4.《彼方の映像/Visions of Beyond》
《彼方の映像/Visions of Beyond》は非常に楽しそうなカードに見える。私は追加要素持ちの「サイクリング」的なカードが好きで、そういった意味ではまさにこのカードはそれだ。
このカードは私の持っている全ての青い統率者デッキに間違いなく入るだろう。何しろそれらの間違いなく長引く試合ならこのカードの「超スレッショルド」も簡単にクリアしてくれるだろうからね。それも大半のプレイヤーの手札がほとんど尽き果てて、誰もが軽いインスタント速度のドロー呪文に飢えているまさにそのときにだ。
ところで、20枚以上のカードが墓地に存在しないといけない閾値を呼ぶのに「スレッショルド」よりも力強くてふさわしい名前はなんだと思う?(誰かがもっといい呼び方を教えてくれるまで、私はこれを「超スレッショルド」と呼ぶことにするよ)
現在、各種フォーマットに存在する様々なデッキタイプには《彼方の映像/Visions of Beyond》を使いたくなるようなものがいくらでもある。発掘デッキ、一部のスレッショルドデッキ、他にも発掘デッキのように《面晶体のカニ/Hedron Crab》の力を借りて墓地を肥やす《復讐蔦/Vengevine》を用いるタイプのデッキ。発掘を用いてカードを引き戻すときなら1枚のカードを引く効果だけで墓地に7枚のカードを落とせる。これでエンジンに火を入れるんだ。
もっと最近の墓地利用デッキで《復讐蔦/Vengevine》の大部隊を戦場に展開したいタイプのものであれば、1ターンに2体のクリーチャーをプレイしなくてはならないのだから、ぜひにもデッキを3枚余分に掘り進めたいはずだ。
5.《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》
《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》は黒単コントロールをメタのトップに押し上げてくれるカードなのか? それとも単なる吸血鬼仕様の残念な《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》に過ぎないのか? 私は、考えれば考えるほど前者なのではないかと思えてくる。
君のカード箱に並んでいる黒単用の選択肢の数々を見てくれ。クリーチャーとしては《ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliterator》、《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》、そして《鞭打ち悶え/Lashwrithe》。除去には《ソリンの渇き/Sorin’s Thirst》(インスタント速度で使える《不純な飢え/Vicious Hunger》の上位互換)から、ボードだけでなくありデッキからも除去を行う《生命の終焉/Life’s Finale》まで幅広い選択肢がそろっている。
さらにこの《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》と2枚で即死コンボとなる《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》までいる。彼なら対戦相手のライフを10点まで減らし、その復讐を用いることで残りを削りとることができる。
ちなみに私は、5人のプレインズウォーカーと彼らに関連付けられた2枚ずつのカードたちによって形作られているサイクルに込められた奥深いフレイバーが非常に気に入っている。3枚で1セットとなるこのサイクルの多くがそのまま構築の60枚デッキに入ったとしても私は驚かないし、私自身もスタンダードのプレイテストを始めるに当たって25枚前後の《沼/Swamp》を用意しておくのはやぶさかではない。
6.《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》
もう1つ、プレインズウォーカーと2枚コンボになるカードとして私が期待しているのは《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》だ。相方となるプレインズウォーカーとしては……まあ、どれでもいいのだが、特に《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》だろうか。
《無慈悲/No Mercy》に似た効果は強烈で、この過去のエンチャントとは異なっている点としては1ターンかけて準備する必要もない。さらに手札をこっそりと捨てる手段があれば対戦相手の意表を突くことも可能だ。
これは墓地に落ちていて欲しいカードの1つだが、そうするためには何かしらの手段を頼る必要がある。
それではさっそくドローを目詰まりさせることなく墓地に落とす手段を探してみよう。手札にあるより墓地に葬られているほうが色々捗る《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》のためだ。
《面晶体のカニ/Hedron Crab》については前にも少し話したことがある。それ以外ではフェッチランドを手元に用意しておけば、もし《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》を引くのが不都合な場面でも山札の中へシャッフルしてしまえる。
また帰って来たばかりの《ゾンビの横行/Zombie Infestation》があれば手札から墓地へすぐに落とすことが出来る(私はこの《ゾンビの横行/Zombie Infestation》というカードから目を離さずにいるつもりだ。それがスタンダードリーガルな18ヶ月のあいだはね)。
しかしこれは最高の使い方とは言い難い。毎ターンクリーチャーに攻撃されると毎ターンこれを引いては墓地に落とすだけの作業になるからだ。
それと違って、まったく最高としか言いようがないのが《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》だ。まず対戦相手の攻撃に対応して《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》を捨てることが出来、さらに君のその瞬間に最も必要とするクリーチャーを手札に引き入れ、逆に対戦相手のクリーチャーを除去することが出来る。
次のターンは、あらためて引きいれた《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》で次に必要なクリーチャーをデッキから引っ張ってこれるという寸法だ。
7.《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》と《ゴブリンの投火師/Goblin Fireslinger》
新しいフォーマットにおいて《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》は多くのプレイヤーの戦力となってくれるカードだ。なんでそう思うかって?
すでに《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》というカードがMark Herberholzにプロツアーのタイトルをもたらしている。《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》はそれよりさらにマナ拘束が緩く、それだけではなく現在のメタゲームにおいてはより有用な点がある。
プレイヤーたちはすでに増殖というメカニズムを《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》や毒カウンター、そしてプレインズウォーカーたちのために活用している。これをさらに狂喜と組み合わせない手はないだろう?
《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》は単体でもブロックしづらいことこの上ないが、さらにそこへ《電位の負荷/Volt Charge》を使ってブロッカーを排除しつつ《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》を2体以上でブロックしなければいけない4/4にすれば、ゲームはすみやかに終了へと導かれるだろう。《伝染病の留め金/Contagion Clasp》もここに放り込んでやれば混乱はさらに加速する。
もちろん、そもそも狂喜を誘発させるためには対戦相手にダメージを与える手段が必要だ。それがなければ増殖も無駄になる。狂喜を誘発させるための手堅いダメージ発生源として《ゴブリンの投火師/Goblin Fireslinger》が使われることになったとしても驚くほどではない。多くの一目見て使い道がないと分かる他の1マナ1/1ゴブリンたちの明らかな上位互換だ。
《ゴブリンの付け火屋/Goblin Arsonist》はすでにプロツアー予選レベルの構築で成功を収めているカードであり、戦闘に加わることが出来れば狂喜の達成は約束されたも同然だ。パワー0のブロッカーを持っていない対戦相手は、ブロックしようがしまいが本体に1ダメージをもらうことになる。
プロツアー名古屋のミラディンの傷跡ブロック構築では《ヴァルショクの難民/Vulshok Refugee》がこれでもかとサイドボードに(そしてときにはメインにも)いるのが見られた。
しかしありがたいことに《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》には「2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない」の能力がある。《ヴァルショクの難民/Vulshok Refugee》の横にいる奴らを焼き払い横を駆け抜けていけばいい。それも《四肢切断/Dismember》を引くまでの話だが。
《稲妻/Lightning Bolt》、《ショック/Shock》、《火葬/Incinerate》、そして《噴出の稲妻/Burst Lightning》と、軽い火力呪文には事欠かないのが現在のスタンダードだ。私たちが若い頃は火力呪文で本体を焼くのは対戦相手のエンド時と教えられていたが、狂喜持ちクリーチャーの到来はこちらのメインフェイズに火力を使うという選択肢についても考慮に入れないといけないことを示唆している。
もし君が忍耐強い人物で2ターン目以降に《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》を唱えることも意に介さないというのであれば、新たに登場したみんな大好きな赤いプレインズウォーカーとこのあと紹介する彼女のペットと一緒に使うのもいいかもしれないね。
8.《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》
《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》はこのセットの中でも特に私を興奮させてくれるカードの1枚だ。私は復活系のカードが昔から本当に好きで《復讐蔦/Vengevine》から《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》、さらには《ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan》から果ては《Whiteout》(註)を使うために雪かぶり土地をデッキに入れる努力までしたものだ。
それから考えると私たちも随分と長い道のりを来たものだ。何しろこのフェニックスの一撃ときたら《ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan》以来の威力だ。主たるプレインズウォーカーとこの手下のコンボはお手軽そのもので、セットがスタンダードで利用可能となる来週のフライデーナイトマジックでその1回戦から君はこいつらに遭遇することになるだろうね。
墓地を気にするカードとの組み合わせとして、私はすでに《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》と《ゾンビの横行/Zombie Infestation》について触れている。
そこから考えられるのは《復讐蔦/Vengevine》入りの赤緑デッキだ。これは素晴らしい。好きなだけ《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》と《復讐蔦/Vengevine》をサーチしてくることができるだけでなく、すぐに戦場に戻して、その速攻で殴りかかることができるのだ。
9.《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》
そう思っているのは私だけかもしれないが、もしかしたら基本セットで最もドローに長けた色は緑じゃないだろうか。
《狩人の眼識/Hunter’s Insight》も3枚か4枚のカードを引けること考えればなかなかのものだが、さすがに《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》とは比べ物にならない。
さらに緑には《秋の帳/Autumn’s Veil》もある。これのおかげで、島を置かずにドローする無かれ、と邪魔してくる青のデッキどもからガラクを守ることが出来るわけだ。
私はすでに、この最新の緑カードを統率者戦で使うことを見越して、Foil版の《倍増の季節/Doubling Season》を緑のカード入れの箱から探し始めているところだ。
このエンチャントがあれば6ターン目に10匹の6/6のクリーチャー・トークンを呼び出すことが出来る。やってやれないことはないはずだよ。
10.《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider》
私自身は何度か使ったことがあるとはいえ、構築デッキにこの《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider》が入れられることがあるかどうかと聞かれたら、分からないとしか言えない。しかしそれでも私はこのカードが大好きだ。
こいつは間違いなく私の統率者戦デッキに入るだろうし、私の《出産の殻/Birthing Pod》デッキに入れる5マナ域の候補リストに挙がることも疑う余地なしだ。
11.《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
このセットで再録されたカードの中で《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を特に取り上げるのはおかしいかもしれない。これは《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》や《魔力のとげ/Manabarbs》などのパワーカードを差し置いてまで紹介するほどのものだろうか?
しかしそうは言いつつも、前述した《出産の殻/Birthing Pod》デッキの4マナ域の第一候補はこの《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》だし、新しいスタンダードにおいては《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》にとって最高の相棒の1人となるだろう。
それと、もしかしたら《ゲスの玉座/Throne of Geth》を1軍入りさせてくれるカードになるかもしれない(まあ、ないだろうけど、なって欲しいと思うのは自由だよね?)。
12.《無限の日時計/Sundial of the Infinite》
このカードは、ほとんど全てのフォーマットでプレイに値するカードであり、その点で私が最も興奮させられたカードの1つだ。プレビューを見たときから期待が膨らみ続けている。
《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は最初私にとっては興味深い一方的な《孤独の都/City of Solitude》でしかなかったがこのカードで出来る悪さをどんどん見つけるにつれて、今では私の中で非常に大きな位置を占めるに至った。
レガシーやヴィンテージまでいけば(そしてNoel deCordovaの記事(註)によれば)、《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》や《煙突/Smokestack》を悪用できるだけの潜在能力を秘めている。さらにこれらのカードを悪用する手段は他にも多く発見されている。
このドレッドノートのような「戦場に出たとき」にデメリットを誘発するカードならどれでも、クリーチャーが戦場に出てその誘発型能力がスタックに乗ったあとに《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動することで、デメリットを無視したままターンを終えてしまうことが出来る。
ドレッドノートを例にとれば、君は1マナで12/12を呼び出したあと、さらにもう1マナを費やすだけでパワー12のクリーチャーを生け贄に捧げる前にターンを終えられるということだ。
このカードはまた「狩り立てられた/Hunted」のサイクルとも上手く働く。たったの3マナで君は相手に何も与えずに7/7でトランプルの《狩り立てられた恐怖/Hunted Horror》を得ることができる。
何年も前のことだが私は《時エイトグ/Chronatog》(註)と《煙突/Smokestack》(註)の入ったデッキをエクステンデッドで使っていた。それら青のクリーチャーとアーティファクトの背後に隠れ、《煙突/Smokestack》の上にいくつかカウンターを置いたあとは対戦相手だけに残りのターンを過ごしてもらうというデッキだった。
さらに《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》が戦場にあれば(《Contagion》で私のエイトグを殺しでもしない限り)対戦相手は何も出来ないままだ。
このデッキにおける《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は、《時エイトグ/Chronatog》よりもさらに手堅い働きをしてくれる。自分のターンでスタックを用いることも出来るからだ。《煙突/Smokestack》に新たなカウンターを追加したあと、生け贄に捧げるという効果を沈黙させたままでターンを終えられるということだ。
《無限の日時計/Sundial of the Infinite》をさらに楽しむ方法として、《熟考漂い/Mulldrifter》(註)や《叫び大口/Shriekmaw》(註)の能力を誘発させたあとに《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動することもできる。そうすることで生け贄に捧げる想起の効果をスタック上に留め置けるのだ。
現在のスタンダードであれば《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》(註)のトークンについて、その「次の終了ステップの開始時に、それを追放する」をスタック上に残したままターンを終えることでさらに長生きさせることができる。もちろんブロックされなかったと仮定した場合の話だが。
同じように《精霊術の熟達/Elemental Mastery》や《精霊の嘆願/Elemental Appeal》のようなカードでも同じことが出来る(が、《地獄の雷/Hell’s Thunder》(註)や《ボール・ライトニング/Ball Lightning》(註)はダメだ。これらは対戦相手のターンに再び生け贄に捧げるよう要求されてしまうからだ)。
《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》(註)と用いることで対象のパーマネントを永久的に追放することも出来る。「次の終了ステップの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す」の能力がスタック上にある状態で《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動すればいい。
より実践的な使い道としては、《無限の日時計/Sundial of the Infinite》があると対戦相手は《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》と《欠片の双子/Splinter Twin》のコンボをスタートさせることが非常に難しくなる。通常、対戦相手は君のターンに《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》を唱えようとするからだ。
君に対処するための1ターンを丸々明け渡さないためには《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》の召喚酔いを覚ましておく必要がある。しかし《無限の日時計/Sundial of the Infinite》が盤上にあると君のターンに唱えられた《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》が解決する見込みはない。
さて、というわけで、これらが週末から活躍するのではないかと私が期待しているカードたちだ。君たちがお近くのプレリリースで欲しいカードに出会えることを祈ってるよ!
Brian David-Marshall
2011年7月8日
元記事:http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/twtw/150
何週間ものプレビュー記事や考察記事を経てきた私たちは、ついに基本セット2012プレリリース前夜を迎えることとなった。そう、オーブンから焼きたてほやほやのカードたちを鍋つかみを手にしつつ取り出せる、これが最初の機会だ。スタンダードから統率者戦さらにはレガシーまで、構築デッキに入れたくなること間違いなしなカードがこれでもかと詰め込まれたセットだ。
今週のコラムでは、新セットの中から特に12枚のカードについて話したいと思う。私が明日という日を待ち望んでいる間、ずっと考えてきたあれやこれやについて君たちと共有できれば幸いだ。
1.《個人的聖域/Personal Sanctuary》
Personal Sanctuary / 個人的聖域 (2)(白)
エンチャント
あなたのターンの間、あなたに与えられるすべてのダメージを軽減する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Personal+Sanctuary/
統率者を決めずとも統率者戦で赤白デッキを組みたいと私に思わせてくれるカードがこれだ。そのデッキに入れるカードは例えば《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》や《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》や《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》などだろう。これらを使って自分以外の皆を罰しつつ、自分自身はありがたく《個人的聖域/Personal Sanctuary》の中でぬくぬくと過ごそうというわけだ。
さらには同じセットに、このデッキに入れるしかない《個人的聖域/Personal Sanctuary》と2枚で完璧なコンボとなるカードが用意されている。そのカード、《魔力のとげ/Manabarbs》は、そのまま統率者戦で使うにはなかなか難しいカードだ。何しろ他のプレイヤー同様、このフォーマットを全力で楽しむためには君も派手なカードを使うべく大量のマナを生み出さざるを得ない。
ところがどっこい《個人的聖域/Personal Sanctuary》が戦場にあれば一切ライフの心配することなく心行くまでタップすることが出来るようになる。ああ、もちろん、自分のターンの話だけどね。
ちなみにこれはスタンダードで赤白のコントロールデッキにも使えるコンボだ。エンチャントの後ろに隠れつつ《審判の日/Day of Judgment》で戦場を一掃し、場の戦力を再構築しようとする対戦相手に《魔力のとげ/Manabarbs》からのダメージを強いることが出来る。さらに次のターン、君はダメージを食らうことなくタップアウトして《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》を呼び出すというわけだ。
このコンボを中心にスタンダードのデッキを組もうとは思わないかもしれないが、もし《魔力のとげ/Manabarbs》がスタンダードの常連となる日が来ればサイドボードに《個人的聖域/Personal Sanctuary》を入れることになるかもしれない。
他にも《黒の万力/Black Vise》や《黒曜石の火心/Obsidian Fireheart》、さらに前述した《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》のようなカードからも《個人的聖域/Personal Sanctuary》は君を守ってくれるだろう。
このカードは《黒死病/Pestilence》とも上手く働くし、法外な利息のために下僕を近くへはべらせておかずとも《奈落の王/Lord of the Pit》をプレイできる。同様に《Juzam Djinn》や《疫病スリヴァー/Plague Sliver》や《クークズ/Kookus》なども、基本セット2012で新たにお目見えしたこのエンチャントと相性が良いカードたちだ。
2.《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》
Grand Abolisher / 堂々たる撤廃者 (白)(白)
クリーチャー - 人間(Human) クレリック(Cleric)
あなたのターンの間、あなたの対戦相手は呪文を唱えられず、アーティファクトやクリーチャーやエンチャントの能力を起動できない。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Grand+Abolisher/
《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》も前述の《個人的聖域/Personal Sanctuary》と同じく、今が誰のターンなのかを気にするカードで、かつ対戦相手を居心地悪くさせることが出来るカードでもある。
このカードに関して一番気に入っていることは、《欠片の双子/Splinter Twin》や《天使の運命/Angelic Destiny》といったカードをプレイするためにタップアウトする際、前方の安全を確保してくれることだ。
またこのカードは対戦相手が《呪文滑り/Spellskite》の能力の陰に隠れようとするのを防いでくれる。何しろ相手は君のターンにクリーチャーの能力を起動することができないんだからね。君は邪魔されるおそれなしに、好きな時に相手の《出産の殻/Birthing Pod》を《神への捧げ物/Divine Offering》にしてしまえばいい。
Daily MTGの記事を以前書いていたBen Bleiweissと新しいカードについて話したとき彼が熱く語ってくれたのは、《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》を装備した《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》が対戦相手の希望を踏みにじってくれる様についてだ。
それだけでなくこの撤廃者は君がどうしても次に唱える呪文を安全に通したいときには《沈黙/Silence》としても働いてくれるし、もし対戦相手が君の《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》との関わり合いを避けようとするなら、当然その対戦相手は君がそのターンに唱えようと思っている他の呪文に対して一切手出しが出来ないことになる。
他の呪文というのは、そう、例えば私が次に話そうと思っているカードであり、Mike Floresのあの有名な記事「Who’s the Beatdown?」(註)を体現したかのようなカードだ。
(註) Who’s the Beatdown?
記事では以下のURLへリンクが張られている。
http://www.starcitygames.com/magic/fundamentals/3692_Whos_The_Beatdown.html
以下、拙訳。
http://regiant.diarynote.jp/201107161651198667/
3.《蒼穹の魔道士/Azure Mage》
Azure Mage / 蒼穹の魔道士 (1)(青)
クリーチャー - 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(3)(青):カードを1枚引く。
2/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Azure+Mage/
基本セット2012に収録されているのは5人の魔道士のサイクルで、これらはいずれもリミテッドで非常に有用なカードだ。決して無駄にならない能力をもった2マナでかつパワーが2あるという非の打ちどころのないクリーチャーたちだ。
とは言いつつもこれらの能力の中には他に比べると構造的に柔軟性が欠けているものも確かにある。私は《翡翠の魔道士/Jade Mage》がお気に入りで、基本的にこれは(2)(緑)という相場より安いマナで苗木(Saproling)トークンを吐き出してくれる《セレズニアのギルド魔道士/Selesnya Guildmage》をより先鋭化させたようなクリーチャーだ。
しかし私がリミテッドでもっともプレイして楽しいと感じるのは《蒼穹の魔道士/Azure Mage》だ。こいつを構築デッキで見ることになっても驚きはしない。構築フォーマットでプレイするほぼ全てのプレイヤーはサイドボーディングしたあとの状態での、コンボデッキとコントロールデッキの対戦を一度は経験したことがあるはずだ。
コントロールデッキ側は次の試合に向けて《審判の日/Day of Judgment》に代表される全てのクリーチャー除去を抜くためにあれやこれやとデッキを変更する羽目に陥る。それに対して、コンボデッキは《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》や《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》を入れるという寸法だ。
コンボデッキ側がサイド後に加えるクリーチャーとして《蒼穹の魔道士/Azure Mage》を使うというアイデアが気に入っている。これによってコンボデッキ側は第2の勝ち筋を得ることが出来るし、さらにコントロール側の打ち消し呪文の隙を縫ってカードアドバンテージを得る手段が手に入るわけだ。
私たちのローカルなサークルで行われるドラフトでは、プロツアー殿堂入りをするようなトップクラスのプレイヤーの誰かさんが、カードアドバンテージを得つつ殴りにも行けるこの小型クリーチャーよりも他のカードを優先するとは到底思われないのだ。彼にとってこれより優先されるものと言ったら《ウスーンのスフィンクス/Sphinx of Uthuun》レベルのカードだろう。
4.《彼方の映像/Visions of Beyond》
Visions of Beyond / 彼方の映像 (青)
インスタント
カードを1枚引く。いずれかの墓地に20枚以上のカードがある場合、代わりにカードを3枚引く。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Visions+of+Beyond/
《彼方の映像/Visions of Beyond》は非常に楽しそうなカードに見える。私は追加要素持ちの「サイクリング」的なカードが好きで、そういった意味ではまさにこのカードはそれだ。
このカードは私の持っている全ての青い統率者デッキに間違いなく入るだろう。何しろそれらの間違いなく長引く試合ならこのカードの「超スレッショルド」も簡単にクリアしてくれるだろうからね。それも大半のプレイヤーの手札がほとんど尽き果てて、誰もが軽いインスタント速度のドロー呪文に飢えているまさにそのときにだ。
ところで、20枚以上のカードが墓地に存在しないといけない閾値を呼ぶのに「スレッショルド」よりも力強くてふさわしい名前はなんだと思う?(誰かがもっといい呼び方を教えてくれるまで、私はこれを「超スレッショルド」と呼ぶことにするよ)
現在、各種フォーマットに存在する様々なデッキタイプには《彼方の映像/Visions of Beyond》を使いたくなるようなものがいくらでもある。発掘デッキ、一部のスレッショルドデッキ、他にも発掘デッキのように《面晶体のカニ/Hedron Crab》の力を借りて墓地を肥やす《復讐蔦/Vengevine》を用いるタイプのデッキ。発掘を用いてカードを引き戻すときなら1枚のカードを引く効果だけで墓地に7枚のカードを落とせる。これでエンジンに火を入れるんだ。
もっと最近の墓地利用デッキで《復讐蔦/Vengevine》の大部隊を戦場に展開したいタイプのものであれば、1ターンに2体のクリーチャーをプレイしなくてはならないのだから、ぜひにもデッキを3枚余分に掘り進めたいはずだ。
5.《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》
Sorin’s Vengeance / ソリンの復讐 (4)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。ソリンの復讐はそのプレイヤーに10点のダメージを与え、あなたは10点のライフを得る。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sorin%27s+Vengeance/
《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》は黒単コントロールをメタのトップに押し上げてくれるカードなのか? それとも単なる吸血鬼仕様の残念な《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》に過ぎないのか? 私は、考えれば考えるほど前者なのではないかと思えてくる。
君のカード箱に並んでいる黒単用の選択肢の数々を見てくれ。クリーチャーとしては《ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliterator》、《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》、そして《鞭打ち悶え/Lashwrithe》。除去には《ソリンの渇き/Sorin’s Thirst》(インスタント速度で使える《不純な飢え/Vicious Hunger》の上位互換)から、ボードだけでなくありデッキからも除去を行う《生命の終焉/Life’s Finale》まで幅広い選択肢がそろっている。
さらにこの《ソリンの復讐/Sorin’s Vengeance》と2枚で即死コンボとなる《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》までいる。彼なら対戦相手のライフを10点まで減らし、その復讐を用いることで残りを削りとることができる。
ちなみに私は、5人のプレインズウォーカーと彼らに関連付けられた2枚ずつのカードたちによって形作られているサイクルに込められた奥深いフレイバーが非常に気に入っている。3枚で1セットとなるこのサイクルの多くがそのまま構築の60枚デッキに入ったとしても私は驚かないし、私自身もスタンダードのプレイテストを始めるに当たって25枚前後の《沼/Swamp》を用意しておくのはやぶさかではない。
6.《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》
Vengeful Pharaoh / 復讐に燃えたファラオ (2)(黒)(黒)(黒)
クリーチャー - ゾンビ(Zombie)
接死(それが何らかのダメージをクリーチャーに与えた場合、それだけで破壊される。)
あなたかあなたがコントロールするプレインズウォーカーに戦闘ダメージが与えられるたび、復讐に燃えたファラオがあなたの墓地にある場合、攻撃クリーチャー1体を対象とする。それを破壊し、その後、復讐に燃えたファラオをあなたのライブラリーの一番上に置く。
5/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Vengeful+Pharaoh/
もう1つ、プレインズウォーカーと2枚コンボになるカードとして私が期待しているのは《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》だ。相方となるプレインズウォーカーとしては……まあ、どれでもいいのだが、特に《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》だろうか。
《無慈悲/No Mercy》に似た効果は強烈で、この過去のエンチャントとは異なっている点としては1ターンかけて準備する必要もない。さらに手札をこっそりと捨てる手段があれば対戦相手の意表を突くことも可能だ。
これは墓地に落ちていて欲しいカードの1つだが、そうするためには何かしらの手段を頼る必要がある。
それではさっそくドローを目詰まりさせることなく墓地に落とす手段を探してみよう。手札にあるより墓地に葬られているほうが色々捗る《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》のためだ。
《面晶体のカニ/Hedron Crab》については前にも少し話したことがある。それ以外ではフェッチランドを手元に用意しておけば、もし《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》を引くのが不都合な場面でも山札の中へシャッフルしてしまえる。
また帰って来たばかりの《ゾンビの横行/Zombie Infestation》があれば手札から墓地へすぐに落とすことが出来る(私はこの《ゾンビの横行/Zombie Infestation》というカードから目を離さずにいるつもりだ。それがスタンダードリーガルな18ヶ月のあいだはね)。
しかしこれは最高の使い方とは言い難い。毎ターンクリーチャーに攻撃されると毎ターンこれを引いては墓地に落とすだけの作業になるからだ。
それと違って、まったく最高としか言いようがないのが《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》だ。まず対戦相手の攻撃に対応して《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》を捨てることが出来、さらに君のその瞬間に最も必要とするクリーチャーを手札に引き入れ、逆に対戦相手のクリーチャーを除去することが出来る。
次のターンは、あらためて引きいれた《復讐に燃えたファラオ/Vengeful Pharaoh》で次に必要なクリーチャーをデッキから引っ張ってこれるという寸法だ。
7.《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》と《ゴブリンの投火師/Goblin Fireslinger》
Stormblood Berserker / 嵐血の狂戦士 (1)(赤)
クリーチャー - 人間(Human) 狂戦士(Berserker)
狂喜2(このターン、いずれかの対戦相手にダメージが与えられている場合、このクリーチャーはその上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。)
嵐血の狂戦士は、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Stormblood+Berserker/
Goblin Fireslinger / ゴブリンの投火師 (赤)
クリーチャー - ゴブリン(Goblin) 戦士(Warrior)
(T):プレイヤー1人を対象とする。ゴブリンの投火師はそのプレイヤーに1点のダメージを与える。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Goblin+Fireslinger/
新しいフォーマットにおいて《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》は多くのプレイヤーの戦力となってくれるカードだ。なんでそう思うかって?
すでに《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》というカードがMark Herberholzにプロツアーのタイトルをもたらしている。《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》はそれよりさらにマナ拘束が緩く、それだけではなく現在のメタゲームにおいてはより有用な点がある。
プレイヤーたちはすでに増殖というメカニズムを《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》や毒カウンター、そしてプレインズウォーカーたちのために活用している。これをさらに狂喜と組み合わせない手はないだろう?
《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》は単体でもブロックしづらいことこの上ないが、さらにそこへ《電位の負荷/Volt Charge》を使ってブロッカーを排除しつつ《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》を2体以上でブロックしなければいけない4/4にすれば、ゲームはすみやかに終了へと導かれるだろう。《伝染病の留め金/Contagion Clasp》もここに放り込んでやれば混乱はさらに加速する。
もちろん、そもそも狂喜を誘発させるためには対戦相手にダメージを与える手段が必要だ。それがなければ増殖も無駄になる。狂喜を誘発させるための手堅いダメージ発生源として《ゴブリンの投火師/Goblin Fireslinger》が使われることになったとしても驚くほどではない。多くの一目見て使い道がないと分かる他の1マナ1/1ゴブリンたちの明らかな上位互換だ。
《ゴブリンの付け火屋/Goblin Arsonist》はすでにプロツアー予選レベルの構築で成功を収めているカードであり、戦闘に加わることが出来れば狂喜の達成は約束されたも同然だ。パワー0のブロッカーを持っていない対戦相手は、ブロックしようがしまいが本体に1ダメージをもらうことになる。
プロツアー名古屋のミラディンの傷跡ブロック構築では《ヴァルショクの難民/Vulshok Refugee》がこれでもかとサイドボードに(そしてときにはメインにも)いるのが見られた。
しかしありがたいことに《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》には「2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない」の能力がある。《ヴァルショクの難民/Vulshok Refugee》の横にいる奴らを焼き払い横を駆け抜けていけばいい。それも《四肢切断/Dismember》を引くまでの話だが。
《稲妻/Lightning Bolt》、《ショック/Shock》、《火葬/Incinerate》、そして《噴出の稲妻/Burst Lightning》と、軽い火力呪文には事欠かないのが現在のスタンダードだ。私たちが若い頃は火力呪文で本体を焼くのは対戦相手のエンド時と教えられていたが、狂喜持ちクリーチャーの到来はこちらのメインフェイズに火力を使うという選択肢についても考慮に入れないといけないことを示唆している。
もし君が忍耐強い人物で2ターン目以降に《嵐血の狂戦士/Stormblood Berserker》を唱えることも意に介さないというのであれば、新たに登場したみんな大好きな赤いプレインズウォーカーとこのあと紹介する彼女のペットと一緒に使うのもいいかもしれないね。
8.《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》
Chandra’s Phoenix / チャンドラのフェニックス (1)(赤)(赤)
クリーチャー - フェニックス(Phoenix)
飛行
速攻(このクリーチャーは、あなたのコントロール下で戦場に出てすぐに攻撃したり(T)したりできる。)
あなたがコントロールする赤のインスタント呪文1つか赤のソーサリー呪文1つか赤のプレインズウォーカー1人がいずれかの対戦相手にダメージを与えるたび、チャンドラのフェニックスをあなたの墓地からあなたの手札に戻す。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Chandra%27s+Phoenix/
《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》はこのセットの中でも特に私を興奮させてくれるカードの1枚だ。私は復活系のカードが昔から本当に好きで《復讐蔦/Vengevine》から《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》、さらには《ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan》から果ては《Whiteout》(註)を使うために雪かぶり土地をデッキに入れる努力までしたものだ。
(註) 《Whiteout》Whiteout (1)(緑)
インスタント
すべてのクリーチャーは、ターン終了時まで飛行を失う。
氷雪土地を1つ生け贄に捧げる:あなたの墓地にあるWhiteoutをあなたの手札に戻す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Whiteout/
それから考えると私たちも随分と長い道のりを来たものだ。何しろこのフェニックスの一撃ときたら《ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan》以来の威力だ。主たるプレインズウォーカーとこの手下のコンボはお手軽そのもので、セットがスタンダードで利用可能となる来週のフライデーナイトマジックでその1回戦から君はこいつらに遭遇することになるだろうね。
墓地を気にするカードとの組み合わせとして、私はすでに《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》と《ゾンビの横行/Zombie Infestation》について触れている。
そこから考えられるのは《復讐蔦/Vengevine》入りの赤緑デッキだ。これは素晴らしい。好きなだけ《チャンドラのフェニックス/Chandra’s Phoenix》と《復讐蔦/Vengevine》をサーチしてくることができるだけでなく、すぐに戦場に戻して、その速攻で殴りかかることができるのだ。
9.《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》
Garruk, Primal Hunter / 原初の狩人、ガラク (2)(緑)(緑)(緑)
プレインズウォーカー - ガラク(Garruk)
[+1]:緑の3/3のビースト(Beast)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[-3]:あなたがコントロールするクリーチャーの中で最大のパワーの値に等しい枚数のカードを引く。
[-6]:あなたがコントロールする土地1つにつき、緑の6/6のワーム(Wurm)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Garruk%2C+Primal+Hunter/
そう思っているのは私だけかもしれないが、もしかしたら基本セットで最もドローに長けた色は緑じゃないだろうか。
《狩人の眼識/Hunter’s Insight》も3枚か4枚のカードを引けること考えればなかなかのものだが、さすがに《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》とは比べ物にならない。
さらに緑には《秋の帳/Autumn’s Veil》もある。これのおかげで、島を置かずにドローする無かれ、と邪魔してくる青のデッキどもからガラクを守ることが出来るわけだ。
私はすでに、この最新の緑カードを統率者戦で使うことを見越して、Foil版の《倍増の季節/Doubling Season》を緑のカード入れの箱から探し始めているところだ。
このエンチャントがあれば6ターン目に10匹の6/6のクリーチャー・トークンを呼び出すことが出来る。やってやれないことはないはずだよ。
10.《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider》
Stingerfling Spider / 棘投げの蜘蛛 (4)(緑)
クリーチャー - 蜘蛛(Spider)
到達(このクリーチャーは飛行を持つクリーチャーをブロックできる。)
棘投げの蜘蛛が戦場に出たとき、飛行を持つクリーチャー1体を対象とする。あなたはそれを破壊してもよい。
2/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Stingerfling+Spider/
私自身は何度か使ったことがあるとはいえ、構築デッキにこの《棘投げの蜘蛛/Stingerfling Spider》が入れられることがあるかどうかと聞かれたら、分からないとしか言えない。しかしそれでも私はこのカードが大好きだ。
こいつは間違いなく私の統率者戦デッキに入るだろうし、私の《出産の殻/Birthing Pod》デッキに入れる5マナ域の候補リストに挙がることも疑う余地なしだ。
11.《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
Solemn Simulacrum / 真面目な身代わり (4)
アーティファクト クリーチャー - ゴーレム(Golem)
真面目な身代わりが戦場に出たとき、あなたはあなたのライブラリーから基本土地カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直してもよい。
真面目な身代わりが死亡したとき、あなたはカードを1枚引いてもよい。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Solemn+Simulacrum/
このセットで再録されたカードの中で《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を特に取り上げるのはおかしいかもしれない。これは《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》や《魔力のとげ/Manabarbs》などのパワーカードを差し置いてまで紹介するほどのものだろうか?
しかしそうは言いつつも、前述した《出産の殻/Birthing Pod》デッキの4マナ域の第一候補はこの《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》だし、新しいスタンダードにおいては《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》にとって最高の相棒の1人となるだろう。
それと、もしかしたら《ゲスの玉座/Throne of Geth》を1軍入りさせてくれるカードになるかもしれない(まあ、ないだろうけど、なって欲しいと思うのは自由だよね?)。
12.《無限の日時計/Sundial of the Infinite》
Sundial of the Infinite / 無限の日時計 (2)
アーティファクト
(1),(T):ターンを終了する。この能力は、あなたのターンの間にのみ起動できる。(スタック上のすべての呪文と能力を追放する。あなたの手札の枚数の最大値になるまで手札を捨てる。ダメージは取り除かれ、「このターン」と「ターン終了時まで」の効果は終了する。)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sundial+of+the+Infinite/
このカードは、ほとんど全てのフォーマットでプレイに値するカードであり、その点で私が最も興奮させられたカードの1つだ。プレビューを見たときから期待が膨らみ続けている。
《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は最初私にとっては興味深い一方的な《孤独の都/City of Solitude》でしかなかったがこのカードで出来る悪さをどんどん見つけるにつれて、今では私の中で非常に大きな位置を占めるに至った。
レガシーやヴィンテージまでいけば(そしてNoel deCordovaの記事(註)によれば)、《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》や《煙突/Smokestack》を悪用できるだけの潜在能力を秘めている。さらにこれらのカードを悪用する手段は他にも多く発見されている。
(註) Noel deCordovaの記事
以下のURLへリンクが張られている。内容は《無限の日時計/Sundial of the Infinite》のプレビュー記事。英語。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ftl/149
このドレッドノートのような「戦場に出たとき」にデメリットを誘発するカードならどれでも、クリーチャーが戦場に出てその誘発型能力がスタックに乗ったあとに《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動することで、デメリットを無視したままターンを終えてしまうことが出来る。
ドレッドノートを例にとれば、君は1マナで12/12を呼び出したあと、さらにもう1マナを費やすだけでパワー12のクリーチャーを生け贄に捧げる前にターンを終えられるということだ。
このカードはまた「狩り立てられた/Hunted」のサイクルとも上手く働く。たったの3マナで君は相手に何も与えずに7/7でトランプルの《狩り立てられた恐怖/Hunted Horror》を得ることができる。
何年も前のことだが私は《時エイトグ/Chronatog》(註)と《煙突/Smokestack》(註)の入ったデッキをエクステンデッドで使っていた。それら青のクリーチャーとアーティファクトの背後に隠れ、《煙突/Smokestack》の上にいくつかカウンターを置いたあとは対戦相手だけに残りのターンを過ごしてもらうというデッキだった。
さらに《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》が戦場にあれば(《Contagion》で私のエイトグを殺しでもしない限り)対戦相手は何も出来ないままだ。
このデッキにおける《無限の日時計/Sundial of the Infinite》は、《時エイトグ/Chronatog》よりもさらに手堅い働きをしてくれる。自分のターンでスタックを用いることも出来るからだ。《煙突/Smokestack》に新たなカウンターを追加したあと、生け贄に捧げるという効果を沈黙させたままでターンを終えられるということだ。
(註) 《時エイトグ/Chronatog》と《煙突/Smokestack》Chronatog / 時エイトグ (1)(青)
クリーチャー - エイトグ(Atog)
(0):時エイトグはターン終了時まで+3/+3の修整を受ける。あなたの次のターンを飛ばす。この能力は、各ターンに1回のみ起動できる。
1/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Chronatog/Smokestack / 煙突 (4)
アーティファクト
あなたのアップキープの開始時に、あなたは煙突の上にスス(soot)・カウンターを1個置いてもよい。
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは煙突の上に置かれたスス・カウンター1個につき、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Smokestack/
《無限の日時計/Sundial of the Infinite》をさらに楽しむ方法として、《熟考漂い/Mulldrifter》(註)や《叫び大口/Shriekmaw》(註)の能力を誘発させたあとに《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動することもできる。そうすることで生け贄に捧げる想起の効果をスタック上に留め置けるのだ。
(註) 《熟考漂い/Mulldrifter》や《叫び大口/Shriekmaw》Mulldrifter / 熟考漂い (4)(青)
クリーチャー - エレメンタル(Elemental)
飛行
熟考漂いが戦場に出たとき、カードを2枚引く。
想起(2)(青)(あなたはこの呪文を、その想起コストを支払うことで唱えてもよい。そうした場合、戦場に出たときにこれを生け贄に捧げる。)2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Mulldrifter/Shriekmaw / 叫び大口 (4)(黒)
クリーチャー - エレメンタル(Elemental)
畏怖(このクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってはブロックされない。)
叫び大口が戦場に出たとき、アーティファクトでも黒でもないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
想起(1)(黒)(あなたはこの呪文を、その想起コストを支払うことで唱えてもよい。そうした場合、戦場に出たときにこれを生け贄に捧げる。)3/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Shriekmaw/
現在のスタンダードであれば《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》(註)のトークンについて、その「次の終了ステップの開始時に、それを追放する」をスタック上に残したままターンを終えることでさらに長生きさせることができる。もちろんブロックされなかったと仮定した場合の話だが。
(註) 《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition》
Zektar Shrine Expedition / ゼクター祭殿の探検 (1)(赤)
エンチャント
上陸 ― 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、ゼクター祭殿の探検の上に探索(quest)カウンターを1個置く。
ゼクター祭殿の探検から探索カウンターを3個取り除くとともに、それを生け贄に捧げる:トランプルと速攻を持つ赤の7/1のエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Zektar+Shrine+Expedition/
同じように《精霊術の熟達/Elemental Mastery》や《精霊の嘆願/Elemental Appeal》のようなカードでも同じことが出来る(が、《地獄の雷/Hell’s Thunder》(註)や《ボール・ライトニング/Ball Lightning》(註)はダメだ。これらは対戦相手のターンに再び生け贄に捧げるよう要求されてしまうからだ)。
(註) 《地獄の雷/Hell’s Thunder》や《ボール・ライトニング/Ball Lightning》Hell’s Thunder / 地獄の雷 (1)(赤)(赤)
クリーチャー - エレメンタル(Elemental)
飛行、速攻
終了ステップの開始時に、地獄の雷を生け贄に捧げる。
蘇生(4)(赤)((4)(赤):このカードを戦場に戻す。そのクリーチャーは速攻を得る。次のターン終了ステップの開始時か、それが戦場を離れる場合に、それを追放する。蘇生はソーサリーとしてのみ行う。)
4/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Hell%27s+Thunder/Ball Lightning / ボール・ライトニング (赤)(赤)(赤)
クリーチャー - エレメンタル(Elemental)
トランプル(このクリーチャーが、自身をブロックしているすべてのクリーチャーを破壊するのに十分な戦闘ダメージを割り振る場合、あなたはその残りのダメージを防御プレイヤーかプレインズウォーカーに割り振ってもよい。)
速攻(このクリーチャーは、あなたのコントロール下になってすぐに攻撃したり(T)したりできる。)
終了ステップの開始時に、ボール・ライトニングを生け贄に捧げる。
6/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Ball+Lightning/
《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》(註)と用いることで対象のパーマネントを永久的に追放することも出来る。「次の終了ステップの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す」の能力がスタック上にある状態で《無限の日時計/Sundial of the Infinite》を起動すればいい。
(註) 《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》Glimmerpoint Stag / 微光角の鹿 (2)(白)(白)
クリーチャー - 大鹿(Elk)
警戒
微光角の鹿が戦場に出たとき、他のパーマネント1つを対象とし、それを追放する。次の終了ステップの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
3/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Glimmerpoint+Stag/
より実践的な使い道としては、《無限の日時計/Sundial of the Infinite》があると対戦相手は《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》と《欠片の双子/Splinter Twin》のコンボをスタートさせることが非常に難しくなる。通常、対戦相手は君のターンに《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》を唱えようとするからだ。
君に対処するための1ターンを丸々明け渡さないためには《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》の召喚酔いを覚ましておく必要がある。しかし《無限の日時計/Sundial of the Infinite》が盤上にあると君のターンに唱えられた《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》が解決する見込みはない。
さて、というわけで、これらが週末から活躍するのではないかと私が期待しているカードたちだ。君たちがお近くのプレリリースで欲しいカードに出会えることを祈ってるよ!
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