気絶の狙撃者/Stun Sniper - アラーラ再誕 アンコモン
Stun Sniper / 気絶の狙撃者 (赤)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 射手(Archer)
(1),(T):クリーチャー1体を対象とする。気絶の狙撃者はそれに1点のダメージを与える。そのクリーチャーをタップする。
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引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Stun+Sniper/

 マジックに人間(Human)の射手(Archer)は24体おり(註1)、彼らは5色全てにもれなく存在している。射手(Archer)にもっとも多く共通してみられる能力は、タップしてクリーチャーにダメージを与えるものだ(註2)。ダメージを与えたクリーチャーをタップする効果は色で分類すると赤に属する効果で、元を辿ると遥かレジェンドの《Falling Star》(註3)まで遡る。

(註1) 人間(Human)の射手(Archer)は24体
 原文ではサブタイプが「Human」かつ「Archer」であるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註2) タップしてクリーチャーにダメージを与えるもの
 原文ではサブタイプが「Human」かつ「Archer」であり、かつカードテキストに「creature」「deal」「damage」を全て含むカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註3) レジェンドの《Falling Star》
Falling Star (2)(赤)
ソーサリー
Falling Starをプレイしている場所から少なくとも1フィート高い場所からはじく。Falling Starは、それが上に乗ったすべてのクリーチャーに3点のダメージを与える。Falling Starによってダメージを与えられたすべてのクリーチャーをタップする。Falling Starが水平に1回転以上しなかった場合、それは効果を及ぼさない。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Falling+Star/

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713
飢えへの貢ぎ物/Tribute to Hunger - イニストラード アンコモン
Tribute to Hunger / 飢えへの貢ぎ物 (2)(黒)
インスタント
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。あなたはそのクリーチャーのタフネスに等しい点数のライフを得る。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Tribute+to+Hunger/

 ああ、かわいそうなマレーラ!(註1) イニストラードのワールドガイドではこの次元の吸血鬼について決して少なくはない記述がみられるが、Card of the Dayのスペースは限られている。
 一部紹介すると、彼らは完全なアンデッドというわけではないが、一部アンデッドの特徴も持っている(不老性や冷たい肌)。吸血の性(さが)はウイルスや呪いによるものではない。彼ら自身はそれを婉曲的に「血の調子(condition of the blood)」だと説明している。

(註1) かわいそうなマレーラ
 以下、《飢えへの貢ぎ物/Tribute to Hunger》のフレイバーテキスト。
原文:
 Marella was delighted. The ball had attracted so many suitors for her daughter, including that handsome stranger. She wondered where the two were now . . . .

日本語訳:
 マレーラは喜んでいた。 その舞踏会には、彼女の娘への求婚者が数多く集まり、その中にはあの美形のよそ者もいた。 二人はどこに行ってしまったのだろうか……。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713
殺戮遊戯/Slaughter Games - ラヴニカへの回帰 レア
Slaughter Games / 殺戮遊戯 (2)(黒)(赤)
ソーサリー
殺戮遊戯は呪文や能力によっては打ち消されない。
対戦相手1人を対象とし、土地でないカード名を1つ指定する。そのプレイヤーの墓地と手札とライブラリーから、その名前のカードを望む枚数探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Slaughter+Games/

 「Slaughter(殺戮)」は「laughter(笑い)」なしにはつづれない。ラヴニカへの回帰のワールドガイドによると「ラクドス教団は悪魔を崇拝する死のカルト集団ではあるが、彼らの開催するパーティーはラヴニカでも最高のものだ」とある。
 教団に属する人間たちは全て「エンターテイナーの心を忘れないサディストであり、またサディストの心を忘れないエンターテイナーでもある」ため、彼らの催す祝宴は「死ぬほど素晴らしい」らしい。

(余談)
 ラクドス教団について紹介している日本語公式サイトの記事は以下。

  プレインズウォーカーのための「ラヴニカへの回帰」案内 その3
  http://mtg-jp.com/reading/translated/003847/

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 特徴的な単語がカード名に並んでおり、なんか隠されたテーマがありそうなんだけど、やっぱり分からない。とりあえずカード名に含まれる気になった英単語とその変化形を以下にリスト化しておく。

  月曜日: Weak, Weakness, Hunt, Hunter
  火曜日: Thirst, Thirsty
  水曜日: Stun, Snipe, Sniper
  木曜日: Hunger, Hungry
  金曜日: Slaughter, Game

 なんかありそうだけど、気のせいかなあ……気のせいかもしれない。

余談2:月曜日 《弱者狩り/Hunt the Weak》

 弱者狩りというとあまりにチキンっぽいけど強いヤツと格闘したら死んじゃうのがマジックの世界だからしょうがないよね、と理解を示しつつ、訳の話。
原文:
 Hey you, let’s fight!

拙訳:
 おい、そこのお前! かかってこいよ!

 訳自体は気に入ってる。ただ日本語版のキーワード「格闘」を使うべきかどうかで悩んだ。原文はあきらかにキーワードを意識した文章になっている。その場合「格闘しようぜ!」になるのか。うーん。しっくりこない。

 そうそう。原文ではこの「Let’s fight」にアニメのシンプソンズのセリフ集へとリンクが張られていた。日本のアニメと同じように、特定のセリフが引用されたりネタにされたりということがアメリカでもあるんだろうか。

余談3:火曜日 《渇き/Thirst》

 ミラージュはマジックを遊び始めた頃……というか学校の友人たちと皆で遊ぶようになった頃のセットなのでとても懐かしいという思い出話はさておき訳の話。
原文:
 Coincidence? Well, yes. But it works out nicely!

拙訳:
 偶然かな? 多分そうだろう。だけどちょうどいいね。

 とりあえずそのまま訳したけど、正直文脈がつかみきれていない。何がなんだって?

 マーク・ローズウォーターがミラージュの話題を出した頃にちょうどCard of the Dayでもミラージュネタだよ、という話……でいいんだろうか。偶然も何もカードは好きに決められるんだから必然なんじゃないのか。

 という疑問が浮かぶので、ここはやっぱり何か隠されたテーマがあって、それに対して(ミラージュの)《渇き/Thirst》がちょうどよくハマるカードだった……のかもしれない。気になる。

余談4:水曜日 《気絶の狙撃者/Stun Sniper》

 カードのフレイバーはとてもよく伝わってくる。魔法によるものなのか、急所をつくからなのかは不明だけど、とにかく百発百中の矢を射ることで相手を一時的に動けなくすることが出来る射手。

 唯一気になるのは日本語のカード名。「Stun」は「気絶」より「麻痺」かな、ということもあるんだけど、それより「気絶の狙撃者」だとなんか狙撃者本人が気絶してるみたいで、カードの効果が連想されないなあ、と思ってしまった。

 いや、ほら、たとえば「空腹の狙撃者」とか「頭痛の狙撃者」とか言われたら「狙撃することで相手を空腹(頭痛)にするんだな」と思うより先に「狙撃者が空腹(頭痛)なんだな」って思わない?(※ 感じ方には個人差があります)

 あとさらに余談なんだけど、この日の記事で言及されている《Falling Star》というカードの効果が何度読んでも笑ってしまう。本当の意味で「ダメージ(物理)」という感じ。カード自体を物理的にぶつける、って、もう、最高だ。

 流星が落ちてきた、というフレイバーを表現する意味では完璧なんだけど、さすがにこれは今後も禁止が解除される日が永遠に来ないであろうことが簡単に予想できる。

余談5:木曜日 《飢えへの貢ぎ物/Tribute to Hunger》

 かわいそうなのはマレーラよりもその娘さんなのでは、ということはさておき訳の話。
原文:
 Alas, poor Marella!

拙訳:
 ああ、かわいそうなマレーラ!

 原文の文頭にある「Alas」は、文語の感嘆詞。実際に声に出して使われるのは、教会で行われる聖書の劇くらいが限界で、日常英会話で使われることはない。日本語で言うと「~じゃよ」みたいな語尾が近いかもしれない(そうでもないかもしれない)。
原文:
 vampires themselves somewhat euphemistically call a "condition of the blood"

拙訳:
 彼ら自身はそれを婉曲的に「血の性質(condition of the blood)」だと説明している

 「血の状態」のほうがいいんだろうか。もしくは「血の条件」? いっそ「血のコンディション」で良かったのかな。うーん。やっぱり「血の性質」なんじゃないかなあ。どうかなあ。念のため公式の背景ストーリー系の記事を漁ってはみたけれど、正解は見つからなかった。

 上記以外に気になった点として、原文の「skin cold to the touch」。日本語で「触るほどに冷たい肌」なわけないよな、と調べてみたら「cold to touch」で「触れると冷たい」という意味だった。

余談6:金曜日 《殺戮遊戯/Slaughter Games》

 もしや日本語版で一番画数の多いカード名ではなかろうかと疑いつつ、訳の話。
原文:
 Their fêtes, it turns out, are simply to die for.

拙訳:
 彼らの催す祝宴は「死ぬほど素晴らしい」らしい。

 最初に訳したときは「えーと『to die for』で『非常に良い』という意味なのか。じゃあ『よって彼らの開催するパーティはとても素晴らしい』という意味かな」と単純に考えた。

 でもそれだと記事の前半の「it throws the best parties on Ravnica」と意味が丸々かぶってしまうし、そもそもこの文章の直前が「構成員は全員がサディストである」なので、文章のつながりがイマイチ。

 と、ここまで考えたところでようやく「ああ、なんだ。シャレなのか」と気づいた。

 「to die for」で「非常に良い」という意味もあるのだろうけど、ここでは同時にサディストたちの饗宴なので「本当に死んでしまいかねない」という意味で「to die for」がかかっているのだろう、と。

 多分。
運命の扉/Door of Destinies - 基本セット2014 レア
Door of Destinies / 運命の扉 (4)
アーティファクト
運命の扉が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
あなたが選ばれたタイプの呪文を唱えるたび、運命の扉の上に蓄積(charge)カウンターを1個置く。
あなたがコントロールする選ばれたタイプのクリーチャーは、運命の扉の上に置かれた蓄積カウンター1個につき+1/+1の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Door+of+Destinies/

 マジック総合ルールの205.3m(2013年07月更新版)(註1)によると、《運命の扉/Door of Destinies》で選べるクリーチャータイプは「Advisor」から「Zubera」まで224種類あるらしい。
 ここに全てリストアップするには明らかにスペースが足りないので、昨年のこのコラム(註2)に載っているリストを参照してくれ。今現在もこれが最新のリストだ!

(註1) マジック総合ルール
 原文では以下のURLへリンクが張られている。各種ルール文書の集積所。
 https://www.wizards.com/Magic/TCG/Article.aspx?x=magic/rules

(註2) 昨年のこのコラム
 原文では以下のURLへリンクが張られている。《霧衣の究極体/Mistform Ultimus》の観察日記(と題されたクリーチャータイプ一覧記事)。
 http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/arcana/1038

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713
ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute - ミラージュ レア
Phyrexian Tribute / ファイレクシアへの貢ぎ物 (2)(黒)
ソーサリー
ファイレクシアへの貢ぎ物を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを2体生け贄に捧げる。
アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Phyrexian+Tribute/

 最近マジックを始めたばかりの君も新たなるファイレクシアという言葉を聞いたことがあるかもしれない。この名前はつまり元祖ファイレクシアがあること示唆しているのだろうか?
 そのとおり!
 初期のマジックの主要ストーリーはファイレクシアとそれに対抗するドミナリア連合との戦い(註1)が中心に据えられたものだった。続いて飛翔艦ウェザーライト号とそのクルーたちによる物語が数ブロックに渡って続くことになる(ネタばれ:連合側が勝利! 素晴らしいね)

(註1) ファイレクシアとそれに対抗する連合軍との戦い
 原文では以下のURLへリンクが張られている。デュエルデッキ「ファイレクシアvsドミナリア連合/Phyrexia vs. The Coalition」の販促サイト。
 https://www.wizards.com/magic/tcg/productarticle.aspx?x=mtg/tcg/phyrexiavsthecoalition/productinfo

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713
瘴気/Marsh Gas - ザ・ダーク コモン
Marsh Gas / 瘴気 (黒)
インスタント
すべてのクリーチャーは、ターン終了時まで-2/-0の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Marsh+Gas/

 世界を大変動の渦に巻き込みつつ幕を閉じた兄弟戦争の結果、ドミナリアは闇に包まれた。粉塵による巨大な汚れた雲が太陽を遮り、それによって世界には氷河期が……アイスエイジ/Ice Age(註1)が到来した。
 しかしその直前についてはザ・ダーク/Dark(註2)で語られている。
 Jeff Grubbの小説「The Gathering Dark」(註3)に描かれたザ・ダーク/The Darkの物語は、数年後そのままアイスエイジ/Ice Ageの物語へと続いている。

(註1) アイスエイジ/Ice Age
 マジック最初の独立型エキスパンション。1995年発売。

(註2) ザ・ダーク/The Dark
 マジック4番目のエキスパンション。1994年発売。

(註3) 「The Gathering Dark」
 原文では以下のURLへリンクが張られている。Wikipediaの「The Gathering Dark」の項目
 http://en.wikipedia.org/wiki/The_Gathering_Dark

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0713

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