余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 1週間を通じて同じだったわけではないのでテーマということではないにせよ、外国の神話や伝承に関連したネタと公式のカード検索エンジンGathererの検索結果ネタとで二分された週だった。

余談2:月曜日 《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》

 英語では考慮する必要のない数詞をどうするか。難しいことを考えずに「~個」としてもよいのかもしれないし、マジックがカードであることを考えれば「~枚」とするのが自然かもしれないし、やはり剣を数える以上は「~本」がふさわしいかもしれない。これがゴブリンだと「~匹」とか「~体」とかが選択肢に入る。

 結局は、記事の内容やそのときの気分で使い分けている状況。

余談3:火曜日 《洞穴守りのデュルガー/Duergar Cave-Guard》

 第4版から入った身として「火吹き」の能力は非常に見慣れたフレイバーではあったけど、実際に使った記憶はあまりない。乏しいカード資産の中で自然と友人たちのあいだで「色の分担」がなされた結果、赤を使う機会がほとんどなかったからだと思う。

 唯一使った記憶があるカードは《ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary》。4マナで2/4、プロテクション(白)に加えて (1)(赤) ごとに +1/+0 という劣化版の火吹き能力を持っていた。

 当時の主力除去カードである《稲妻/Lightning Bolt》と《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の両方に耐性を持ち、単騎でも毎ターン4点以上のクロックになるという優秀なクリーチャー。絵もカッコ良かった。

 デュルガーに触れてあげないと悪いかな、というわけで訳の話。
原文:
 This not-so-little guy has a form of the "firebreathing" ability

拙訳:
 小さい奴らの中でもデカいこいつは、一種の「炎のブレス(Firebreathing)」能力を持っている。

 原文の「not-so-little guy」はそのまま訳すなら「それほど小さくない」となるんだけど、じゃあなぜ「小さい奴らの中でもデカい」と訳したのかというと、そのフレイバーテキストが理由。
原文:
 Duergars who grow too large to live in the tunnels are sent topside to defend the entrances from intruders.

日本語訳:
 大きくなりすぎて穴に住めなくなったデュルガーは、地上に追い出されて侵入者から入り口を守る役目を負う。

余談4:水曜日 《まどろむドラゴン/Slumbering Dragon》

 こういうフレイバー重視なカードは大好き。寝ているドラゴンは襲ってこないし、脇もすり抜け放題。しかし周囲で騒ぎすぎると少しずつ凶暴になり、ついに目を覚ました時には手の付けられない状態……だけど、寝てる隙をつけば《稲妻/Lightning Bolt》1発で落ちる。唯一、フレイバー的に不自然な点としては寝ているあいだも飛んでることくらいかな。地震が起きても平気。

 記事の話をすると、色んな外部サイトへリンクが張られていて確認が大変だった。中国語を英語表記した言葉って日本語で何を指すのかを探すのはコツがいる。

 あと日本ではマイナーなモンスターの名前を探すのもめんどい。今回の記事で言うと「Bolla」。このあとにくる「Valkyrie」と同じで、日本語のカタカナ表記がブレまくっていて関連記事を探す難易度が高かった。

余談5:木曜日 《アダーカーの戦乙女/Adarkar Valkyrie》

 高校時代にマジックを遊び始めた頃の仲間だったヒロトは元気にしてるかな。ヴァルキリープロファイル(と冬馬由美)の大ファンだったことを覚えてる。大学に入ったころから疎遠になってしまった。

 昔話はさておき役の話。
原文:
 You likely already know that a Valkyrie is a usually semi-divine woman of Norse and Germanic mythology

拙訳:
 すでにご存知だろうとは思うが、この戦乙女とはノルウェーとドイツの神話に伝わる聖なる力を持った半神の女性のことで

 ちょっと迷ったのが「semi-divine woman」。マジックの「Divine」は基本的に「神聖な」というイメージがあったので「半ば神聖的」とするべきかとも思ったけど、結局はシンプルに「半神」とした。日本語として認められているのか怪しいけど、一番近い気がする。

 あと、実際には対訳があるので訳す障害にはならなかった「戦乙女」についての余談を書いておくと、元の名称が非英語圏の言葉だけあって、ゲーム業界だけでも実に様々な対訳のバリエーションが存在している。

  ・ヴァルキリー(ヴァルキリープロファイル、パズル&ドラゴンズ、女神転生)
  ・バルキリー(ソードワールドRPG)
  ・ワルキューレ(ワルキューレの冒険)
  ・ヴァルキュリア(戦場のヴァルキュリア)

 さらなる余談。ソードワールドRPGでは基本的には「バルキリー」だけど、背景世界的には「戦乙女」とも呼ばれているらしく、小説やリプレイのタイトルにその呼称が見受けられる。

余談6:金曜日 《太陽の指輪/Sol Ring》

 イカリングこと《太陽の指輪/Sol Ring》。まさかこのカードの日本語名が公式に登場する日が来ようとは想像すらしなかったな。てっきり再版禁止リストに載ってるものだとばかり思ってた。

 このカードを見てるとどうしても思い出すのは《シッセイの指輪/Sisay’s Ring》。すでにリバイズドのカード知識だけは持っていた仲間内で、ビジョンズが発売された当時(ある意味)話題となったカード。ご存じない方のためにカード内容を紹介しておくと「4マナ アーティファクト タップすると(2)が出る」というマナアーティファクト。

 マジックにおいて下位互換があとから出ること自体はそれほど珍しくないにしても「マナコストを3点重くしただけで、それ以外は完全に一致」はさすがに群を抜いている。あの《したたる死者/Dripping Dead》と《墓所のタイタン/Grave Titan》の格差でさえ太刀打ちできるか怪しい。

 しかもあっちは「コモン vs 神話レア」だったけど、《シッセイの指輪/Sisay’s Ring》と《太陽の指輪/Sol Ring》のレアリティ格差は「コモン vs アンコモン」。ここまで来るとパワーナインの一画である《Ancestral Recall》と《集中/Concentrate》クラスの格差を持ち出さないと勝負にならないか。

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