プロツアー殿堂サイトにあるインタビュー動画の翻訳。正しくは動画前半の「ウィザーズのメンバーや有名プレイヤーたちからのコメント」部分の翻訳。コメントしている人たちの簡単な説明つき。

 動画の後半にご本人のインタビュー部分もあるにはあるんだけど……元の音声が(インタビュアー含めて)消されていて、英語吹き替えがかぶせられている状態。これには動画のコメントでも非難ごうごう。

 元が日本語のインタビューを英語に訳したものを日本語に訳すってあまりにもなんなので、いつか元の音声が聞けると信じて未訳のまま。 末尾にご本人のインタビュー部分も追記。

【翻訳】殿堂入りプレイヤー中村修平のインタビュー(動画)/Pro Tour Hall of Fame 2011: Shuhei Nakamura【Daily MTG】
サイト:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/HallOfFame.aspx?x=mtgevent/hofplayer/snakamura
動画(Youtube):
http://www.youtube.com/watch?v=UoaKVm_Pf9U

ナレーター
 日本の中村修平が初めてグランプリに足跡を残したのは2001年のグランプリ神戸の決勝戦だった。

Ron Foster(註):
 彼が初めてトーナメントシーンに姿を現したのはグランプリ神戸01で、もう1人の日本の偉大なマジックプレイヤーである石田相手に2位に終わったときだね。
(註) Ron Foster
 マジックザギャザリングの組織化マネージャー日本担当。ツイッターは日本語。
 ツイッターアカウント:http://twitter.com/#!/RonMFoster

ナレーター
 彼がプロツアーレベルでトップ8の活躍をできるようになったのはグランプリトップ8を4回ほど獲得してからのことだった。2004年シーズンの終わり、彼は藤田剛史と津村健志とともに史上最強と言われる日本代表チームのメンバーの1人だった。

Luis Scott-Vergas(註):
 僕がリスペクトしている人はみんな修平に投票してたよ。ダントツだよね。
 プロツアーのトップ8もあるし、生涯プロポイントもそうだし、プレイヤーオブザイヤーをとってるってだけじゃなくて毎年のプレイヤーオブザイヤーレースの常連だし、ゲームのプレイングだけじゃなくてゲームへの貢献もすごいし……彼を超えるのは相当難しいよね
(註) Luis Scott-Vergas
 マジックのトッププレイヤーが作るチームで中村修平も所属しているChannel Fireball所属。ここ5年の間に、プロツアートップ8が4回(優勝1回)、グランプリトップ8が7回(優勝4回)

ナレーター
 初めてのプロツアートップ8はその1年後、2005年シーズンの始まった直後のコロンブスでのことだった。それからの6シーズンで彼はトップ8をさらに4つ積み上げる。そして彼はプレイヤーズクラブの最高レベルに達すると、以降そこから落ちることはなかった。

Randy Buehler(註):
 マジックのトップであり続けてる……驚異的なほどにね。修平ときたらプレイヤーオブザイヤーレースのトップ5に、ここ6年間で5回も入ってるんだ……! 1位、2位、そして3回の5位だよ。
(註) Randy Buehler
 2007年に殿堂入りしているアメリカのトッププレイヤー。
 ウィザーズ社に所属していた時期もあるらしい。

ナレーター
 修平は2008年にプレイヤーオブザイヤーのトロフィーを獲得している。

Brian Kibler(註):
 修平は……僕が思いつく限りでもっともこの賞にふさわしいプレイヤーだね。彼の生涯プロポイント、400を超えてるんだろ? それって……なんていうか天文学的な数字だよね。
(註) Brian Kibler
 アメリカのトッププレイヤーで2010年に殿堂入りしたばかり。最近だと去年のグランプリ仙台で活躍を見せたキブラーバントというデッキ名で有名かもしれない。

ナレーター
 このマジックというゲーム史上、彼ほど長い旅程をいとわなかったプレイヤーはいなかっただろう。彼はどの週末にもトーナメントがある場所に姿を現していた。

Scott Larabee
 いいか、俺はもうほとんどグランプリに参加してない。だけど、グランプリに行く、ほら、修平がいた! ってなもんだよ(笑)
 そして思い出すんだ。
 あれ? 2週間前に地球の裏側で開催されてたプロツアーでも見かけたぞ? ってね。
(註) Scott Larabee
 ウィザーズ社所属。マジックの組織化マネージャーの1人。

Patrick Chapin(註):
 どのグランプリでも、BYEも持ってないのにグランプリ予選に参加してるんだ。
 彼はただただこのゲームが好きなんだ。とってもね。
(註) Patrick Chapin
 90年代からプレイしている古豪であり、2011年もプロツアーとグランプリでそれぞれ1回ずつベスト8している現役のトッププレイヤー。

ナレーター
 修平にとって、その目的を達成するために遠すぎるという場所は存在しない。

Mike Turian(註):
 ひょいっと、文字通り飛んでグランプリに参加して優勝して、それからまた2日かけて移動して、ほら次のグランプリだ。多分だけどセントルイスがどのあたりにあるか分かってないんじゃないかな。それでも次のグランプリで勝っちゃうんだ。
(註) Mike Turian
 ウィザーズ社所属。2008年に殿堂入り。チーム「Potato Nation」の一員。

Ron Foster
 彼はセントルイスと広島でのグランプリを立て続けに制した。どっちもコールドスナップのリミテッドだった。明らかにコールドスナップが得意だった彼を、日本人プレイヤーたちはスノーマスターって呼んでたよ。

ナレーター
 地球を行ったり来たりしながら修平は17のグランプリでトップ8入りし、そのうちの3つで優勝している。

Zak Hill(註):
 グランプリセントルイスの決勝で彼と戦ったとき……なんだろうね、まるで何をしてもその上を行かれてるみたいな感覚だった。
(註) Zak Hill
 中村修平が優勝したグランプリセントルイスで、決勝戦の相手だったプレイヤー。StarcitygamesのサイトでChatter of the Squirrelという記事を週刊で書いていたことがある。

ナレーター
 修平はまさにマジックを遊び、そして世界を見た。

Martin Juza(註):
 僕らは車を借りてフロリダ国立公園で観光したんだよね。んで道の真ん中にワニがいたんだ。修平がそれを見て「すごいなあ、ワニを見たの生まれて初めてだよ!」って言うんだ。
 そして「近づいてなでてみてもいいかな」とか言い出すんだよ!
 僕たちはもう「おまえ、ほんきか!?」ってなもんで、周りの人たちも「あいつ死ぬ気か!?」って走って逃げ出すし……僕は「いや、修平、やめたほうがいいよ」って言ったんだけど「大丈夫、大丈夫」ってなもんでさ。
 しょうがないから修平とワニの写真を撮って……まあ、あとは予定通り旅を続けたよ。
(註) Martin Juza
 チェコのプレイヤー。つい最近、グランプリ広島を制したばかりであり、なかしゅーさん担当の日本語公式サイトの週刊記事「なかしゅー世界一周」にもよく名前が出てくるプレイヤー。登場した記事を紹介してみる。

 なかしゅー世界一周2011・第9回:グランプリ・神戸
 http://mtg-jp.com/reading/variety/001483/

ナレーター
 殿堂入りの投票対象であるプレイヤーたちは見せた輝きが1年のみのプレイヤーも多い。しかし修平は今なお対戦相手にとっての脅威であり続けている。

Paulo Vitor Damo da Rosa(註):
 もし君が対戦相手のミスにつけこんで勝つタイプなら、修平相手には勝てないだろうね。
(註) Paulo Vitor Damo da Rosa
 ブラジルのプレイヤー。Luis Scott-Vergasと同じくChannel Fireball所属。2010年のプロツアーサンファンで初優勝している。


おまけ:Youtubeで「評価の高いコメント」

shinrenx(フィンランド)
 これなんだよ? このインタビューはゴミだね。ミュートでしかも吹き替えのせいで修平の声だけじゃなくてインタビューしている側の声まで聞こえないじゃん! 修平が何を聞かれてるのか、想像しろっての!? アメリカ人だって字幕くらいは読めるよ。少なくともその大半はね。

siuaiseo(カナダ)
 オリジナルの音源残せよ! どんだけアメリカ中心にすりゃ気が済むんだ! 日本プレイヤーたちは絶対に修平の声を聞きたがってるぜ……ひどい話だ。
<2011年11月19日 22:36 追記>
 このままだとあまりに「看板に偽りあり」な記事だということにあらためて気づいたので、消音部分のなかしゅーさん本人のインタビュー部分についても書き起こし&訳を追加。

 ただし読まれる方には、いくつか注意事項がある。

 実際に動画を観た方はご存知のとおり、インタビュアーの質問は動画に入っていないので以下の「インタビュアー」部分は全部憶測で書いてる。あと当然のように本当はご本人が日本語でコメントしているけれど、ここに書いてある日本語訳はあくまで「翻訳」に過ぎないということを忘れないで欲しい。

 なお英語部分に関しても耳で聞き取った範囲のものなので「ここが違う気がするよ」というツッコミは望むところ、というか大歓迎。どんどん指摘して下さい(聞きとりきれなかった箇所は ??? としてある)。

インタビュアー「受賞する自信はありましたか?」

 I was not necessary confident.
(自信はありませんでした)
 That’s may be not true.
(あったと言えば嘘になるでしょう)
 I thought it was either going to be one or the other things.
(今回受賞するか、もう二度と受賞の機会がないかの二択だと思ってました)
 I was either in or not.
(するか、しないか)
 I certainly hope I was going to get in.
(もちろん、受賞したいと思ってました)

インタビュアー「初めて参加したプロツアーについて教えてください」

 First what I atteneded was about ten years ago in San Diego.
(私が初めて参戦したのは10年くらい前のサンディエゴですね)
 And I remember I was pretty bad.
(ひどい成績だったことを覚えています)
 Ah it was off like still I remember how I lost my matches during that pro tour.
(あまりにもひどかったので、いまだにどうやって負けたか覚えているほどですよ)

インタビュアー「特に思い出に残っている大会を教えてください」

 Probably, Worlds 2005 in Japan.
(おそらく2005年に日本で開催された世界選手権ですね)
 And also the first pro tour I top 8ed in Columbus.
(それと初めてトップ8に入れたプロツアーコロンブスかな)

インタビュアー「受賞された今の気持ちについて教えてください」

 Well, ah, for one thing it is nice to know that even if I step back from the game for a while, I could come back any time I want.
(えーと、一番嬉しいのはこれからはマジックの第一線から多少しりぞく期間があったとしても、またすぐに戻ってきたいときに戻ってこられる、ということですね)
 Playing pro tour, playing Worlds... that’s a great thing.
(プロツアーや世界選手権に出たいときに出られるというのは素晴らしいことだと思います)
 Ah to be honest I have been worried about (???) earning my living, but its nice to have that safety net.
(正直なところ、???について不安はありました。そういう意味ではセーフティネットが用意されたということは嬉しいです)

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