余談0:エルフ週間の翻訳について
Mark Rosewater の記事にしては意外と悩まなかった。分かりやすい文章が多かったように感じる。そう書くとまるで普段は分かりづらいみたいだけど、そうではなくて。
訳しづらいのは映画やドラマの言い回しを借りてきた表現などの「元ネタがあるもの」。今回もモンティパイソンの映画からの引用があったし、あとでまた触れるけど、そもそも記事のタイトルも戯曲からの引用。それでも今回は少ない方だった。
これらは元ネタを探す手間もあるし、既存邦訳との整合性も気になるし、掛け言葉になっていたら日本語側をどうするか悩むことになるし、というようなわけで Mark Rosewater の記事は大変という話。
単に長いということもある。今まで Diarynote の1つのブログ記事に収まらずに前半後半に分けた翻訳記事はいくつかあったけど、それら全てが Mark Rosewater の記事。
ちょっと余談。Diarynote の1つの記事の最大文字数は20,000文字。今回のエルフ週間の文章でオーバーしてたのは2,000文字くらい。そのため、カードデータや注記を削ればいけたと思う。
どっちがいいんだろうね。2つの記事に分かれるのは出来れば避けたいんだけど、個人的には作者の注記がついている文章が好きなのでつけるようにしている(このブログの注記がそれだけ魅力的かどうかの評価は読む人に任せるしかないけど)。
あとカードデータもやっぱりあったほうが分かりやすいはずなのでいちいちつけてみた。今回はちょいちょいカードイラストも言及しているので、それ用のリンクもつけた。
それだけ訳すのが大変で長い記事なのに訳すのは、もちろんそれだけ魅力にあふれた文章だったということ。そうでもなければ「読んでみたい」というコメントがあっただけで訳したりはしないし出来ない。
前置きが長くなったけど、訳の話。まずはタイトル。
ここで拙訳を繰り返せるほど心臓強くないということはさておき原文の説明をすると、これはどうやらシェイクスピアの戯曲「ハムレット」に出てくるセリフ「To thine own self be true」が元ネタっぽい。
要するに「Self」と「Elf」をかけている。ここ以外にもう2箇所、同じように「Self」と「Elf」をかけている箇所があるけどそれはここでは語らない。
さて、自分の翻訳メモをみると色々と試行錯誤したあとがある。具体的には、元となった名句の邦訳を幾通りか考えてみて、さらに「~える」という動詞や「えるふ」っぽい名詞などを探して、それらを組み合わせられないか試していた。
【To Thine Own Elf Be True】
・自分自身には正直であれ
・汝、汝には誠実であれ
・自らをあざむくことなかれ
【掛け言葉】
・いきる
・かえる
・いきかえる
・ふえる
・えるふ
・けるふ
・せるふ
・てるふ
・ねるふ
・へるふ
・めるふ
・れるふ
まあ、結論から言うと諦めたんだけどね!
次だ、次。
手札に基本地形を持ってくる《護民官の道探し/Civic Wayfinder》について語っている箇所に出てきた文章。ここで話題に挙げたいのは「デザイナー冥利に尽きる(find great joy)」という怪しい訳ではなくて「a simple straight-forward card」のほう。
よくある「英語そのまま読む分には何一つ引っかからないのに日本語にしようとすると途端に高い壁が立ちはだかる」英語。「Straight-forward」は大人しく「直球」で良かったのかなあ……でも「シンプルで直球なカード」は個人的にイマイチ日本語じゃない。
ごく稀にやる「バレたら著者に怒られるかもしれないシリーズ」の1つ。原文「Repeat」が分からなかったので、直後に続く文章から「多分、こういう意味だろう、というかそういう意味だったら面白い」という日本語を勝手に創作している。
一番無難な訳は間違いなく「リピート」。具体的な意味(ネタ)は、先に書いたとおり直後の文章を読めば分かるんだから、やっぱりそうすべきだった気がしてきた。要反省。
全体的に意訳になっているのはさておき、とりあえず勢いで訳しておいたけど自信はまったくない、という箇所がある。それは括弧内の「with a dash of dramatic license」。いや、その……「License」? ドラマチックらしい。分からない。
なぜか1/1なのにトランプルを持っている《果敢なエルフ/Defiant Elf》を表現した Mark Rosewater の言葉。某所でもほめていただいたけど、個人的にも気に入っている訳。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》の紹介の締め部分。原文に正確に訳すなら「このカードの存在は ~ に負っている」であり、あいだに入るのが「このカードをセットに入れること、およびこのカードをセットに入れようと努力することが面白いことであると私が気づく」。個人的には、意味を損なわずにそこそこ自然な日本語に出来たのではないか、と思ってる。
次は誤訳の話。
《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》について紹介している前半部分。2つ目の文が間違っていることに今更気づいた。これは前半の「半分呪文・半分クリーチャー」を受けての文章であるべきだった。
正しくは「(エコーを支払った場合はクリーチャー呪文となり、エコーを支払わなかった場合は呪文となる、というふうに)エコーコストを支払うかどうかによってどちらになるかが決まるのだ」となるはず。
同じく《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》の箇所で、エコーコストの説明から本題に入るところ。直訳するなら「その最中、私にはもう1つの計画(企み)があった」となるのだろうけど、なんかつまらないなあ、と思ったので変えた。
後半が怪しい。おそらく原文は「I’m not, but the times (I am so) I am always ~」という省略があるのではないかと仮定して訳した。そう考えないと意味が分からなかった。いや、正直に言うなら、そう考えると意味が通じると考えて意訳した、というべきかな。
次は《ロボエルフ/Robo-Elf》こと《エルフの模造品/Elf Replica》。
文頭にある「Hammer (this) home」は「反復連打」のような意味で、「君たちの脳にきちんと刻みつけるために(金づちで釘を繰り返し打ちつけるように、何かに銘を刻印するときのように)もっと詳しく言うよ、違う角度からの説明もしておくよ」ということかなあ、と。
最終的にそう思ったのであり、そこに辿り着くまで、ちょいとかかった。
日本語が固いなあ。いかにも「英語を無理やり日本語に翻訳しました」という文章になってる。気にはなったけど、自然な日本語にしようとすると原文から離れ過ぎてしまうというジレンマもあり、諦めた。
あと元が非常に長い一文なのでそのまま日本語にすると読みづらい。原文にない括弧を使ったのはそういう理由だったりする。
ここで翻訳関係ないネタをちょっと放り込んでみる。
ここで(ちょっと自慢げに?)挙げている《Look at Me, I’m the DCI》のデザイン、名前、イラスト、フレイバーテキストを手がけたのは、誰あろう著者である Mark Rosewater その人。
ちなみにこんなカード(カードイメージはリンク先参照)
http://magiccards.info/ug/en/8.html
ちゃんと絵に署名(MaRo)が入っている。ついでに有名な話かもしれないけど付け加えておくと「Maro」は Mark Rosewater の名前を略したあだ名で、その名をとってつけられた《マロー/Maro》というクリーチャーがミラージュというセットにいた。
閑話休題。
次は《エルフの射手/Elvish Archers》の話。第4版の当時は「シンプルだけど何気に強いからレアなんだろう」と仲間内で納得してたけど実はそんなことなかった《エルフの射手/Elvish Archers》の話。
赤文字の箇所は「Then」じゃないと意味が通らないと思ったので、そう訳した。それに気づくまでは本当に大変だった。どこで文章が切れるのか分からない。
訳の話をさておいてもこの文章は興味深かった。
今では、その色にふさわしくない能力を持ってると「コストが重くなる」けど、当時はそれを「レアリティを高くする」で対応していた、という話。道理で第4版の《森林狼/Timber Wolves》がレアだったわけだ。
今の人はそもそもバンド(Band)自体知らないだろうな、などという老人の繰り言はさておき、《エルフの射手/Elvish Archers》の最後の段落について。
長々と引用したけど要は最後の「the poster child of the color」について話したかった。募金を集めるためのポスターなどで人々の同情や関心を集めるために子供が載っていることが多い。その子供を指して「The poster child」らしい。
ここで「募金のポスターなどに載っている子供のように」などというまわりくどい説明は意味が分からなくなるかな、と思って文脈に沿う形に意訳した。
ここで語りたいのは Robert Asprin についてなんだけど、一応は訳の話もしておくと「may he rest in peace」をどう訳すか。日本語の「RIP」の一般的な表現となるとやはり「ご冥福をお祈りします」なはず。ただここだけ丁寧語もおかしいし「ご冥福を祈る」は聞きなれないし、色々考えてこうなった。
さて本題。Robert Asprin の小説シリーズは2つ邦訳されており、片方は文中でもあげられている「マジカルランド」シリーズ。もう片方は「銀河おさわがせ中隊」シリーズ。おそらく前者のほうが有名(だと思う)。
「銀河おさわがせ中隊」は大金持ちの主人公が軍隊に入るも、その出自から何かと目をつけられてしまい、一癖も二癖もあるおちこぼれたちを押し付けられつつも、あり余る財力と仲間の助けで様々な事件を乗り越えていくSF作品。
読んだのが随分と前だから詳細は覚えていないけど、面白かったのは覚えてる。ありあまる財力にものを言わせるだけじゃなくて、仲間たちとの助け合いが好きだった気がする。
なお、巻末の解説で「アスプリンってなんやねん、頭痛薬かい」という箇所が異常に印象的だったせいで作者名を忘れられなくなった。マジカルランドシリーズも「いつか読んでみたいファンタジー小説シリーズ」の1つなのでいつか機会があれば。
閑話休題。
次は個人的にこの記事で一番好きな《ガイアの空の民/Gaea’s Skyfolk》の箇所。
訳すのがとても楽しかった。むしろこういう「訳したくなる箇所」がなければそもそも記事を訳そうとは思わない。今回の記事でいうとここと《果敢なエルフ/Defiant Elf》の会話シーンがそれ。
次だ、次。
名のあるエルフの中でも人気のある《グリッサ・サンシーカー/Glissa Sunseeker》の箇所に出てきた文章。末尾の「Yawn」は「あくび」。どうしようかなあ、と迷った箇所はここ。
選択肢としては「(あくび)」という手もあったんだけど、分かりやすいし面白いだろう、ということで、つまらないアイデアを一刀両断する「つまらん」で。
次は《心の管理人/Heart Warden》で、訳と関係ない話をいくつか。
まずは個人的な思い出話。このカードと同じセットに収録されていた《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》と大型クリーチャーを入れた緑単色のコンボデッキを、ウルザズ・デスティニーの当時は使っていた。
2ターン目に《心の管理人/Heart Warden》、3ターン目に《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をエルフにつけて、4ターン目に生け贄に捧げることでデッキから好きなクリーチャーを場に出せる。
確かにデッキに入れておいた大型クリーチャーは《茨の精霊/Thorn Elemental》と《マローの魔術師ムルタニ/Multani, Maro-Sorcerer》。自力でも出せるように緑単色だった。
3ターン目の《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をカウンターされたり、プレイするのに対応してエルフを焼かれたり、せっかく出したクリーチャーも《恐怖/Terror》系や《悪魔の布告/Diabolic Edict》系で一撃死したり、とまったく必勝パターンではなかったけど、自分で作ったデッキということもあって非常に楽しかった。
もう1つ、このカードに関する余談。
リンク先のコラムに「How many people realized that these cards “cycled from play”? Just about no one. In fact, when I previously mentioned this in one of my columns, I discovered how many R&D members had no idea what I had done.」とある。
意味は「これが場からのサイクリングだと気づいた人はどれだけいるかな? 誰もいなかったみたいだ。実のところこのことについては以前のコラムに書いたことがあるんだけど、それで分かったことは開発部のメンバーもその多くがこのことに気づいてなかったということだ」。
ここであげている「以前のコラム」はおそらくサイクリング週間のコラム。
A Cycling Built For Two
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr116
気づいた理由は単にこのブログで訳したことがあるため。
2人でサイクリング週間の旅に出よう
http://regiant.diarynote.jp/201203102223182661/
紹介されている13個のトリビアのうち、11番目の「ウルザズ・デスティニーに入っていたサイクリングをひねった効果のカードは?」でくだんの話が語られている。
次はカードに関係ないところの文章。
こういう「英語の文法や表記の問題点について」は訳すことを諦めてる。むしろ訳すことで意味がなくなるくらいだ。長くなることで原文の「ぼやいてる感」は薄れてしまうけど、こればかりはしょうがない。
次は普通に意訳の話。
コメントでも話題に上がっていた件。スイスアーミーナイフがどれくらいメジャーなのか自信がなかったので意訳した。中高学生くらいの頃、クラスメートの誰かしらが意味もなくあの赤いスイスのマーク入りの万能ナイフを持ち歩いていたような気がするけど、今はどうなんだろう。
順番的に次は《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》の箇所なんだけど、背景ストーリーネタなんだよなあ。これは正直、その素養のある人しか正誤チェックできないことなので飛ばす。逃げっぽいけど、諦め。
次は《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》。
元ネタについては拙訳の注記に書いたので、それ以外の話。原文では「Python」に《ニシキヘビ/Python》のカードデータへのリンクが張られている。注記しようかとも思ったけど、意図的なネタというより単語が一致したから自動的に張られてしまっただけみたいなので無視した。
そろそろ終わりも近付いてきた。
このパターンというのが何を指しているのかは不明。個人的には、このリメイク版たちはすべて「高いパワーカードを持ち、大会でも使われたことがある」という点で共通していると思う。
さらに言うなら《修繕/Tinker》と《寄付/Donate》には「デザインとして失敗だった」という共通点がある。前者はただでさえコスト踏み倒しにも関わらず、生け贄に必要なのが0マナコストの存在するアーティファクトであることもあって禁止カード入りしたことがある。
後者は、これのせいで「あまりにリスクの高いデメリットもちのパーマネント」という面白いカードを作れなくなった、と(このカードをデザインした Mark Rosewater 自身が)失敗を認めている。以下のコラムを参照のこと。
Mistakes? I’ve Made a Few
http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr46
有志による邦訳がどこかにあったはずなんだけど……見つからないな。しょうがない。諦めよう。しかし当時の有志の翻訳者方はどこで何をしてらっしゃるのやら(高潮のさんだけは分かるけど)。
最後に以下の訳で締めよう。ちなみに最後の章の見出し部分。
謝らないよ。
Mark Rosewater の記事にしては意外と悩まなかった。分かりやすい文章が多かったように感じる。そう書くとまるで普段は分かりづらいみたいだけど、そうではなくて。
訳しづらいのは映画やドラマの言い回しを借りてきた表現などの「元ネタがあるもの」。今回もモンティパイソンの映画からの引用があったし、あとでまた触れるけど、そもそも記事のタイトルも戯曲からの引用。それでも今回は少ない方だった。
これらは元ネタを探す手間もあるし、既存邦訳との整合性も気になるし、掛け言葉になっていたら日本語側をどうするか悩むことになるし、というようなわけで Mark Rosewater の記事は大変という話。
単に長いということもある。今まで Diarynote の1つのブログ記事に収まらずに前半後半に分けた翻訳記事はいくつかあったけど、それら全てが Mark Rosewater の記事。
ちょっと余談。Diarynote の1つの記事の最大文字数は20,000文字。今回のエルフ週間の文章でオーバーしてたのは2,000文字くらい。そのため、カードデータや注記を削ればいけたと思う。
どっちがいいんだろうね。2つの記事に分かれるのは出来れば避けたいんだけど、個人的には作者の注記がついている文章が好きなのでつけるようにしている(このブログの注記がそれだけ魅力的かどうかの評価は読む人に任せるしかないけど)。
あとカードデータもやっぱりあったほうが分かりやすいはずなのでいちいちつけてみた。今回はちょいちょいカードイラストも言及しているので、それ用のリンクもつけた。
それだけ訳すのが大変で長い記事なのに訳すのは、もちろんそれだけ魅力にあふれた文章だったということ。そうでもなければ「読んでみたい」というコメントがあっただけで訳したりはしないし出来ない。
前置きが長くなったけど、訳の話。まずはタイトル。
原文:
To Thine Own Elf Be True
拙訳:
(略)
ここで拙訳を繰り返せるほど心臓強くないということはさておき原文の説明をすると、これはどうやらシェイクスピアの戯曲「ハムレット」に出てくるセリフ「To thine own self be true」が元ネタっぽい。
要するに「Self」と「Elf」をかけている。ここ以外にもう2箇所、同じように「Self」と「Elf」をかけている箇所があるけどそれはここでは語らない。
さて、自分の翻訳メモをみると色々と試行錯誤したあとがある。具体的には、元となった名句の邦訳を幾通りか考えてみて、さらに「~える」という動詞や「えるふ」っぽい名詞などを探して、それらを組み合わせられないか試していた。
【To Thine Own Elf Be True】
・自分自身には正直であれ
・汝、汝には誠実であれ
・自らをあざむくことなかれ
【掛け言葉】
・いきる
・かえる
・いきかえる
・ふえる
・えるふ
・けるふ
・せるふ
・てるふ
・ねるふ
・へるふ
・めるふ
・れるふ
まあ、結論から言うと諦めたんだけどね!
次だ、次。
原文:
As a designer I always find great joy in realizing that a simple straight-forward card has somehow not been made yet.
拙訳:
まだ作られていないことが不思議でしょうがないようなシンプルで無駄のないカードを思いついた瞬間というのはデザイナー冥利に尽きる瞬間でもある。
手札に基本地形を持ってくる《護民官の道探し/Civic Wayfinder》について語っている箇所に出てきた文章。ここで話題に挙げたいのは「デザイナー冥利に尽きる(find great joy)」という怪しい訳ではなくて「a simple straight-forward card」のほう。
よくある「英語そのまま読む分には何一つ引っかからないのに日本語にしようとすると途端に高い壁が立ちはだかる」英語。「Straight-forward」は大人しく「直球」で良かったのかなあ……でも「シンプルで直球なカード」は個人的にイマイチ日本語じゃない。
原文:
The earliest version of the file had "repeat" marked in the database comments field because I was sure this card must have already been made.
拙訳:
何しろ、デザインのファイルに一番初めにこのカードが登録したときは、コメント欄に「再録?」と書き込んでおいたほどだ。なぜなら絶対誰かが思いついていてすでにカード化されているはずだと思っていたからね。
ごく稀にやる「バレたら著者に怒られるかもしれないシリーズ」の1つ。原文「Repeat」が分からなかったので、直後に続く文章から「多分、こういう意味だろう、というかそういう意味だったら面白い」という日本語を勝手に創作している。
一番無難な訳は間違いなく「リピート」。具体的な意味(ネタ)は、先に書いたとおり直後の文章を読めば分かるんだから、やっぱりそうすべきだった気がしてきた。要反省。
原文:
To the best of my recollection (with a dash of dramatic license), here’s how Defiant Elf’s inclusion in Legions played out:
拙訳:
《果敢なエルフ/Defiant Elf》をレギオンに放り込むのに成功したのは私の覚えている中でも指折りのネタの1つだ。多少のドラマ性を加味してここで紹介してみよう。
全体的に意訳になっているのはさておき、とりあえず勢いで訳しておいたけど自信はまったくない、という箇所がある。それは括弧内の「with a dash of dramatic license」。いや、その……「License」? ドラマチックらしい。分からない。
原文:
"He has all the heart and just not enough brawn"
拙訳:
心意気だけは一人前なのに腕っぷしが足りないんだよ
なぜか1/1なのにトランプルを持っている《果敢なエルフ/Defiant Elf》を表現した Mark Rosewater の言葉。某所でもほめていただいたけど、個人的にも気に入っている訳。
原文:
I believe this card owes its existence to the fact that I found it entertaining to try and get this card into a set.
拙訳:
私が「このカードをセットになんとかねじこめたら面白いだろうな」と思わなかったらこのカードは存在しなかったわけだ。
《果敢なエルフ/Defiant Elf》の紹介の締め部分。原文に正確に訳すなら「このカードの存在は ~ に負っている」であり、あいだに入るのが「このカードをセットに入れること、およびこのカードをセットに入れようと努力することが面白いことであると私が気づく」。個人的には、意味を損なわずにそこそこ自然な日本語に出来たのではないか、と思ってる。
次は誤訳の話。
原文:
I liked the idea that an echo creature with a "comes into play" effect acted like a card that was half-spell / half-creature.
It varied on whether or not you chose to pay the echo cost.
拙訳:
私は「場に出たとき」の能力を持つエコーつきのクリーチャーが「半分呪文・半分クリーチャー」のような働きをするのが好きだった。
エコーコストを支払うかどうかの判断が時と場合によって目まぐるしく変わるからだ。
《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》について紹介している前半部分。2つ目の文が間違っていることに今更気づいた。これは前半の「半分呪文・半分クリーチャー」を受けての文章であるべきだった。
正しくは「(エコーを支払った場合はクリーチャー呪文となり、エコーを支払わなかった場合は呪文となる、というふうに)エコーコストを支払うかどうかによってどちらになるかが決まるのだ」となるはず。
原文:
Meanwhile, I had another agenda at hand.
拙訳:
その最中、私はもう1つの目的に向けて動き出していた。
同じく《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》の箇所で、エコーコストの説明から本題に入るところ。直訳するなら「その最中、私にはもう1つの計画(企み)があった」となるのだろうけど、なんかつまらないなあ、と思ったので変えた。
原文:
I know it seems as if I’m constantly at odds with the rest of R&D. I’m not, but the times I am always make for the best stories.
拙訳:
君たちは私が常に開発部で異端に属していると思っていることだろう。違うからね。ただ私がそうであるときほど素晴らしいネタが生まれるというだけのことだ。
後半が怪しい。おそらく原文は「I’m not, but the times (I am so) I am always ~」という省略があるのではないかと仮定して訳した。そう考えないと意味が分からなかった。いや、正直に言うなら、そう考えると意味が通じると考えて意訳した、というべきかな。
次は《ロボエルフ/Robo-Elf》こと《エルフの模造品/Elf Replica》。
原文:
To help hammer this home, I liked the idea of the creatures having creature types traditionally associated with the color they were connected to.
拙訳:
さらに言うなら、そのアーティファクトクリーチャーたちには歴史的に各色を代表してきたクリーチャータイプを持たせたい、とも思っていた。
文頭にある「Hammer (this) home」は「反復連打」のような意味で、「君たちの脳にきちんと刻みつけるために(金づちで釘を繰り返し打ちつけるように、何かに銘を刻印するときのように)もっと詳しく言うよ、違う角度からの説明もしておくよ」ということかなあ、と。
最終的にそう思ったのであり、そこに辿り着くまで、ちょいとかかった。
原文:
The solution rested in making artificial creatures that felt like they tried to copy the essence without actually having any natural elements.
拙訳:
解答は次の通りだ。「対象のクリーチャータイプの特徴を模倣しようと試みる人工的なクリーチャー(ただし有機的な要素は皆無)」を作ることにしたのだ。
日本語が固いなあ。いかにも「英語を無理やり日本語に翻訳しました」という文章になってる。気にはなったけど、自然な日本語にしようとすると原文から離れ過ぎてしまうというジレンマもあり、諦めた。
あと元が非常に長い一文なのでそのまま日本語にすると読みづらい。原文にない括弧を使ったのはそういう理由だったりする。
ここで翻訳関係ないネタをちょっと放り込んでみる。
原文:
The only other card I know to accomplish this feat was Look at Me, I’m the DCI.
拙訳:
私の知っている限り、その条件を満たすカードはこれ以外には1枚しかない(ちなみにそれは《Look at Me, I’m the DCI》だ)。
ここで(ちょっと自慢げに?)挙げている《Look at Me, I’m the DCI》のデザイン、名前、イラスト、フレイバーテキストを手がけたのは、誰あろう著者である Mark Rosewater その人。
ちなみにこんなカード(カードイメージはリンク先参照)
http://magiccards.info/ug/en/8.html
ちゃんと絵に署名(MaRo)が入っている。ついでに有名な話かもしれないけど付け加えておくと「Maro」は Mark Rosewater の名前を略したあだ名で、その名をとってつけられた《マロー/Maro》というクリーチャーがミラージュというセットにいた。
閑話休題。
次は《エルフの射手/Elvish Archers》の話。第4版の当時は「シンプルだけど何気に強いからレアなんだろう」と仲間内で納得してたけど実はそんなことなかった《エルフの射手/Elvish Archers》の話。
原文:
The interesting thing about this card is that it shows an avenue in design that Richard Garfield took they we have since shied away from.
拙訳:
それ以外にこのカードに関する面白い話としては、このカードの作成時に Richard Garfield が採用したデザインの手法は、現在のマジックではもう取り入れられていないということだ。
赤文字の箇所は「Then」じゃないと意味が通らないと思ったので、そう訳した。それに気づくまでは本当に大変だった。どこで文章が切れるのか分からない。
訳の話をさておいてもこの文章は興味深かった。
今では、その色にふさわしくない能力を持ってると「コストが重くなる」けど、当時はそれを「レアリティを高くする」で対応していた、という話。道理で第4版の《森林狼/Timber Wolves》がレアだったわけだ。
Timber Wolves / 森林狼 (緑)
クリーチャー - 狼(Wolf)
バンド
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Timber+Wolves/
今の人はそもそもバンド(Band)自体知らないだろうな、などという老人の繰り言はさておき、《エルフの射手/Elvish Archers》の最後の段落について。
原文:
We very much shy away from using rarity as a means to show something is out of color, because a tournament-viable rare will be acquired and thus become the poster child of the color.
拙訳:
レアリティを「その色に本来あるはずのもの(ないはずもの)」を表現するために使うのを私たちは避けるようになった。なぜならトーナメントレベルのレアは人々の衆目を集め、結果として「その色を代表するもの」となったからだ。
長々と引用したけど要は最後の「the poster child of the color」について話したかった。募金を集めるためのポスターなどで人々の同情や関心を集めるために子供が載っていることが多い。その子供を指して「The poster child」らしい。
ここで「募金のポスターなどに載っている子供のように」などというまわりくどい説明は意味が分からなくなるかな、と思って文脈に沿う形に意訳した。
原文:
I think the idea for this card came from a fictional card game called Dragon Poker from the Myth Adventure series by Robert Asprin (who recently passed away-may he rest in peace).
拙訳:
確かこのカードの元ネタは「Myth Adventure」という小説シリーズに登場する Dragon Poker という創作上のカードゲームだったはずだ(なお小説の作者である Robert Asprin はつい最近亡くなられたばかりだ。安らかに眠らんことを)
ここで語りたいのは Robert Asprin についてなんだけど、一応は訳の話もしておくと「may he rest in peace」をどう訳すか。日本語の「RIP」の一般的な表現となるとやはり「ご冥福をお祈りします」なはず。ただここだけ丁寧語もおかしいし「ご冥福を祈る」は聞きなれないし、色々考えてこうなった。
さて本題。Robert Asprin の小説シリーズは2つ邦訳されており、片方は文中でもあげられている「マジカルランド」シリーズ。もう片方は「銀河おさわがせ中隊」シリーズ。おそらく前者のほうが有名(だと思う)。
「銀河おさわがせ中隊」は大金持ちの主人公が軍隊に入るも、その出自から何かと目をつけられてしまい、一癖も二癖もあるおちこぼれたちを押し付けられつつも、あり余る財力と仲間の助けで様々な事件を乗り越えていくSF作品。
読んだのが随分と前だから詳細は覚えていないけど、面白かったのは覚えてる。ありあまる財力にものを言わせるだけじゃなくて、仲間たちとの助け合いが好きだった気がする。
なお、巻末の解説で「アスプリンってなんやねん、頭痛薬かい」という箇所が異常に印象的だったせいで作者名を忘れられなくなった。マジカルランドシリーズも「いつか読んでみたいファンタジー小説シリーズ」の1つなのでいつか機会があれば。
閑話休題。
次は個人的にこの記事で一番好きな《ガイアの空の民/Gaea’s Skyfolk》の箇所。
原文:
Next question, why does it fly if nether merfolk or elves fly? Um, we’re out of time. I mean, that’s not a design question. I mean, moving on....
拙訳:
次によく聞かれる質問は「エルフもマーフォークも飛べないのにどうしてこいつは飛んでるの?」だ。それは……えーと……ごめん、そろそろ紙面が尽きる。いや、そうじゃなくて、そう、それはデザイン面の質問じゃないということだ。
次だ、次。
訳すのがとても楽しかった。むしろこういう「訳したくなる箇所」がなければそもそも記事を訳そうとは思わない。今回の記事でいうとここと《果敢なエルフ/Defiant Elf》の会話シーンがそれ。
次だ、次。
原文:
The most obvious answer was that she had an activated ability that cost mana that could be used to destroy artifacts. Yawn.
拙訳:
もっとも分かりやすい方法は、マナコストを起動コストとするアーティファクト破壊の能力を彼女に持たせることだ。
つまらん。
名のあるエルフの中でも人気のある《グリッサ・サンシーカー/Glissa Sunseeker》の箇所に出てきた文章。末尾の「Yawn」は「あくび」。どうしようかなあ、と迷った箇所はここ。
選択肢としては「(あくび)」という手もあったんだけど、分かりやすいし面白いだろう、ということで、つまらないアイデアを一刀両断する「つまらん」で。
次は《心の管理人/Heart Warden》で、訳と関係ない話をいくつか。
まずは個人的な思い出話。このカードと同じセットに収録されていた《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》と大型クリーチャーを入れた緑単色のコンボデッキを、ウルザズ・デスティニーの当時は使っていた。
Pattern of Rebirth / 再誕のパターン (3)(緑)
エンチャント - オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーが死亡したとき、そのクリーチャーのコントローラーは、自分のライブラリーからクリーチャー・カードを1枚探し、そのカードを戦場に出してもよい。そのプレイヤーがそうした場合、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Pattern+of+Rebirth/
2ターン目に《心の管理人/Heart Warden》、3ターン目に《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をエルフにつけて、4ターン目に生け贄に捧げることでデッキから好きなクリーチャーを場に出せる。
確かにデッキに入れておいた大型クリーチャーは《茨の精霊/Thorn Elemental》と《マローの魔術師ムルタニ/Multani, Maro-Sorcerer》。自力でも出せるように緑単色だった。
3ターン目の《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をカウンターされたり、プレイするのに対応してエルフを焼かれたり、せっかく出したクリーチャーも《恐怖/Terror》系や《悪魔の布告/Diabolic Edict》系で一撃死したり、とまったく必勝パターンではなかったけど、自分で作ったデッキということもあって非常に楽しかった。
もう1つ、このカードに関する余談。
原文:
This is one of the Urza Destiny "cycling from play" cards I talked about in my recent ability word column (Ability Word To Your Mother)
拙訳:
このカードはウルザズ・デスティニーの「場からサイクリングするカード」の1つだ。これについては能力語のコラムでつい最近語ったばかりだ(コラムの名前は「Ability Word To Your Mother」だ)。
リンク先のコラムに「How many people realized that these cards “cycled from play”? Just about no one. In fact, when I previously mentioned this in one of my columns, I discovered how many R&D members had no idea what I had done.」とある。
意味は「これが場からのサイクリングだと気づいた人はどれだけいるかな? 誰もいなかったみたいだ。実のところこのことについては以前のコラムに書いたことがあるんだけど、それで分かったことは開発部のメンバーもその多くがこのことに気づいてなかったということだ」。
ここであげている「以前のコラム」はおそらくサイクリング週間のコラム。
A Cycling Built For Two
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr116
気づいた理由は単にこのブログで訳したことがあるため。
2人でサイクリング週間の旅に出よう
http://regiant.diarynote.jp/201203102223182661/
紹介されている13個のトリビアのうち、11番目の「ウルザズ・デスティニーに入っていたサイクリングをひねった効果のカードは?」でくだんの話が語られている。
次はカードに関係ないところの文章。
原文:
We often have cards that improve or net you a bonus when other things are played or come into play (I hate that "play" means two different things in the same sentence).
拙訳:
他のカードがプレイされたり場に出たりすることで強くなったり君にカードを引かせてくれたりするカードは過去にたくさんデザインされてきた(どうでもいいことだが、これは英語で書くと「other things are played or come into play」となる。同じ文章に出てくる複数の「play」が違う意味になることが私はどうしても好きになれない)
こういう「英語の文法や表記の問題点について」は訳すことを諦めてる。むしろ訳すことで意味がなくなるくらいだ。長くなることで原文の「ぼやいてる感」は薄れてしまうけど、こればかりはしょうがない。
次は普通に意訳の話。
原文:
Looking back, I feel like I made a Swiss army knife because we had a bottle=opening problem.
拙訳:
あらためて振り返ってみると、私が作ったものはあまりに高性能な万能ナイフだった気がする。そもそもの問題が単に「栓抜きがない」ということに過ぎなかったにも関わらずだ。
コメントでも話題に上がっていた件。スイスアーミーナイフがどれくらいメジャーなのか自信がなかったので意訳した。中高学生くらいの頃、クラスメートの誰かしらが意味もなくあの赤いスイスのマーク入りの万能ナイフを持ち歩いていたような気がするけど、今はどうなんだろう。
順番的に次は《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》の箇所なんだけど、背景ストーリーネタなんだよなあ。これは正直、その素養のある人しか正誤チェックできないことなので飛ばす。逃げっぽいけど、諦め。
次は《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》。
原文:
This card was turned over from design as a vanilla (1)(G) ManaGreen or White Mana 2/2. To paraphrase Monty Python: It got better.
このカードは最初「(1)(緑/白) 2/2」のバニラクリーチャーだった。モンティパイソンの言葉を借りれば「良くなった」ね。
元ネタについては拙訳の注記に書いたので、それ以外の話。原文では「Python」に《ニシキヘビ/Python》のカードデータへのリンクが張られている。注記しようかとも思ったけど、意図的なネタというより単語が一致したから自動的に張られてしまっただけみたいなので無視した。
そろそろ終わりも近付いてきた。
原文:
My love of Gauntlet of Might led to Mirari’s Wake. (中略)My love of Gauntlets of Chaos and Juxtapose led to Donate (Hmm, I’m seeing a pattern here.)
拙訳:
私は《Gauntlet of Might》が大好きだった。そして《ミラーリの目覚め/Mirari’s Wake》を生み出した。(中略)《対置/Juxtapose》が大好きだった。そして《寄付/Donate》を生み出した(なんかパターンがあるような?)。
このパターンというのが何を指しているのかは不明。個人的には、このリメイク版たちはすべて「高いパワーカードを持ち、大会でも使われたことがある」という点で共通していると思う。
さらに言うなら《修繕/Tinker》と《寄付/Donate》には「デザインとして失敗だった」という共通点がある。前者はただでさえコスト踏み倒しにも関わらず、生け贄に必要なのが0マナコストの存在するアーティファクトであることもあって禁止カード入りしたことがある。
後者は、これのせいで「あまりにリスクの高いデメリットもちのパーマネント」という面白いカードを作れなくなった、と(このカードをデザインした Mark Rosewater 自身が)失敗を認めている。以下のコラムを参照のこと。
Mistakes? I’ve Made a Few
http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr46
有志による邦訳がどこかにあったはずなんだけど……見つからないな。しょうがない。諦めよう。しかし当時の有志の翻訳者方はどこで何をしてらっしゃるのやら(高潮のさんだけは分かるけど)。
最後に以下の訳で締めよう。ちなみに最後の章の見出し部分。
原文:
Elf Improvement
拙訳:
鍛えるふ
謝らないよ。
コメント
日本語の言葉遊びだと、「エルフ」の「フ」がかなりネックですね。
「エル」が動詞だと「フ」は名詞冒頭等にする必要があったりと縛りが厳しい。
「エル」を生かして「フ」はu音で妥協する……までは考えました。
>straight-forward
英語の字面も考えると「素直な」位でしょうか?(完全な好みですが)
>原文: Elf Improvement
>拙訳: 鍛えるふ
微苦笑しました。一本とられました(苦笑)。
ネットネタはまだどうにかなるんですけど、映画やドラマネタは本当に世界規模のコンテンツでアメリカ人にしかわからんネタはやめーや!ってなりますね…あと背景ネタではたまにありますD&Dネタですとか…
海外クラスタが「公式のこの記事wwwww」って騒いでるのを見て、ネタに気がつくとかもあったりします
>The poster child
余談ですが、これがMTG関連で使われる時は、やたら「MTGのposter childだからってジェイスばっかり出過ぎでズルい」って叩きばかりな印象があります( ◞‸◟)
なんでやアジャニやガラクも同じだけカード出てるしペスは3回もブロックストーリーのメインになったやろ!みたいな…
>日本語の言葉遊びだと、「エルフ」の「フ」がかなりネックですね。
そうなんですよ。ええ、そうなんですよ(大事なことなので略)。
旧式仮名遣いなら「狂う = くるふ」の形がありますがとても使えませぬ。
>英語の字面も考えると「素直な」位でしょうか?
あー、それもありですね。「直球」よりいいです。
>ドラコジーニアス様
>私はむしろ、訳注や注釈とかが読むのも書くのも好きです
( ´∀`)人(´∀` ) <ナカーマ
>やたら「MTGのposter childだからって
>ジェイスばっかり出過ぎでズルい」って叩きばかりな印象が
個人的にジェイスさんより最近プッシュされてる気がするのは
リニューアル後の公式サイトで顔がドアップのガラクさんですね
とか強引にエルフ組み込むならこうかなあ…。
一語でエルフを組み込むのはそちらが苦心惨憺されたように無理そう…。
とりとめのない話ですが、RIPの訳は《安らかなる眠り/Rest in Peace》を意識してるのだろうなと勝手に感じてました。ですが原文が掲載された頃にはまだ《安らかなる眠り/Rest in Peace》は刷られていないんですよね。リアルタイムで訳していたらまた違う訳になったのかもなーと思いをはせたり。
上で触れられている「Mistakes? I’ve Made a Few」の翻訳ですが、有志による翻訳が有ったかどうかは分かりませんでしたが、過去の公式ページの翻訳でしたらWeb archive に残っています。
↓
(エイチティーティーピー)://web.archive.org/web/20040303202829/(エイチティーティーピー)://www.hobbyjapan.co.jp/magic/articles/files/20021218_01.html
リンクさせていただきました。これからも応援しております。
infoseekにあったので、infoseekのホームページサービスが終了したときに消滅しました。
Web archiveには残っているのでMTGwikiではそちらへのリンクに置き換えられています。
(失敗デザインの話の翻訳へのリンクは、MTGwikiのAlchor’s Tombの記事や防御円の記事などにあります)
>汝、己が意を違える夫となる勿れ
見事ですね。さすが言葉の魔術師ことマイコロスさん。古語っぽいところも含めて完璧です。ただ見事に自然すぎて、エルフという語が入ってることに気付かれない可能性があるという贅沢な悩みが。
>hak0さん
>RIPの訳は《安らかなる眠り/Rest in Peace》を意識してるのだろうなと
あ、それいいですね。じゃあそうだったということで(おいおい)。いや、正直言うとまったく考えてませんでした。今同じ記事がアップされたらカードデータへのリンクが張られてたかもしれませんね。
>BluEさん
>過去の公式ページの翻訳でしたらWeb archive に残っています
公式で訳されてたのか。なぜか有志訳しかないイメージでした。ありがとうございます。Mark Rosewater は自らの手柄を話すことに躊躇がないかわりに、やらかした話も正直にさらけだすのでフェアだなあ、と思ってます(裏でさらにやらかしてるのかもしれませんが)。
あと、マローコラム好きでしたらゴブリン週間とゾンビ週間の拙訳もぜひ読んでみて欲しいところです。あれらこそ「まさにマロー節」だと思うので。
>Fさん
>infoseekにあったので、infoseekのホームページサービスが終了したときに消滅しました
なん……だと? 多大なる損失ですね……と思いきや Web Archive には残ってましたか。良かった。前にもどこかで書いた気がしますが、そもそも偶然たどり着いたそのサイト「braingeyser」でMTG翻訳というマジックの楽しみ方を知り、過去の有志への感謝も込めて2CHのMTG翻訳スレに訳を投下し始め、スレが落ちてからしばらくしてこのブログを始めたという流れ。
さらに余談ですが、当時の2CH翻訳スレでは、Zvi の Top 50 Artifact を皆で分担して訳してました。楽しかった。確か50個全部を皆で訳し終えたような気がします。
!?
懐かしくなって、スレ落ち前の翻訳スレ(11th)を見返してみたんですけど、ほとんどre-giantさんの訳でスレが成り立ってますね。
そういうイメージを勝手に持っております。
>Kagoさん
本当ですか! 意外な再会が嬉しいです。
Diarynoteやってて良かったと思える出来事ですね。
あの頃は色々仕事や私生活も大変で、翻訳に救われてる部分もありました。それでも1人だったら続かなかっただろうな、と思ってます。ありがとうございました(って、お互いに本当にあの場にいたかどうか証明する方法ないんですけどね(笑))。