余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
今週のテーマは 狂喜/Bloodthirst に関係したクリーチャーたちについて。よその日記でも以前触れられていたことだけど、「Bloodthirst」という言葉の持つ意味や雰囲気と「狂喜」という日本語はいまいちつながりが薄い気がする。フレーバー的なネタの訳の難易度が高かった。
余談2:月曜日 《吸血鬼ののけ者/Vampire Outcasts》
初出時には緑と赤に割り振っていた 狂喜/Bloodthirst を基本セット2012に持ち込むに当たって黒に移したよ、だって黒の主要クリーチャータイプは吸血鬼だからね、という話。
確かに「血に渇いている」と言えば吸血鬼よりふさわしいクリーチャーはいない。ただ「狂喜」となるとどうだろう。ドラキュラ伯爵とかそういったネーミングからくる偏見かもしれないけど、なんか吸血鬼って落ち着いてるイメージがあるんだよね。
まあ、でも若くて馬鹿騒ぎしている吸血鬼が出てくる作品もあったような気もするし、やっぱり個人的なイメージなのかな。
余談3:火曜日 《軟骨背獣/Gristleback》
なんか漢字が多くて中華っぽいイメージのある名前の《軟骨背獣/Gristleback》。スペックは「3マナ 2/2 狂喜1」で、サクるとパワー分のライフを回復できる、というもの。
なんで回復量を決める際に参照するのがパワーなんだろう。個人的にクリーチャーの体格の大小はタフネスが表しているイメージがあるので「大きいほど食べられる量も増える = 回復量も増える」というフレーバーだとするなら、参照するのはタフネスじゃないかな、と思った。
それはさておき翻訳的な話をすると、このカードのフレーバーテキストは、原語より日本語版のほうが綺麗に韻を踏んでいるという珍しいタイプ。読んでて楽しいし、カードテキストともマッチしているし、素晴らしい。
・英語版のフレーバーテキスト
Loyal in battle, hearty in stew.
引用元:http://magiccards.info/gp/en/87.html
・日本語版のフレーバーテキスト
戦場じゃ有能、煮込めば栄養
引用元:http://magiccards.info/gp/jp/87.html
余談4:水曜日 《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》
初見時から、なんか線がラフだなあ、とは思ってたけど本当にデッサン段階の絵が元になってるとは思わなかった。あとリンクされている記事を見て、ギルドパクトってもう5年も前のセットなのか、って驚いた。
余談5:木曜日 《ボガーダンの槍騎兵/Bogardan Lancer 》
スペックが「2マナ 1/1 狂喜1 側面攻撃」というクリーチャー。思ったのは、小型クリーチャーが強いはずの赤とは思えない低スペックだなあ、ということ。
条件を満たさないと2/2になれない、ってことは要するに「2マナ 2/2 側面攻撃」がオーバースペックってことなはずなんだけど……そうかなあ、どうかなあ。
ただ「じゃあどうすればちょうどいいの?」って聞かれると意外と答えに窮する。
過去に読んできたMark Rosewater氏の記事を読んでいると「コモンは入門用という意味合いもあるので極力パワーとタフネスは同じ値にしたい」という思惑もあるらしい。特にこいつは側面攻撃で相手のパワーとタフネスに引き算が加わるとなると余計にそうかもしれない。
じゃあ、基本スペックを2/2にする? ちょっと大きすぎる気がするな。2/2で、狂喜1+能力もう1つというスペックの《軟骨背獣/Gristleback》は3マナだ。
じゃあ、狂喜1を狂喜2にする? ちょっと大きすぎる気がする。1/1で、狂喜2+能力もう1つというスペックの《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》は多色だ。
結局、今のままでちょうどいいのか、と気づかされただけだった。
余談6:金曜日 《血に飢えた大峨/Bloodthirsty Ogre》
「狂喜/Bloodthirst」が生まれる前に印刷されたカードのため、所持してない能力なのにカード名にそれを含んでしまっている、という《オーラ術師/Auramancer》と同じ境遇のクリーチャーであり、今週のオチ担当。
記事の内容は神河物語の背景世界に関するネタで、この世界における Fox/狐 と Ogre/大峨 の共通点について語っている……のだと思われる。
単純に訳という意味ではおそらくそこまで大きくは間違っていないと思う(多分)。ただ本当に背景設定どおりなのかと聞かれると、どうなんだろう。
公式サイトのプレビューやら何やらを探してみたけど、種族単位の紹介記事は上手く見つけられなかった。発売自体がもう7年も前のことなので日本語の記事も見つけづらい(ネットにおける7年前の記事って相当な距離を感じる)。
単純に記事にある文章から読み取れる内容としては、2つの解釈の仕方がある気がする。1つには「狐も大峨も、他者を支配しようとあれこれ画策し続けており、もうその宿命から逃れられない」という解釈。
もう1つは、カードが対になっているという事実も含めて「狐も大峨も、互いを制するためにあれこれ画策し続けており、その宿命から逃れられない」という敵対的な関係性について語っているのではないか、という解釈。
とりあえずコメント欄で聞いた限りでは小説を読めばすぐに分かるというような主軸となるテーマでもなさそうなので、本気で調べようと思ったら結構大変かもしれない。……試しに1回くらいDAILYMTGにお便り出してみようかな。
余談7:《塩切り/Saltskitter》について
つい最近読んだDiarynoteの日記で《塩切り/Saltskitter》について書かれたものがあった。どんなクリーチャーなんだろうと思ってカードテキストを確認したら、ちょっと面白かった。
フレイバーテキストはなくても、イラストと能力から「どんだけ臆病なんだよ!?」というフレイバーが伝わってくる。デザインの勝利と言えばいいのか。
人の気配を感じただけでかき消すように砂に潜って消えてしまうんだろうな、とか、こいつを捕まえるの大変そうだ、とか、そんな世界観含めて想像させてくれる。
今週のテーマは 狂喜/Bloodthirst に関係したクリーチャーたちについて。よその日記でも以前触れられていたことだけど、「Bloodthirst」という言葉の持つ意味や雰囲気と「狂喜」という日本語はいまいちつながりが薄い気がする。フレーバー的なネタの訳の難易度が高かった。
余談2:月曜日 《吸血鬼ののけ者/Vampire Outcasts》
初出時には緑と赤に割り振っていた 狂喜/Bloodthirst を基本セット2012に持ち込むに当たって黒に移したよ、だって黒の主要クリーチャータイプは吸血鬼だからね、という話。
確かに「血に渇いている」と言えば吸血鬼よりふさわしいクリーチャーはいない。ただ「狂喜」となるとどうだろう。ドラキュラ伯爵とかそういったネーミングからくる偏見かもしれないけど、なんか吸血鬼って落ち着いてるイメージがあるんだよね。
まあ、でも若くて馬鹿騒ぎしている吸血鬼が出てくる作品もあったような気もするし、やっぱり個人的なイメージなのかな。
余談3:火曜日 《軟骨背獣/Gristleback》
なんか漢字が多くて中華っぽいイメージのある名前の《軟骨背獣/Gristleback》。スペックは「3マナ 2/2 狂喜1」で、サクるとパワー分のライフを回復できる、というもの。
なんで回復量を決める際に参照するのがパワーなんだろう。個人的にクリーチャーの体格の大小はタフネスが表しているイメージがあるので「大きいほど食べられる量も増える = 回復量も増える」というフレーバーだとするなら、参照するのはタフネスじゃないかな、と思った。
それはさておき翻訳的な話をすると、このカードのフレーバーテキストは、原語より日本語版のほうが綺麗に韻を踏んでいるという珍しいタイプ。読んでて楽しいし、カードテキストともマッチしているし、素晴らしい。
・英語版のフレーバーテキスト
Loyal in battle, hearty in stew.
引用元:http://magiccards.info/gp/en/87.html
・日本語版のフレーバーテキスト
戦場じゃ有能、煮込めば栄養
引用元:http://magiccards.info/gp/jp/87.html
余談4:水曜日 《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》
初見時から、なんか線がラフだなあ、とは思ってたけど本当にデッサン段階の絵が元になってるとは思わなかった。あとリンクされている記事を見て、ギルドパクトってもう5年も前のセットなのか、って驚いた。
余談5:木曜日 《ボガーダンの槍騎兵/Bogardan Lancer 》
スペックが「2マナ 1/1 狂喜1 側面攻撃」というクリーチャー。思ったのは、小型クリーチャーが強いはずの赤とは思えない低スペックだなあ、ということ。
条件を満たさないと2/2になれない、ってことは要するに「2マナ 2/2 側面攻撃」がオーバースペックってことなはずなんだけど……そうかなあ、どうかなあ。
ただ「じゃあどうすればちょうどいいの?」って聞かれると意外と答えに窮する。
過去に読んできたMark Rosewater氏の記事を読んでいると「コモンは入門用という意味合いもあるので極力パワーとタフネスは同じ値にしたい」という思惑もあるらしい。特にこいつは側面攻撃で相手のパワーとタフネスに引き算が加わるとなると余計にそうかもしれない。
じゃあ、基本スペックを2/2にする? ちょっと大きすぎる気がするな。2/2で、狂喜1+能力もう1つというスペックの《軟骨背獣/Gristleback》は3マナだ。
じゃあ、狂喜1を狂喜2にする? ちょっと大きすぎる気がする。1/1で、狂喜2+能力もう1つというスペックの《瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler》は多色だ。
結局、今のままでちょうどいいのか、と気づかされただけだった。
余談6:金曜日 《血に飢えた大峨/Bloodthirsty Ogre》
「狂喜/Bloodthirst」が生まれる前に印刷されたカードのため、所持してない能力なのにカード名にそれを含んでしまっている、という《オーラ術師/Auramancer》と同じ境遇のクリーチャーであり、今週のオチ担当。
記事の内容は神河物語の背景世界に関するネタで、この世界における Fox/狐 と Ogre/大峨 の共通点について語っている……のだと思われる。
拙訳:
狐たちと大峨たちは支配のための闘争に永遠に囚われているのだ。
原文:
Foxes and ogres, as you know, are locked in an eternal struggle for dominance.
単純に訳という意味ではおそらくそこまで大きくは間違っていないと思う(多分)。ただ本当に背景設定どおりなのかと聞かれると、どうなんだろう。
公式サイトのプレビューやら何やらを探してみたけど、種族単位の紹介記事は上手く見つけられなかった。発売自体がもう7年も前のことなので日本語の記事も見つけづらい(ネットにおける7年前の記事って相当な距離を感じる)。
単純に記事にある文章から読み取れる内容としては、2つの解釈の仕方がある気がする。1つには「狐も大峨も、他者を支配しようとあれこれ画策し続けており、もうその宿命から逃れられない」という解釈。
もう1つは、カードが対になっているという事実も含めて「狐も大峨も、互いを制するためにあれこれ画策し続けており、その宿命から逃れられない」という敵対的な関係性について語っているのではないか、という解釈。
とりあえずコメント欄で聞いた限りでは小説を読めばすぐに分かるというような主軸となるテーマでもなさそうなので、本気で調べようと思ったら結構大変かもしれない。……試しに1回くらいDAILYMTGにお便り出してみようかな。
余談7:《塩切り/Saltskitter》について
つい最近読んだDiarynoteの日記で《塩切り/Saltskitter》について書かれたものがあった。どんなクリーチャーなんだろうと思ってカードテキストを確認したら、ちょっと面白かった。
Saltskitter / 塩切り (3)(白)
クリーチャー - ワーム(Wurm)
他のクリーチャーが戦場に出るたび、塩切りを追放する。次の終了ステップの開始時に、塩切りをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
3/4
引用元http://whisper.wisdom-guild.net/card/Saltskitter/
フレイバーテキストはなくても、イラストと能力から「どんだけ臆病なんだよ!?」というフレイバーが伝わってくる。デザインの勝利と言えばいいのか。
人の気配を感じただけでかき消すように砂に潜って消えてしまうんだろうな、とか、こいつを捕まえるの大変そうだ、とか、そんな世界観含めて想像させてくれる。
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