余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 発売を間近に控えたモダンマスターズのカードたちとカードギャラリーの紹介。あえて加えるなら、その中でも特にレア以上のカードたち。週の前半はカードに関する小ネタが書かれていたけど、後半は仕事が忙しくなったのか非常に簡素な記事になってた。

余談2:月曜日 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》

 Diarynote界隈でモダンマスターズの当たり外れの話題になると必ず名前が出てくるカードであると同時に、2マナのバニラだとしても桁違いにデカくなれるならトップレア足り得るということを教えてくれたカードでもある。

 個人的には、強すぎてあまりルアゴイフ一族っぽくないな、と思ってる。ルアゴイフというとどこかカジュアルなイメージがある。初代の《ルアゴイフ/Lhurgoyf》、およびソーサリーだけを参照する《猛烈に食うもの/Magnivore》くらいの強さがルアゴイフっぽいかなあ。

余談3:火曜日 《真鍮の都/City of Brass》

 仲間内では「シティブラ」の名で親しまれていたカード。青白パーミッションデッキを使っていたので、これを出されたらそのまま《氷の干渉器/Icy Manipulator》でタップさせ続けてダメージを稼がせてもらってた。そのせいであまり強いカードという印象はない。

 そうそう、漫画「デュエルファイター刃」に黒幕っぽい謎めいたブラスというキャラがいたな。懐かしい。とらえどころのない彼のイメージをこの「何色でも出る(何色でもない)」というカード特性に絡めたんだと思ってる。

余談4:水曜日 《闇の腹心/Dark Confidant》

 主人のライフを支払って勝手にカードを引きまくる腹心。なんというか「人の財布だと思って気軽に買い物する癖あり。たまに限度額を超える買い物をする」と考えると、ソーシャルゲームに手を出した小学生の携帯電話の請求書を受け取る親みたいだ。

 それはさておき訳の話。
原文:
 designed by Magic Invitational 2004 winner Bob Maher, which is why you might see or hear this card affectionately referred to as "Bob."

拙訳:
 マジックインビテーショナル2004の優勝者であるボブ・マーハーによってデザインされたカードでもある。君もどこかで誰かがこのカードを親しみを込めて「ボブ」と呼ぶのを聞いたことがあるかもしれないね。

 色々とはしょったり言い換えたりした。

 原文では「see or hear」となっているのをシンプルに「聞いたことがある」だけにしたり、「referred to」を「と呼ぶ」にしたり、文章のテンポをよくするために原文にはない「どこかで誰かが」を加えたり。

 あらためて考えると「see or hear」については「聞いたり見たりしたことがある」にすれば良かったかもしれない。原文重視を標榜するならこっちか。今更だけど。

余談5:木曜日 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》

 この日からいきなり記事がシンプルになった(オブラートにくるんだ表現)。

余談6:金曜日 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》

 親和という時代にこれ以上ないほど適合したクリーチャーで、アーティファクト破壊されても+1/+1カウンターに変換できるし、自身を生け贄に捧げてもカウンターを引き継げるし、《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》と並ぶと速やかにゲームを終わらせるし、本当に無駄のない性能だった。

 ちなみにさりげなくビースト(Beast)のクリーチャータイプを持ってる。ウメハラ。

余談7:フレイバーテキスト

 以前、《血の公証人/Blood Scrivener》のフレイバーテキストについて触れた。
ところでフレイバーの訳がちょっと気になった。
原文:
 Make sure you bleed the fine print.

日本語訳:
 契約には血判を押すこと。

 英文はなんか気の利いた言い回しをしようとしてる雰囲気があるんだけど、なんか日本語訳がすごいサッパリした真面目な文章になってる。いや感覚的なものだけど。

 今更だけど、やっとわかった。翻訳に問題はなかった。

 よくある言い回しに「Make sure you read the fine print.」というのがあって、それにかけた言い回しとして「Make sure you bleed the fine print.」というフレイバーテキストになっている。

 だから日本語版も「契約には判を押すこと。」という定型の文句にかけた言い回しとして「契約には血判を押すこと。」という訳になっている、というわけか。すっきりした。プロの訳者をなめてはいけないな。
大祖始/Progenitus - モダンマスターズ 神話レア
Progenitus / 大祖始 (白)(白)(青)(青)(黒)(黒)(赤)(赤)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー — ハイドラ(Hydra) アバター(Avatar)
プロテクション(すべて)
大祖始がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりに大祖始を公開しそれをオーナーのライブラリーに加えた上で切り直す。
10/10
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Progenitus/

 この強大なる《大祖始/Progenitus》はコンフラックスで初登場した。
 モダンマスターズのカードギャラリー(註1)に全カードがそろったぞ! ギャラリーをチェックして2013年06月07日の発売に備えよう!

(註1) モダンマスターズのカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。モダンマスターズのカードギャラリー。
 http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/modernmasters/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant - モダンマスターズ 神話レア
Elspeth, Knight-Errant / 遍歴の騎士、エルズペス (2)(白)(白)
プレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)
[+1]:白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[+1]:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/+3の修整を受けるとともに飛行を得る。
[-8]:あなたは「あなたがコントロールするアーティファクトとクリーチャーとエンチャントと土地は破壊されない。」を持つ紋章を得る。
4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elspeth%2C+Knight-Errant/

 疑いようもなく最高のプレインズウォーカーのうちの1人(註1)であるこの《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》はアラーラの断片で初登場した。
 モダンマスターズのカードギャラリー(註3)に全カードがそろったぞ! ギャラリーをチェックして2013年06月07日の発売に備えよう!

(註1) 最高のプレインズウォーカーのうちの1人
 原文では以下のURLへのリンクが張られている。全プレインズウォーカーの中で「2番目に」強いのは誰だろう(註2)というアンケートの結果について書かれている。
 http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/td/249

(註2) 全プレインズウォーカーの中で「2番目に」強いのは誰だろう
 1番がどのカードなのかはアンケートをとるまでもないので省略されているらしい。言うまでもないだろうけど、精神を刻むあの人。

(註3) モダンマスターズのカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。モダンマスターズのカードギャラリー。
 http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/modernmasters/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker - モダンマスターズ 神話レア
Kiki-Jiki, Mirror Breaker / 鏡割りのキキジキ (2)(赤)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — ゴブリン(Goblin) シャーマン(Shaman)
速攻
(T):あなたがコントロールする、伝説でないクリーチャー1体を対象とする。それのコピーであるトークンを1体戦場に出す。そのトークンは速攻を持つ。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kiki-Jiki%2C+Mirror+Breaker/

 大人気である《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》は神河物語で初登場した。
 モダンマスターズのカードギャラリー(註1)に全カードがそろったぞ! ギャラリーをチェックして2013年06月07日の発売に備えよう!

(註1) モダンマスターズのカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。モダンマスターズのカードギャラリー。
 http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/modernmasters/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
光と影の剣/Sword of Light and Shadow - モダンマスターズ 神話レア
Sword of Light and Shadow / 光と影の剣 (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともに、プロテクション(白)とプロテクション(黒)を持つ。
装備しているクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを最大1枚まで対象とする。あなたは、それをあなたの手札に戻してもよい。あなたは3点のライフを得る。
装備(2)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sword+of+Light+and+Shadow/

 《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》はダークスティールで初登場した。
 モダンマスターズのカードギャラリー(註1)に全カードがそろったぞ! ギャラリーをチェックして2013年06月07日の発売に備えよう!

(註1) モダンマスターズのカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。モダンマスターズのカードギャラリー。
 http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/modernmasters/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol - モダンマスターズ 神話レア(註1)
Sarkhan Vol / サルカン・ヴォル (2)(赤)(緑)
プレインズウォーカー — サルカン(Sarkhan)
[+1]:あなたがコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修整を受けるとともに速攻を得る。
[-2]:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時までそれのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。
[-6]:飛行を持つ赤の4/4のドラゴン(Dragon)・クリーチャー・トークンを5体戦場に出す。
4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sarkhan+Vol/

 狂ってないほうの《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》はアラーラの断片で初登場した。
 モダンマスターズは本日発売だ! やったぜ!

(註1) 神話レア
 原文ではレアリティがレアになっている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 先週に続けて、発売を間近に控えたモダンマスターズのカードたちとカードギャラリーの紹介。今回は神話レア限定。先週後半から記事が驚くほどシンプルになっていたけど、この週もそれを継続。モダンマスターズ発売直前で忙しかったのかもしれない(優しい目で)

余談2:月曜日 《大祖始/Progenitus》

 こういう全色マナが並んでいるカードを見ると、リーフファイトの《藤田浩之》を思いだす。いや、まあ、どちらかというと《スリヴァーの女王/Sliver Queen》や《世界の源獣/Genju of the Realm》のほうが近いんだけど。

 実質、1単語しか訳してない訳の話。
原文:
 The mighty Progenitus first appeared in Conflux.

拙訳:
 この強大なる《大祖始/Progenitus》はコンフラックスで初登場した。

 要は「mighty」をどうしようかという話で、選択肢が多すぎて逆に困った。人それぞれ。

余談3:火曜日 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》

 原文のリンク先にあるアンケートの「So ... Who is the SECOND best Planeswalker ever?(史上2番目に最強であるプレインズウォーカーは誰だと思う?)」に笑ってしまった。最強は常に1人か。

 ところでエルズペスさんのイラストは初代の《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》のほうが好き。2代目はカッコいいけど、やっぱり女性だし綺麗な1代目が個人的には好み。

余談4:水曜日 《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》

 実質、1単語しか訳してない訳の話、ふたたび。
原文:
 The popular Kiki-Jiki, Mirror Breaker originally appeared in Champions of Kamigawa.

拙訳:
 大人気である《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》は神河物語で初登場した。

 要は「popular」をどうしようかという話。いや「popular」が「人気のある」なのは知ってるんだけど、じゃあ「人気のある《鏡割りのキキジキ》」にするか「みんな大好きな《鏡割りのキキジキ》」のほうが自然なのか「人気者である《鏡割りのキキジキ》」のほうがより自然なのか……意外と大変だった。段々「人気」がゲシュタルト崩壊してくるし。

余談5:木曜日 《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》

 モダンマスターズに再録されるにあたってレアリティが神話レアに格上げされた。これで今まで1段階しかなかった《大剣/Greatsword》とのレアリティ差が2段階となったので、強さの隔絶にもより納得がいくようになったかもしれない。
Greatsword / 大剣 (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+3/+0の修整を受ける。
装備(3)((3):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行う。)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Greatsword/

余談6:金曜日 《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》

 実質、1単語しか訳してない訳の話、三度目。
原文:
 This not-mad version of Sarkhan Vol first appeared in Shards of Alara.

拙訳:
 狂ってないほうの《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》はアラーラの断片で初登場した。

 どうしようか迷って結局は記事の方に注釈をつけなかったけど、この「狂ってないほうの(not-mad)」というのはもちろん《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad》を意識している言葉。ちなみにこっちのサルカンの登場はエルドラージ覚醒。
火と氷の剣/Sword of Fire and Ice - モダンマスターズ 神話レア
Sword of Fire and Ice / 火と氷の剣 (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともに、プロテクション(赤)とプロテクション(青)を持つ。
装備しているクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。火と氷の剣はそれに2点のダメージを与える。あなたはカードを1枚引く。
装備(2)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sword+of+Fire+and+Ice/

 マジックには16本の(もし《剣の壁/Wall of Swords》を含めるなら17本の)魔法の剣がある(註1)。これらのうち15本はアーティファクト製だ。
 今日のカードである《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》が初登場したミラディンブロックで装備品というサブタイプが発明されるまでは、魔法の剣の力をクリーチャーに与えるというフレイバーはアーティファクトをタップさせることで表現していた。

(註1) 16本の魔法の剣
 原文では「カード名にSwordを含む」かつ「アーティファクトもしくはエンチャント」を検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
洞穴守りのデュルガー/Duergar Cave-Guard - モダンマスターズ アンコモン
Duergar Cave-Guard / 洞穴守りのデュルガー (3)(赤)
クリーチャー — ドワーフ(Dwarf) 戦士(Warrior)
萎縮(これはクリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与える。)
(赤/白):洞穴守りのデュルガーはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
1/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Duergar+Cave-Guard/

 小さい奴らの中でもデカいこいつは、一種の「炎のブレス(Firebreathing)」能力を持っている。この種の能力が「炎のブレス(Firebreathing)」と呼ばれるのには、とあるカードに由来する。まあ、要するに《炎のブレス/Firebreathing》(註1)が由来だ。
 マジックのカードで純正の「炎のブレス(Firebreathing)」能力を持つカードは大体60枚くらいある(註2)。そして不思議なことにこの能力のバリエーション違いを持つカードもまた60枚くらいある(註3)。

(註1) 《炎のブレス/Firebreathing》
Firebreathing / 炎のブレス (赤)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
(赤):エンチャントされているクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Firebreathing/

(註2) 「炎のブレス(Firebreathing)」能力を持つカード
 原文ではカードテキストに「gets」と「+1/+0」と「until」と「(赤):」を持ち、かつ (1)、(2)、(3)、(赤/黒)のいずれも持たないことを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註3) この能力のバリエーション違いを持つカード
 原文ではカードテキストに「gets」と「+1/+0」と「until」と「:」を持ち、(赤) をもたないことを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
まどろむドラゴン/Slumbering Dragon - 基本セット2013 レア
Slumbering Dragon / まどろむドラゴン (赤)
クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行
まどろむドラゴンは、それの上に+1/+1カウンターが5個以上置かれていないかぎり、攻撃したりブロックしたりできない。
クリーチャー1体が、あなたかあなたがコントロールするプレインズウォーカーを攻撃するたび、まどろむドラゴンの上に+1/+1カウンターを1個置く。
3/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Slumbering+Dragon/

 眠りについているドラゴンはファンタジーではよく題材にされるネタだが、起源はどこに遡るのだろう?
 「眠れる龍(Sleeping Dragon)」というフレーズは他言語も含めれば古代中国まで遡り、その指すところは首相(註1)であったり恐竜(註2)であったりした。アルバニアの伝説にも1年のうち1日しか目を覚まさないボラ(註3)というドラゴンがいる。
 しかし私たちにとって最も身近な例はやはりあの「最も欲深く強大で邪悪な竜」(註4)だろう。

(註1) 首相
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの「Zhuge Liang」の項目であり、日本語では「諸葛亮」として知られる人物。彼には「伏龍、臥龍(Crouching Dragon)」というあだ名があったらしい。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Zhuge_Liang

(註2) 恐竜
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの「Mei (dinosaur)」の項目であり漢字で書くと「眠竜」。その名の通り「寝ている状態の化石」が発掘されたらしい。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Mei_long

 ついでに「眠竜」に言及している日本語のサイト。
 http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/meiron.html

(註3) ボラ
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの「Bolla」の項目であり、1年のうち聖ジョージの日(Saint George’s Day)にだけ目を覚ますらしい。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Bolla

 ついでに「ボラ」に言及している日本語のサイト。
 http://www.toroia.info/dict/index.php?%E6%9D%B1%E6%AC%A7%2F%E3%83%9C%E3%83%A9

(註4) 最も欲深く強大で邪悪な竜
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの「Smaug」の項目であり、トールキンの「ホビットの冒険」に登場した邪悪な竜。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Smaug

 ついでに日本語版Wikipediaの「スマウグ」の項目。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B0

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
アダーカーの戦乙女/Adarkar Valkyrie - モダンマスターズ レア
Adarkar Valkyrie / アダーカーの戦乙女 (4)(白)(白)
氷雪クリーチャー — 天使(Angel)
飛行、警戒
(T):アダーカーの戦乙女以外のクリーチャー1体を対象とする。このターンにそれが死亡したとき、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。
4/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Adarkar+Valkyrie/

 すでにご存知だろうとは思うが、この戦乙女(註1)とはノルウェーとドイツの神話に伝わる聖なる力を持った半神の女性のことで、彼女たちは戦場で誰が生きるべきか死すべきかを決める力を持つと言われている。
 ご存知なかったって? じゃあこれで知ることが出来たってわけだ!
 なおこのカードのフレイバーテキスト(註2)によるとマジック唯一の戦乙女である彼女(初登場はコールドスナップ)は前述の戦乙女たちとは少々異なる役割を持っているらしい。

(註1) 戦乙女
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの「Valkyrie」の項目であり、日本語では様々な訳語(ヴァルキリー、バルキリー、ワルキュリエ、ヴァルキュリア、ワルキューレ、etc)で知られている存在。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Valkyrie

(註2) フレイバーテキスト
原文:
She doesn’t escort the dead to the afterlife, but instead raises them to fight and die again.

日本語訳:
彼女は死者を天国へと導くことはしない。蘇らせて戦わせ、再び死へと導くのだ。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
太陽の指輪/Sol Ring - 統率者セット アンコモン
Sol Ring / 太陽の指輪 (1)
アーティファクト
(T):あなたのマナ・プールに(2)を加える。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sol+Ring/

 マジックにはたくさんの(まあ、正確に言えば14個の)魔法の指輪(註1)が存在するが気軽に扱えるものはひとつもないと言える。
 皆が大好きな《太陽の指輪/Sol Ring》がその1枚目でありアラビアンナイトで新たに3個の指輪(註2)が登場するまでの数ヶ月のあいだは唯一の魔法の指輪であった。
 このカードは全ての指輪の中で2番目に多く再版されている(ちなみに7回だ)。唯一、上を行くのは《アラジンの指輪/Aladdin’s Ring》だけだ(こっちは8回)。

(註1) 14個の魔法の指輪
 原文では「カードタイプにアーティファクトを含む」かつ「カード名にRingを含む」カードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。ちなみに以下が検索結果。

 ・Aladdin’s Ring
 ・Jandor’s Ring
 ・Ring of Evos Isle
 ・Ring of Gix
 ・Ring of Immortals
 ・Ring of Kalonia
 ・Ring of Ma’ruf
 ・Ring of Renewal
 ・Ring of Thune
 ・Ring of Valkas
 ・Ring of Xathrid
 ・Ring of Brighthearth
 ・Sisay’s Ring
 ・Sol Ring

(註2) アラビアンナイトで新たに3個の指輪
 原文では「セット名にアラビアンナイトを含む」かつ「カード名にRingを含む」カードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。ちなみに以下が検索結果。

 ・Aladdin’s Ring
 ・Jandor’s Ring
 ・Ring of Ma’ruf

(余談)
 《太陽の指輪/Sol Ring》の刷られた回数である7回の内訳については記事で明かされていないので憶測となるが、おそらく「アルファ版、ベータ版、リバイスド、From the Vault:Relics、統率者セット」およびマジックオンライン「マスターズエディション4」、そしてパソコン版マジックザギャザリングを合わせた7回ではないかと。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 1週間を通じて同じだったわけではないのでテーマということではないにせよ、外国の神話や伝承に関連したネタと公式のカード検索エンジンGathererの検索結果ネタとで二分された週だった。

余談2:月曜日 《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》

 英語では考慮する必要のない数詞をどうするか。難しいことを考えずに「~個」としてもよいのかもしれないし、マジックがカードであることを考えれば「~枚」とするのが自然かもしれないし、やはり剣を数える以上は「~本」がふさわしいかもしれない。これがゴブリンだと「~匹」とか「~体」とかが選択肢に入る。

 結局は、記事の内容やそのときの気分で使い分けている状況。

余談3:火曜日 《洞穴守りのデュルガー/Duergar Cave-Guard》

 第4版から入った身として「火吹き」の能力は非常に見慣れたフレイバーではあったけど、実際に使った記憶はあまりない。乏しいカード資産の中で自然と友人たちのあいだで「色の分担」がなされた結果、赤を使う機会がほとんどなかったからだと思う。

 唯一使った記憶があるカードは《ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary》。4マナで2/4、プロテクション(白)に加えて (1)(赤) ごとに +1/+0 という劣化版の火吹き能力を持っていた。

 当時の主力除去カードである《稲妻/Lightning Bolt》と《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の両方に耐性を持ち、単騎でも毎ターン4点以上のクロックになるという優秀なクリーチャー。絵もカッコ良かった。

 デュルガーに触れてあげないと悪いかな、というわけで訳の話。
原文:
 This not-so-little guy has a form of the "firebreathing" ability

拙訳:
 小さい奴らの中でもデカいこいつは、一種の「炎のブレス(Firebreathing)」能力を持っている。

 原文の「not-so-little guy」はそのまま訳すなら「それほど小さくない」となるんだけど、じゃあなぜ「小さい奴らの中でもデカい」と訳したのかというと、そのフレイバーテキストが理由。
原文:
 Duergars who grow too large to live in the tunnels are sent topside to defend the entrances from intruders.

日本語訳:
 大きくなりすぎて穴に住めなくなったデュルガーは、地上に追い出されて侵入者から入り口を守る役目を負う。

余談4:水曜日 《まどろむドラゴン/Slumbering Dragon》

 こういうフレイバー重視なカードは大好き。寝ているドラゴンは襲ってこないし、脇もすり抜け放題。しかし周囲で騒ぎすぎると少しずつ凶暴になり、ついに目を覚ました時には手の付けられない状態……だけど、寝てる隙をつけば《稲妻/Lightning Bolt》1発で落ちる。唯一、フレイバー的に不自然な点としては寝ているあいだも飛んでることくらいかな。地震が起きても平気。

 記事の話をすると、色んな外部サイトへリンクが張られていて確認が大変だった。中国語を英語表記した言葉って日本語で何を指すのかを探すのはコツがいる。

 あと日本ではマイナーなモンスターの名前を探すのもめんどい。今回の記事で言うと「Bolla」。このあとにくる「Valkyrie」と同じで、日本語のカタカナ表記がブレまくっていて関連記事を探す難易度が高かった。

余談5:木曜日 《アダーカーの戦乙女/Adarkar Valkyrie》

 高校時代にマジックを遊び始めた頃の仲間だったヒロトは元気にしてるかな。ヴァルキリープロファイル(と冬馬由美)の大ファンだったことを覚えてる。大学に入ったころから疎遠になってしまった。

 昔話はさておき役の話。
原文:
 You likely already know that a Valkyrie is a usually semi-divine woman of Norse and Germanic mythology

拙訳:
 すでにご存知だろうとは思うが、この戦乙女とはノルウェーとドイツの神話に伝わる聖なる力を持った半神の女性のことで

 ちょっと迷ったのが「semi-divine woman」。マジックの「Divine」は基本的に「神聖な」というイメージがあったので「半ば神聖的」とするべきかとも思ったけど、結局はシンプルに「半神」とした。日本語として認められているのか怪しいけど、一番近い気がする。

 あと、実際には対訳があるので訳す障害にはならなかった「戦乙女」についての余談を書いておくと、元の名称が非英語圏の言葉だけあって、ゲーム業界だけでも実に様々な対訳のバリエーションが存在している。

  ・ヴァルキリー(ヴァルキリープロファイル、パズル&ドラゴンズ、女神転生)
  ・バルキリー(ソードワールドRPG)
  ・ワルキューレ(ワルキューレの冒険)
  ・ヴァルキュリア(戦場のヴァルキュリア)

 さらなる余談。ソードワールドRPGでは基本的には「バルキリー」だけど、背景世界的には「戦乙女」とも呼ばれているらしく、小説やリプレイのタイトルにその呼称が見受けられる。

余談6:金曜日 《太陽の指輪/Sol Ring》

 イカリングこと《太陽の指輪/Sol Ring》。まさかこのカードの日本語名が公式に登場する日が来ようとは想像すらしなかったな。てっきり再版禁止リストに載ってるものだとばかり思ってた。

 このカードを見てるとどうしても思い出すのは《シッセイの指輪/Sisay’s Ring》。すでにリバイズドのカード知識だけは持っていた仲間内で、ビジョンズが発売された当時(ある意味)話題となったカード。ご存じない方のためにカード内容を紹介しておくと「4マナ アーティファクト タップすると(2)が出る」というマナアーティファクト。

 マジックにおいて下位互換があとから出ること自体はそれほど珍しくないにしても「マナコストを3点重くしただけで、それ以外は完全に一致」はさすがに群を抜いている。あの《したたる死者/Dripping Dead》と《墓所のタイタン/Grave Titan》の格差でさえ太刀打ちできるか怪しい。

 しかもあっちは「コモン vs 神話レア」だったけど、《シッセイの指輪/Sisay’s Ring》と《太陽の指輪/Sol Ring》のレアリティ格差は「コモン vs アンコモン」。ここまで来るとパワーナインの一画である《Ancestral Recall》と《集中/Concentrate》クラスの格差を持ち出さないと勝負にならないか。
目覚ましヒバリ/Reveillark - モダンマスターズ レア
Reveillark / 目覚ましヒバリ (4)(白)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
飛行
目覚ましヒバリが戦場を離れたとき、あなたの墓地にあるパワーが2以下のクリーチャー・カードを最大2枚まで対象とし、それらを戦場に戻す。
想起(5)(白)(あなたはこの呪文を、その想起コストを支払うことで唱えてもよい。そうした場合、戦場に出たときにこれを生け贄に捧げる。)
4/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Reveillark/

 このカードの名前は2つの単語の組み合わせからできている。
 1つ目は「réveil」でこれはフランス語で「awakening(目覚め)」を意味する単語であり、英語の「reveille(起床の合図)」の語源でもある。2つ目は「lark」でこれは鳥の名前であると同時に、無邪気に遊んでいる様子を指す単語でもある。飛行を持ち、羽の舞う明るい印象のイラストが用いられているのはそういうわけだ。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron - モダンマスターズ コモン
Errant Ephemeron / 遍歴のカゲロウ獣 (6)(青)
クリーチャー — イリュージョン(Illusion)
飛行
待機4 ― (1)(青)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(1)(青)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが4個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。それは速攻を持つ。)
4/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Errant+Ephemeron/

 見た目は確かに「カゲロウ(Ephemeron)」そのものに見えるかもしれないが、名前の実の由来は「ephemera」の末尾をもじったものだ。
 「ephemera」という単語は英語で「刹那的の命」や「束の間の存在」を意味する(註1)。《遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron》のクリーチャータイプがイリュージョン(Illusion)であることを考えると筋は通ってるね。

(註1) 「ephemera」という単語は英語で「刹那的の命」や「束の間の存在」を意味する
 原文では以下のURLにリンクが張られている。Wikipediaの ephemeron の項目で、この単語の語源について説明されている。
 http://en.wiktionary.org/wiki/ephemeron

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star - モダンマスターズ 神話レア
Kokusho, the Evening Star / 夜の星、黒瘴 (4)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) スピリット(Spirit)
飛行
夜の星、黒瘴が死亡したとき、各対戦相手は5点のライフを失う。あなたは、これにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
5/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kokusho%2C+the+Evening+Star/

 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》の体から黒いガス状の気体が噴き出していることに気づいただろうか。もしかしたら神河の住人がこの竹沼に住まうドラゴンを「Kokusho」と呼ぶのはそれが理由なのかもしれない。その名の【Koku(黒)】とは日本語で「Black(黒)」を意味し、ここで使われている【sho(瘴)】は「Miasma(瘴気)」や「Polluted Gas(毒気)」を意味するのだ。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob - モダンマスターズ レア
Squee, Goblin Nabob / ゴブリンの太守スクイー (2)(赤)
伝説のクリーチャー — ゴブリン(Goblin)
あなたのアップキープの開始時に、あなたはあなたの墓地にあるゴブリンの太守スクイーをあなたの手札に戻してもよい。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Squee%2C+Goblin+Nabob/

 スクイーのカード名はそれさえ読めば彼が何者なのかがすっかり分かるという寸法になっている。「Goblin」の示すところは明白すぎるほどだ(だよね?)。それはいいとして、じゃあ「Nabob」(註1)って何よ? ゴブリン語? いやいや、この「Nabob」はウルドゥー語を通して英語にもたらされた言葉で「(高い地位にある人の)代理人」や「インドの地方の君主」を指す言葉だった。のちに裕福で重要な地位にある人物を広く指すようになった。

(註1) Nabob
 原文では以下のURLにリンクが張られている。英英辞典のMerriam Webstarのサイトで「nabob」の意味を調べた結果のページ。これによると元々はムガール帝国の領主を指す言葉だったらしい。
 http://www.merriam-webster.com/dictionary/nabob

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
スポロロスの古茸/Sporoloth Ancient - モダンマスターズ コモン
Sporoloth Ancient / スポロロスの古茸 (3)(緑)(緑)
クリーチャー — ファンガス(Fungus)
あなたのアップキープの開始時に、スポロロスの古茸の上に胞子(spore)カウンターを1個置く。
あなたがコントロールするクリーチャーは「このクリーチャーから胞子カウンターを2個取り除く:緑の1/1の苗木(Saproling)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。」を持つ。
4/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Sporoloth+Ancient/

 さてこのファンガスが何から出来ているのかバラバラにして確認してみよう(全部は大変だからとりあえずその名前だけでも)。
 まずその一部である「Sporo」(註1)は英語で「種」もしくは「胞子」を意味するらしい。ここではファンガスだから「胞子」の意味をとるべきだろうね。
 さて「Loth」ってなんだろう? これはマジックの世界で名前に用いられる接尾辞であり、基本的に「デカいクリーチャー」を意味する。有名どころでは「Baloth」があげられるね。

(註1) Sporo
 原文では以下のURLにリンクが張られている。英英辞典のMerriam Webstarのサイトで「sporo」の意味を調べた結果のページ。これによると「sporo」は変化形で「spor」が原形らしい。
 http://www.merriam-webster.com/dictionary/sporo

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 カード名の由来がネタ。いや由来と言うよりカード名に使われている変な単語や珍しい単語の解説というべきかな。造語や背景ストーリー独自の用語なども含めて。

余談2:月曜日 《目覚ましヒバリ/Reveillark》

 英語版の名前の由来についての記事で、なんでも「réveil + lark」で「reveillark」らしい。そのまんまだ。日本語名も「目覚まし + ヒバリ」で「目覚ましヒバリ」となっている。

 ただ後半の「lark」については、無邪気に明るく遊ぶ様子という意味もあるらしく、イラストの雰囲気はそこから来ているとのこと。さすがに日本語カード名はそこまではフォローしきれなかったか。

 カードのフレイバーとしては「明るく無邪気なヒバリの精霊が死ぬとき、かわりに小さき者たちを死という眠りから目覚めさせる」という感じか。おとぎ話っぽい。

 個人的には「LARK」と言われると煙草を思い出すなあ、とか思いつつ、訳の話。
原文:
 This card’s name is made up of the words "réveil" (French for "awakening," from which we get our word "reveille") and "lark" ~

拙訳:
 このカードの名前は2つの単語の組み合わせからできている。
 1つ目は「réveil」でこれはフランス語で「awakening(目覚め)」を意味する単語であり、英語の「reveille(起床の合図)」の語源でもある。2つ目は「lark」で~

 原文では1文であるところをいくつにも区切っている。また英語では括弧内に収めている部分をそのまま括弧無しで長々と書いている。どっちが読みやすく分かりやすいかを試行錯誤してこうなった。

余談3:火曜日 《遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron》

 これといってカードに思うところがないので、訳の話。
原文:
 While it certainly might look like "Ephemeron" is a name created by modifying the ending of "ephemera"

拙訳:
 見た目は確かに「カゲロウ(Ephemeron)」そのものに見えるかもしれないが、名前の実の由来は「ephemera」の末尾をもじったものだ。

 そんなに見た目がカゲロウ(虫)っぽいかなあ、と腑に落ちないまま訳してた。あらためて考えると原文の「it certainly might look like」っていうのはジョークなのかもしれない。まあ、そもそもカゲロウの見た目なんてよく知らないんだけど。

余談4:水曜日 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》

 体から黒い瘴気を放出しているから「Kokusho(黒瘴)」なんだよ、という名前の由来ネタ。英語サイトの原文でも、ちゃんと漢字で「黒」と「瘴」が表示されていたのがなんか嬉しい。

 それはさておき、モダンマスターズで神話レア枠を占めていることから随分と叩かれたご様子。まあ、確かに弱くはないしカッコ悪くもないけど、他の「当たり」の神話レアと比べると分が悪すぎる。

 しかも追い打ちをかけるかのように「伝説のクリーチャーが同時に出ても片方生き残らせていいよ」というありがた迷惑なルール改訂まで加わり、ますます肩身が狭い事態になってる。不憫だ。

余談5:木曜日 《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》

 カードの名前の由来と言うより、カード名に使われている英単語「Nabob」の語源を紹介している。元々はムガール帝国の領主を指す言葉だったらしい。

 日本語版で用いられている「太守」は元々は中国で使われていた官職名で、それを平安時代ごろから日本でも使うようになったらしい。さらにWikipediaによると様々な外国の官職名の訳語としても当てられていると紹介されており、その中に「ムガル帝国の諸州におかれたナワーブ」があった。

 この「ナワーブ」から英語版Wikipediaの「Nawab」へリンクが張られており、Nawabから派生した官職名の1つとして「Nabob」が紹介されていた。要するに「Nabob」を「太守」と訳した翻訳スタッフはさすがだな、という話。

余談6:金曜日 《スポロロスの古茸/Sporoloth Ancient》

 日本語で考えると「スポロロス」より「スポポロス」のほうが語呂が良さそう。

 ところでこのカードの日本語訳がなかなか面白い。「Sporoloth = スポロロス」なのだから「Ancient = 古茸(ふるたけ)」ということになってしまうけど、当然「Ancient」に茸(キノコ)なんて意味は欠片もない。

 英語名ではSporolothの中に胞子をいう意味が含まれておりキノコであることが分かるけど、日本語で「スポロロス」なんて言っても「ああ、でかいキノコね」なんて伝わらないから、上記の通り訳したんだろうな。

 ただ「Reveillark」を「目覚ましヒバリ」を訳して良いなら「Sporoloth」を「茸巨獣」にするのもギリギリセーフなんじゃないかと思った。もしくは英語名が「胞子 + デカい生物」を意味するところから「キノコザウルス」とか。(そりゃ違うカードだ)
残響する真実/Echoing Truth - モダンマスターズ コモン
Echoing Truth / 残響する真実 (1)(青)
インスタント
土地でないパーマネント1つを対象とする。それと、そのパーマネントと同じ名前を持つ他のすべてのパーマネントを、オーナーの手札に戻す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Echoing+Truth/

 少々何が起きているのか分かりづらいかもしれないが、ダークスティール当時のイラストレーターへの指示によるとどうやらこれは《炉のドラゴン/Furnace Dragon》が「海の上を飛んでいる最中に飛行クリーチャーを破壊しようと海から水銀のビームを撃ち込まれたところ」らしい。
 ミラディン世界に詳しい君ならこの場所がどこなのか分かっただろうね。そう、水銀海(Quicksilver Sea)(註1)だ。

(註1) 水銀海(Quicksilver Sea)
 原文では特にリンクは張られていないが、次元カードにそのものずばり《水銀海/Quicksilver Sea》という名のカードが存在する。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0613

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