【翻訳】エルフ週間に君を迎えるふ/To Thine Own Elf Be True【Daily MTG】
Mark Rosewater
2008年8月18日
元記事:http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr345
エルフ週間へようこそ! 注意深く公式サイトを追っている君なら(註)この私がエルフをネタに記事を書くであろうことは予想済みだったろうね。そうでない君たちは驚くがいい!
今週は、はるかマジックの黎明期から存在している(もちろんそれよりずっと前から存在していると言い張る人もいるであろう)種族である、エルフについて語ろうと思う。
私は先月からの1ヶ月半のあいだに「お高くとまった」記事の在庫を使いきってしまった。そこで今日のコラムではマジックのエルフに関する話をしようと思う。
安心してくれ、大半はデザインに関する話だ。
《護民官の道探し/Civic Wayfinder》(ラヴニカ:ギルドの都)
まだ作られていないことが不思議でしょうがないような、シンプルで無駄のないカードを思いついた瞬間というのはデザイナー冥利に尽きる瞬間でもある。このカードのときもまさにそうだった。
何しろ、デザインのファイルに一番初めにこのカードが登録したときは、コメント欄に「再録?」と書き込んでおいたほどだ。なぜなら絶対誰かが思いついていてすでにカード化されているはずだと思っていたからね。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》(レギオン)
カードをデザインする楽しみの1つが、初めてそのカードを見た人が「はあ?」という反応を漏らしてしまうようなカードを作ることだ。ぱっと見ただけでは既存のマジックの生態系に当てはめることのできないカードに対する困惑を生じさせること、と言い換えてもいい。
1/1でトランプルを持ったクリーチャーもそんなカードだ。
このカードの誕生秘話は私の好きな話の1つだ。1/1でトランプル持ちというアイデアは私をひどく魅了し、私はどんな会議でもこのカードを提案するチャンスがあれば逃さずに提案した。
そうそうあらかじめ言っておく必要があるね。マジックの開発部……いや、どの開発部もそうなんだけど、突拍子もないネタほど大真面目に語らなければいけない、という悪癖があるんだ。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》をレギオンに放り込むのに成功したのは私の覚えている中でも指折りのネタの1つだ。多少のドラマ性を加味してここで紹介してみよう。
みんな:緑の小型クリーチャーが必要だ
私:あるよ。(緑)で1/1でトランプルもち。シンプルでエレガントだろ?
みんな:なんで1/1がトランプルを持ってるんだ?
私:よし、小さいけど反骨心は1人前のエルフを想像してくれ。
こいつは癇癪持ちだ。こいつを止められる奴は誰もいない。
みんな:そうだな。タフネスが1以上なければな。
私:そいつがこいつを輝かせるんじゃないか。
心意気だけは一人前なのに腕っぷしが足りないんだよ。
みんな:いや、だから1/1にトランプルを持たせる理由は?
私:フレイバーだけじゃ理由にならないかい?
みんな:フレイバー以外にだよ。
私:そもそも大したコストも払わずにもらえるんだ。
実質タダみたいなもんじゃないか。
誰だってタダで何かをもらえるのは大好きだろ?
みんな:じゃあ作ってもいいけど何がそこまで君を駆り立てるんだ?
私:人はなぜエベレストを登るのか? なぜならそれ自体が挑戦だからだ。
成し遂げたぜ、と言えば、相手は黙って感嘆と共に頷くしかない
みんな:……で?
私:君たちは誰かにそんな感嘆の頷きをさせたことはあるかい?
私はあるよ。実に感動的な瞬間だった。
みんな:まさかエベレストを登ったことがあるのか?
私:山登りは趣味じゃないよ。階段だって苦手だ。
みんな:じゃあどんなすごいことをやったって言うんだい?
私:コストが(緑)で1/1でトランプル持ちをセットに収録させたのさ。
みんな(黙って感嘆と共に頷いてから)……君の勝ちだ。
私が「このカードをセットになんとかねじこめたら面白いだろうな」と思わなかったらこのカードは存在しなかったわけだ。そしてそれはこのカードに限った話ではないよ。
《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》(ウルザズ・レガシー)
テンペストのデザイン時のことだ。Mike Elliotが追加コストを内包したカードたちを新たに提出してきた。本来あるべきコストよりもずっと安いコストでパーマネントを場に出せるが、次のアップキープにまた同じコストを支払わないと場に残せない、というものだ。
このメカニズムにとっては残念だったことに、テンペストはすでに大量の新アイデアでいっぱいいっぱいだったのだ(Mike Elliott と 私にとってテンペストは初めてデザインチームとして参加したセットだった。そして私たちはのちにマジック史上で1位2位を争う「多産な」カードデザイナーとなる。
さらに言うとこのデザインチームにはアラビアンナイト以来マジックのカードをデザインしていなかった Richard Garfield も参加しており、ミラージュとビジョンズで初めてデザインを始めたばかりの Charlie Catino までがいたのだ)
あまりにも多すぎたため、提出される全てをテンペストに盛り込むことはとても出来ない相談だった。エコー(Echo)もその1つで、これも来るべき未来(具体的には1年後に訪れるウルザズサーガブロック)のために保管されることとなった。
私は「場に出たとき」の能力を持つエコーつきのクリーチャーが「半分呪文・半分クリーチャー」のような働きをするのが好きだった。エコーコストを支払うかどうかの判断が時と場合によって目まぐるしく変わるからだ。
私たちはこの「場に出たとき」の能力をエコーつきのクリーチャーに持たせるのをウルザズレガシーまで我慢した。そしてウルザズレガシーのデザイン時には解き放たれた猟犬のようにデザインを行ったものだ(ちなみに当時のチームは私に加えて、Henry Stern とデザインリーダーの Mike Elliott がいた)。
その最中、私はもう1つの目的に向けて動き出していた。
私はリス(Squirrel)の大ファンだった。
リスのロードを作るためにはどうしたらいいか常に考えていた。問題は、私の「全てのリスに+1/+1を与えるクリーチャー」が必要だという思いが満場一致で受け入れられているわけではなかったことだ。
(君たちは私が常に開発部で異端に属していると思っていることだろう。違うからね。ただ私がそうであるときほど素晴らしいネタが生まれるというだけのことだ。さらに余談を語ると、リス好きの仲間はたくさんいたが、その全員がリスのロードの必要性を感じていたわけではないのが満場一致といかなかった理由の1つだ)
そういったわけで、リスのロードを作りたいならなんとかギリギリまでそれを隠し通す必要があった。
さて、話をウルザズレガシーでデザインされることになった「場に出たとき」の能力を持つエコークリーチャーの話に戻そう。私は場に出たときにクリーチャートークンを生み出すクリーチャーというアイデアが気に入っていた。問題は、もし得られるクリーチャートークンがメインだったら誰がわざわざエコーコストを支払うのか、ということだった。
上記に挙げてきたあれやこれやを全て解決してくれる存在こそが《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》だった。ロード能力を持たせることで維持したくなるクリーチャーとすることができた。
またこのカードの楽しい点は(これまた私のお気に入りなのだが)トークンが最初想定していたサイズよりも強くなるという現象だ。トークンを生成したクリーチャー自身による強化のおかげだ。……ん? そのとおり。私はイーブンタイドでも同じネタ(註)を披露したよ。
このカードを作ったことで私の「リスのロード」は完成した。そもそも、このカードの強化する対象はマイナーなクリーチャータイプである必要があった。基本的に自分の生み出したクリーチャーを強化するために用いられるように仕向けたかったからだ。
さて、クリエイティブチームはこの私の目論見を看過してくれるだろうか? なにしろ生み出すトークンのクリーチャータイプがリス(Squirrel)である必要性は皆無なのだ。つまりクリエイティブチームの考え1つで決まるというわけだ。
より正確に言うなら、これはカードコンセプトを決める担当者の考え1つで決まることなのだ。カードコンセプト担当者とは各カードのあるべき姿を考え、イラストレーターへの指示も(当時は)書いていた。
しかし、私の手札にはこれ以上ないほどの切り札があった。
ウルザズレガシーのカードコンセプトを決める担当者、それは私だったのだ。当時のクリエイティブチームはちょうど再編期にあり、人手が足りていなかった。カードコンセプトを務められる担当者がいなかったのだ。そしてセットのカードコンセプトを務めたことのある人材というのが会社に1人しか残っていなかった。私だ。
私はアングルードでカードコンセプトを務めたことがあった。アングルードのカードはあまりにも互いに絡み合いすぎていて、逆に私にとってはこれ以上ないほど楽な仕事だったのだ。
そのようなわけでデザイナー側の私が「リスのロードが作りたいなあ」と思い、クリエイティブ側の私が「いいよ」とゴーサインを出し、結果、《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》が生まれたというわけだ。
ちなみに私はこれで満足したわけじゃない。リス好きの私がウルザズレガシーのカードコンセプトを務めた証をもう1つ紹介しておこう(註)。
《エルフの模造品/Elf Replica》(ミラディン)
このカードのデザインに関して何か面白い話を紹介してくれと言われれば語ることは決まっている。まず、当時の私は各色に紐づくアーティファクトクリーチャーをデザインしたいと考えていた。
さらに言うなら、そのアーティファクトクリーチャーたちには歴史的に各色を代表してきたクリーチャータイプを持たせたい、とも思っていた。当然ながら、緑に対応するクリーチャーはエルフにしようと思っていた。
元々のプレイテスト時の名前は「Robo-Elf」だった。そしてここで問題が生じた。ミラディンのエルフの外見を知ってるかい?
これが「アーティファクトでないエルフ」の姿だ。クリエイティブチームの心配は、これら「普通のエルフ」と違った形で「アーティファクトクリーチャーのエルフ」を表現するのは難しいのではないだろうか、ということだった。クリエイティブチームのメンバーはかわるがわる私のところに訪れては「エルフなのか? エルフじゃなきゃダメなのか?」と聞いてきた。
私の答えは「エルフにしたいと思っているよ」から変わることはなかった。しかし彼らの心配ももっともだとは思っていたので、もしどうしても変えると言うならしょうがないな、とも答えた。いやそうじゃないんだけどさ、と彼らは言った。
エルフにしたいと思った以上は、実現させる。それが私だ。
解答は次の通りだ。「対象のクリーチャータイプの特徴を模倣しようと試みる人工的なクリーチャー(ただし有機的な要素は皆無)」を作ることにしたのだ。この「Robo-Elf」が生まれた経緯はそういうわけだ。
《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》(ダーク)
ダークの発売当時を知らない君のために書いておこう。このカードは当時驚くほどに人気があった。なぜか? おそらくだが、このカードのテキスト欄はあまり関係なかった。
私たちはこのカードをラヴニカで再録したが、ファンの要望に応えたとは言えない。なぜなら私はこのカードの人気はイラストにあったのではないかと考えているからだ。
よく分からないが、どうやらプレイヤーの多くが「彼女」をかわいいと感じたらしい。カードの強さをまったく無視してカードのイラストだけで人の心をとらえるカードはそう多くはない。
このカードに関するネタをもう1つ紹介しておこう。このカードのデザイン、名前、イラスト、フレイバーテキストはすべて同じ人物によって手がけられた。私の知っている限り、その条件を満たすカードはこれ以外には1枚しかない(ちなみにそれは《Look at Me, I’m the DCI》だ)。
Matt Cavotta であれば上記の条件を満たすカードを作っている可能性がある……ただ本当にあるかどうかは私にも分からない。
《エルフの射手/Elvish Archers》(アルファ)
私が初めてこのカードを見たとき、このカードはあまり魅力的なカードではなかった。魅力的でなかった理由かい? アルファ版の《エルフの射手/Elvish Archers》を見せてあげよう。
初めて見たとき、どう思ったか覚えているよ。「なんで1/2に先制攻撃なんて持たせるんだ?」だった。そしてベータ版が発売されたのさ。
「お、ずっといいね!」と思ったもんだ。
それ以外にこのカードに関する面白い話としては、このカードの作成時に Richard Garfield が採用したデザインの手法は、現在のマジックではもう取り入れられていないということだ。
Richard Garfield は、アルファ版に何枚かの「本来その色が持っていない能力を持つレア」を収録した。つまり、これらのレアカードを「レア」足らしめたのは「その色に見られないはずの能力」だったのだ。同じ能力とスペックを「本来の色」で持ったクリーチャーたちはもっと低いレアリティに設定された。
私たちがこの手法をとらなくなった理由は次の通りだ。レアリティは当時 Richard Garfield が思ったほどの障壁ではなかったためだ。Richard Garfield がアルファ版を作成したとき、彼は各プレイヤーがこのゲームにつぎ込む金額は高くても40ドルまでだろうと考えていた。
プレイヤーは「その色に見られないはずの能力」を持ったカードを見ることは滅多にないはずだと考えられていたし、カードパワーの高いレアカードを何枚もそろえるようなこともないはずだと考えられていた。なぜなら供給量自体が実際にそれらを「レアな」ものとするはずだったからだ。
そして君たちのご存じのとおり、そうはならなかった。
レアリティを「その色に本来あるはずのもの(ないはずもの)」を表現するために使うのを私たちは避けるようになった。なぜならトーナメントレベルのレアは人々の衆目を集め、結果として「その色を代表するもの」となったからだ。
《Elvish House Party》(アンヒンジド)
銀枠カードのデザインで特に楽しい点は普段使わないデザイン筋肉を使う機会に恵まれることだ。制限を課せられることは確かに創造性を高めてくれる。しかし普段してはならないとされていることをするのもまた楽しいものだ。
このカードが生まれたのは、可変のパワーとタフネスを生み出す要素を探し求めていたときだった。
確かこのカードの元ネタは「Myth Adventure」という小説シリーズ(註)に登場する Dragon Poker という創作上のカードゲームだったはずだ(なお小説の作者である Robert Asprin はつい最近亡くなられたばかりだ。安らかに眠らんことを)
この Dragon Poker の作中での笑いどころはあまりにルールが複雑すぎたために結局最後まで主人公はルールを理解しないままに終わってしまうのだ。
私たちが最初に考えたルールはプレイしている日が何曜日かによって強さが変わるというものだ。曜日よりも時間のほうがそれっぽいと気づくのにそうはかからなかった。私はパワーとタフネスを直接時間と関連付けることにした。
実際に作られたカードは不思議なことにちょうどよいバランスに収まった。7時以降であれば元がとれる強さだ。ただ時間を引きのばそうとするズルい奴には気をつけろ。特に君のその12/12でアタックするときなんかはね。
《エルフの笛吹き/Elvish Piper》(ウルザズ・デスティニー)
銀枠から通常枠へと持ち出されたカードとして《不毛の栄光/Barren Glory》をネタにする人は多いが、それ以前にも同様のカードがあったことに気づいている人は少ない。
いや、確かにこの《エルフの笛吹き/Elvish Piper》は《Timmy, Power Gamer》そのままというわけじゃない。しかし両方とも「1/1」で「緑のクリーチャー」で「マナコストが4マナ」で「手札のクリーチャーを場に出す」能力を持っている。
通常枠のバージョンのほうが強いというのも面白い点だ。おそらくアングルードの開発チームが誰一人として関わっていなかったことが原因ではないかと私は考えている。
《本質の管理人/Essence Warden》(次元の混乱)
私たちが次元の混乱のタイムシフトカードのために「もう1つの可能性」を探っていたとき、むしろ「なんでそもそもこっちの色にいなかったんだ?」と不思議になるようなカードが何枚もあった。これもそうだ。
緑はクリーチャーの色であり(そしてまたクリーチャーがいることで利益を得る色でもあり)ライフを得る色でもある。いつか「もう1つの」ではなく、そのものの現実となって帰ってくるであろうカードの1つだ。
Mark Rosewater
2008年8月18日
元記事:http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr345
エルフ週間へようこそ! 注意深く公式サイトを追っている君なら(註)この私がエルフをネタに記事を書くであろうことは予想済みだったろうね。そうでない君たちは驚くがいい!
今週は、はるかマジックの黎明期から存在している(もちろんそれよりずっと前から存在していると言い張る人もいるであろう)種族である、エルフについて語ろうと思う。
(註) 注意深く公式サイトを追っている
原文では以下のURLへリンクが張られている。エルフ週間と大量のエルフデッキについて紹介している記事。ハイランダーエルフデッキのリストがなかなか壮観。
http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/cm73
私は先月からの1ヶ月半のあいだに「お高くとまった」記事の在庫を使いきってしまった。そこで今日のコラムではマジックのエルフに関する話をしようと思う。
安心してくれ、大半はデザインに関する話だ。
《護民官の道探し/Civic Wayfinder》(ラヴニカ:ギルドの都)
Civic Wayfinder / 護民官の道探し (2)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) 戦士(Warrior) ドルイド(Druid)
護民官の道探しが戦場に出たとき、あなたはあなたのライブラリーから基本土地カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加えてもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Civic+Wayfinder/
まだ作られていないことが不思議でしょうがないような、シンプルで無駄のないカードを思いついた瞬間というのはデザイナー冥利に尽きる瞬間でもある。このカードのときもまさにそうだった。
何しろ、デザインのファイルに一番初めにこのカードが登録したときは、コメント欄に「再録?」と書き込んでおいたほどだ。なぜなら絶対誰かが思いついていてすでにカード化されているはずだと思っていたからね。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》(レギオン)
Defiant Elf / 果敢なエルフ (緑)
クリーチャー - エルフ(Elf)
トランプル
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Defiant+Elf/
カードをデザインする楽しみの1つが、初めてそのカードを見た人が「はあ?」という反応を漏らしてしまうようなカードを作ることだ。ぱっと見ただけでは既存のマジックの生態系に当てはめることのできないカードに対する困惑を生じさせること、と言い換えてもいい。
1/1でトランプルを持ったクリーチャーもそんなカードだ。
このカードの誕生秘話は私の好きな話の1つだ。1/1でトランプル持ちというアイデアは私をひどく魅了し、私はどんな会議でもこのカードを提案するチャンスがあれば逃さずに提案した。
そうそうあらかじめ言っておく必要があるね。マジックの開発部……いや、どの開発部もそうなんだけど、突拍子もないネタほど大真面目に語らなければいけない、という悪癖があるんだ。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》をレギオンに放り込むのに成功したのは私の覚えている中でも指折りのネタの1つだ。多少のドラマ性を加味してここで紹介してみよう。
みんな:緑の小型クリーチャーが必要だ
私:あるよ。(緑)で1/1でトランプルもち。シンプルでエレガントだろ?
みんな:なんで1/1がトランプルを持ってるんだ?
私:よし、小さいけど反骨心は1人前のエルフを想像してくれ。
こいつは癇癪持ちだ。こいつを止められる奴は誰もいない。
みんな:そうだな。タフネスが1以上なければな。
私:そいつがこいつを輝かせるんじゃないか。
心意気だけは一人前なのに腕っぷしが足りないんだよ。
みんな:いや、だから1/1にトランプルを持たせる理由は?
私:フレイバーだけじゃ理由にならないかい?
みんな:フレイバー以外にだよ。
私:そもそも大したコストも払わずにもらえるんだ。
実質タダみたいなもんじゃないか。
誰だってタダで何かをもらえるのは大好きだろ?
みんな:じゃあ作ってもいいけど何がそこまで君を駆り立てるんだ?
私:人はなぜエベレストを登るのか? なぜならそれ自体が挑戦だからだ。
成し遂げたぜ、と言えば、相手は黙って感嘆と共に頷くしかない
みんな:……で?
私:君たちは誰かにそんな感嘆の頷きをさせたことはあるかい?
私はあるよ。実に感動的な瞬間だった。
みんな:まさかエベレストを登ったことがあるのか?
私:山登りは趣味じゃないよ。階段だって苦手だ。
みんな:じゃあどんなすごいことをやったって言うんだい?
私:コストが(緑)で1/1でトランプル持ちをセットに収録させたのさ。
みんな(黙って感嘆と共に頷いてから)……君の勝ちだ。
私が「このカードをセットになんとかねじこめたら面白いだろうな」と思わなかったらこのカードは存在しなかったわけだ。そしてそれはこのカードに限った話ではないよ。
《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》(ウルザズ・レガシー)
Deranged Hermit / 錯乱した隠遁者 (3)(緑)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf)
エコー(3)(緑)(緑)(あなたのアップキープの開始時に、これが直前のあなたのアップキープの開始時よりも後にあなたのコントロール下になっていた場合、そのエコー・コストを支払わないかぎりそれを生け贄に捧げる。)
錯乱した隠遁者が戦場に出たとき、緑の1/1のリス(Squirrel)・クリーチャー・トークンを4体戦場に出す。
リス・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Deranged+Hermit/
テンペストのデザイン時のことだ。Mike Elliotが追加コストを内包したカードたちを新たに提出してきた。本来あるべきコストよりもずっと安いコストでパーマネントを場に出せるが、次のアップキープにまた同じコストを支払わないと場に残せない、というものだ。
このメカニズムにとっては残念だったことに、テンペストはすでに大量の新アイデアでいっぱいいっぱいだったのだ(Mike Elliott と 私にとってテンペストは初めてデザインチームとして参加したセットだった。そして私たちはのちにマジック史上で1位2位を争う「多産な」カードデザイナーとなる。
さらに言うとこのデザインチームにはアラビアンナイト以来マジックのカードをデザインしていなかった Richard Garfield も参加しており、ミラージュとビジョンズで初めてデザインを始めたばかりの Charlie Catino までがいたのだ)
あまりにも多すぎたため、提出される全てをテンペストに盛り込むことはとても出来ない相談だった。エコー(Echo)もその1つで、これも来るべき未来(具体的には1年後に訪れるウルザズサーガブロック)のために保管されることとなった。
私は「場に出たとき」の能力を持つエコーつきのクリーチャーが「半分呪文・半分クリーチャー」のような働きをするのが好きだった。エコーコストを支払うかどうかの判断が時と場合によって目まぐるしく変わるからだ。
私たちはこの「場に出たとき」の能力をエコーつきのクリーチャーに持たせるのをウルザズレガシーまで我慢した。そしてウルザズレガシーのデザイン時には解き放たれた猟犬のようにデザインを行ったものだ(ちなみに当時のチームは私に加えて、Henry Stern とデザインリーダーの Mike Elliott がいた)。
その最中、私はもう1つの目的に向けて動き出していた。
私はリス(Squirrel)の大ファンだった。
リスのロードを作るためにはどうしたらいいか常に考えていた。問題は、私の「全てのリスに+1/+1を与えるクリーチャー」が必要だという思いが満場一致で受け入れられているわけではなかったことだ。
(君たちは私が常に開発部で異端に属していると思っていることだろう。違うからね。ただ私がそうであるときほど素晴らしいネタが生まれるというだけのことだ。さらに余談を語ると、リス好きの仲間はたくさんいたが、その全員がリスのロードの必要性を感じていたわけではないのが満場一致といかなかった理由の1つだ)
そういったわけで、リスのロードを作りたいならなんとかギリギリまでそれを隠し通す必要があった。
さて、話をウルザズレガシーでデザインされることになった「場に出たとき」の能力を持つエコークリーチャーの話に戻そう。私は場に出たときにクリーチャートークンを生み出すクリーチャーというアイデアが気に入っていた。問題は、もし得られるクリーチャートークンがメインだったら誰がわざわざエコーコストを支払うのか、ということだった。
上記に挙げてきたあれやこれやを全て解決してくれる存在こそが《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》だった。ロード能力を持たせることで維持したくなるクリーチャーとすることができた。
またこのカードの楽しい点は(これまた私のお気に入りなのだが)トークンが最初想定していたサイズよりも強くなるという現象だ。トークンを生成したクリーチャー自身による強化のおかげだ。……ん? そのとおり。私はイーブンタイドでも同じネタ(註)を披露したよ。
(註) 同じネタ
原文では《軋み森のしもべ/Creakwood Liege》のカードデータへのリンクが張られている。毎ターン「黒であり緑である1/1の蟲(Worm)クリーチャー・トークン」を場に出し、かつあなたのコントロールする緑のクリーチャーに+1/+1を与え、かつ黒のクリーチャーに+1/+1を与えるクリーチャー。
このカードを作ったことで私の「リスのロード」は完成した。そもそも、このカードの強化する対象はマイナーなクリーチャータイプである必要があった。基本的に自分の生み出したクリーチャーを強化するために用いられるように仕向けたかったからだ。
さて、クリエイティブチームはこの私の目論見を看過してくれるだろうか? なにしろ生み出すトークンのクリーチャータイプがリス(Squirrel)である必要性は皆無なのだ。つまりクリエイティブチームの考え1つで決まるというわけだ。
より正確に言うなら、これはカードコンセプトを決める担当者の考え1つで決まることなのだ。カードコンセプト担当者とは各カードのあるべき姿を考え、イラストレーターへの指示も(当時は)書いていた。
しかし、私の手札にはこれ以上ないほどの切り札があった。
ウルザズレガシーのカードコンセプトを決める担当者、それは私だったのだ。当時のクリエイティブチームはちょうど再編期にあり、人手が足りていなかった。カードコンセプトを務められる担当者がいなかったのだ。そしてセットのカードコンセプトを務めたことのある人材というのが会社に1人しか残っていなかった。私だ。
私はアングルードでカードコンセプトを務めたことがあった。アングルードのカードはあまりにも互いに絡み合いすぎていて、逆に私にとってはこれ以上ないほど楽な仕事だったのだ。
そのようなわけでデザイナー側の私が「リスのロードが作りたいなあ」と思い、クリエイティブ側の私が「いいよ」とゴーサインを出し、結果、《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》が生まれたというわけだ。
ちなみに私はこれで満足したわけじゃない。リス好きの私がウルザズレガシーのカードコンセプトを務めた証をもう1つ紹介しておこう(註)。
(註) もう1つ紹介しておこう
この直後にウルザズレガシー版の《樫の力/Might of Oaks》のイラストがデカデカと表示されている。ちなみにウルザズレガシー版のイラストは以下のとおり。かわいい。
http://magiccards.info/ul/en/106.html
《エルフの模造品/Elf Replica》(ミラディン)
Elf Replica / エルフの模造品 (3)
アーティファクト クリーチャー - エルフ(Elf)
(1)(緑),エルフの模造品を生け贄に捧げる:エンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elf+Replica/
このカードのデザインに関して何か面白い話を紹介してくれと言われれば語ることは決まっている。まず、当時の私は各色に紐づくアーティファクトクリーチャーをデザインしたいと考えていた。
さらに言うなら、そのアーティファクトクリーチャーたちには歴史的に各色を代表してきたクリーチャータイプを持たせたい、とも思っていた。当然ながら、緑に対応するクリーチャーはエルフにしようと思っていた。
元々のプレイテスト時の名前は「Robo-Elf」だった。そしてここで問題が生じた。ミラディンのエルフの外見を知ってるかい?
原文ではここでミラディンのエルフのカードイラストの代表として《テル=ジラードの射手/Tel-Jilad Archers》のイラストが掲載されている。見た目は以下のリンク先を参照のこと。
http://magiccards.info/mi/en/131.html
これが「アーティファクトでないエルフ」の姿だ。クリエイティブチームの心配は、これら「普通のエルフ」と違った形で「アーティファクトクリーチャーのエルフ」を表現するのは難しいのではないだろうか、ということだった。クリエイティブチームのメンバーはかわるがわる私のところに訪れては「エルフなのか? エルフじゃなきゃダメなのか?」と聞いてきた。
私の答えは「エルフにしたいと思っているよ」から変わることはなかった。しかし彼らの心配ももっともだとは思っていたので、もしどうしても変えると言うならしょうがないな、とも答えた。いやそうじゃないんだけどさ、と彼らは言った。
エルフにしたいと思った以上は、実現させる。それが私だ。
解答は次の通りだ。「対象のクリーチャータイプの特徴を模倣しようと試みる人工的なクリーチャー(ただし有機的な要素は皆無)」を作ることにしたのだ。この「Robo-Elf」が生まれた経緯はそういうわけだ。
《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》(ダーク)
Elves of Deep Shadow / 深き闇のエルフ (緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
(T):あなたのマナ・プールに(黒)を加える。深き闇のエルフはあなたに1点のダメージを与える。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elves+of+Deep+Shadow/
ダークの発売当時を知らない君のために書いておこう。このカードは当時驚くほどに人気があった。なぜか? おそらくだが、このカードのテキスト欄はあまり関係なかった。
私たちはこのカードをラヴニカで再録したが、ファンの要望に応えたとは言えない。なぜなら私はこのカードの人気はイラストにあったのではないかと考えているからだ。
よく分からないが、どうやらプレイヤーの多くが「彼女」をかわいいと感じたらしい。カードの強さをまったく無視してカードのイラストだけで人の心をとらえるカードはそう多くはない。
原文ではここで《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》のカードイラストがデカデカと紹介されている。そのダーク版のカードのイラストは以下のリンク先を参照のこと。
http://magiccards.info/dk/en/39.html
このカードに関するネタをもう1つ紹介しておこう。このカードのデザイン、名前、イラスト、フレイバーテキストはすべて同じ人物によって手がけられた。私の知っている限り、その条件を満たすカードはこれ以外には1枚しかない(ちなみにそれは《Look at Me, I’m the DCI》だ)。
Matt Cavotta であれば上記の条件を満たすカードを作っている可能性がある……ただ本当にあるかどうかは私にも分からない。
《エルフの射手/Elvish Archers》(アルファ)
Elvish Archers / エルフの射手 (1)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) 射手(Archer)
先制攻撃
2/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elvish+Archers/
私が初めてこのカードを見たとき、このカードはあまり魅力的なカードではなかった。魅力的でなかった理由かい? アルファ版の《エルフの射手/Elvish Archers》を見せてあげよう。
原文ではここでアルファ版のカードが紹介されている。以下のリンク先にある画像通りのマナコストとスペック。
http://magiccards.info/al/en/100.html
初めて見たとき、どう思ったか覚えているよ。「なんで1/2に先制攻撃なんて持たせるんだ?」だった。そしてベータ版が発売されたのさ。
原文ではここでベータ版のカードが紹介されている。
http://magiccards.info/be/en/100.html
「お、ずっといいね!」と思ったもんだ。
それ以外にこのカードに関する面白い話としては、このカードの作成時に Richard Garfield が採用したデザインの手法は、現在のマジックではもう取り入れられていないということだ。
Richard Garfield は、アルファ版に何枚かの「本来その色が持っていない能力を持つレア」を収録した。つまり、これらのレアカードを「レア」足らしめたのは「その色に見られないはずの能力」だったのだ。同じ能力とスペックを「本来の色」で持ったクリーチャーたちはもっと低いレアリティに設定された。
私たちがこの手法をとらなくなった理由は次の通りだ。レアリティは当時 Richard Garfield が思ったほどの障壁ではなかったためだ。Richard Garfield がアルファ版を作成したとき、彼は各プレイヤーがこのゲームにつぎ込む金額は高くても40ドルまでだろうと考えていた。
プレイヤーは「その色に見られないはずの能力」を持ったカードを見ることは滅多にないはずだと考えられていたし、カードパワーの高いレアカードを何枚もそろえるようなこともないはずだと考えられていた。なぜなら供給量自体が実際にそれらを「レアな」ものとするはずだったからだ。
そして君たちのご存じのとおり、そうはならなかった。
レアリティを「その色に本来あるはずのもの(ないはずもの)」を表現するために使うのを私たちは避けるようになった。なぜならトーナメントレベルのレアは人々の衆目を集め、結果として「その色を代表するもの」となったからだ。
《Elvish House Party》(アンヒンジド)
Elvish House Party (4)(緑)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) ならず者(Rogue)
Elvish House Partyのパワーとタフネスは、それぞれ現在の時刻の12時間(time)制における点数に等しい。
*/*
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elvish+House+Party/
銀枠カードのデザインで特に楽しい点は普段使わないデザイン筋肉を使う機会に恵まれることだ。制限を課せられることは確かに創造性を高めてくれる。しかし普段してはならないとされていることをするのもまた楽しいものだ。
このカードが生まれたのは、可変のパワーとタフネスを生み出す要素を探し求めていたときだった。
確かこのカードの元ネタは「Myth Adventure」という小説シリーズ(註)に登場する Dragon Poker という創作上のカードゲームだったはずだ(なお小説の作者である Robert Asprin はつい最近亡くなられたばかりだ。安らかに眠らんことを)
(註) 「Myth Adventure」という小説シリーズ
日本では「マジカルランド」シリーズとして知られるファンタジー小説シリーズ。著者の Robert Asprin はこの記事が掲載される3ヶ月前に亡くなられている。
この Dragon Poker の作中での笑いどころはあまりにルールが複雑すぎたために結局最後まで主人公はルールを理解しないままに終わってしまうのだ。
私たちが最初に考えたルールはプレイしている日が何曜日かによって強さが変わるというものだ。曜日よりも時間のほうがそれっぽいと気づくのにそうはかからなかった。私はパワーとタフネスを直接時間と関連付けることにした。
実際に作られたカードは不思議なことにちょうどよいバランスに収まった。7時以降であれば元がとれる強さだ。ただ時間を引きのばそうとするズルい奴には気をつけろ。特に君のその12/12でアタックするときなんかはね。
《エルフの笛吹き/Elvish Piper》(ウルザズ・デスティニー)
Elvish Piper / エルフの笛吹き (3)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
(緑),(T):あなたは、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elvish+Piper/
銀枠から通常枠へと持ち出されたカードとして《不毛の栄光/Barren Glory》をネタにする人は多いが、それ以前にも同様のカードがあったことに気づいている人は少ない。
いや、確かにこの《エルフの笛吹き/Elvish Piper》は《Timmy, Power Gamer》そのままというわけじゃない。しかし両方とも「1/1」で「緑のクリーチャー」で「マナコストが4マナ」で「手札のクリーチャーを場に出す」能力を持っている。
通常枠のバージョンのほうが強いというのも面白い点だ。おそらくアングルードの開発チームが誰一人として関わっていなかったことが原因ではないかと私は考えている。
《本質の管理人/Essence Warden》(次元の混乱)
Essence Warden / 本質の管理人 (緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
他のクリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは1点のライフを得る。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Essence+Warden/
私たちが次元の混乱のタイムシフトカードのために「もう1つの可能性」を探っていたとき、むしろ「なんでそもそもこっちの色にいなかったんだ?」と不思議になるようなカードが何枚もあった。これもそうだ。
緑はクリーチャーの色であり(そしてまたクリーチャーがいることで利益を得る色でもあり)ライフを得る色でもある。いつか「もう1つの」ではなく、そのものの現実となって帰ってくるであろうカードの1つだ。
後編に続く
http://regiant.diarynote.jp/201407110153477728/
コメント
非常に興味深い記事でした。
これからも翻訳を頑張って下さい!
あと記事のこの言い回しが秀逸ですね。《クウィリーオン・レインジャー》の能力は1つしかないのに使い方は無限大にあって、万能ナイフという説明がピッタリです。マローがやりすぎたと自覚してるあたりも笑えますw
→あらためて振り返ってみると、私が作ったものは度が過ぎていたような気もする。そもそもの問題が単に「栓抜きがない」ということに過ぎなかったにも関わらず、生み出されたのはあまりに高性能な万能ナイフだった。
ありがとうございます。楽しんでもらえたのであれば幸いです。
Card of the Day が休止状態なので訳す文章を探してます。
>hak0さん
読んでもらえて嬉しいです。楽しんでもらえたのであれば、なお嬉しいです。リンクはご自由にどうぞ(その際、もし可能であれば原文へのリンクも併記して頂けるとありがたいです)。
言い回しについては、気になった個所は原文も見てみると面白いと思いますよ。ちなみにくだんの箇所は以下の通り、原文では「スイスアーミーナイフ」でしたが、どれだけメジャーか分からなかったので「万能ナイフ」にしました。
Looking back, I feel like I made a Swiss army knife
because we had a bottle=opening problem.
>引用部分を括弧でくくったらリンクと判断されたようで
Diarynoteの仕様の1つで、半角の括弧<>で括った文字は全て消されます。
同じく過去にコメントした文章の一部を消されたことがあります……。