余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 新セットのカードの紹介という以上に共通点は見つけられなかったな。固有名詞が多めだけど全部ではないし、カードタイプも全部は違わないし(ソーサリーだけ2枚)、ボーラスつながりが続くのかと思ったら月曜日だけだし。

余談2:月曜日 《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》

 訳の話。
原文:
 Well, his return has come quickly . . . but do we really want to be found worthy?

拙訳:
 うーん、随分と早い再来だったね……しかし戦うに値する相手と彼に思われることを喜んでいいのやら。

 後半がそのままでも難しいのに「Really」が斜体になってた。強調されてるらしい。うーん。でもそれ以前にそもそもどう訳すか。

 シンプルにそのまま訳すと……

  ああ、彼の帰還は(思ったより)早く訪れたね。
  しかし私たちは本当に望んでいるのだろうか。
  好敵手として見いだされることを。

 ……という感じかな。なんか「ボーラスが登場するということはプレイヤーと戦いたいと考えたから」と捉えることがイマイチ腑に落ちないんだよね。もしかしたらそもそもこの解釈が間違ってるから訳すのが難しいのかな……うーん?

余談3:火曜日 《蠍の神/The Scorpion God》

 確かにサソリって赤黒なイメージあるし、毒も-1/-1カウンターで表現されてるし、フレイバーは伝わってくる。カードを引くのは……なんだろ。毒針を突き刺したとき、ついでにエネルギー的なものを吸い取ってるイメージかな。

余談4:水曜日 《バントゥ最後の算段/Bontu’s Last Reckoning》

 訳の話。
原文:
 We’ve had one Damnation this year, yes. But what about second Damnation? And for elevenses, a Damnation Invocation!

拙訳:
 すでに今年はもう《滅び/Damnation》を1枚提供済みだけど、もう1枚あったからって誰も困らないだろ? さらに追加が欲しい人のためにマスターピース版もあるぞ!

 今年は《滅び/Damnation》が2回再録され、かつほぼ同型も新たに登場したことをネタにして「1枚提供してるけどもう1枚どうだい? さらにおまけでもう1枚」という文章になってる。

 どれがどれなのかは比較的分かりやすく、最後の「a Damnation Invocation」は間違いなく「マスターピース版」。あとの2枚はそのまま時系列順だろうから、3月に発売されたモダンマスターズ版が「今年もう提供済み」の1枚目で、この日の《Bontu’s Last Reckoning / バントゥ最後の算段》が2枚目。

 ……なはずなんだけど、ちょっとだけ引っかかったことが。

 原文では3枚目の紹介が「And for elevenses, a Damnation Invocation」となっている。この「elevenses」というのは(初めて知ったんだけど)「朝食と昼食のあいだ、11時ごろに食べる軽食」を指すらしい。

 《滅び》は4マナ。この日の新カードは3マナ。軽食と表現するのにふさわしいのはどれか……ということを考えて「ちょっと軽めの3枚目はどうだい?」という訳も考えたけど前述のとおり3枚目は「Invocation(マスターピース版)」と明記されてるからなあ……さすがにそこを曲げるわけにもいかない。

余談5:木曜日 《栄光の刻/Hour of Glory》

 背景ストーリーを読めば意味が分かるのだろうけど、カードだけだと「栄光の刻」で「神様をこの世から徹底的に消し去る魔法」を意味するというのは伝わりづらいのではないだろうか、という余計はお世話はさておき訳の話。
原文:
 After who knows how long, the world finally has a strictly better version of Final Reward!

拙訳:
 数えきれないほどの長い時を経て、ついに世界は《最後の報賞/Final Reward》の上位互換を手に入れたのだ!

 訳してて気になった点は2つ。

 1つ目は「After who knows how long」を「数えきれないほどの長い時」として良かったのか、ということ。日本語の響き自体は気に入ってるんだけど、訳が正しいのかどうか、という点。

 2つ目は「a strictly better version」はただ「上位互換」とするより、もっと派手な訳のほうが良かったのだろうか、という点。「Strictly + Better」だから「遥かに上位互換なカード」とか……でもなあ、シンプルに短文で終わらせて良いネタな気がしてなあ……

余談6:金曜日 《ロナス最後の抵抗/Rhonas’s Last Stand》

 訳はそんなに間違えてない自信があるんだけど、じゃあ原文の持つネタとしての面白さが伝えられる訳文になっているかというと。
原文:
 Rhonas’s first stand was when all the gods were deciding what kind of cereal should be the official breakfast of Naktamun.
 While Oketra made some true points about millet, Rhonas’s argument for teff was indomitable.

拙訳:
 このカードはロナスの最後の抵抗だが、じゃあロナスの最初の抵抗はなんだったかというと「ナクタムンの朝食にもっとも相応しい食べ物」について全ての神々で議論してたときだ。
 オケチラは粟(あわ)の優れている点をいくつも挙げてみせたが、ロナスはテフ(註1)が最も優れていると言い張って譲らなかったらしい。

 あらためてみたら修正し忘れてたままアップしてた。「もっとも相応しい食べ物」じゃなくて「もっとも相応しいシリアル」だ。さすがに直そう(修正済み)

 んで、この「シリアル」も迷ったんだよね。日本だと「コーンフレーク」の名称は定着してても「シリアル」はそうでもないんじゃないか、というイメージがどうしてもあって……でもコーンフレークにしてしまうとトウモロコシに限定されてしまって後半のネタがつながらなくなってしまう。つまり「シリアル」しか選択肢はない(じゃあそれでいいだろ)

 さて、シリアルが片付いたところで後半部分。「Oketra made some true points about ~」とか「~ was indomitable」とかも迷ったけど、まあ、ここらはなんとでもなる。要は「互いに強く主張した」ってことさえ伝われたいいから。

 問題は「millet」と「teff」。

 ギャグは解説するとつまらなくなるの法則は常に有効なんだけど、「粟」って書いて読める人がどれだけいるのか、とか、「テフ」って聞いて「ああ、あの最近話題の健康食品」って分かる人がどれだけいるのか、とか……ねえ?(誰に聞いてる)

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索