余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
新セットの発売ということで霊気紛争の新カードたち。
その中でも「特定のデッキタイプ向けカード」とか「新キーワード能力と相性がいいカード」とか「リミテッド向きカード」とか「コンボ向きカード」とか、実際に使うことを想定したネタが多かった(月曜日はイントロダクション的)。
余談2:月曜日 《グレムリン解放/Release the Gremlins》
グレムリンは「赤」に属するらしい。直情的で破壊が好きと考えると分からないでもないか。水との相性は最悪だから、対抗色が「青」なのもしっくり来るし。
訳の話。
随分と長くなってしまった。
英語だと1文だけど、コンマで大量につないでるパターン。経験則としてこういうのは全部ぶった切って個別の文にしてしまったほうが読みやすい。ただぶった切った「断面」をちょいちょい補強する必要があって、結果、文章がすごい長く見える。
あと色々と知らない単語があった。具体的には「rapscallions」とか「cuddly」とかで、前者は「ごろつき、悪漢、ろくでなし」、後者は「愛らしい、可愛らしい、抱きしめたくなるような」。
余談3:火曜日 《不許可/Disallow》
英語っぽくない単語だな、と思ったけど、よく見たら「dis+allow」という単純な作りだった。《対抗呪文/Counterspell》の亜種はこういう「不許可、却下、否定、取り消し」という単語一語で表現されることが多く、逆にデザインする側も、将来的な打ち消し呪文のためにそういう単語を簡単には消費しないようにストックしてるらしい。
訳の話。
没案がゴロゴロと。
・コントロール好きなプレイヤーたちの喜びだ
・コントロール好きなプレイヤーの求めるものだ
・コントロール好きのプレイヤーが楽しむ
こんなに短い文章が、大変な悩みを起こさせるなんてね、と《水連の花びら/Lotus Petal》のフレイバーテキストっぽい言葉をつぶやいてみる。
余談4:水曜日 《霊気晶の鉱夫/Aethergeode Miner》
2点支払って一時的に追放領域に避難する 3/1 のクリーチャー、という点で《虹のイフリート/Rainbow Efreet》を思い出す、そんな古参プレイヤーもいるんじゃないかな。いるといいな。
あの絵本みたいなイラストが好きだった。
イラスト:虹のイフリート/Rainbow Efreet
http://magiccards.info/vi/en/41.html
余談5:木曜日 《光に目が眩む/Caught in the Brights》
いや、待て。「光に目がくらむ」って魔法でもなんでもないだろ。仮にその光が魔法で生み出したものだとしても、目が眩むかどうかは「現象」だろ。
とか思ったあとにカードテキストを読んで、機体で攻撃したときに追放されること、さらにイラストも見て、ようやくフレイバーに気付いた。
イラスト:光に目が眩む/Caught in the Brights
http://magiccards.info/aer/en/10.html
要するに車ではねてるのね。 ……いいのか、これ。
いや、フレイバーとしては素晴らしいんだけどさ(あえて言うなら機体が戦場に出ていないと使えない、なら完璧だった。ただそれだとカードが弱すぎて使ってて楽しくないのでしょうがない。優先されるべきはちゃんと使いたくなることだ)
余談6:金曜日 《守護フェリダー/Felidar Guardian》
ああ、ちまたで話題のサヒーリコンボってこれか。「1/4のクリーチャーが絡む2枚コンボ」というと「欠片の双子コンボ」を思い出すな。あらたな禁止カードが生まれないことを祈るよ。
人の真似をする人や何かをパクった人のことを英語で「Copy Cat」と呼ぶ。それと「このカードのクリーチャータイプが猫(Cat)であること」と「サヒーリでコピーするコンボ」を全部ひっくるめたネタ。
でも日本語で「コピーキャット」って言わないよなあ……日本語だと「猿真似」という言葉あるけど、それと絡めるのも難しいし……というわけで「猫であること」「一見無害に見えるけどコンボですごいことが出来る」というふうに形で「かけ言葉」にしてみた。
今はこれが精一杯(万国旗をするすると取り出しながら)
余談7:ハースストーン
今週のハースストーンの「酒場の乱闘」は、9つのクラスから1つを選ぶと「対応するアドベンチャーモードのボス」が使えた。各ボスの独特なヒーローパワーやカードを使えるのは楽しかった。
ただ明らかにボスごとに強さに差があったり、相性があったり、楽しめなかった人はとことん楽しめなかったのでは、といらん心配をしてしまった。
あと「ローグ」を選んだらローグっぽいボスなんだろう、と考えてたけど特にそういう関連性もなかったは拍子抜けというか意外だった。まあ、無理に関連づけると適切なボスがいないクラスとかあるし、これも分からんでもない。
余談8:翻訳
久しぶりに長文翻訳。
【翻訳】マジック界の伝説ことピーター・シゲティに関する
思い出を募集してみた/PTR Stories Vol.1【SCG】
http://regiant.diarynote.jp/201701242206394217/
これは以前訳した以下の記事の続きに当たる。
【翻訳】マジック界の悪童 ピーター・シゲティ とは一体何者だったのか?/
Untold Legends Of The Million Dollar Magic The Gathering Pro Tour【SCG】
http://regiant.diarynote.jp/201610222314111312/
コメントでも色々と迷った部分を的確に指摘いただいたけど、それら以外にも色々と難しい箇所が多かった。何しろ読者からの投稿なので、口語の文体だったり俗語が多かったりと難易度が高い。
とりあえず思い出せるところをいくつか。
■冒頭の前書き1
どう訳そうかすっごい迷った部分。「どうやら長い闘病の果てに息を引き取ったらしい」だけでも十分に訳せてるんだけど、続く文章の「いや軽んじてるわけではない」というのとつながらなくなる。
いかにも軽く扱ってるような言葉で「おそらく、どうやら」を表現するにはどうするか、という話。「~らしい」だと単なる伝聞形だし、「どうやら」はむしろ文語体と呼ぶべき固さだし……
こう、なんというか「ぶっちゃけ」みたいな言葉が欲しかった。
■冒頭の前書き2
「ボディチェックなしには本当に死んだかどうか信じられない」という文章に続く部分。色々と聞いたことのない言い回しや単語が登場してる。
「paying one one’s propers」が分からない。「彼にふさわしい代償を支払わせる」みたいな解釈で訳そうとしたけど無理だった……ので諦めて「前後を考えるとこんな感じの意味の文章が入るとつながるんじゃないかな」という逃げの訳で埋めた。
あと後半の「incredibly inventive, devious mind」も訳しづらかった。そもそもこれって並列にならべてる単語が2つだから「incredibly inventive and devious mind」でいいんじゃないのかなあ……いや、文法に自信があるわけじゃないのであまり強くは言えないけど。
■アイスクリームをかじりとったところ
どこに迷ったかというと「an actual haumph sound」の箇所。調べたところ「パクパク」とか「ムシャムシャ」とか、そういう「ものを食べるときの擬音」を指すらしい。
なので「実際にムシャムシャと口に出しながら」みたいな訳を最初は試してたんだけど、どうしても不自然というか、文章が面白くならない。試行錯誤の結果が上記の拙訳。個人的にはなかなか上手いこと訳せたんじゃないかな、と思ってる(自画自賛)
■Guess Whoを遊んでるPTRにちょっかいを出したところ
ちょっと引用箇所が長くなったけど、ここ全体が苦労した箇所だったので。
そもそも「Board」が分からなかった。普通の場合、「Board」と言えばマジックの盤面を指すので、そう解釈して読み進めようしたんだけど……本当に意味不明なことになった。
盤面を暗記する? 暗記していない盤面を用いてゲームを遊ぶ? 対戦相手がどんな盤面か分からないままでゲームを進める?
何度も読み直して、さらには先を読み進めて、ようやく意味が分かったときは本当に嬉しかった(とか言いつつ、上記の訳が正しいとう保証はないんだけど)
ついでにこの文章でもう1個苦労した箇所を紹介しておくと「HA HA Professor, may I have another?」の部分。前半の「Professor」を「お利口さん」とか「先生」とか……後半の「may I have another」は「おかわりくれよ」とか「続けてみろよ」とか……人を小馬鹿にするのに慣れた人間の口調にしたかったので試行錯誤してみた。
つーか、そもそも「HA HA」も難しかったんだけど。
■今でも自作の Guess Who を遊ぶことがあると語るところ
これ誤訳をやらかしてるかもしれない、と今更ながら思った。
<原文>
despite the fact that plenty of people
don’t remember everyone on the board
<別案>
僕も彼らも、今となってはボード上に並んでるのが
それぞれ誰だったか、全部は思い出せないというのにね。
このほうがより正しいかもしれない。うーん……まあいいか(よくない)
■サクれる土地のコントロールを奪おうとしたところ
ここは訳の話というか、内容について理解できていない。
大量にある土地のうちの1枚を生け贄に捧げさせたからって、そこからどうやって逆転劇につなげたのかがハッキリしてない。出来ればそこまで語って欲しかったなあ。
新セットの発売ということで霊気紛争の新カードたち。
その中でも「特定のデッキタイプ向けカード」とか「新キーワード能力と相性がいいカード」とか「リミテッド向きカード」とか「コンボ向きカード」とか、実際に使うことを想定したネタが多かった(月曜日はイントロダクション的)。
余談2:月曜日 《グレムリン解放/Release the Gremlins》
グレムリンは「赤」に属するらしい。直情的で破壊が好きと考えると分からないでもないか。水との相性は最悪だから、対抗色が「青」なのもしっくり来るし。
訳の話。
原文:
Now that Aether Revolt is out,
Kaladesh’s most adorable little rapscallions can unleash cuddly, widespread destruction at the level they were always meant to.
拙訳:
ついに霊気紛争が発売されたぞ!
これでカラデシュでもっとも愛らしい小さなロクデナシどもをそっと解き放ってあげることができるわけだ。きっと色々しっちゃかめっちゃかにしてくれるだろうね。だって彼らはそのために生まれてきたんだから!
随分と長くなってしまった。
英語だと1文だけど、コンマで大量につないでるパターン。経験則としてこういうのは全部ぶった切って個別の文にしてしまったほうが読みやすい。ただぶった切った「断面」をちょいちょい補強する必要があって、結果、文章がすごい長く見える。
あと色々と知らない単語があった。具体的には「rapscallions」とか「cuddly」とかで、前者は「ごろつき、悪漢、ろくでなし」、後者は「愛らしい、可愛らしい、抱きしめたくなるような」。
余談3:火曜日 《不許可/Disallow》
英語っぽくない単語だな、と思ったけど、よく見たら「dis+allow」という単純な作りだった。《対抗呪文/Counterspell》の亜種はこういう「不許可、却下、否定、取り消し」という単語一語で表現されることが多く、逆にデザインする側も、将来的な打ち消し呪文のためにそういう単語を簡単には消費しないようにストックしてるらしい。
訳の話。
原文:
Control players rejoice!
拙訳:
コントロール好きなプレイヤーたちの垂涎の品だ!
没案がゴロゴロと。
・コントロール好きなプレイヤーたちの喜びだ
・コントロール好きなプレイヤーの求めるものだ
・コントロール好きのプレイヤーが楽しむ
こんなに短い文章が、大変な悩みを起こさせるなんてね、と《水連の花びら/Lotus Petal》のフレイバーテキストっぽい言葉をつぶやいてみる。
余談4:水曜日 《霊気晶の鉱夫/Aethergeode Miner》
2点支払って一時的に追放領域に避難する 3/1 のクリーチャー、という点で《虹のイフリート/Rainbow Efreet》を思い出す、そんな古参プレイヤーもいるんじゃないかな。いるといいな。
あの絵本みたいなイラストが好きだった。
イラスト:虹のイフリート/Rainbow Efreet
http://magiccards.info/vi/en/41.html
余談5:木曜日 《光に目が眩む/Caught in the Brights》
いや、待て。「光に目がくらむ」って魔法でもなんでもないだろ。仮にその光が魔法で生み出したものだとしても、目が眩むかどうかは「現象」だろ。
とか思ったあとにカードテキストを読んで、機体で攻撃したときに追放されること、さらにイラストも見て、ようやくフレイバーに気付いた。
イラスト:光に目が眩む/Caught in the Brights
http://magiccards.info/aer/en/10.html
要するに車ではねてるのね。 ……いいのか、これ。
いや、フレイバーとしては素晴らしいんだけどさ(あえて言うなら機体が戦場に出ていないと使えない、なら完璧だった。ただそれだとカードが弱すぎて使ってて楽しくないのでしょうがない。優先されるべきはちゃんと使いたくなることだ)
余談6:金曜日 《守護フェリダー/Felidar Guardian》
ああ、ちまたで話題のサヒーリコンボってこれか。「1/4のクリーチャーが絡む2枚コンボ」というと「欠片の双子コンボ」を思い出すな。あらたな禁止カードが生まれないことを祈るよ。
原文:
Although not technically associated with [autocard]Saheeli Rai[/autocard], this copycat certainly seems like the perfect companion for her.
拙訳:
《サヒーリ・ライ/Saheeli Rai》との直接的な関係はないけれど、この猫をかぶったクリーチャーはきっと彼女と一緒ならとんでもないことを引き起こしてくれそうな予感がするんだよね。
人の真似をする人や何かをパクった人のことを英語で「Copy Cat」と呼ぶ。それと「このカードのクリーチャータイプが猫(Cat)であること」と「サヒーリでコピーするコンボ」を全部ひっくるめたネタ。
でも日本語で「コピーキャット」って言わないよなあ……日本語だと「猿真似」という言葉あるけど、それと絡めるのも難しいし……というわけで「猫であること」「一見無害に見えるけどコンボですごいことが出来る」というふうに形で「かけ言葉」にしてみた。
今はこれが精一杯(万国旗をするすると取り出しながら)
余談7:ハースストーン
今週のハースストーンの「酒場の乱闘」は、9つのクラスから1つを選ぶと「対応するアドベンチャーモードのボス」が使えた。各ボスの独特なヒーローパワーやカードを使えるのは楽しかった。
ただ明らかにボスごとに強さに差があったり、相性があったり、楽しめなかった人はとことん楽しめなかったのでは、といらん心配をしてしまった。
あと「ローグ」を選んだらローグっぽいボスなんだろう、と考えてたけど特にそういう関連性もなかったは拍子抜けというか意外だった。まあ、無理に関連づけると適切なボスがいないクラスとかあるし、これも分からんでもない。
余談8:翻訳
久しぶりに長文翻訳。
【翻訳】マジック界の伝説ことピーター・シゲティに関する
思い出を募集してみた/PTR Stories Vol.1【SCG】
http://regiant.diarynote.jp/201701242206394217/
これは以前訳した以下の記事の続きに当たる。
【翻訳】マジック界の悪童 ピーター・シゲティ とは一体何者だったのか?/
Untold Legends Of The Million Dollar Magic The Gathering Pro Tour【SCG】
http://regiant.diarynote.jp/201610222314111312/
コメントでも色々と迷った部分を的確に指摘いただいたけど、それら以外にも色々と難しい箇所が多かった。何しろ読者からの投稿なので、口語の文体だったり俗語が多かったりと難易度が高い。
とりあえず思い出せるところをいくつか。
■冒頭の前書き1
原文:
Peter apparently passed on this week after a prolonged period of illness.
I say ‘apparently’ not to disrespect the dead ~
拙訳:
今週、ピーターはどうやら長い闘病の果てに息を引き取ったとかなんとか。
いや、ここで「とかなんとか」と言っているのは別に彼の死を軽んじているわけではなくて ~
どう訳そうかすっごい迷った部分。「どうやら長い闘病の果てに息を引き取ったらしい」だけでも十分に訳せてるんだけど、続く文章の「いや軽んじてるわけではない」というのとつながらなくなる。
いかにも軽く扱ってるような言葉で「おそらく、どうやら」を表現するにはどうするか、という話。「~らしい」だと単なる伝聞形だし、「どうやら」はむしろ文語体と呼ぶべき固さだし……
こう、なんというか「ぶっちゃけ」みたいな言葉が欲しかった。
■冒頭の前書き2
原文:
This is just everyone who knew him from back in the day paying him his propers for what he was capable of with that incredibly inventive, devious mind.
拙訳:
これは当時の彼を知っている人なら、誰だって同じだと思う。あの信じられないほどに独創的でひん曲がった性格の彼が何を得意としていたのかを良く知ってる人からすればね。
「ボディチェックなしには本当に死んだかどうか信じられない」という文章に続く部分。色々と聞いたことのない言い回しや単語が登場してる。
「paying one one’s propers」が分からない。「彼にふさわしい代償を支払わせる」みたいな解釈で訳そうとしたけど無理だった……ので諦めて「前後を考えるとこんな感じの意味の文章が入るとつながるんじゃないかな」という逃げの訳で埋めた。
あと後半の「incredibly inventive, devious mind」も訳しづらかった。そもそもこれって並列にならべてる単語が2つだから「incredibly inventive and devious mind」でいいんじゃないのかなあ……いや、文法に自信があるわけじゃないのであまり強くは言えないけど。
■アイスクリームをかじりとったところ
原文:
At the same event, I purchased a strawberry shortcake ice cream bar.
I had just unwrapped it when PTR came by.
I said hi; he just took a huge bite out of the ice cream bar (with an actual haumph sound) and walked by without responding to me.
拙訳:
ちなみにその同じイベント会場で、僕がストロベリーショートケーキ味のアイスクリームを買ったときのこと。
ちょうどそのアイスの封を切ったところでPTRが通りがかった。
僕が「やあ」と挨拶をしたら、彼は返事のかわりに僕のアイスクリームを(ご丁寧に擬音つきで)一口かじりとるとそのままどっかに行ってしまった。
どこに迷ったかというと「an actual haumph sound」の箇所。調べたところ「パクパク」とか「ムシャムシャ」とか、そういう「ものを食べるときの擬音」を指すらしい。
なので「実際にムシャムシャと口に出しながら」みたいな訳を最初は試してたんだけど、どうしても不自然というか、文章が面白くならない。試行錯誤の結果が上記の拙訳。個人的にはなかなか上手いこと訳せたんじゃないかな、と思ってる(自画自賛)
■Guess Whoを遊んでるPTRにちょっかいを出したところ
原文:
PTR had memorized one of the boards, so he always made sure to play with that one so he wouldn’t know who his opponent had.
I was watching this go on the day before the GP, and after he beat Kibler very convincingly, I decided to make my presence known.
“He must have both boards memorized” I said, hoping to earn some kind of a laugh.
PTR stared at me right in the face and said, “HA HA Professor, may I have another?” Realizing that my “joke” had failed, I sheepishly retreated.
拙訳:
対戦相手用にもう1つボードを用意してあったけど、PTRは片方のボードの写真の位置を全部覚えてしまっていたみたいで、常に勝負が公平になるように決まったボードを相手に渡していたようだった。そうしないと相手がどのプレイヤーを選んだかすぐに分かってしまうからだ。
GPが始まる前にPTRが色んなプレイヤーたちとこのゲームを遊んでいるのを見ていた僕は、ちょうど彼がブライアン・キブラー(Brian Kibler) に圧勝したところで、ちょっと目立ってみたくなってしまった。
少しは受けがとれるかもしれないと思いつつ「両方のボードのプレイヤーの位置を全部覚えちゃってるんじゃないの?」と声をかけてみたんだ。
するとPTRは振り向いて、僕をまっすぐねめつけながら「ははっ、ご講義ありがとよ。で?」と返してきた。ジョークが失敗したことを痛いほど悟りながら、僕はすごすごと退散した。
ちょっと引用箇所が長くなったけど、ここ全体が苦労した箇所だったので。
そもそも「Board」が分からなかった。普通の場合、「Board」と言えばマジックの盤面を指すので、そう解釈して読み進めようしたんだけど……本当に意味不明なことになった。
盤面を暗記する? 暗記していない盤面を用いてゲームを遊ぶ? 対戦相手がどんな盤面か分からないままでゲームを進める?
何度も読み直して、さらには先を読み進めて、ようやく意味が分かったときは本当に嬉しかった(とか言いつつ、上記の訳が正しいとう保証はないんだけど)
ついでにこの文章でもう1個苦労した箇所を紹介しておくと「HA HA Professor, may I have another?」の部分。前半の「Professor」を「お利口さん」とか「先生」とか……後半の「may I have another」は「おかわりくれよ」とか「続けてみろよ」とか……人を小馬鹿にするのに慣れた人間の口調にしたかったので試行錯誤してみた。
つーか、そもそも「HA HA」も難しかったんだけど。
■今でも自作の Guess Who を遊ぶことがあると語るところ
原文:
I still have the PT Guess Who game to this very day, and still play it on occasion with old friends from that era, despite the fact that plenty of people don’t remember everyone on the board.
拙訳:
実はいまだに例の「Guess Who」は僕の手元にある。ときおりは取り出して、当時から続く古い友人と遊んだりもしてる。ボード上に並んでるプレイヤーたちを知らない人たちも随分と増えてきた。
これ誤訳をやらかしてるかもしれない、と今更ながら思った。
<原文>
despite the fact that plenty of people
don’t remember everyone on the board
<別案>
僕も彼らも、今となってはボード上に並んでるのが
それぞれ誰だったか、全部は思い出せないというのにね。
このほうがより正しいかもしれない。うーん……まあいいか(よくない)
■サクれる土地のコントロールを奪おうとしたところ
原文:
I remember him asking “WHY!? WHY WOULD YOU SAC IT!?” I was stunned.
We shuffled up, and he beat me easily game 3.
All in all, he wasn’t that big of a dick about it, even talking to me a couple times later in the day to see where I was at.
拙訳:
確か彼は僕が土地をサクるのを見て「なんでだよ! なんでサクるんだ!?」って聞いてきたんだ。僕は凍りついた。そしてデッキをシャッフルして、なんかかんやがあって僕は負けて、3ゲーム目に突入した。
というわけさ。別にそれについてすごいネタにされたりしたわけじゃないし、むしろその日はそれ以降も「調子はどうだい」みたいな感じに軽く話しかけられたりもした。
ここは訳の話というか、内容について理解できていない。
大量にある土地のうちの1枚を生け贄に捧げさせたからって、そこからどうやって逆転劇につなげたのかがハッキリしてない。出来ればそこまで語って欲しかったなあ。
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