余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 ついに新たな銀枠セット「アンスタブル」の紹介が始まった(実際のアンスタブルのカードが紹介されてるのは火曜日から)。

 そこかしこで言われてるけど、今回の銀枠は未来予知で没になったメカニズムが元になってるらしくて「これ、黒枠でもいけるのでは」というカードが多い。ちょっと残念……とか油断してるとまたえらいハッチャけたのが来るんだろうな。気をつけよっと。

余談2:月曜日 《蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss》

 先週もちょっと書いたように、この「からくり」は「本当に何一つ具体的なことを考えずに作った」というのが……うーん。銀枠なら分かるんだけど、個人的には無しかなあ……まあ、そういうネタを面白いと思う人もいるし、思わない人もいる、というだけの話ではある。

 訳の話。
原文:
 Future Sight came out in May of 2007, which means that this poor lonely Goblin has been the boss of exactly no one for more than ten years. Well, buddy, your time has come. Hope you’ve figured out what you’re building!

拙訳:
 未来予知の発売は2007年の5月のことだ。つまりこのゴブリンは誰一人として手下を持たない親分として孤独に10年もの月日を過ごしてきたわけだ。だけど、安心してくれ親分、ついに君の時代が来たんだ。何を組み立てるべきか、忘れちゃいないよな?

 末尾の「Hope you’ve figured out what you’re building!」は、そのまま訳すと「君が何を組み立てようとしてるのか、理解してくれてるといいんだけど」という感じ。

 この「figure out(理解する)」をどう訳そうかなあ、というのが一番迷ったところだった気がする。

余談3:火曜日 《Earl of Squirrel》

 紹介されてる中のリスはこれくらいかな……今回の銀枠のリス推しは控えめなのかな。それとも他にもいっぱいあるのかな。ロード出してるんだから、これだけってことはないだろうけど。

 訳の話。
原文:
 Un-set denizen or no, this is legitimately one of the most powerful tribal lords ever printed.
 Oh, you think that’s just a Vampire token? A Pentavite? A Cat Dragon?
 No. All are Squirrels now.

拙訳:
 銀枠ファンのみんなもそうじゃないみんなも認めざるを得ないんじゃないかな? このカードが歴代ロードの中でも最強クラスの1枚だってことをね。
 ……え、それをただの吸血鬼トークンだと思ってるのかい? そっちはただのペンタバイトトークン? おやおや、猫・ドラゴントークン?
 いやいや、それも全部リスだからね!

 最初は訳を間違えた。このカードの効果を「いかなる種族であってもリスだけに上書きする」のかと思ったら、あくまで追加するだけと気づいて直した。

 ところでこの日の記事って、1行目は普通にカード紹介しているのに2行目からいきなり「目の前に色んなトークンを使ってる対戦相手がいるシチュエーション」になってる。上記の引用は改行してるけど、実際の記事は改行無しなのでさらに唐突感がある。

 あとから気づいたけど、これ「アンスタブルでは色んなトークンカードが出るよ!」という紹介的な意味もあったのかなあ、と。

  イゼ速。:『Unstable』収録の特殊トークンカード公開
  http://www.izzetmtgnews.com/archives/54158

余談4:水曜日 《Spike, Tournament Grinder》

 Timmy(ティミー)/Johnny(ジョニー)/Spike(スパイク) のカードゲーマー分類ってどれくらいメジャーなのか分からなかったので、注釈として説明しておいた。一時期知られて、あまり話題に上らなくなって忘れられてる、というイメージ。

 ちなみに注釈にも書いたように3つともカード化されてる。

  ティミー:Timmy, Power Gamer
  https://magiccards.info/ug/en/68.html
  
  ジョニー:Johnny, Combo Player
  https://magiccards.info/uh/en/35.html
  
  スパイク:Spike, Tournament Grinder
  http://www.izzetmtgnews.com/wp-content/uploads/2017/11/AK_3.png
  

 ついに3人そろったのはさておき訳の話。
原文:
 Oh, Spikes.
 Every playgroup has one, and they probably wouldn’t be above pulling a trick like this.
 Can you even imagine the horror of someone paying the cost, rooting around in their bag, and gleefully revealing . . . Shahrazad?!

拙訳:
 ああ、汝、スパイク。
 いかなるゲームサークルにも存在し、このカードのような反則まがいの所業など児戯に等しいと笑う者よ。
 君にはその恐ろしさを想像できるだろうか。このカードを戦場に出した対戦相手がコストを支払い、手元の鞄の中をまさぐり、笑みと共に取り出したるは……って、《Shahrazad》かよ!?

 冒頭の「Oh,」に引きずられる形で仰々しい文章になってしまい、そのまま押し通して、ラストでオチ。まあそれはいいとして(いいのか)、難しかったのは「wouldn’t be above pulling a trick like this」。

 「would be above A」で「Aより上である、Aではない、Aをするようなことはない」という意味になるらしい。そこに「would not be above A」になってるので「Aをする人に違いない」という意味に……なる?

 えーと、まず肯定文で作ってみた。

   原文:
        He is above pulling trick like this
   日本語:
        彼はこのようなズルをする人ではない


 否定文にしてみる。

   原文:
        He would not be above pulling trick like this
   日本語:
        彼はこのようなズルをする人に違いない。


 肯定文が「~ない」だから分かりづらいんだ。そういうことか(今更)

余談5:木曜日 《Mary O’Kill》

 このカード名が気になってる。なんかよく知られた単語やモンスター名のもじりなんじゃないかな、と思いつつも突き止められない。ジャック・オー・ランタンは関係ないよなあ……まあいいや。カード名はさておき記事の訳の話(実際の原文は改行なし)。
原文:
 Ninjutsu was a fine ability, but a little boring.
 You know what it needed to really spice it up?
 Murderous robots!
 Murderous robots make everything more interesting.

拙訳:
 忍術って覚えてるかい? 悪くはないけど、あれ、もうちょっと面白くできたよね。
 え? 本当に面白くするにはどうすれば良かったか、って?
 殺人ロボットだよ!
 殺人ロボットを出して面白くならないわけないだろ?

 迷ったのは2ヵ所。片方は「but a little boring」、もう片方が「Murderous robots」

 前者で気になったのが「Boring」。いや、ほら「忍術」という単語を「つまらない、退屈、イマイチ」と表現することに抵抗があった。

 後者は、そのまま訳すと「殺人ロボット」になるし実際にそう訳したんだけど、日本語カードテキスト内に「殺人ボット」ってあるのに、あえて「殺人ロボット」という言葉にするのかどうか(誤訳と思われそう)。

 でも記事の英語は「Murderous robot」で、元のカードテキストは「Killbot」だから、むしろ違ってしかるべきなんだよね。

余談6:金曜日 《Adorable | Kitten》

 銀枠なので公式日本語訳はないんだけどあえて訳すと「可愛い子猫」。ちなみにこの「可愛い子猫」と相打ちを取るには「幼女」が2人必要となる。
Little Girl (白/2)
クリーチャー - 人間(Human) 子供(Child)
(1/2)/(1/2)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Little+Girl/

 ちなみの上記の (白/2) というのは、通常の白いマナシンボルを2つに割ったもの。

   カード画像:Little Girl
   https://magiccards.info/uh/en/16.html

 4人がかりならクマも倒せるのはさておき訳の話(実際の原文は改行なし)。
原文:
 This is the most normal creature in the world.
 It’s simply an Adorable Kitten, exploring and frolicking like Kittens do.
 And it will probably stay that way forever.
 Just a Kitten.
 Safe to keep as a pet.

拙訳:
 これは世界で最も平凡な動物だろう。
 何しろただの可愛い子猫だ。あちこちを嗅ぎまわり、目についたものと戯れる。まるで子猫のようにね。
 おそらくずっと変わらないままだ。
 そう、子猫であり続けるだろう。
 ペットにふさわしい大人しさで。

 そのまま訳したけど、これだけだとネタにならないよなあ。多分だけど「ただの子猫のままだよ(合体するまではね!)」というメカニズム的なネタなのかなあ、と思ったので「ペットにふさわしいよね。安全(大人しい)ままだよね」というのを若干強調気味にしてみた。

余談7:宣伝

 別シリーズをコツコツ続けてるので宣伝しとく。

  カクヨム:ことのは万華鏡
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054884341690

コメント

nophoto
F
2017年11月20日17:00

蒸気打ちの親分のフレイバーテキストにある
「何作ってんだか、俺知らね!」と絡めてある気がするので、
「忘れた」より「知らない」という方向で訳した方が適切だった可能性も。

re-giant
2017年11月21日0:09

( ゚ Д ゚ ) ……

( ゚ Д ゚ ) …それだ

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