【翻訳】最強のレガシーウェポン、それはコマ/Legacy Weapon – Top Dog【CFB】
Caleb Durward
2012年09月19日
元記事:http://www.channelfireball.com/articles/legacy-weapon-top-dog/

 こんな記事を書いてると頭がおかしいと思われるかもしれないね。なにしろ《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》というのは、使う側にとっても使われる側にとってもすごい面倒くさくて退屈なカードという烙印を押されてしまっているから。

 このカードがかつてエクステンデッドで禁止された理由も時間に関するもので、最近ではモダンでも禁止されてる。僕が何を言いたいのかは、2008年にBill Starkが書いた解説からの引用(以下参照)を見てもらえば分かると思う。
<引用・原文>
 The constant activating of Divining Top bogs games down, which ultimately leads to an increase in the number of matches that go to time and beyond, which in turn leads to tournaments running much longer than they have historically.
 Furthermore, the Top encourages players to maximize the number of shuffle effects they play in a deck and the constant shuffling, cutting, presenting to an opponent to repeat the process, and then continuation of a turn exacerbated the situation.

<引用・私訳>
 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を起動させ続けることはゲームの遅延を招き、それによって試合時間の長いマッチが増加し、結果として大会自体が今までよりも時間がかかるようになってしまう。
 さらに言うと、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》はプレイヤーにシャッフルを奨励する。そのためこれの入っているデッキは定期的にシャッフルし、カットをし、対戦相手にもそれをうながし、ターンを重ねるごとにその回数は増加する。

 Billは正しい。コマの入っているデッキはたくさんシャッフルをする。

 これについては確かに良く聞く話だ。《High Tide》や《壌土からの生命/Life from the Loam》がレガシーで禁止されるとしたらあまりに時間を食い過ぎるからだろう、と言われるのと同じことだ。僕個人の意見としては、カードの効果が難しいせいで手が遅くなるプレイヤーが悪いだけだと思っている。それでもこの考え方はレガシーのコミュニティでも根強い。

 最近ミネソタ州で行われたオープンで、Jacob Van Lunenが僕のマッチのカバレージをとったあとに近寄ってきた。「Caleb、僕は君のことが大好きさ。だけど君の試合で僕は3連続でコマデッキのカバレージとりだよ」と言った彼の顔には疲労の色が浮かんでいた。

 僕は少々困惑した。何しろ僕の試合は15分足らずで終了しているし、遅くプレイしたつもりはなかったからね。ただよくよく考えると、彼が言いたかったのはデッキについてであってカード単体の話じゃなかったのかもしれない。

 コマデッキは基本的に長期に渡ってアドバンテージを稼ぐデッキだ。そのため時間稼ぎをするカードが多くデッキに入ることになり、結果としてあまり観戦していて楽しいデッキ・アーキタイプではなくなる。

 クリーチャー同士の殴り合いも無ければ、《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》がぶっ放されることもなく、《稲妻/Lightning Bolt》を本体へ叩きつけることもない。

 もしかしたらこのカードが用いられがちな低速デッキが毎ターンのようにコマを回し続けてじっくりと対戦相手に嫌な思い出を蓄積させるせいで、必要以上のネガティブなイメージをもたれてしまっているのかもしれない。

 僕自身はそう感じたことはないけどね。真新しいコマを回すときは特にそうだ。

 3枚の新たな情報を指先に感じ、さらにそれを操作する機会もある。1マナのアーティファクトにこれ以上望むことはできない。他のプレイヤーがコマを回しているのを見ているときもそうだ。僕自身が回しているような楽しさがある。

 このカードはプレイヤーに高い技術を要求する。それはスパイクたちがトーナメントに求めて来たものだ。レガシーの経験値を量るには上手く《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を使えるかどうかを見ればいい。それが一番確実だ。

 この技術は過去の経験の上にのみ成り立つものだから、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》はもっとも扱いの難しいアーティファクトと言える。プレイヤーたちはこれを間違ったタイミングで回したりタップしたりタップしなかったりする。そのせいで対戦相手もこのカードの本来の力を量り損ねる。試合の勝ち筋を的確にとらえきれないままに毎ターン《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を回し続けて時間を浪費するプレイヤーもいる。

 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を的確に回すには、試合の展望を的確にとらえることが要求される。他のカードの為に用いるべきマナを消費してアップキープにコマを回したり、惰性でコマを回したり、シャッフルする効果のあるカードを適切でないタイミングで消費してしまったり、などなどがよくあるミスだ。これらはすべて「自分のターンに何をすべきか」「今現在何が必要なのか」を把握できているかどうかにつながっている。

 PVが過去に言っていたが、彼はターンの開始時に全ての決断を洗い出しておくそうだ。

 これによって《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》の起動前に土地を置いてしまうようなミスを防げる。もちろん対戦相手が状況に変化を与えるような何かを投げつけてきたらその都度計画を練り直す必要がある。それでもあらかじめ計画を立てておくことはプレイの助けになる。

 時間制限のある試合では、効果的であることと効率的であることは同じことだ。試合に勝つために必要なものをきちんと把握できていたらコマを回すのにそんな時間をかける必要もなくなるはずだ。

 土地が必要? ほい、てっぺんにきた。

 相手に脅威を与えるカードが必要? ほい、てっぺんにきた。

 何もいらないって? じゃあ考える時間は必要ないだろう。


コマに関する小ネタ集

<1つ目>

 基本技の1つとして、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》があれば相手の妨害からカードを守ることができる。

 もしかしたら対戦相手は手札破壊の入ったデッキを使っていて、君は《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を必要なその瞬間までライブラリに眠らせておきたいのかもしれない。

 もしかしたら対戦相手は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をサイドから入れているかもしれなくて、打ち消し呪文は必要なその瞬間まで安全な場所に置いておきたいのかもしれない。

 どちらにしても、ライブラリのてっぺんという場所は手札よりも安全なことに間違いはなく、この2つの場所の違いは非常に大きい。

<2つ目>

 さらによく知られている技としては、まず回して、それにレスポンスしてタップ能力を使う、というのがある。ドロー効果が先に解決し、それからあらためてデッキの3枚のカードの順番を変えることができる。

 これによって《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をデッキの上から2枚目か3枚目に置ける。次のドローで引きたくないときのためにね。このあとの数ターンはマナを使いきる予定のときや、デッキのてっぺんにあるカードが複数枚必要なとき(1枚はすぐに手に入る)などに効果的な技だ。

 この技は、つい最近の例だと、相手の手札に《思考掃き/Thought Scour》があるのが分かっているときにカードを守るために使った。《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を捨てさせられないよう、守ることに使えるんだ。

 また連続して奇跡を起こすために使ったこともある。対戦相手のターンに「回して」から「タップ」した。まずタップ能力が先に解決して、僕は《終末/Terminus》を唱えた。さらに自分のターンのドローフェイズに僕は《天使への願い/Entreat the Angels》を引けたので、それを公開した。

 先に紹介した技を知らなかったら、僕は自分のターンにあらためて《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をプレイし、次の対戦相手のターンに4/4飛行が1体少ない《天使への願い/Entreat the Angels》を唱える羽目になっていただろうね。

<3つ目>

 余分な《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を引いてしまったとき、それをシャッフルで追いやる必要があることはみんな知ってる。だけどそういうときに必ずしもシャッフル効果のあるカードが手元にあるとは限らない。

 だけどもし生け贄に捧げる効果があれば、タップ能力にレスポンスして《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を生け贄に捧げることでただカードを引くだけで済ませることができる。《飛行機械の鋳造所/Thopter Foundry》、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》、《爆片破/Shrapnel Blast》などが良いカードだ。

 それに、もし戦場と墓地に1枚ずつ《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》があって手元に《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》があれば、毎ターン追加で1枚カードを引くことが出来る。

 手元に《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》が2体いたおかげで手札もマナもゼロの状態から相手の《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》を打ち消したことがある。《Force of Will》を唱えることでね。

 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》と《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を使ってライブラリのてっぺんにあった2枚のカード、《Force of Will》と青いカードを引けたからさ。

 《通電式キー/Voltaic Key》でも似たようなことができる。ドローの効果にレスポンスして《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をアンタップさせ、またドローする。

 今ではこのコンボはヴィンテージでしか使えない。だけどレガシーのMUDの中には《通電式キー/Voltaic Key》の入ったリストもあるので、もしかしたら《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の入る余地もあるかもしれない。

コマに対する評価

 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を《Force of Will》で打ち消すべきときは? もう何ターンかゲームが終わらないと分かっているときだ。

 コントロール同士の対戦時は、ほぼ全ての場合において《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を打ち消すのが正しいプレイングとなる。ただし例外も存在する。

 もし次の自分のターンに《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》を戦場に出したいときは、この強大な力をもったプレインズウォーカーを通す際に生じる打ち消し合戦のために打ち消し呪文を温存しておきたいかもしれない。

 もしかしたらすでに自分も《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を引いていて、自分の《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》のほうがより高いアドバンテージを稼ぎだせると思うならば、ピッチで《Force of Will》を撃つことで手札枚数が相手のそれを下回ってしまうようなプレイングは避けるべきかもしれない。

 とはいえ、多くの場合は《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》こそが対戦相手の唱える呪文の中でもっとも警戒すべきものであり、打ち消すべきカードだ。

 例えば君が《思考囲い/Thoughtseize》を唱えて確認した相手の手札が「除去、コマ、キャントリップ、打ち消し」だった場合、考えるべきは今すぐ対処すべきカードがどれなのかだ。

 もし打ち消し呪文を取り除いたとして、対戦相手が《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を回すことで次の1枚を手に入れてしまう可能性がどれほどなのかも考えるべきだ。

 当たり前のことだが、それを取り除くことでゲームを終わらせられるなら話は別だ(例えば君の使っているのがコンボデッキだった場合などだ)。ゲームに残された時間が少ないということを明確にすれば、それは《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の力を弱めることと同義だからだ。

 ときにはタップ能力でカードを引くことによって《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を失ってしまう可能性が生じる。フェッチランドを使いたい場合や《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》を唱えたい場合などだ。

 このときに考えるべきことは「このまま《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を失ってしまってもよいのか、それとも1ターン待つべきなのか」だ。そこまでして得るカードは、よほど必要なものでなければならない。

 今にも勝利しそうな対戦相手を止められるカードか、逆に君の勝ちに直接つながるカードか。

 Nic Fit(=低速の緑黒デッキ)を使っているとき、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を諦めれば1ターン丸々勝利を早められる、という抜群の効果を得られる瞬間というのはゲームの中盤から終盤にかけてよく訪れた。

 《墓所のタイタン/Grave Titan》を呼び出せるならそれだけの価値はある。

相手のコマに対処する方法

 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の対処するもっとも簡単な方法は直接それを使えなくさせることだ。《真髄の針/Pithing Needle》や《クローサの掌握/Krosan Grip》などが一般的だろう。

 しかし多くの場合、そんな分かりやすい対抗手段は君の手元にないはずだ。

 それでもなお《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を破壊したりデッキに混ぜ込んでしまう方法はいくつかあり、かつ、多くのプレイヤーがその機会を見過ごすのを目にしてきた。

 多くの場合、プレイヤーたちはまるで《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》に「破壊できない」と書いてあるかのようにふるまい、他のカードに目を向けてしまうのだ。もしくは単に《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》がどれだけ相手にとって重要かを理解していないだけかもしれない。

 僕好みの手段はライブラリに埋めてしまうことだ。僕はこれを「水没させる」と呼んでる。

 レガシーでよくある場面として、対戦相手の脅威を除去したいとき、相手のシャッフル効果のタイミングに合わせてそれを《水没/Submerge》するという手がある。

 コマに関して言えば、良く似た手段として、相手のフェッチの起動に合わせて《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》に向かって除去を唱えるという手が考えられる。

 シャッフルさせたということはデッキの上は不要なカードなはずで、それと引換えに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を戻させるなら、長期的なアドバンテージを得られたと考えるべきだ。

 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》を生け贄に捧げることでカードアドバンテージを失ってしまうとはいえ、それだけの価値はある。

 一方、この戦法を適切に使うことで、対戦相手に「シャッフルしたくないときにシャッフルさせる」こともできる(《外科的摘出/Surgical Extraction》や《根絶/Extirpate》のように)。

 例えば、対戦相手が《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をタップして君のターンに《終末/Terminus》を唱えようとしたそのときを狙って、対戦相手のフェッチランドに対して《不毛の大地/Wasteland》を起動するとかね。

 土地を得るためにはフェッチを起動しなくてはいけない、しかしそうすることで彼の引くカードは無作為な(願わくば《終末/Terminus》以外の)カードとなる。もし彼が奇跡を起こすためにフェッチの起動を諦めたなら、《不毛の大地/Wasteland》は十分な仕事をしてくれたといっていいだろう。

 もし対戦相手が何を引こうと構わないというのなら(そして土地よりも《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をどうにかしたいという状況なら)、相手がカードを引いたあとでフェッチを対象に《不毛の大地/Wasteland》を起動するのも1つの手だ。

 土地を得るためにはフェッチを起動しなくてはいけない、しかしそうすることで相手は《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をライブラリの中に失ってしまう。

 土地がそれほど重要でない状況ならこの手はそれほど有効とは言えない。しかしもし君がレガシーの試合を重ねて行くなら、必ずこの考えは役立つはずだ。

 相殺ゴマを相手にするとき、呪文を解決させるにはコツが必要となる。数ターンかけての綿密なプランを立てる必要があるからだ。

 対戦相手のターンにインスタントを唱えることで、対戦相手がそのエンドフェイズの時点でライブラリに乗せているマナコストの予想がつけられる。これによって、迎える君のターンにそれを操作する余地が生まれるわけだ。

 1マナで釣るのもときどきは上手くいくだろう。もしかしたら対戦相手はそれを打ち消すために《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》をライブラリのてっぺんに乗せるかもしれない。これで1点以外のマナコストの呪文を通すことができるようになる。

 また同じ考え方で、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》のドロー能力を《もみ消し/Stifle》することで1マナの呪文を通すこともできるかもしれない。

 もし対戦相手の《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を狙ってタップさせる(訳註:ライブラリの上に乗せさせる)ことが出来れば、それを《予報/Predict》で追いやったり、次に唱えられるときに打ち消したり、もしくは相手のドローステップに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で狙い撃ちすることさえできるかもしれない。

 相手が土地に詰まっているようであれば、あえて1ターンに複数の呪文を唱えては打ち消させようとすることで相手に軽いロックをかけるという手もあるが、これはさすがにレアすぎるか。

 余談だが、スタックに直接置かれる呪文のコピーは《相殺/Counterbalance》を誘発しない。そのため《集団意識/Hive Mind》やストーム呪文であれば相殺ゴマのコンボに対抗しうる。

 もし君の対戦相手が、コンボ対策カードである《クローサの掌握/Krosan Grip》に対抗するためにライブラリのてっぺんに3マナの呪文を用意していたとする。こういったときは相手のアップキープまで待てばいい。

 相手は君に《クローサの掌握/Krosan Grip》を唱えられたその瞬間にはライブラリを上から「3マナ呪文、カード(A)、カード(B)」としておきたいはずだ。

 さて、もし対戦相手が《相殺/Counterbalance》のために3マナ呪文を上に残しておきたいとすれば、ドローステップにカードを引く前に《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を回してライブラリを上から「カード(A)、3マナ呪文、カード(B)」と直したいはずだ。

 その操作を行ったあと、ドローステップへ移行するためには、相手は優先権を放棄しなくてはいけない。カードを引くのを待ってもらうためには、相手にドロー前に優先権を用いることを告げる必要がある。

 《クローサの掌握/Krosan Grip》を用いるのはこのタイミングだ。対戦相手が「正しく」デッキの順番を入れ替えてくれて、かつ3マナ呪文が複数ないことを願おう。

コマを中心に据える

 レガシーという環境におけるもっとも万能なライブラリ操作カードであるにも関わらず、このカードは十分に利用されているとは言えない状況だ。

 もっともぶっ壊れた使われ方は当然《相殺/Counterbalance》と一緒に用いることだ。だからこそこのカードは青白の奇跡デッキでもっともよく見かけることになる。

 このデッキタイプにおいて、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》は単にライブラリを操作してくれるというだけでなく、コントロールエンジンとしても力を発揮する。

 きたる奇跡カードを見せてくれるだけでなく、対戦相手のターンに奇跡を起こすことさえできる1マナのアーティファクトカード。狂ってるとしか言いようがない。

 またこのカードは《オパールのモックス/Mox Opal》とアーティファクト土地ともよいシナジーをもつ(1ターン目に《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》出しつつ回すことができる)。

 最高の相棒は《粗石の魔道士/Trinket Mage》だろう。この小さな魔法使いはコマを持ってきてくれるというだけでなくデッキをシャッフルする効果も合わせ持ち、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の有用性をさらに高めてくれる。

 最近でいうと《断片無き工作員/Shardless Agent》の続唱の準備を整えるために《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を使うのが楽しい。

 奇跡を起こすときと同様、より効果的なカードが「当たる」ように操作すること自体もそうだが、続唱はそれだけでなく占術のようにも使える。複数枚のいらない土地やその時点では唱えられない呪文たちをライブラリの下へ追いやることもできる。

 またアグロコントロールデッキに《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を投入するプレイヤーたちもいる。その使われ方に関して言えば最近では《森の知恵/Sylvan Library》にとって代わられることも多いが、その他の石鍛冶デッキ、白黒手札破壊デッキ、デスアンドタックス(=白ビートダウンデッキ)などではもっと使われるべきだと感じている。

 もし君のデッキにシャッフルする手段がいくつもあり、かつ2ターン目以降も戦う気があるなら、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》を入れることを検討すべきだろうね。

 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》専用のコンボもある。《未来予知/Future Sight》と《覚醒の兜/Helm of Awakening》と一緒に使うことでデッキを引き切れば、対戦相手のデッキは君の《思考停止/Brain Freeze》で大惨事だ。

 《未来予知/Future Sight》が無くても、2枚の《覚醒の兜/Helm of Awakening》と2枚の《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》があればストームを無限に増やせる。

 このコンボの良いところは、コンボ要員たちは単体でもドローエンジンとして機能し、ほぼ全てのパーツが《悟りの教示者/Enlightened Tutor》で引っ張ってこれるという点だ。残念な点としては、それらだけではいくら力を合わせても何ができるというわけでもなく、かつ兜は相手の呪文も安くしてしまうってことだね。

コメント

うで
2012年9月23日23:02

はじめまして、独楽っていかにも日本人好みのカードですよね
コスト、効果どちらもまさにレガシーウェポンだと思います

あと完全に揚げ足取りなのですが、最後のFuture Sightがないときに必要なのは2枚のTopと1枚のhelmではないでしょうか?

私もUW Miracleを使っていたので大変面白かったです!勉強させて頂きました。

re-giant
2012年9月24日5:28

コマ1つでこれだけ考えることがあるとは知りませんでした。面白いですね。
あと兜とコマの枚数の件について指摘ありがとうございます。修正しました。

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