余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 アモンケットに収録されている新カードのイラストの多くに《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir》が登場しているのをネタにした週……ってことでいいんだよね、これ。正直、月曜日の記事を訳そうとしたとき「???」となったよ。

余談2:月曜日 《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir》

 へえ、「Archfiend」って「魔神」なのか。他にこの単語を使ってるカード名はあるんだろうか……おや、あるけど、訳が違うぞ。運命再編に《悪行の大悪鬼/Archfiend of Depravity》というのがいる。レアな単語は世界観に合わせて訳を変えることが許されるのね。そのまま訳の話。
原文:
 Let’s look at a week in the life of Jim, an Archfiend of Ifnir.
 Every week, he awakens in his chambers eager to enjoy his lovely life on Amonkhet. Good morning, Jim!

拙訳:
 今日からみんなと一緒にジムの一週間をのぞいてみようと思う。
 ジムは《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir》だ。
 ジムは毎週の初めに、アモンケットでの楽しい生活をエンジョイすべく寝床から起き上がってくるんだ。おはよう、ジム!

 ネタを理解するまでは本当に困った。公式の世界設定にジムという名の魔神がいるのか? 公式ストーリーに沿った文章なのか? どこからが非公式なネタなのか?

 一度分かったらそれほど大変じゃなかった。

 それでも迷った場所はあって、例えば冒頭の「a week in the life of Jim, an Archfiend of Ifnir」となっているところ。二文に分けてみたり、「人生の(Life of)」を丸ごと削ったり。

 ああ、それと「Lovely life」もどうしたものか。「Love」といえば「愛」というのが定番かつ鉄板だけど……「Lovely」となると……どうしたものか。「愛すべき生活」ではないし、「ラブリーな生活」でもないし……ここは意味をとって、大人しく「楽しい生活」でいいよね(多分)

余談3:火曜日 《花粉のもや/Haze of Pollen》

 火曜日の記事がすでにアップされているときに月曜日を訳し始めたので「《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir》が登場しているカードイラストをネタにしているのか」と気づけた。火曜日以降の記事がヒントとして得られてなかったら月曜日の訳はまったく違ったものになってたかもしれない。

 カードの効果自体は昔懐かしい《濃霧/Fog》系の「戦闘ダメージをすべて軽減」。この効果を見ると「一時しのぎにしかならないから基本的に弱い効果とされてるけどひたすらフォグ系を撃ち続けるターボフォグって昔あったなー」とか「《濃霧/Fog》といえば古門守だよなー」とか「古門守で思い出したけど、中村先生に世良円を描いてもらった色紙が実家のどこかにあったはず」とか(以下略)

余談4:水曜日 《没収/Dispossess》

 MTG Wikiだとこのカードのイラストで没収されているのは「装備品ではないか」とされているけど、この日の記事では没収されているものに《キランの真意号/Heart of Kiran》のカードデータがリンクされていた。うーん、これ、本当にキランの真意号かなあ……

  カードイラスト:《没収/Dispossess》
  http://magiccards.info/akh/en/86.html

 意見が分かれそうだし、それはこっちに置いといて訳の話。
原文:
 Even though he likes to goof around, Jim takes his job at Amonkhet customs seriously.
 Here we see Jim busting someone for trying to smuggle in an entire flagship illegally.
 Great work, Jim!

拙訳:
 まあ確かにドジを踏むことも多いけど、ジムは彼なりにアモンケットの税関という仕事を真面目に取り組んでる。
 たとえばこれを見てくれ。飛行船を一隻まるごと不正に持ち込もうとしてきた輩(やから)を摘発してるところさ。
 いい仕事してるね、ジム!

 まずは最初の文章に出てくる「take A seriously」の訳がちょっと難しかった。意味を理解するだけであれば何ら困らないんだけど、日本語にしろと言われると迷う、という例のパターン。

 次の文は「busting someone」とか「an entire flagship」とか、それに「smuggle illegally」が絡み合って難易度が上がってた。「不正に密輸」とか「こっそりと持ち込もうとする」とか色々と試した結果が上記の拙訳。

余談5:木曜日 《木端+微塵/Cut+Ribbons》

 「Cut to ribbon」でズタボロにするという意味らしい。知らなかった。そして多分そうそう使い道がない言い回しな気がする。どういうときに使うんだろう、これ。実際に「切った」ときしか使わないのかな……「He was so upset with the message that he ripped the postcard cut to ribbons」とか?(適当)

 記事のほうの訳の話。
原文:
 Sometimes people get upset when Jim tries to confiscate their goods.
 This customer is calmly explaining to Jim why he needs to keep his khopesh while Jim listens intently.
 Jim understands the value of good service.

拙訳:
 ジムが輸入品を押収しようとして相手とひと悶着おこしそうになることもある。
 これは、相手が持ち込もうとしたその剣がいかに大事なものなのかを努めて冷静に語っているところだ。ジムは黙って熱心に話を聞いてあげてるようだね。
 彼は良いサービスとは何かをよく心得てるのさ。

 余計なお世話かもしれないけど、これ、なんで持ち込もうとした相手が「calmly explaining」なんだろう。そこは「興奮して」とか「怒りに任せて」とかじゃないのかな。だってそうじゃないとジムが「listens intently」してるのが「good service」ってことにならないような……まあいいや。

 あとは……そうそう、エジプトに伝わる独特の刃物である「khopesh」は 面倒だったので 分かりやすさを考えて、ただ「剣」と訳してみた。うーん……「ケペシュ」にすべきだった気もしないでもない。

余談6:金曜日 《栄光の幕切れ/Glorious End》

 訳の話。
原文:
 Every week comes to an end eventually, and Jim is ready . . . wait, where’s Jim?
 He must still be helping that citizen with his khopesh.
 Don’t work too hard, Jim!
 It’s almost the weekend!

拙訳:
 どんなに長く思えても金曜日は来るし、今週ももう終わる……
 あれ? ジムはどこだ?
 なんてこった、彼はまだあの剣を持ち込もうとしてる市民の対応をしているらしい。
 働きすぎるなよ、ジム!
 週末はすぐそこだ!

 口語体だし、いくらでも好きに訳せそうな文章なので、1点だけ。

 原文では「helping that citizen」となっているけど、税関でのお仕事だから「助けている、サポートしている」はちょっと違うよね、という話。やっぱり「対応」かと。

コメント

エノキ
2017年5月25日21:33

ジム密着ウィーク面白かったです。でもなぜ「ジム」なんでしょうね。開発者ネタなのかな?

re-giant
2017年5月25日22:22

訳すのも楽しかったです。ジムな理由は……「良くある名前」だからじゃないかなあ、と思いながら訳してました。もし元ネタがあったら知りたいところですねー ( ´ω` )

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