The Cheese Stands Alone - アングルード
The Cheese Stands Alone (4)(白)(白)
エンチャント
あなたが戦場にThe Cheese Stands Alone以外のカードをコントロールしておらず、あなたの手札にカードが無い場合、あなたはゲームに勝利する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/The+Cheese+Stands+Alone/

 このカードは未来予知で《不毛の栄光/Barren Glory》という非銀枠のカードとしてリメイクされている。しかし実はあと少しで第8版の際に非銀枠の仲間入りをするところだった。
 あと少しで。
 知っての通り、マジックの10周年を記念して、ウィザーズ社は過去の全てのセットから最低1枚ずつの再録を行うことを決めた。
 「全て」のセットからだ。
 それにはポータルも含まれた。しかし銀枠のアングルードは外されてしまったのだ。それについては Mark Rosewater がこの記事(註1)で語っている。

(註1) この記事
 原文では以下のURLへリンクが張られている。Mark Rosewater が第8版の「各エキスパンションから最低1枚ずつ再録」について語っているコラム(註2)。
 http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr79

(註2) コラム
 《The Cheese Stands Alone》について語っている箇所のみ抜粋。

【翻訳】芯まで美味しい/Good to the Core【Daily MTG】
Mark Rosewater
2003年07月07日
元記事:http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr79

アングルード

 元々の計画では全てのエキスパンションから1枚ずつの予定だった。

 そう「全ての」エキスパンションだ。

 そこで私たちはアングルードからも候補を探した。議論の末、私たちは《The Cheese Stands Alone》に白羽の矢を立てた。能力はヘンテコだが、実際のマジックに登場してもおかしくないものに見えたからだ。

 さて、それからどんな問題が起きたか。

 まず最初の問題として、カードがあまりに従来のマジックのイメージからかけ離れているのではないかという心配があった(ご存知のとおり、このカードのイラストはスーパーヒーローっぽく擬人化されたチーズの切れ端だ)。

 しかし Brady Dommermuth が、そのヘンテコなフレイバーを残しつつも従来のマジックに適した形のビジュアルイメージを新たに考えてくれた。彼のアイデアは「遠い土地の1つの部屋に宝物が満ちている。その部屋のど真ん中に設置された台座の上には、上からの光に照らされたチーズの切れ端が乗っている」というものだ。まるでそのチーズに偉大なる力が備わっているかのように。

 さてその次は?

 そこで私たちはかつて想像すらしたこともない問題に出くわしたのだ。

 銀枠だ。ここに問題があった。公式なプレイに関わる大事なルールは2つある(いや、実際には大事なルールは2つ以上あるんだが、今回の件に関わるのは2つだけだ)。

<ルールその1:同じカード名であればどのバージョンのカードも使える>

 このルールは重要だ。カードが再録されるたびにプレイヤーが新しいセットを買わなくてはいけないような事態は避けたいと私たちは考えている。

<ルールその2:銀枠のカードは公式大会では使用できない>

 このルールがあるおかげでアングルードのようなエキスパンションが存在できる

 分かってもらえただろうか。もし私たちが《The Cheese Stands Alone》を第8版で再版した場合、それは白枠のカードになる(フォイル版は黒枠になる)。そしてそれは公式大会で使うことができる。ルールその1によると、プレイヤーは公認大会でアングルード版の同名カードを使うことができる……しかしルールその2はそれを禁じている。

 この矛盾を解決するためには、どちらかのルールを変更する必要があった。しかし誰もそれを望まなかった。そうして、アングルードはこのキャンペーンから外れることとなってしまった。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1113

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