余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 うーん。月曜と火曜のカード名に「Cascade(続唱)」と「Plow(果敢)」があるのでキーワード関係か思ったら、水曜日以降は全く関係ない上に、そもそも「果敢」の英語名は「Prowess」だった。あとは月曜日が Cascade だから「青」、火曜日が Sanctum だから「白」、と考えていくのかとも思ったけど、金曜日が「黒」でないのがおかしくなる。

 分からない。お手上げである。

 そうそう。全然関係ないけど、お手上げというと真っ先に思い出すのは、MTG情報サイト「Private Square」を運営されてる菊四さんが Diarynote のサムネに使っていた画像(「無敵」って書いてあったやつ)。あの絵がすごい好きだったので変わったときはさみしかった。

余談2:月曜日 《滝の断崖/Cascade Bluffs》

 いわゆる日本語で言う「ブラフ」と同じつづり、というか同じ英単語で「断崖絶壁」という意味の名詞になるらしい。うーん? 「~という意味があることから、転じて ~」という関連性がイマイチ見えないな。単に同じつづりというだけなんだろうか。

 まあ記事はほぼ《偶像の石塚/Graven Cairns》がネタだけど、というわけで訳の話
原文:
 The cycle of dual lands in Shadowmoor and Eventide was originally part of Future Sight’s future-shiften cards, when Graven Cairns provided a glimpse of things to come.

拙訳:
 シャドウムーアとイーブンタイドに収録された2色ランドのサイクルはそれ以前に未来予知で登場していた。《偶像の石塚/Graven Cairns》がタイムシフト(フューチャーシフト)カードとして来(きた)る未来の兆候をもたらしていたのだ。

 括弧だらけで日本語が汚いなあ、とあらためて見て思った。実際は色々と悩んで書いたり消したりした挙句の文章なんだろうけど、読む人は経緯なんて関係ないのだ。もっと大胆に削ってシンプルにしたほうが読みやすいか。
拙訳(改):
 シャドウムーアとイーブンタイドに収録されている2色ランドのサイクルは、未来予知ですでに顔を見せていた。そう、《偶像の石塚/Graven Cairns》がタイムシフトカードとしてきたる未来を垣間見せてくれていたのだ。

 まあ、まだましかな。「顔を見せていた」はイラストともかかってるし。

 ああ、そうそう。MTG Wikiの「そのイラストは夕日に照らされた巨大な石の顔。精緻な美しさは勿論のこと、インパクトはサイクル随一」という言葉に「それほどだっけ」と意ラスを確認しにいったら、本当にインパクト満点だった。

   イラスト:《偶像の石塚/Graven Cairns》
   http://magiccards.info/fut/en/175.html

余談3:火曜日 《聖域の耕し獣/Sanctum Plowbeast》

 マルチカラーの6マナ払って 3/6 の壁っていくらなんでも弱すぎない? 土地サイクリングってそこまで強い能力だっけか。第4版の時代ですら「3/5 飛行の壁」を4マナで召喚できたのに。

 とはいえ記事自体は非常に面白かったので訳の話。
原文:
 In Shards of Alara, they’re Yoked (and mono-white), then in Conflux they’ve gone rogue and Vagrant (and become green-white).

拙訳:
 まずアラーラの断片の時代は、色が白単色で鋤を引いていたが、次にコンフラックスの時代を迎えると色が緑白と変わり群れからはぐれて浮浪している。

 後半の「rogue」を最初誤訳した。「野生に帰った」と意味かと思ってた。「(群れから)はぐれた」のね。そういえばウェザーライトに《はぐれ象/Rogue Elephant》ってのがいたなあ。あの時代くらいまでは日英両方のカード名を覚えてた気がする。

余談4:水曜日 《森の宝球/Wooden Sphere》

 まったくチャーミングでないチャームたち。青のチャーム《水晶のロッド/Crystal Rod》と《金切り声のドレイク/Shrieking Drake》を使って毎ターンライフを回復するデッキを作ったなあ。ドレイク自身を戻すと当時のルールだと火力で割り込めない、というコンボ。

 弱かった、というかつまらなかった。何しろひたすら粘るだけのデッキなので。
原文:
 Although it had been around since the days of Limited Edition Alpha, the venerable Wooden Sphere never had flavor text until Seventh Edition.

拙訳:
 アルファ版の時代からの常連であったにも関わらず、古参の《森の宝球/Wooden Sphere》が初めてフレイバーテキストを得たのは第7版でのことだった。

 最初の文の「it had been around since the days of」はなかなかに訳し甲斐のある言い回しで「~時代からの古株」とか「~時代からの古参」とか選択肢が色々とあった。

 迷ったのは後半の「the venerable Wooden Sphere」。要するにほめてるらしい。あらためて考えると、その目を覆いたくなるようは効果に対しての皮肉をきかせた言い回しなのかもしれない。

余談5:木曜日 《岩山のプーカ/Crag Puca》

 訳の話。
原文:
 Pucas in Magic are based on the mythical Celtic creatures variously spelled "pooka", "phouka", "phooka", "pwca", or almost anything else within reason.

拙訳:
 マジックに登場するプーカという種族はケルト神話に登場する妖精を題材にしている。ちなみに英語圏ではこのプーカの名には「ppka」、「phouka」、「phooka」、「pwca」など許される限りのありとあらゆるつづりが存在している。

 文章を2つの文に分けたり、原文にはない「英語圏では」を付け加えたり、と色々手を焼いた形跡が見てとれる。あと「within reason」をどうするか、というのもあって、なかなか難易度が高い文章だった。

余談6:金曜日 《Ring of Ma’rûf》

 このカード名、実際は「u」の上に英語だと使わないあの謎記号が使われているのね。日本語系のサイトでテキストに起こすとき、大抵無視されるヤツ。MTG Wikiでも一切触れられてない。これ、なんて呼ぶんだっけか。アクセント記号? そもそもこのカード名は何語なんだ……。
原文:
 The spiritual ancestor of the Wishes from Judgment, the Ring of Ma’rûf was, like most of the cards in Arabian Nights, based on a story told by Shahrazad to her husband to keep from being killed.

拙訳:
 《Ring of Ma’rûf》は、ジャッジメントに収録された願いサイクルのある意味で祖先と呼べなくもない。そしてこのカードはアラビアンナイトの他の多くのカードと同様、千夜一夜物語でシェヘラザードが夫に語った物語の1つが題材となっている。

 長いってば。

 色々と苦労したポイントがあって、例えば後半の「to keep from being killed」をどう文章に収めるか。「夫に殺されないためにシェヘラザードが語った物語を元にしている」になんか違和感があって、最終的には訳から抜くかわりに「千夜一夜物語で~」を入れてしまった。

 それとたった今書いた中に含まれている「~が語った物語」という言い方に「語」が重複しているのが気になってしょうがなかった。ただ類語辞典などを参照してもしっくり来る言い回しが見つからず、そもそも英語じゃあるまいし気にし過ぎかもしれない、というわけで諦めてそのままにした。

 あともう1つ。
原文:
 Ma’rûf, incidentally, was a childhood friend of Ali (from Cairo).

拙訳:
 ちなみに《Ali from Cairo》の元となった千夜一夜の登場人物であるアリの子供時代の友人の名が Ma’rûf だ。

没案:
 ちなみに Ma’rûf というのは、Ali(=《Ali from Cairo》の元となった千夜一夜の登場人物)の子供時代の友人の名だ。

 没案は、原文を尊重しすぎたバージョン。まず「Ma’rûf」を語頭にもってきている。読みづらい、というか、分かりづらい。最終版のほうがすっきりしてると思う。

余談7:Hearthstone

 ゆるゆると遊び続けているHearthstone。アリーナでいまだに12勝できず、何か参考になる動画はないかな、と探していて見つけたのが以下。面白かったので宣伝してみる。

  ゆっくりがアリーナ8~12勝のさらに先にある物を目指して!
  http://www.nicovideo.jp/watch/sm25951340

 編集が見やすいし、参考になるし、キャラの掛け合いも面白いので毎週の更新を楽しみにしている。マジックに比べるとシステムがかなりシンプルとはいえ、プレイングを見ていると、やっぱりただの運ゲーではないな、と思わされる。

余談8:冠婚葬祭

 友人の結婚式の前日に、同じく招待されている別の友人から電話がかかってきた。

 「どうしたん?」
 「明日、もちろんデッキ持ってくるよね」

 何がもちろんなんだ。デッキなんてもう残ってないよ。

 「やだよ、荷物増やしたくないし、カード重たいし」
 「二次会で遊べると思うんだよ。ダメならそのあとでもいいし」

 話を聞いてください。

 仕方ないので家の中を漁る。正直もう長いことマジックに触ってないし、カードも購入していない。実家に帰ればある程度のカードが残っている気もするけど、手元に何かあったかなあ……おや?

 いくつも段ボールを開けている中で、ストレージボックスを発見。その昔に遊んでいた様々なトレーディングカードゲームのデッキの残骸が入っていた。懐かしいな。モンスターコレクションとか遊んでたなあ。

 白単ウィニーのデッキを解体したらしきカードの束があった。《長弓兵/Longbow Archer》とか《サルタリーのチャンピオン/Soltari Champion》とか並んでる。ただ土地がない(ダメじゃん)。

 その後も捜索を続けた結果、ようやくデッキとしての体を成している束を発見。60枚のカード、クリーチャーと呪文と土地がある。ただ、これ使っていいのかなあ……。

 結婚式、当日。

 「デッキ持ってきた?」
 「一応」
 「じゃあ、デュエりますか!」

 先攻をもらったので《沼/Swamp》をセット。1ターン目に《強迫/Duress》で除去を落とし、2ターン目に《Hymm to Tourach》で土地を落とし、3ターン目から2マナのシャドークリーチャーを並べて勝った。もちろん《暗黒の儀式/Dark Ritual》と《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》も入ってる。

 ちなみに相手のデッキは《対抗呪文/Counterspell》や《マナ漏出/Mana Leak》といったカウンターと《ショック/Shock》や《火葬/Incinerate》といった除去で序盤をしのぎ、《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》や《転覆/Capsize》でアドバンテージを稼ぎ……

 「どうやって勝つの、これ」
 「《Storm Cauldron》で土地戻して《Seismic Assault》で投げる」
 「え……回るの?」
 「作ったばかりで初めて回したんだよ、これ」
 「それにしても色々足りない気がする」
 「いや、テンペスト・ブロック構築縛りなんだよ、これ」
 「じゃあ大メダル入ってない理由は?」
 「持ってないから」

 それならしょうがない。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索