余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
ものすごい久しぶりに「何か隠されたテーマがありそうな Card of Day」に出会えた気がする。今年に入ってからは新セットのキーワード能力やFAQなどが主で、それからしばらくお休みを挟んで、2008年09月の最初は Masters Edition 2 の紹介。
以下がカード名および記事で取り上げられたキーとなりそうな英単語。
月曜日:Flash
火曜日:Grand Melee/Pit/Cleric
水曜日:Pit Scorpion
木曜日:Krazy Kow/Krazy Kat
金曜日:Meddling Kids
火曜日で Pit という単語が出てきて、水曜日が Pit Scorpion だったので、何かあるかなと思ったけど、うん、関係なさそうだ。
うーん。記事の内容としては「瞬殺コンボとエラッタ」「カードイラストとクリーチャータイプ(?)」「クリーチャータイプ」「カード名の元ネタ」「カードイラスト」という感じ。見事にバラバラだ。どうしようもないな。
これで隠されたテーマが「2008年09月当時に流行っていた何か(映画、小説、ゲーム)」だったりすると難易度が跳ね上がるので、考えないことにする。ギブアップ。
余談2:月曜日 《閃光/Flash》
このカードのエラッタが改訂された瞬間、ハルクフラッシュというすさまじいコンボデッキがその産声を上げた。 Diarynote でも結構な話題となった記憶がある。2ターンキルでむしろ遅い方、現実的なレベルで0ターンキルを可能とする瞬殺コンボは、しかし自身が生みの親に瞬殺されるというオチがついた。
めでたしめでたし。
ご推察のとおり、迷ったのは「kept in check by the clause」。「チェックされている」とか「監視の目を光らせる」のように原文に即した訳にする選択肢もあった。
ただ「マナコストを払わなければ墓地送りになること」によって達成されていることは「監視すること、チェックすること」ではなくて「バランスをとること」だと思われたので意訳。
ああ、そうそう。もしかしたら今の人からすると「buried the creature を埋葬と訳したのはなんで? 意訳?」と思うかもしれないので蛇足ながら付け加えておくと、その昔、ルール用語に「Bury/埋葬」という言葉があった。これは「~を破壊する。それは再生できない」を指す言葉。
ルール用語を減らすためか、用途が狭すぎるため不要と判断されたのかは分からないけど、とにかく今ではもうそれ自体が歴史の彼方に埋葬済み。南無。
余談3:火曜日 《大会戦/Grand Melee》
カード名は「大きな会戦」で「大会戦(だいかいせん)」なんだろうけど、どうしても語頭の「大会(たいかい)」という熟語がまず目に入ってしまうせいで「たいかいせん」というルビが脳内でふられてしまう。
それにイラストの舞台は「闘技場」であり、戦っているのも「1対1」であることを考えると、個人的には「会戦」よりも「大会」のほうがしっくりくる。いや、実際は多数のアタッカーと多数のブロッカーがぐちゃぐちゃぶつかりあうことをイメージした効果なんだろうけどさ。
カード名はそれくらいにして訳の話。
文章自体が訳しづらいことに加えて、そもそも「Barbarian’s rage」がどれほど知られている言葉なのか、という問題がある。
ここで言う「Barbarian(バーバリアン)」は、怒りがピークをこえると尋常でない攻撃力を発揮する能力(=Rage)を持つ。どちらかというと日本では「Berserker(バーサーカー)」という名前で知られているイメージに近いかもしれない。
直接的な元ネタは、同じウィザーズ社が発売している「ダンジョンズアンドドラゴンズ」の第3版以降の職業と特殊能力と思われる(さらにさかのぼるとBerserker(バーサーカー)に行きつくんだろうけど)。
閑話休題。
とにかく「Barbarian’s rage」をどう訳すかという問題がまずあった。「バーバリアンの激怒」「バーバリアンの激情」などが候補に挙がって、最終的にはダンジョンズアンドドラゴンズの対訳に従って「激怒」。
そして文章自体の訳へ。
正直、かなり訳しづらかった。よく出てくる割には取扱いに困る「Thanks to ~」もそうだし「cleric shares the barbarian’s rage」もそう。「Rage」を「Share」するのが「Thanks to」なことなのか? 皮肉的な表現なんだろうか。
そもそもクレリックは回復と防御の呪文を操る職業であって、1対1で戦うような職業ではない。それが闘技場に放り込まれたりしたら、おそらくまともに戦えないのではないか、「困る」「とまどう」「おののく」ことになるのではないか。
ということを考えると、この《大会戦/Grand Melee》の呪文の効果のおかげで、激情にかられて目の前の敵にただただ殴りかかるしかない状態(= Barbarian’s Rage)に陥るのはむしろありがたい話だよね、というのが今回の記事。
と解釈して訳した次第。どっとはらい。
余談4:水曜日 《地獄の蠍/Pit Scorpion》
Diarynote で毎日日記を更新されてるストライクさんが無限回収してるカードかと思ったら、そっちは《巨大蠍/Giant Scorpion》だった。ちなみに記事が書かれたのは2008年、《巨大蠍/Giant Scorpion》が収録されているゼンディカーが発売されたのが2009年なので、記事に挙げられている「3匹しかいないサソリ」には含まれていない。
ミラディンの傷跡で毒カウンターが華々しく復活する前、第4版の頃は「毒」を表現する方法には大きく分けて3つあったように思う。「毒カウンター」と「ダメージ」と「クリーチャー破壊」。
毒を「ダメージ」で表現していたカードは、例えば《ナフス・アスプ/Nafs Asp》。
現在のオラクルではライフロスになっているけど、第4版の頃はダメージだった。むしろエラッタが出たことを知らなかった。そうか、毒が毒を呼んでしまうからか(誘発能力によるダメージそれ自体が「ダメージを与えるたび」の条件を満たしてしまう)。気づかなかった。
毒を「クリーチャー破壊」で表現していたカードは、例えば《茂みのバジリスク/Thicket Basilisk》や《コカトリス/Cockatrice》。俗にバジリスク能力とも呼ばれていた。
バジリスクやコカトリスというフレイバーを考えると、毒というより石化能力というべきかもしれない。それでも、のちに「暗殺者(Assassin)」がこの能力を保有していたりするので、やはり毒という側面はあると思う。
しかし、そうか、《ナフス・アスプ/Nafs Asp》にエラッタ出てるのか。驚いた。
余談5:木曜日 《Krazy Kow》
全く知らなかった知識に触れるチャンスを与えてくれるのも Card of the Day の魅力の1つ。「Krazy Kat」は Wikipedia をみるとそこそこ有名な漫画らしい。そもそも日本語版 Wikipedia にこれだけ詳細が書かれる作品も珍しい。
正直ここ読んでる人でこの作品知ってる人はほぼいないだろうから訳の話。
原文では1文だったのを2文に分けてみた。
そもそも英語の「due to concerns about sensitivity」が直訳すると実に日本語にならないのが問題。「Sensitivity を Concern して」の英単語部分をそのまま名詞に置き換えようとすると「感受性に配慮して」や「感度を気遣って」となる。
言いたいことはそうじゃないだろう、ということで「Sensitivity」を「センシティブな事柄(デリケートな問題)」と捉えることにした。
さらなる余談。
狂牛病の懸念から日本赤十字社では今でも「1980~1996年のあいだに通算1ヶ月以上の英国滞在」もしくは「1997~2004年のあいだに通算6ヶ月以上の英国滞在」をした人物からの献血をお断りしている。実はこの条件に当てはまる身のせいで、いまだに献血ができない。
さらにさらなる余談。対象国問わず、リスク軽減のために海外帰国日(入国日)から4週間以内の人物からの献血はお断りしているらしい。知らなかった。もっとも長いこと献血に出向いていない(出向けない)わけだから条件を知らなくて当然と言えば当然。
日本赤十字社:献血をご遠慮いただく場合 > 海外旅行者および海外で生活した方
http://www.jrc.or.jp/donation/about/refrain/detail_10/
余談6:金曜日 《Meddling Kids》
元ネタである《翻弄する魔道士/Meddling Mage》が 2/2 で《Meddling Kids》が 2/3 。つまり大の大人1人よりも子供3人のほうが強いのか。いや考えてみたらそれもそうだな。小中学生3人に襲われたら勝てない気がする。子供って大人の足を蹴りつけるときに一切の手加減を加えないし。
余談7:誤訳
紡さんのブログで触れられていたけど、どうやらまた色々と誤訳らしき事例が散見されているらしい。毎回のことだから別に気にもならないし、そもそも(ここの週のまとめを見れば分かる通り)人のことをどうこう言えるわけがない。
それはそれとして「日本語マジック史上、もっとも印象的だった誤訳は?」と問われれば、それは今なお《ダウスィーの精神ドリッパー/Dauthi Mindripper》がダントツ。
なぜ訳し間違えたのかがあまりにも明快、なぜカタカナしたのかがとにかく不明、結果として不思議と愛嬌のある響きとなってしまったその名前、など、どれをとっても他の追随を許さない。
なおこれは印象的だった「誤訳」の話。ぐるぐる。
ものすごい久しぶりに「何か隠されたテーマがありそうな Card of Day」に出会えた気がする。今年に入ってからは新セットのキーワード能力やFAQなどが主で、それからしばらくお休みを挟んで、2008年09月の最初は Masters Edition 2 の紹介。
以下がカード名および記事で取り上げられたキーとなりそうな英単語。
月曜日:Flash
火曜日:Grand Melee/Pit/Cleric
水曜日:Pit Scorpion
木曜日:Krazy Kow/Krazy Kat
金曜日:Meddling Kids
火曜日で Pit という単語が出てきて、水曜日が Pit Scorpion だったので、何かあるかなと思ったけど、うん、関係なさそうだ。
うーん。記事の内容としては「瞬殺コンボとエラッタ」「カードイラストとクリーチャータイプ(?)」「クリーチャータイプ」「カード名の元ネタ」「カードイラスト」という感じ。見事にバラバラだ。どうしようもないな。
これで隠されたテーマが「2008年09月当時に流行っていた何か(映画、小説、ゲーム)」だったりすると難易度が跳ね上がるので、考えないことにする。ギブアップ。
余談2:月曜日 《閃光/Flash》
このカードのエラッタが改訂された瞬間、ハルクフラッシュというすさまじいコンボデッキがその産声を上げた。 Diarynote でも結構な話題となった記憶がある。2ターンキルでむしろ遅い方、現実的なレベルで0ターンキルを可能とする瞬殺コンボは、しかし自身が生みの親に瞬殺されるというオチがついた。
めでたしめでたし。
原文:
Originally, Flash was kept in check by the clause that buried the creature if the player couldn’t pay for it.
拙訳:
元々、《閃光/Flash》は、プレイヤーがコストを支払えない場合はそのクリーチャーを埋葬する、という注意書きによってバランスをとっていた。
ご推察のとおり、迷ったのは「kept in check by the clause」。「チェックされている」とか「監視の目を光らせる」のように原文に即した訳にする選択肢もあった。
ただ「マナコストを払わなければ墓地送りになること」によって達成されていることは「監視すること、チェックすること」ではなくて「バランスをとること」だと思われたので意訳。
ああ、そうそう。もしかしたら今の人からすると「buried the creature を埋葬と訳したのはなんで? 意訳?」と思うかもしれないので蛇足ながら付け加えておくと、その昔、ルール用語に「Bury/埋葬」という言葉があった。これは「~を破壊する。それは再生できない」を指す言葉。
ルール用語を減らすためか、用途が狭すぎるため不要と判断されたのかは分からないけど、とにかく今ではもうそれ自体が歴史の彼方に埋葬済み。南無。
余談3:火曜日 《大会戦/Grand Melee》
カード名は「大きな会戦」で「大会戦(だいかいせん)」なんだろうけど、どうしても語頭の「大会(たいかい)」という熟語がまず目に入ってしまうせいで「たいかいせん」というルビが脳内でふられてしまう。
それにイラストの舞台は「闘技場」であり、戦っているのも「1対1」であることを考えると、個人的には「会戦」よりも「大会」のほうがしっくりくる。いや、実際は多数のアタッカーと多数のブロッカーがぐちゃぐちゃぶつかりあうことをイメージした効果なんだろうけどさ。
カード名はそれくらいにして訳の話。
原文:
Thanks to the effects of the spell, the cleric shares the barbarian’s rage.
拙訳:
どうやら呪文の効果のおかげでこのクレリックもまたバーバリアンの激怒(Rage)を共有できているようだ。
文章自体が訳しづらいことに加えて、そもそも「Barbarian’s rage」がどれほど知られている言葉なのか、という問題がある。
ここで言う「Barbarian(バーバリアン)」は、怒りがピークをこえると尋常でない攻撃力を発揮する能力(=Rage)を持つ。どちらかというと日本では「Berserker(バーサーカー)」という名前で知られているイメージに近いかもしれない。
直接的な元ネタは、同じウィザーズ社が発売している「ダンジョンズアンドドラゴンズ」の第3版以降の職業と特殊能力と思われる(さらにさかのぼるとBerserker(バーサーカー)に行きつくんだろうけど)。
閑話休題。
とにかく「Barbarian’s rage」をどう訳すかという問題がまずあった。「バーバリアンの激怒」「バーバリアンの激情」などが候補に挙がって、最終的にはダンジョンズアンドドラゴンズの対訳に従って「激怒」。
そして文章自体の訳へ。
正直、かなり訳しづらかった。よく出てくる割には取扱いに困る「Thanks to ~」もそうだし「cleric shares the barbarian’s rage」もそう。「Rage」を「Share」するのが「Thanks to」なことなのか? 皮肉的な表現なんだろうか。
そもそもクレリックは回復と防御の呪文を操る職業であって、1対1で戦うような職業ではない。それが闘技場に放り込まれたりしたら、おそらくまともに戦えないのではないか、「困る」「とまどう」「おののく」ことになるのではないか。
ということを考えると、この《大会戦/Grand Melee》の呪文の効果のおかげで、激情にかられて目の前の敵にただただ殴りかかるしかない状態(= Barbarian’s Rage)に陥るのはむしろありがたい話だよね、というのが今回の記事。
と解釈して訳した次第。どっとはらい。
余談4:水曜日 《地獄の蠍/Pit Scorpion》
Diarynote で毎日日記を更新されてるストライクさんが無限回収してるカードかと思ったら、そっちは《巨大蠍/Giant Scorpion》だった。ちなみに記事が書かれたのは2008年、《巨大蠍/Giant Scorpion》が収録されているゼンディカーが発売されたのが2009年なので、記事に挙げられている「3匹しかいないサソリ」には含まれていない。
ミラディンの傷跡で毒カウンターが華々しく復活する前、第4版の頃は「毒」を表現する方法には大きく分けて3つあったように思う。「毒カウンター」と「ダメージ」と「クリーチャー破壊」。
毒を「ダメージ」で表現していたカードは、例えば《ナフス・アスプ/Nafs Asp》。
Nafs Asp / ナフス・アスプ (緑)
クリーチャー - 蛇(Snake)
ナフス・アスプがプレイヤーにダメージを与えるたび、そのプレイヤーは自分の次のドロー・ステップの開始時に、そのプレイヤーがそのドロー・ステップより前に(1)を支払わないかぎり、1点のライフを失う。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Nafs+Asp/
現在のオラクルではライフロスになっているけど、第4版の頃はダメージだった。むしろエラッタが出たことを知らなかった。そうか、毒が毒を呼んでしまうからか(誘発能力によるダメージそれ自体が「ダメージを与えるたび」の条件を満たしてしまう)。気づかなかった。
毒を「クリーチャー破壊」で表現していたカードは、例えば《茂みのバジリスク/Thicket Basilisk》や《コカトリス/Cockatrice》。俗にバジリスク能力とも呼ばれていた。
Thicket Basilisk / 茂みのバジリスク (3)(緑)(緑)
クリーチャー - バジリスク(Basilisk)
茂みのバジリスクが壁(Wall)でないクリーチャーをブロックするか、壁でないクリーチャーによってブロックされた状態になるたび、戦闘終了時にそのクリーチャーを破壊する。
2/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Thicket+Basilisk/
バジリスクやコカトリスというフレイバーを考えると、毒というより石化能力というべきかもしれない。それでも、のちに「暗殺者(Assassin)」がこの能力を保有していたりするので、やはり毒という側面はあると思う。
しかし、そうか、《ナフス・アスプ/Nafs Asp》にエラッタ出てるのか。驚いた。
余談5:木曜日 《Krazy Kow》
全く知らなかった知識に触れるチャンスを与えてくれるのも Card of the Day の魅力の1つ。「Krazy Kat」は Wikipedia をみるとそこそこ有名な漫画らしい。そもそも日本語版 Wikipedia にこれだけ詳細が書かれる作品も珍しい。
正直ここ読んでる人でこの作品知ってる人はほぼいないだろうから訳の話。
原文:
Krazy Kow was originally a reference to Mad Cow Disease, but got changed somewhere along the way due to concerns about sensitivity.
拙訳:
元々は狂牛病を元ネタにしたカードだったが、最終形になるまでのあいだに変更が入った。おそらくデリケートな問題に配慮してのことだろう。
原文では1文だったのを2文に分けてみた。
そもそも英語の「due to concerns about sensitivity」が直訳すると実に日本語にならないのが問題。「Sensitivity を Concern して」の英単語部分をそのまま名詞に置き換えようとすると「感受性に配慮して」や「感度を気遣って」となる。
言いたいことはそうじゃないだろう、ということで「Sensitivity」を「センシティブな事柄(デリケートな問題)」と捉えることにした。
さらなる余談。
狂牛病の懸念から日本赤十字社では今でも「1980~1996年のあいだに通算1ヶ月以上の英国滞在」もしくは「1997~2004年のあいだに通算6ヶ月以上の英国滞在」をした人物からの献血をお断りしている。実はこの条件に当てはまる身のせいで、いまだに献血ができない。
さらにさらなる余談。対象国問わず、リスク軽減のために海外帰国日(入国日)から4週間以内の人物からの献血はお断りしているらしい。知らなかった。もっとも長いこと献血に出向いていない(出向けない)わけだから条件を知らなくて当然と言えば当然。
日本赤十字社:献血をご遠慮いただく場合 > 海外旅行者および海外で生活した方
http://www.jrc.or.jp/donation/about/refrain/detail_10/
余談6:金曜日 《Meddling Kids》
元ネタである《翻弄する魔道士/Meddling Mage》が 2/2 で《Meddling Kids》が 2/3 。つまり大の大人1人よりも子供3人のほうが強いのか。いや考えてみたらそれもそうだな。小中学生3人に襲われたら勝てない気がする。子供って大人の足を蹴りつけるときに一切の手加減を加えないし。
余談7:誤訳
紡さんのブログで触れられていたけど、どうやらまた色々と誤訳らしき事例が散見されているらしい。毎回のことだから別に気にもならないし、そもそも(ここの週のまとめを見れば分かる通り)人のことをどうこう言えるわけがない。
それはそれとして「日本語マジック史上、もっとも印象的だった誤訳は?」と問われれば、それは今なお《ダウスィーの精神ドリッパー/Dauthi Mindripper》がダントツ。
なぜ訳し間違えたのかがあまりにも明快、なぜカタカナしたのかがとにかく不明、結果として不思議と愛嬌のある響きとなってしまったその名前、など、どれをとっても他の追随を許さない。
なおこれは印象的だった「誤訳」の話。ぐるぐる。
コメント
台無し度と一目瞭然度でコレを思い出しました。
あ、これもテンペストだ……。
>セレニア「私は軽いけれど、私は暗い」
ああ個人的にも、ドリッパーが1位で、それが2位ですね。
テンペストは精鋭ぞろいです。
>hak0さん
>しかし精神ドリッパーは初めて知りました。
>滴るもの、などの訳を与えずカタカナなのがポイント高いですねw
高いですね。「Mind+Ripper(精神+切り裂くもの)」を「Mind+Dripper」に見間違えてしまった、までは理解できるんですよ(いやもちろん仕事として考えると、まずいんでしょうし、これだけでもかなりの高ポイントなんですが)。
なぜ、さらに、そこで「Dripper」の訳を「ドリッパー」で良しとしたのか。これが、実に興味深いところでして……もし「Mind+Ripper」だと気づいていた場合も「精神リッパー」と訳されていた可能性があるわけですよ、これ。
訳すとなったとき、英単語を響きそのままにカタカナにするのは、普通「外来語として定着している場合」「固有名詞の場合」のいずれかで、例外的に「まったく新しい単語で訳が不明のため暫定的処置」があるくらい?
どの場合に当てはまった(と見なされた)のか、非常に気になります。