余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 今回は分かりやすかったな。公式のフォーマットの話だ。まず月曜日の《限りある資源/Limited Resources》が「リミテッド」またの名を「限定構築」。

 次の火曜日は《倍化の立方体/Doubling Cube》が「キューブ」またの名を「キューブドラフト」、水曜日の《上昇気流/Updraft》が「ドラフト」、木曜日の《逃れえぬ運命/Sealed Fate》が人間力を試される「シールド」。

 最後の金曜日は《Two-Headed Giant of Foriys》で英語名が「Two-Headed Giant」である「双頭巨人戦」という2対2の特殊な多人数戦フォーマット。

 久しぶりにすっきりした。

余談2:月曜日 《限りある資源/Limited Resources》

 個人的には印象的なのは効果だけでなく特徴的なタッチのそのイラスト。限られた土地の中でしか生きられなくなる、というその効果との関連性がまったく見えないという点も含めて、妙に記憶に残るイラストだった。

 イラスト:《限りある資源/Limited Resources》
 http://magiccards.info/ex/en/10.html

 社交ダンスかな?

 いや、まあ、効果とイラストが噛み合っていないのはウェザーライトサーガ至上主義の当時のイラストとフレイバーテキストの中ではそれほど珍しいことではなかったとも言える。

 そういう意味だと「カード名、イラスト、効果、フレイバーテキスト」のフレイバー全体の調和をとろうとする強い意志を感じる近年の傾向は大歓迎。

余談3:火曜日 《倍化の立方体/Doubling Cube》

 バックギャモンにある「Doubling Cube」は片方のプレイヤーの勝ち目がほぼなくなった状態で無益につまらないゲームを続けるのを防ぐ効果があるらしい。素晴らしい発明だ。

 Wikipedia「バックギャモン」の項目
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A2%E3%83%B3

 関係あるような無いような微妙なラインだけど、リミテッド環境で遊ばれることを意識したセットに収録される爆弾レア(ボム)も似たような効果のために投入されているらしい。そのことについて書かれた公式コラムを訳したことがある。

 タイムマシンの作り方/How to Make a Time Machine
 http://regiant.diarynote.jp/201101160649345352/

 上記で翻訳した文章の中に以下の言葉がある。
 リミテッドにおけるレアカードには2つの重要な仕事がある。

 1つにはプレイヤーに指針を与えるということがある。(中略)このように、色やデッキ全体についてピックの指針を定めてくれる、ということに加えて、レアにはもう1つの仕事がある。

 ゲームを終わらせることだ。

 ゲームがグダってしまったとき、多くの場合は圧倒的なレアパワーが降臨してゲームと退屈を終わらせてくれる。デッキに指針を与えてくれること、ゲームを終わりへと導いてくれること、この2つがレアに求められている非常に重要な機能だ。

 相手のボム1枚に負けてしまった、という経験をしたことのある人は非常に多いと思うけど、それは開発部の狙いどおりということなのかもしれない。

余談4:水曜日 《上昇気流/Updraft》

 訳の話。
原文:
 who appears on three other flying-based cards in Ice Age, including Arnjlot’s Ascent.

拙訳:
 この魔道士はこのカード以外にアイスエイジの大空に関連した3枚のカードにも登場している。そのうちの1枚は《Arnjlot’s Ascent》だ。

 英語の「flying-based」を「飛行に関連した」という訳に終わらせるのが嫌で、色々と工夫してみた、という話。そしたら逆に「空を翔ける~」とか「大空を舞う~」とか考え過ぎてしまって終わらなくなったので軽い意訳で済ませることに。

 なお原文では「Arnjlotの登場するカードは(中略)もちろんその名を含む《Arnjlot’s Ascent》にも登場する」というオチが用意されているわけだけど、このオチのカードには日本語版が存在しない。

 そのせいで「もちろんのこと」というオチのニュアンスが出しづらい。「アルニェロット・オラソンだけに、当然《Arnjlot’s Ascent》にも登場してるよ」は、どうにもイマイチ。難しい。

余談5:木曜日 《逃れえぬ運命/Sealed Fate》

 未来予知に登場したキーワードの元ネタが過去のカード名から来ている、というネタ。こういうネタを見ると、日本語版のキーワードが漢字2文字縛りにしたのは、なんかもったいないなあ、という気がする。なんでそうしたんだろう。いまいちメリットが分からない。不思議。

余談6:金曜日 《Two-Headed Giant of Foriys》

 6年ぶり2回目の Card of the Day 登場ということで、2003年11月にも取り上げられている。そのときのネタも「Foriys」で「Four-Eyes」だったもよう。邦訳版もある。もちろんこのサイトがリスペクトしてやまない Abomination.jp に。

 原文:Card of the Day - November, 2003 : Daily MTG
 http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/cotd/1103

 邦訳:Card of the Day - November, 2003
 http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200311.shtml

 まあ、それはさておき訳の話。
原文:
 The "Foriys" in "Two-Headed Giant of Foriys" is pronounced "four-eyes". Because he’s got four eyes, see?

拙訳:
 カード名にある "Foriys" の読みは「フォーアイズ」だ。「フォー(Four)、アイズ(Eyes)」だ。なぜなら彼には目が4つあるからだ。もう分かったよね?

 英語の「pronouced」はむしろ訳しやすかった。日本語でどう読むか、という形にしてしまえば実に自然な日本語となった。困ったのは解説部分。「Four」で「フォー」、「Eyes」で「アイズ」と読むのは当然としてしまっていいのか、でちょっと迷った。いや、どの程度までの英語能力が「常識」なのか、ってイマイチ分からないので。

 あと意訳という意味では、末尾の「see?」はなかなかいい感じに訳せたかな、と自画自賛してみる。原文の軽い感じを出しつつ、日本語としても自然という意味で(ちょっと原文から意味変わってるけど……)。

余談7:金曜日 検索ワード

 ネタに困ったら検索ワードを拾え、と祖母がよく言ってた。嘘です。亡くなった祖母に言われた言葉で一番記憶に残っているのは「ものが美味しいと思えるうちは大丈夫」。まあ、そんな思い出話はさておき検索ワードに答えてみよう。

 2015年7月8日 21:53  back and forth アイスエイジ セリフ

 なんだろう。フレイバーテキストかな……あ、分かった! おそらくだけど映画「アイスエイジ」のセリフが分からなかったんじゃないかな。映画は見たことないけど Back and Forth なら説明できる。意味は「行ったり来たり」だよ。

 2015年7月8日 16:46  "not bad for" 文頭

 これも英語の調べ物っぽい。この言い回しは「~するのに悪くない、~するには悪くない」という意味。文頭以外でも使う。例えば「Not bad for baseball」なら「野球するのに悪くない日だな」みたいな意味。

 2015年6月30日 17:35  英語の並び替え問題で文頭が書いてあるにも関わらず、文頭を大文字にせよと聞かれたらどうするのか?

 ごめん、何を言っているのかよく分からない。えーと、英語の並び替え問題というのは、あれか、1つの文がバラバラにされて順番が入れ替えられているのを元に戻すような問題か。

 それですでに「これが文頭にくるパーツです」と明記されているにも関わらず「並び変えるパーツは仮に文頭に来るものであっても小文字で開始しています。それを文頭に持ってくる場合にはきちんと単語の頭文字を大文字にしなさい」という注釈がある、という場合かな。

 うーん、実際にその問題を見てないから憶測なってしまうけど、おそらく「2つ以上の文がバラバラに」されているんじゃないかな、それ。パラグラフが文節単位にまで分割されてしまっているのではないかと思われる。多分。

 2015年7月8日 18:23  師範の占い
 2015年7月8日 15:31  独楽 奇跡 価格
 2015年7月8日 7:44  師範の占い独楽
 2015年7月7日 23:00  師範の占い独楽
 2015年7月4日 12:42  師範の占い独楽

 前に《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》に関する戦略記事を訳したことがあったのでよく検索ワードに独楽がヒットする。根強い人気。まあ、根強い人気といえばやっぱりこっちか。

 2015年7月8日 7:40  マナカーブ
 2015年7月7日 22:54  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 22:29  マナカーブ
 2015年7月6日 19:43  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 19:38  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 19:35  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 19:32  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 18:44  MTG マナカーブ
 2015年7月6日 11:02  マナカーブ
 2015年7月5日 23:57  mtg マナカーブ
 2015年7月5日 23:02  土地カーブ MTG
 2015年7月5日 23:00  マナカーブ MTG
 2015年7月4日 2:41  マナカーブ
 2015年7月4日 1:57  土地枚数 マナカーブ
 2015年7月2日 11:39  マナカーブ 理想
 2015年7月1日 23:42  マナカーブ
 2015年7月1日 20:02  マナカーブ

 マナカーブはマジックに限らない永遠のテーマだけあって本当によく検索される。ところでさりげなく「土地カーブ」という言葉が混じってる。初めて聞いた。

 2015年7月8日 8:56  mtg シャッフル

 マナカーブと同様に多くのトレーディングカードゲームに関わってくるネタだけあってこれもよく検索される単語。でも今回の検索ワードチェックの際には妙に少なかった。流行りすたりがあるのかな。

 2015年7月8日 1:27  This is your land 訳詞
 2015年7月7日 8:19  this is your land 和訳

 たまに思い出したように調べる人がいるネタ。英語にこういうタイトルの歌があって、それと同じタイトルのマジックの記事を翻訳したせいでこのサイトがヒットする。

 2015年7月7日 21:59  MTG赤黒疾駆デッキ
 2015年7月6日 1:45  タルキール龍紀伝 ドラフト
 2015年7月5日 23:03  タルキール龍紀伝 ドラフト
 2015年7月5日 22:23  dtk ドラフト
 2015年7月5日 15:12  タルキール 竜記伝 ドラフト
 2015年7月5日 15:12  タルキール 竜記伝 ドラフト
 2015年7月4日 4:39  タルキール龍紀伝 ドラフト
 2015年7月3日 18:31  タルキール龍紀伝 ドラフト 評価
 2015年7月3日 10:38  タルキール龍紀伝 ドラフト 評価
 2015年7月7日 21:59  MTG赤黒疾駆デッキ
 2015年7月4日 22:05  赤黒疾駆
 2015年7月3日 18:50  赤黒疾駆デッキ

 なんとなくListenerさんの記事で紹介されていたドラフト戦略記事が気になったので訳したみた。連載記事だったので2回目の「赤黒疾駆デッキ」を取り上げた回も訳してみた。それ以降はもういいかな、と。

 2015年7月5日 14:24  不和の化身 ダジャレ

 え? マジックに関係ない話かな。こういうときこそ MTG Wiki だ……(確認中)……ああ、なるほど。英語名の「Avatar of Discord」は、召喚時に手札を2枚捨てないと(Discardしないと)死んでしまうことにかかってるのか。検索ワードとは関係ないけど、日本語訳にもそれを求めるのはやっぱり酷だよな。

 2015年7月5日 1:54  エルズペス 味方のクリーチャー

 どのペス子さんの話をしているんだろう。過去に3枚出ているエルズペスのうち1枚目のエルズペスこと《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》の2つ目の能力が敵にも使えるかどうか、という話なら対象が「クリーチャー1体」だから味方のクリーチャーに限らないよ。

 2枚目のエルズペスこと《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》の1つ目の能力は逆に「あなたがコントロールするクリーチャー1体」とあるから味方に限って使える能力だよ。さらに言うと3つ目の能力の「土地とトークンを除く他のすべてのパーマネントを破壊する」は敵味方を問わない効果だよ。

 3枚目のエルズペスであり勇者シリーズみたいな名前をした《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion》の2つ目の能力「パワーが4以上のクリーチャーをすべて破壊する」も敵味方を問わない大量破壊兵器。

 2015年7月5日 1:09  動く死体 ベータ

 ああ、分かる分かる。過去のバージョンのテキストを調べるのって大変だよね。

 2015年7月4日 22:31  焦熱の結末 フレーバー
 2015年7月1日 17:27  ガリーナの騎士 フレーバー

 フレイバーテキストの話かな。えーと《焦熱の結末/Fiery Conclusion》と《ガリーナの騎士/Galina’s Knight》のそれぞれのフレイバーテキストは以下の通り。
《焦熱の結末/Fiery Conclusion》
 ボロスの軍団が見たのは尊い自己犠牲だったし、ラクドスのごろつきが見たのは焼身自殺だったし、イゼットの錬金術師が見たのは失敗した実験だった。

《ガリーナの騎士/Galina’s Knight》
 「あの人たちはこっちの味方かしら」とシッセイが聞いた。「彼らがファイレクシア人を殺すなら、我々の味方さ」とジェラードは答えた。

 間違いなく偶然だろうけど、どちらも「同じものでも見る角度によって捉え方は大きく変わる」というネタを扱っているという点で似通っている。個人的に一番好きなMTGのフレイバーテキストは《ルアゴイフ/Lhurgoyf》のもの……ではなくて《オーガの抵抗者/Ogre Resister》のフレイバーテキスト。

 2015年7月3日 18:35  アンヒンジド FAQ

 MJMJに「アンヒンジド(TM) よくある質問集大成なんだってばさ言っとかなきゃ困るだろ?(http://mjmj.info/data/obsolete/faq_unh_j.html)」があるので参照するよろし。

 2015年7月2日 18:58  忘れたふり mtg

 ふりだと分かってるなら反則。

 2015年7月5日 9:15  ナルニア 魔術師の甥 伝えたいメッセージ

 ほほう。なかなか興味深い検索ワードじゃないか。いや、本当のことを言うと、この検索ワードを見つけたからわざわざ検索ワードネタを書くことにした、という順番だったりする。

 さて、もともと説教臭いことに定評がある「ナルニア国ものがたり」シリーズはそれぞれの巻で伝えたいメッセージが比較的あからさまだと思うので、検索するほど悩むというのは珍しい気がした。

 ああでも確かに「魔術師のおい」は他の巻に比べると教訓や寓意の要素が薄いかも

 この巻は、どちらかというと7巻通して1つの歴史となっている「ナルニア国ものがたり」シリーズの歴史の隙間を綺麗につなぐための話だったようなイメージがある。この本を読んだときの「そうつながるのか!」という驚きはそうそう味わえるものじゃない。

 関係ないけどナルニア国シリーズで一番好きなのは「馬と少年」かな。僅差で次点にくるのは4巻の「銀の椅子」。

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