今週のCard of the Day (2008年10月 第1週) とか
2014年10月5日 週のまとめ余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
変化前と変化後があるために、複数回カード化されたことのあるマジックの背景ストーリーのキャラクター、かつその変化後のカード。まあ、いくつかは前後(Before、After)ではなく並行世界(Parallel)だけど。
月曜日
変化後:《呪われたミリー/Mirri the Cursed》
変化前:《猫族の戦士ミリー/Mirri, Cat Warrior》
火曜日
変化後:《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》
変化前:《頑強なるバルソー/Balthor the Stout》
水曜日
変化後:《堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted》
変化前:《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》
木曜日
変化後:《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》
変化前:《放浪者ライズ/Rhys the Exiled》
金曜日
変化後:《一なる否命/Iname as One》
変化前1:《生相の否命/Iname, Life Aspect》
変化前2:《死相の否命/Iname, Death Aspect》
先にまとめてしまうと、この週はこの変化(変身、合体、いびつ)に関連する言葉が多くて難しかった。以下が関連する語句。
・In one of the alternate-reality storylines ~
・outcome is depicted on Curiosity, and the twisted, alternate outcome
・~ and was reanimated as Balthor the Defiled.
・Ertai changed from his original ~
・The twisted, evil version of Ertai was ~
・That Which Brings Life and That Which Takes Life are combined?
どう訳したかはブログの記事をご参照のこと。
余談2:月曜日 《呪われたミリー/Mirri the Cursed》
この時期のカードにしては珍しく「イラストからは飛んでるかどうか分かりづらい」クリーチャー。吸血鬼だから飛んでるということなんだろうな。
考えてみると、大体の吸血鬼カードもイラストからは飛行かどうか分かりづらい奴らが多いイメージあるので、そういう意味では正統派吸血鬼なのかもしれない。
ついでなので吸血鬼がテーマ週間だったときの記事も紹介しておく。
【翻訳】ヴァンパイアに聞いてみよう!/Interview With Some Vampires【Daily MTG】
著者:Mark Rosewater/2006年02月13日
http://regiant.diarynote.jp/201103050019455223/
【翻訳】吸血いっとく?/Care for a Bite?【Daily MTG】
著者:Mark Rosewater/2009年10月19日
http://regiant.diarynote.jp/201105011719012769/
吸血鬼ネタはそれくらいにして訳の話。
色々あるんだけど、あえて1つに絞るとしたらやっぱり「the alternate-reality storylines」かな。「もう1つのあり得た世界(歴史)を描いた次元の混乱」をどう表現するか。原文のニュアンスが伝わってればいいんだけど。
余談3:火曜日 《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》
伝説のクリーチャーにつきものの二つ名を冠されているバルソーだけど、汚らわしき者、はちょっとかわいそうだなあ。
《シルヴォクののけ者、メリーラ》 「のけ者よりはかっこいいよ」
《塵を飲み込むもの、放粉痢》 「掃除機よりはかっこいいよ」
《ヨハン》 「二つ名があるだけいいじゃねぇか」
《死者の王、ケルゥ》 「ははは、皆さん、ドンマイドンマイ」
《メリーラ》《放粉痢》《ヨハン》 「「「 お前は関係ないだろ!!! 」」」
あとカッコいい二つ名と言うと「引き裂かれし永劫」とか「竜英傑」とか「黒き剣の継承者」とか「黎明をもたらす者」とかかな。ダッコンかっこいいよ、ダッコン。
難しかったのは末尾の「~ goes on to slay Laquatus himself」。バルソーを殺したその足でラクァタスの元へと向かった、なぜ向かったのかと言えばそのラクァタスを殺すためだ、ということなんだけど、そう書くわけにもいかず。
「go on to slay」は、成敗しに行ったのか、討伐しに行ったのか、単に殺しに行ったのか。最後の「himself」の表現したいところはなんだったのか。色々迷うところの多い、訳すのが楽しい文だった。
余談4:水曜日 《堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted》
アーテイというと堕落する前の《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》のほうが印象に残ってる。タップ能力が「呪文1つを対象とし、それを打ち消す」というあまりにも問答無用な効果。当時の仲間内の対戦では、1ターン生き延びた瞬間に相手が投了することすらあった。
もう1つ、アーテイというと印象的なのは、ホビージャパンのホームページで連載されていた高木律先生のMTG漫画「スターライト・マナバーン」。
その第34回目の後書きでは、その回に登場した各カード1枚1枚についてコメントしてたんだけど、そのときの《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》のコメントが以下。
分かる。同じくずっとアーティだと思ってた。
今はもう読めない漫画の話はさておき訳の話。
冒頭の「Twisted」も大概面倒なんだけど、末尾もこれまた面倒くさい。冗談めかした「By accident」を最後にオチとして持ってくるのは、日本語の語順だとちょっと難しい。
最後に持って来て「邪悪なアーテイはスクイーによって滅ぼされた。偶然で。」としたほうが原文のノリに近かったかもしれない。ただ自然な日本語かというと、また別の問題で。
難しい。
余談5:木曜日 《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》
訳の話。
前半部分の日本語訳には分かりやすさのために補足をつけてる。後半部分は、なんというか……訳としては間違ってないかもしれないけど日本語としては正しいかどうか微妙。いや、なんか見なおしてたら訳としても怪しい気がしてきた。
> he would have been like in a society built around mutual support
えーと、ちょっと分解してみるか。どこがどこにかかっているか確認。
> he would have been like
[in a society
【built around mutual support】
]
訳してみる。
> 彼がどのようになっていたか
[社会、集団生活
【互いに支え合う中で築かれた】
]
うーん。まあ、当たらずとはいえ遠からずかなあ。意訳しすぎている可能性はあるとして、誤訳とはまた違う問題点かもしれない(※ 個人の感想です)。
余談6:金曜日 《一なる否命/Iname as One》
合体元の「マナコスト」「能力」「パワー・タフネス」をそのまま足したクリーチャーというと、ミラージュにいた《ヴィーアシヴァン・ドラゴン/Viashivan Dragon》を思い出す……と思ったらちょっと違ってた。
能力とパワー・タフネスはほぼそのままだったけど、合体前のマナコストが (3)(緑) と (3)(赤) で、合体後が (2)(赤)(赤)(緑)(緑) だった。惜しい。
変化前と変化後があるために、複数回カード化されたことのあるマジックの背景ストーリーのキャラクター、かつその変化後のカード。まあ、いくつかは前後(Before、After)ではなく並行世界(Parallel)だけど。
月曜日
変化後:《呪われたミリー/Mirri the Cursed》
変化前:《猫族の戦士ミリー/Mirri, Cat Warrior》
火曜日
変化後:《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》
変化前:《頑強なるバルソー/Balthor the Stout》
水曜日
変化後:《堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted》
変化前:《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》
木曜日
変化後:《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》
変化前:《放浪者ライズ/Rhys the Exiled》
金曜日
変化後:《一なる否命/Iname as One》
変化前1:《生相の否命/Iname, Life Aspect》
変化前2:《死相の否命/Iname, Death Aspect》
先にまとめてしまうと、この週はこの変化(変身、合体、いびつ)に関連する言葉が多くて難しかった。以下が関連する語句。
・In one of the alternate-reality storylines ~
・outcome is depicted on Curiosity, and the twisted, alternate outcome
・~ and was reanimated as Balthor the Defiled.
・Ertai changed from his original ~
・The twisted, evil version of Ertai was ~
・That Which Brings Life and That Which Takes Life are combined?
どう訳したかはブログの記事をご参照のこと。
余談2:月曜日 《呪われたミリー/Mirri the Cursed》
この時期のカードにしては珍しく「イラストからは飛んでるかどうか分かりづらい」クリーチャー。吸血鬼だから飛んでるということなんだろうな。
考えてみると、大体の吸血鬼カードもイラストからは飛行かどうか分かりづらい奴らが多いイメージあるので、そういう意味では正統派吸血鬼なのかもしれない。
ついでなので吸血鬼がテーマ週間だったときの記事も紹介しておく。
【翻訳】ヴァンパイアに聞いてみよう!/Interview With Some Vampires【Daily MTG】
著者:Mark Rosewater/2006年02月13日
http://regiant.diarynote.jp/201103050019455223/
【翻訳】吸血いっとく?/Care for a Bite?【Daily MTG】
著者:Mark Rosewater/2009年10月19日
http://regiant.diarynote.jp/201105011719012769/
吸血鬼ネタはそれくらいにして訳の話。
原文:
In one of the alternate-reality storylines hinted at on Planar Chaos cards, ~
拙訳:
次元の混乱のカードからうかがい知ることのできるもう1つの現実を描いた物語の中の1つに ~
色々あるんだけど、あえて1つに絞るとしたらやっぱり「the alternate-reality storylines」かな。「もう1つのあり得た世界(歴史)を描いた次元の混乱」をどう表現するか。原文のニュアンスが伝わってればいいんだけど。
余談3:火曜日 《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》
伝説のクリーチャーにつきものの二つ名を冠されているバルソーだけど、汚らわしき者、はちょっとかわいそうだなあ。
《シルヴォクののけ者、メリーラ》 「のけ者よりはかっこいいよ」
《塵を飲み込むもの、放粉痢》 「掃除機よりはかっこいいよ」
《ヨハン》 「二つ名があるだけいいじゃねぇか」
《死者の王、ケルゥ》 「ははは、皆さん、ドンマイドンマイ」
《メリーラ》《放粉痢》《ヨハン》 「「「 お前は関係ないだろ!!! 」」」
あとカッコいい二つ名と言うと「引き裂かれし永劫」とか「竜英傑」とか「黒き剣の継承者」とか「黎明をもたらす者」とかかな。ダッコンかっこいいよ、ダッコン。
原文:
Balthor’s second death comes at Kamahl’s hands, who goes on to slay Laquatus himself.
拙訳:
バルソーの二度目の死はカマールの手によるものだった。その後、カマールは元凶であるラクァタスを殺すべく先へと進んだ。
難しかったのは末尾の「~ goes on to slay Laquatus himself」。バルソーを殺したその足でラクァタスの元へと向かった、なぜ向かったのかと言えばそのラクァタスを殺すためだ、ということなんだけど、そう書くわけにもいかず。
「go on to slay」は、成敗しに行ったのか、討伐しに行ったのか、単に殺しに行ったのか。最後の「himself」の表現したいところはなんだったのか。色々迷うところの多い、訳すのが楽しい文だった。
余談4:水曜日 《堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted》
アーテイというと堕落する前の《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》のほうが印象に残ってる。タップ能力が「呪文1つを対象とし、それを打ち消す」というあまりにも問答無用な効果。当時の仲間内の対戦では、1ターン生き延びた瞬間に相手が投了することすらあった。
もう1つ、アーテイというと印象的なのは、ホビージャパンのホームページで連載されていた高木律先生のMTG漫画「スターライト・マナバーン」。
その第34回目の後書きでは、その回に登場した各カード1枚1枚についてコメントしてたんだけど、そのときの《熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept》のコメントが以下。
アーテイ
アーティだと思ってた
GAMEぎゃざ誌で連載していた頃
堂々とアーティって書きました!
分かる。同じくずっとアーティだと思ってた。
今はもう読めない漫画の話はさておき訳の話。
原文:
The twisted, evil version of Ertai was eventually destroyed by Squee by accident.
拙訳:
もう1つの現実における邪悪なアーテイはスクイーによって偶然滅ぼされた。
冒頭の「Twisted」も大概面倒なんだけど、末尾もこれまた面倒くさい。冗談めかした「By accident」を最後にオチとして持ってくるのは、日本語の語順だとちょっと難しい。
最後に持って来て「邪悪なアーテイはスクイーによって滅ぼされた。偶然で。」としたほうが原文のノリに近かったかもしれない。ただ自然な日本語かというと、また別の問題で。
難しい。
余談5:木曜日 《贖われし者、ライズ/Rhys the Redeemed》
訳の話。
原文:
Instead, we, the audience, got to see what he would have been like in a society built around mutual support.
拙訳:
そのかわり読者である我々は、「放浪させられた」彼が、周囲の協力を得ることが出来ていればたどり着くことができたであろう立場を知ることができるわけだ。
前半部分の日本語訳には分かりやすさのために補足をつけてる。後半部分は、なんというか……訳としては間違ってないかもしれないけど日本語としては正しいかどうか微妙。いや、なんか見なおしてたら訳としても怪しい気がしてきた。
> he would have been like in a society built around mutual support
えーと、ちょっと分解してみるか。どこがどこにかかっているか確認。
> he would have been like
[in a society
【built around mutual support】
]
訳してみる。
> 彼がどのようになっていたか
[社会、集団生活
【互いに支え合う中で築かれた】
]
うーん。まあ、当たらずとはいえ遠からずかなあ。意訳しすぎている可能性はあるとして、誤訳とはまた違う問題点かもしれない(※ 個人の感想です)。
余談6:金曜日 《一なる否命/Iname as One》
合体元の「マナコスト」「能力」「パワー・タフネス」をそのまま足したクリーチャーというと、ミラージュにいた《ヴィーアシヴァン・ドラゴン/Viashivan Dragon》を思い出す……と思ったらちょっと違ってた。
能力とパワー・タフネスはほぼそのままだったけど、合体前のマナコストが (3)(緑) と (3)(赤) で、合体後が (2)(赤)(赤)(緑)(緑) だった。惜しい。
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