今週のCard of the Day (2008年12月 第2週) とか
2014年12月14日 週のまとめ コメント (3)余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
珍しく金曜日にネタばれのあった今週のテーマは「スタートレック」。
正直、解説がなかったら自力で気づいたとは到底思えない。SFの古典(Classic)は極力押さえようとはしているけど、まだまだ先は長い。最近ようやく銀河ヒッチハイクガイドシリーズを読み終えたところで、カール・セーガンやテッド・チャンすら1冊も読んでないのが現状。スタートレックシリーズなんてミスター・スポックの髪型くらいしか知らない。
こういうとき、どうしても「生きているあいだに読める本の数は有限」という当たり前の事実が頭をよぎって、悲しさとも空しさともつかない気持ちになる。まあ、言い換えれば「生きているあいだに読む本に困ることはない」わけだ。コップに半分残った水をどうとらえるか、という話なのかもしれない。なお今現在読んでいる本は「紫色のクオリア」。
余談2:月曜日 《起源/Genesis》
初めて見たときはとてつもなく強い効果だと思った。実際に使われ始めてみると「墓地に落とす手間」「3マナというコスト」「1ターンに1枚まで」が程よいバランスだった。いまだに初見で「強すぎるカード」を見抜けたことがない。
それはさておき訳の話。
リアニメイトデッキと相性が良い、なぜなら「墓地にあると強いカード」だから、という文章。さすがに「どうして相性が良いのか」をわざわざ訳文で付記するのはやりすぎかと思ってやめた。
でもたまに原文にない言葉を補わないと一読して意味が分からないかな、と思うこともあり、そこらへんは結局「訳している側の知識と教養」によってしまうのかもしれない。ある意味、どこまで補足するかが、訳す側の知識と教養の鏡となっているような。
余談3:火曜日 《精神蛆/Mind Maggots》
この日でちょうどこのブログが訳してきた Card of the Day カテゴリの記事が1000件目だった。1年間にある平日の数は単純計算で260日くらいだから、ほぼ4年分だ。うん。まあ、それはさておき訳の話。
原文では「before they’re even played」が斜体となっている。日本語版では太字にすべきだったかな。いや、それだったら倒置法による強調のほうが(語順的な意味で)より原文のニュアンスに近いか。
代替案:
この蛆虫はカードを貪欲に喰らってしまう…なんとプレイされるより先にだ
後半は色々と他にも選択肢がありそう。「戦場に出る」「プレイする」という言い換えもできそうだし、「Even」を拡大解釈して「プレイされるのを待つことすらせずに」みたいな訳もできそう。
余談4:水曜日 《神の怒り/Wrath of God》
個人的には Quinton Hoover によるイラストと言えば何を置いてもまず《神の怒り/Wrath of God》がくる。あとは第4版の《再生/Regeneration》とか、リバイスドの《Earthbind》か。
ところでコメント欄でも指摘があったように、古い記事はたまに画像が自動的に新しいカードイラストに更新されていることがある。固定リンクではなく、なんらかのスクリプトが働いているものと思われる。
ただ(全てではないにしても)今回のように「この基本セットのときの~」とか「このイラストレーターのバージョンでは~」というネタにするために画像を出している記事もあるわけで、特定のセットのイラストにリンクしておくよう、ハードコーディングしておいたほうがいいのに、と思わないでもない。
まあホームページを極力シンプルに管理しようとすると現状の形が楽なんだろうなあ、というのはよく分かるので、しょうがないと言えばしょうがない。
余談5:木曜日 《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》
「Khan」という単語のために今週採用されたらしい。今だったら「Khans of Tarkir」というさらにふさわしい単語がある。
それはさておき訳の話。
間違ってないと思うのだけど、ちょっと自信がないのが「when it comes to all the numbers on them」。「come to number」という言い回しがあるわけではないよな……。なお原文の「all」は意図的に削った。なんか日本語的にしっくり来なかったから。
ところで「原文準拠にこだわったり、あっさり削ったり、と一貫性のない訳だなあ」と思われるかもしれない。否定しないし、否定できない。ロジックで翻訳しているわけではないな、とあらためて思う。
余談6:金曜日 《数多のラフィーク/Rafiq of the Many》
元の文章のネタ的に、どうしても原文の英語を併記しないと意味が通らない。仕方ないので(見た目が汚くなるのは承知の上で)細かに併記していくスタイルにした。
余談7:外来語
某所のコメント欄で興味深い話題が取り上げられていた。内容は「外国語をカタカナに直すとき、何を重視するか」という話。
「そこには統一規格があるべき」という考え方もあれば「元の音にどれだけ近づけられるか」という考え方もある。前者は、言葉には原理原則があり運用面からルールに従ったほうが良い、という感じかな、と。
上記の2つ以外の面から思ったことを書いてみる。外国語のカタカナ化は「規格」や「原語の音」以外に「時代に左右される」要素もあるかと思っている。「いつカタカナにされたか」という話。
ただ、これは「どうしてそうなったか」の説明であって「どうすべきか」の回答ではないので、最初に挙げた2つの考え方とは並列でない(いきなり言い訳から入るスタイル)。
どういうことかというと、例えばミシンの語源は「Sawing Machine」であり「他と合わせる、統一する」のが「正解」であれば「マシン」にすべきである。また「ワイシャツ」は英語で「White Shirts」なので「ホワイトシャツ」が正しいことになる。
でもいまさら新しいミシンが欲しいときに「新しいマシンが欲しい」と言われても混乱するだろうし、日本ではブルーやピンクの「ホワイトシャツ」が出回っている。これを「ホワイトシャツ」と呼ぶと混乱しそうな気がする。
統一されていないカタカナ語という点では「ミクロ」と「マイクロ」がある。「ミクロの決死圏」を「マイクロの決死圏」とすべきなのか、「小型マイク」を「小型ミク」とすべきなのか(マイクロフォンをマイクと略した件についても長々と語りたいところ)。
原語の音に近づけるという話の場合、ホームズの相棒は「ワトソン」なのか「ワトスン」なのか。そもそも「Watson」を発音するときに「ト」という音が出てこない気がする。「ワッスン」が一番近いかなあ。
さらに話がそれるのを承知で語ると「音の転写」を重視するとなると、アメリカ英語とイギリス英語(≒オーストラリア英語)という要素が関わってくる。
シンガポールやオーストラリアで、パソコンの画面を指して「ダイレクトリィ」と言われたときは何を指しているのか分からなかった(ちなみにフォルダ(Directory)のことだった)。分かるか、んなもん。
話がそれまくったけど、結論としては「通じるかどうかだよな」ということ(いや、だからどうやったら通じやすいかという話をしているわけで(未完
珍しく金曜日にネタばれのあった今週のテーマは「スタートレック」。
正直、解説がなかったら自力で気づいたとは到底思えない。SFの古典(Classic)は極力押さえようとはしているけど、まだまだ先は長い。最近ようやく銀河ヒッチハイクガイドシリーズを読み終えたところで、カール・セーガンやテッド・チャンすら1冊も読んでないのが現状。スタートレックシリーズなんてミスター・スポックの髪型くらいしか知らない。
こういうとき、どうしても「生きているあいだに読める本の数は有限」という当たり前の事実が頭をよぎって、悲しさとも空しさともつかない気持ちになる。まあ、言い換えれば「生きているあいだに読む本に困ることはない」わけだ。コップに半分残った水をどうとらえるか、という話なのかもしれない。なお今現在読んでいる本は「紫色のクオリア」。
余談2:月曜日 《起源/Genesis》
初めて見たときはとてつもなく強い効果だと思った。実際に使われ始めてみると「墓地に落とす手間」「3マナというコスト」「1ターンに1枚まで」が程よいバランスだった。いまだに初見で「強すぎるカード」を見抜けたことがない。
それはさておき訳の話。
原文:
First, it works from the graveyard instead of being in play or in a player’s hand where it’s more vulnerable to attack.
拙訳:
1つ目として、このカードは戦場よりも手札よりも敵の妨害を受けにくい墓地にいるときに輝くカードであるということ。
リアニメイトデッキと相性が良い、なぜなら「墓地にあると強いカード」だから、という文章。さすがに「どうして相性が良いのか」をわざわざ訳文で付記するのはやりすぎかと思ってやめた。
でもたまに原文にない言葉を補わないと一読して意味が分からないかな、と思うこともあり、そこらへんは結局「訳している側の知識と教養」によってしまうのかもしれない。ある意味、どこまで補足するかが、訳す側の知識と教養の鏡となっているような。
余談3:火曜日 《精神蛆/Mind Maggots》
この日でちょうどこのブログが訳してきた Card of the Day カテゴリの記事が1000件目だった。1年間にある平日の数は単純計算で260日くらいだから、ほぼ4年分だ。うん。まあ、それはさておき訳の話。
原文:
The only difference is that the maggots are devouring cards before they’re even played.
拙訳:
唯一の違いといえばこの蛆虫たちはプレイされる前のカードを貪欲に喰らってしまうという点だ。
原文では「before they’re even played」が斜体となっている。日本語版では太字にすべきだったかな。いや、それだったら倒置法による強調のほうが(語順的な意味で)より原文のニュアンスに近いか。
代替案:
この蛆虫はカードを貪欲に喰らってしまう…なんとプレイされるより先にだ
後半は色々と他にも選択肢がありそう。「戦場に出る」「プレイする」という言い換えもできそうだし、「Even」を拡大解釈して「プレイされるのを待つことすらせずに」みたいな訳もできそう。
余談4:水曜日 《神の怒り/Wrath of God》
個人的には Quinton Hoover によるイラストと言えば何を置いてもまず《神の怒り/Wrath of God》がくる。あとは第4版の《再生/Regeneration》とか、リバイスドの《Earthbind》か。
ところでコメント欄でも指摘があったように、古い記事はたまに画像が自動的に新しいカードイラストに更新されていることがある。固定リンクではなく、なんらかのスクリプトが働いているものと思われる。
ただ(全てではないにしても)今回のように「この基本セットのときの~」とか「このイラストレーターのバージョンでは~」というネタにするために画像を出している記事もあるわけで、特定のセットのイラストにリンクしておくよう、ハードコーディングしておいたほうがいいのに、と思わないでもない。
まあホームページを極力シンプルに管理しようとすると現状の形が楽なんだろうなあ、というのはよく分かるので、しょうがないと言えばしょうがない。
余談5:木曜日 《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》
「Khan」という単語のために今週採用されたらしい。今だったら「Khans of Tarkir」というさらにふさわしい単語がある。
それはさておき訳の話。
原文:
Planeswalkers require a lot of development work, especially when it comes to all the numbers on them.
拙訳:
プレインズウォーカーの開発には非常に手間がかかる。そこに記載される数字については特にだ。
間違ってないと思うのだけど、ちょっと自信がないのが「when it comes to all the numbers on them」。「come to number」という言い回しがあるわけではないよな……。なお原文の「all」は意図的に削った。なんか日本語的にしっくり来なかったから。
ところで「原文準拠にこだわったり、あっさり削ったり、と一貫性のない訳だなあ」と思われるかもしれない。否定しないし、否定できない。ロジックで翻訳しているわけではないな、とあらためて思う。
余談6:金曜日 《数多のラフィーク/Rafiq of the Many》
元の文章のネタ的に、どうしても原文の英語を併記しないと意味が通らない。仕方ないので(見た目が汚くなるのは承知の上で)細かに併記していくスタイルにした。
余談7:外来語
某所のコメント欄で興味深い話題が取り上げられていた。内容は「外国語をカタカナに直すとき、何を重視するか」という話。
「そこには統一規格があるべき」という考え方もあれば「元の音にどれだけ近づけられるか」という考え方もある。前者は、言葉には原理原則があり運用面からルールに従ったほうが良い、という感じかな、と。
上記の2つ以外の面から思ったことを書いてみる。外国語のカタカナ化は「規格」や「原語の音」以外に「時代に左右される」要素もあるかと思っている。「いつカタカナにされたか」という話。
ただ、これは「どうしてそうなったか」の説明であって「どうすべきか」の回答ではないので、最初に挙げた2つの考え方とは並列でない(いきなり言い訳から入るスタイル)。
どういうことかというと、例えばミシンの語源は「Sawing Machine」であり「他と合わせる、統一する」のが「正解」であれば「マシン」にすべきである。また「ワイシャツ」は英語で「White Shirts」なので「ホワイトシャツ」が正しいことになる。
でもいまさら新しいミシンが欲しいときに「新しいマシンが欲しい」と言われても混乱するだろうし、日本ではブルーやピンクの「ホワイトシャツ」が出回っている。これを「ホワイトシャツ」と呼ぶと混乱しそうな気がする。
統一されていないカタカナ語という点では「ミクロ」と「マイクロ」がある。「ミクロの決死圏」を「マイクロの決死圏」とすべきなのか、「小型マイク」を「小型ミク」とすべきなのか(マイクロフォンをマイクと略した件についても長々と語りたいところ)。
原語の音に近づけるという話の場合、ホームズの相棒は「ワトソン」なのか「ワトスン」なのか。そもそも「Watson」を発音するときに「ト」という音が出てこない気がする。「ワッスン」が一番近いかなあ。
さらに話がそれるのを承知で語ると「音の転写」を重視するとなると、アメリカ英語とイギリス英語(≒オーストラリア英語)という要素が関わってくる。
シンガポールやオーストラリアで、パソコンの画面を指して「ダイレクトリィ」と言われたときは何を指しているのか分からなかった(ちなみにフォルダ(Directory)のことだった)。分かるか、んなもん。
話がそれまくったけど、結論としては「通じるかどうかだよな」ということ(いや、だからどうやったら通じやすいかという話をしているわけで(未完
コメント
以前タイトルで『チャンピオンたちの朝食』なんてあって、
「お、ヴォネガット」と思ったりもしたのですが、
まあ気付か(け)ないのが大半だろうなとも。
『ウィンター・ソルジャー』くらい分かり易いなネタでも、
映画公開が終わってたりするとむずしそうな気が。
ヴォネガットは「タイタンの妖女」しか知らないっす……そして多分もうヴォネガットは読まない(読めない)です。ラピュタじゃないですけど「その光は強すぎる」みたいな感じでした。「ウィンター・ソルジャー」も知らないっす……「サマーウォーズ」なら分かるんですが(関係ない)
ウィンター・ソルジャーは『キャプテン・アメリカ』の一エピソードですね。
亡き友人が実は生きていて、しかもソ連のスパイとして立ちはだかると言う、
スパイもの好きには大変たまらない一作なのだそうです。
映画も今年の夏頃に公開されていました。