今週のCard of the Day (2015年09月 第4週) とか
2015年9月27日 週のまとめ余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
エルドラージに関係する無色のインスタント/ソーサリー呪文たち。エルドラージ覚醒のものはすべて「部族 - エルドラージ」となっている。
余談2:月曜日 《全ては塵/All Is Dust》
訳の話というか原文の話というか。
前半部分の「Board Sweeper」を「リセット呪文」にしたのは実に「翻訳」だなあ、ということはさておき、後半部分について。
原文通りに「破壊できないパーマネントであっても ~ クリーチャーを生け贄に捧げることを強制すること」と訳したけど、これ、ちょっと引っかかるものがある。なにしろ、破壊できないパーマネントがクリーチャー以外だった場合、後半の文章がおかしくなる。
いずれにせよ《全ては塵/All Is Dust》は「すべてのパーマネント」を生け贄に捧げさせるのだから動きとしては間違ってない……とはいえ、うん。普通に原文も「パーマネント」と「クリーチャー」逆にしてればいいのにと思わないでもない。
余談3:火曜日 《この世界にあらず/Not of This World》
この世界の理(ことわり)に従わない、あまりに力の強すぎる「この世界にあり得ない存在である」というただそれだけで唱えた呪文が打ち消されてしまう、というフレイバーかな。いいね。
難しかった。前半部分はまだなんとか太刀打ちできるとして、問題は後半の実にシンプルな文章。言いたいことは分かるんだ。よく分かる。さてどう日本語にするか。
(案1) 《対抗呪文/Counterspell》のコストと考えると7マナは高すぎる
よく見たら《対抗呪文/Counterspell》と違う効果だった。没
(案2) カウンターのために7マナは重すぎるね。もちろん0マナならそんな ~
続きが思いつかなかった。没。
そんなこんなの成れの果てが上記の拙訳というわけ。
余談4:水曜日 《タイタンの存在/Titan’s Presence》
訳の話。
原文の持つシンプルでそっけない恐ろしさが最後まで表現できなかった。具体的には「mere presence」をどう訳するのかという話。「ただそこにいるだけ」「その存在だけで」「ただ見るだけで」「視界に入った瞬間に」などなど。うーん。
さらに原文で「名詞」になっている部分をどうしてもそのまま名詞にしておけなかった。
(主語) is enough to drive some mortals insane.
(主語) = The mere presence of an Eldrazi titan
直訳するなら「(名詞)は定命の生物を狂気に追いやるのに十分である」となるんだけど、主語の「The mere presence of an Eldrazi titan」が「エルドラージの巨人がただそこに存在するだけで~」とか「エルドラージの巨人はそこにいるというだけで~」という形にしかできなくて、そうなると今度は「enough = 十分である」という言葉が使いづらくなる。
なんか上手く説明できている気がしないな。まあいいか(いいのか)
余談5:木曜日 《存在の一掃/Scour from Existence》
英語版のもつ「Exile target permanent」というたった3単語の素晴らしいシンプルさが日本語にはないので、イマイチ記事の言いたいことがズレてしまうというかなんというか……あとそれ以外で苦労した訳の話。
「further caveat」を「余計な警告文」としたけど、堅苦しすぎる。でも「蛇足」とか「枝葉末節」とか全然意味が違うし、なんだろう。カードを弱くするための無駄な条件文がない、ということをどうやったら端的に、かつ日本語的に言えるか(言えなかったんだけど)。
あと今更だけど「驚くべきことに」は語気が強すぎたかもしれない。どちらかというと「意外かもしれないが」くらいで良かった気がする。
余談6:金曜日 《陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter》
訳の話。
本来文の真ん中に入る部分を抜き出してコンマのあとへ回している。
1: Gruesome Slaughter depicts a pivotal moment
2: in the story of Battle for Zendikar
3: when Sea Gate fell to the Eldrazi
原文では上記のとおり 1・2・3 の順に並んでいるのを、コンマを使わずに1つの文に収めるなら、おそらくは以下のような感じになるのではないかと思われる。
1: Gruesome Slaughter depicts a pivotal moment
3: when Sea Gate fell to the Eldrazi
2: in the story of Battle for Zendikar
それを、原文を尊重して 1・2・3 の順に並べようとすると、最後の文章の述語をどうすればいいか分からなくなる。何しろコンマのあとは名詞しかない。まさかの体言止め? いや、さすがにそれは無理。
という内心の(どうでもいい)葛藤と折り合いをつけた結果が上記の拙訳。
エルドラージに関係する無色のインスタント/ソーサリー呪文たち。エルドラージ覚醒のものはすべて「部族 - エルドラージ」となっている。
余談2:月曜日 《全ては塵/All Is Dust》
訳の話というか原文の話というか。
原文:
All Is Dust is a powerful board sweeper, getting around indestructible permanents by forcing players to sacrifice their creatures.
拙訳:
《全ては塵/All Is Dust》は強力なリセット呪文だ。破壊できないパーマネントであってもプレイヤーにクリーチャーを生け贄に捧げることを強制することで対応できてしまう。
前半部分の「Board Sweeper」を「リセット呪文」にしたのは実に「翻訳」だなあ、ということはさておき、後半部分について。
原文通りに「破壊できないパーマネントであっても ~ クリーチャーを生け贄に捧げることを強制すること」と訳したけど、これ、ちょっと引っかかるものがある。なにしろ、破壊できないパーマネントがクリーチャー以外だった場合、後半の文章がおかしくなる。
いずれにせよ《全ては塵/All Is Dust》は「すべてのパーマネント」を生け贄に捧げさせるのだから動きとしては間違ってない……とはいえ、うん。普通に原文も「パーマネント」と「クリーチャー」逆にしてればいいのにと思わないでもない。
余談3:火曜日 《この世界にあらず/Not of This World》
この世界の理(ことわり)に従わない、あまりに力の強すぎる「この世界にあり得ない存在である」というただそれだけで唱えた呪文が打ち消されてしまう、というフレイバーかな。いいね。
原文:
Seven mana is a lot for a counterspell effect-but zero mana sure isn’t!
拙訳:
カウンターの効果に7マナは重過ぎるけど、0マナなら文句なしだよね!
難しかった。前半部分はまだなんとか太刀打ちできるとして、問題は後半の実にシンプルな文章。言いたいことは分かるんだ。よく分かる。さてどう日本語にするか。
(案1) 《対抗呪文/Counterspell》のコストと考えると7マナは高すぎる
よく見たら《対抗呪文/Counterspell》と違う効果だった。没
(案2) カウンターのために7マナは重すぎるね。もちろん0マナならそんな ~
続きが思いつかなかった。没。
そんなこんなの成れの果てが上記の拙訳というわけ。
余談4:水曜日 《タイタンの存在/Titan’s Presence》
訳の話。
原文:
The mere presence of an Eldrazi titan is enough to drive some mortals insane.
拙訳:
エルドラージの巨人を単に見ただけでも大抵の生物は正気を失う。
原文の持つシンプルでそっけない恐ろしさが最後まで表現できなかった。具体的には「mere presence」をどう訳するのかという話。「ただそこにいるだけ」「その存在だけで」「ただ見るだけで」「視界に入った瞬間に」などなど。うーん。
さらに原文で「名詞」になっている部分をどうしてもそのまま名詞にしておけなかった。
(主語) is enough to drive some mortals insane.
(主語) = The mere presence of an Eldrazi titan
直訳するなら「(名詞)は定命の生物を狂気に追いやるのに十分である」となるんだけど、主語の「The mere presence of an Eldrazi titan」が「エルドラージの巨人がただそこに存在するだけで~」とか「エルドラージの巨人はそこにいるというだけで~」という形にしかできなくて、そうなると今度は「enough = 十分である」という言葉が使いづらくなる。
なんか上手く説明できている気がしないな。まあいいか(いいのか)
余談5:木曜日 《存在の一掃/Scour from Existence》
英語版のもつ「Exile target permanent」というたった3単語の素晴らしいシンプルさが日本語にはないので、イマイチ記事の言いたいことがズレてしまうというかなんというか……あとそれ以外で苦労した訳の話。
原文:
Surprisingly, this is the only Magic card to have this text without further caveats.
拙訳:
驚くべきことにこのカードはマジックにおいて余計な警告文なしにこのルールテキストだけを持つ唯一のカードだ。
「further caveat」を「余計な警告文」としたけど、堅苦しすぎる。でも「蛇足」とか「枝葉末節」とか全然意味が違うし、なんだろう。カードを弱くするための無駄な条件文がない、ということをどうやったら端的に、かつ日本語的に言えるか(言えなかったんだけど)。
あと今更だけど「驚くべきことに」は語気が強すぎたかもしれない。どちらかというと「意外かもしれないが」くらいで良かった気がする。
余談6:金曜日 《陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter》
訳の話。
原文:
Gruesome Slaughter depicts a pivotal moment in the story of Battle for Zendikar, when Sea Gate fell to the Eldrazi.
拙訳:
《陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter》はゼンディカーの背景ストーリーにおける重要なシーン、エルドラージによる海門の陥落を描いている。
本来文の真ん中に入る部分を抜き出してコンマのあとへ回している。
1: Gruesome Slaughter depicts a pivotal moment
2: in the story of Battle for Zendikar
3: when Sea Gate fell to the Eldrazi
原文では上記のとおり 1・2・3 の順に並んでいるのを、コンマを使わずに1つの文に収めるなら、おそらくは以下のような感じになるのではないかと思われる。
1: Gruesome Slaughter depicts a pivotal moment
3: when Sea Gate fell to the Eldrazi
2: in the story of Battle for Zendikar
それを、原文を尊重して 1・2・3 の順に並べようとすると、最後の文章の述語をどうすればいいか分からなくなる。何しろコンマのあとは名詞しかない。まさかの体言止め? いや、さすがにそれは無理。
という内心の(どうでもいい)葛藤と折り合いをつけた結果が上記の拙訳。
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