余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 マジック・オリジンで登場していたカラデシュ由来のカードたち。マジック・オリジンかつカラデシュに関係するとなるとほぼチャンドラ関係になる……かと思いきや、そうでもないのね。

余談2:月曜日 《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》

 個人的には、3マナで2/2で火力の鬼というと名言製造機こと《特務魔道士ヤヤ・バラード/Jaya Ballard, Task Mage》を思い出す。既存の赤魔法をいくつも使いこなすスペルシェイパーっぷりは、ある意味プレインズウォーカー以上に魔法使いっぽくて好き。

 それはさておき訳の話。
原文:
 Kaladesh may be Chandra’s homeworld, but she departed under horribly painful circumstances and she hasn’t been back since.

拙訳:
 カラデシュは確かにチャンドラの故郷の次元ではあるが、その世界を離れた瞬間は思い出すのも辛くなるような酷い状況だった。それ以来、彼女は故郷に戻っていなかった。

 意外と難しかった。英文を読んだときは「ふんふん、なるほどね」と読み流せたんだけど、日本語にしようとした途端に「あれ?」となる例のパターン。

 特に厳しかったのは「horribly painful circumstances」という言い回し。いや、なんだよ「painful circumstance」って……「痛ましい状況」? 「恐ろしいほどに痛々しい状況」? 「思い出すのもつらくなるようなつらい状況」? 書けば書くほど分からなくなってくる。

余談3:火曜日 《飛行機械の諜報網/Thopter Spy Network》

 カード名の画数がすごく見える。それはそれとして訳の話。
原文:
 Apparently those adorable filigree Thopters aren’t as innocent as they look
 -they’re actually gathering information at all times, compiling dossiers on Kaladesh’s citizens and reporting back to the Consulate!

拙訳:
 この可愛らしい金線の飛行機械たちは見た目ほど無邪気な存在でもない。
 実は彼らはカラデシュの市民の個人情報を常に収集し続けており、それを絶え間なくカラデシュの領事府へと送り届けているのだ!
 「innocent」を「無害」とするか「無邪気」とするかは訳す人の趣味かなあ。あとは色々と分からない単語(「filigree」「dossiers」「consulate」)があったとか。

余談4:水曜日 《ギラプールの霊気格子/Ghirapur AEther Grid》

 カード名の「AEther」は「頭文字が2つも大文字になっている不思議な単語」ではなくて、実際は「A+E」で1つの文字を形成する「合字」が使われている。ただこれ機種依存文字なのでネット媒体で表記するときは「AE」を使うことが多い。そんな小ネタはさておき訳の話。
原文:
 If you’re thinking, ”Man, that sounds cool, but also really dangerous,” this card suggests you’re right.

拙訳:
 うん? 「へえ、そいつはカッコいいな。でも危険じゃないのかい」って?
 よし、このカードを見てくれ。
 その通り、君が正しい。

 見ての通りとしか言いようがない。あえて言えば「really dangerous」の「really」を訳し忘れた気がする、と付け加えておく。記事全体としては「manifest」「volatile」「wondrous」とかが分からない単語だった。

余談5:木曜日 《護衛する自動機械/Guardian Automaton》

 「4マナ 3/3 死ぬと3点回復するだけの実質バニラ」なアーティファクトクリーチャー。これを見たときに以下のどのクリーチャーを思い出すかで年齢がバレそう。

  ・《オニュレット/Onulet》
  ・《潜むエイノデット/Anodet Lurker》
  ・《エナートゥのゴーレム/Enatu Golem》

 もちろんどれも思い出さない人が大多数であることは承知してる。

余談6:金曜日 《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar》

 能力でやってること(自作の飛行機械をぶつけて遠隔的に人や機械に危害を加えることに長けている)は確かに反政府活動者っぽいものを感じるなあ……という表現は最近の世界情勢を考えるとデリケートな話題かもしれないので、一旦は脇においといて訳の話。
原文:
 Though we know them best as Chandra Nalaar’s parents, Pia and Kiran were also both brilliant inventors and freedom fighters.
 Losing them was Chandra’s greatest tragedy, but she proudly carries on their liberty-minded legacy.

拙訳:
 ピア・ナラーとキラン・ナラーの2人はおそらくチャンドラ・ナラーの両親としてもっともよく知られている存在だろうが、この2人は非常に優れた発明家であると同時に自由の闘士でもある。
 チャンドラにとって最大の悲劇はこの両親を失ったことだろう。しかしチャンドラは今も2人の自由を愛する心を遺産として受け継ぎ、誇りをもって前へ進んでいるのだ。

 冒頭の「Though we know ... best as ...」の表現を訳すときに「私たち」という立場で文章を持っていくかどうかで悩んだ。ないほうが文章がスッキリする気がする、ということで上記に形になった。

 最後の部分の「greatest, proudly, liberty-minded」などの修飾的な部分の訳を間に挟みながら訳すのがちょっと面倒……というか読みづらく感じられた。特に「proudly carry ... legacy」の部分。

 「誇らしく遺志を運ぶ」は無いとして、じゃあどうするのか……を考えていった結果は「誇らしく~する」というひとかたまりではなく「誇りをもって ~ をしている」と分けることにしてみた。個人的にはこのほうが日本語っぽいと思ったので。

 最後の部分ではあと「freedom fighter」をどうするか。公式訳の文章を漁ろうかとも思ったけど、素直に訳すかと開き直ることにして「自由の闘士」としてみた。ちょっと気に入ってる。

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