豚の呪い/Curse of the Swine - テーロス
Curse of the Swine / 豚の呪い (X)(青)(青)
ソーサリー
クリーチャーX体を対象とし、それを追放する。これにより追放されたクリーチャー1体につき、そのコントローラーは緑の2/2の猪(Boar)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Curse+of+the+Swine/

 ホメロスのオデュッセイア(註1)の物語の中で、オデュッセウスと彼の部下はある島に流れ着き、部下たちはそこにいた魔女の神キルケーによって豚に姿を変えられてしまう。
 しかしオデュッセウスの何年にもおよぶ親愛の情によりキルケーは彼らを元の姿に戻し、さらにそののち彼らに有益な情報を与えてくれた。

(註1) オデュッセイア
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版WikipediaのThe Odysseyの項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/The_Odyssey

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%82%A2

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
速羽根のサンダル/Fleetfeather Sandals - テーロス
Fleetfeather Sandals / 速羽根のサンダル (2)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは飛行と速攻を持つ。
装備(2)((2):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行う。)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Fleetfeather+Sandals/

 ギリシャ神話のヘルメスといえば伝令の神として知られている。おそらく彼の足は元々それなりに速かったものと思われるが、父ゼウスから授かった翼のついたサンダル(註1)はその足をさらに速めてくれている。

(註1) 翼のついたサンダル
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版WikipediaのTalariaの項目。記事で触れている「翼のついたサンダル」の名前。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Talaria

 同項目の日本語版Wikipediaは以下……と思いきや「存在しないページ」だった。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
肉餓えの馬/Fleshmad Steed - テーロス
Fleshmad Steed / 肉餓えの馬 (1)(黒)
クリーチャー — 馬(Horse)
他のクリーチャーが1体死亡するたび、肉餓えの馬をタップする。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Fleshmad+Steed/

 これまたゼウスの息子の1人である亜神ヘラクレス(原語でHerakles、ラテン語表記でHercules)はあるとき狂気に駆られて我が子を殺してしまった。
 正気を取り戻した彼は罪の償いのためエウリュステウス王から12の勤めを与えられた。このドデカスロン(12の勤め)(註1)の1つは人肉を喰らう馬、ディオメデスの馬(註2)を盗みだしてくることだった。

(註1) ドデカスロン
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Labours of Hercules の項目。ドデカ(Dodeka-)は「12の~」を意味する接頭辞でマジックにも《十二足獣/Dodecapod》という名のクリーチャーがいる。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Labours_of_Hercules

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9

(註2) ディオメデスの馬
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Mares of Diomedes の項目。日本語版については「ヘーラクレース」の項目内にある「3.8 ディオメーデースの人喰い馬」を参照。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Mares_of_Diomedes

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
アクロスの木馬/Akroan Horse - テーロス
Akroan Horse / アクロスの木馬 (4)
アーティファクト クリーチャー — 馬(Horse)
防衛
アクロスの木馬が戦場に出たとき、対戦相手1人はこれのコントロールを得る。
あなたのアップキープの開始時に、各対戦相手はそれぞれ白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
0/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Akroan+Horse/

 長いトロイア戦争のかの有名なフィナーレは巨大な木馬の形で訪れた。このトロイの木馬(註1)の物語は一般にラテン語の詩集、ウェルギリウスの「アエネイス」(註2)を通じて知られている。
 しかし実際に言及しているのはホメロスの「オデュッセイア」(註3)である(「イーリアス」(註4)ののちに起きた出来事だ)。

(註1) トロイの木馬
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Trojan Horse の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Trojan_Horse

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%9C%A8%E9%A6%AC

(註2) アエネイス
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Aeneid の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Aeneid

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%82%B9

(註3) オデュッセイア
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの The Odyssey の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/The_Odyssey

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%82%A2

(註4) イーリアス
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Iliad の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Iliad

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
余談0:先々週のCard of the Dayのテーマ

 まとめ忘れていたのであとから追加。

  今週のCard of the Day (2013年09月 第3週) とか
  http://regiant.diarynote.jp/201310212359593347/

余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 テーロスのカードの中でも特にギリシャ神話を題材にしたカードたち(とその元ネタとなった題材)の紹介。訳すときにちょっと迷ったのが固有名詞の日本語表記。英語じゃないだけあって、表記ブレが色々ある。

 分かりやすいところでは「ヘラクレス」さん。「ヘーラクレース」「ヘルクーレス」「ヘラクレス」などがあるらしい。ちなみに「ヘラクレイトス」は別の人。ややこしい。基本的にWikipedia準拠でいいかな、と思いつつ訳してたけど……「ヘラクレス」は「ヘラクレス」だろう。栄光もそうだし、オオカブトムシもそうだし。

余談2:月曜日 《百手巨人/Hundred-Handed One》

 語るだけ無粋なほどにフレイバー満点なカード。そりゃ、腕が100本あったら100体止められるに決まっ……あれ? それだと腕が2本ある普通のクリーチャーは2体ブロックできないといけなくなるな。

 まあ、いいや。

余談3:火曜日 《豚の呪い/Curse of the Swine》

 カード名は豚だけど実際は猪にされる呪文。豚にされるのと猪にされるのとだとなんとなく猪の方がマシに思える。まあ、豚は「食用」だから不思議でもなんでもないか。

 この魔法のように、マジックだと「変身させる」呪文は青の領域ということになってる。そのものズバリな《変身/Polymorph》以外に、豚に変えたり、羊に変えたり、猿に変えたりと多種多様。ちなみに羊は 0/1、豚は 2/2、猿は 3/3。

 ただこういう永続系でない「期限をもつ変身」は白にもみられる。たとえば統率者2013で新規収録された《ダークスティールの突然変異》はオーラだけど実質「対象を虫に変えてしまう」呪文。元に戻れるという点は(カラーパイの役割を考えると)懲罰的なフレイバーが込められているのかもしれない。反省したら戻してあげよう、みたいな。

余談4:水曜日 《速羽根のサンダル/Fleetfeather Sandals》

 訳の話。
原文:
 although he was probably pretty fast on his own, he wore a pair of winged sandals—gifts from his father, Zeus—that made him even faster.

拙訳:
 おそらく彼の足は元々それなりに速かったものと思われるが、父ゼウスから授かった翼のついたサンダルはその足をさらに速めてくれている。

 足の速さを強化する、というのをどう表現すれば自然な日本語になるのか迷った。「彼の足の速さをさらに速くしてくれた」が冗長だというのはさすがに分かる。うーん。

 それ以外にも「he was probably pretty fast on his own」も色々と面倒で「probably(おそらく、たぶん)」「pretty(そこそこ、それなり)」「on his own(自力で、元々)」を全部詰め込むとなんか修飾過多な日本語なってしまってどうしよう、とか。

余談5:木曜日 《肉餓えの馬/Fleshmad Steed》

 原文ではエウリュステウス王から「Twelve Labors」を与えられたとあった。素直に訳すなら「労働」だけどそれもなんだかなあ、と思って「務め、勤め、課題、職務、仕事、任務」と迷ってから結局は日本語Wikipedia準拠に。

 コメント欄にもあったように「ドデカスロン」については現代での使われ方をかんがみて「競技」という選択肢もあったのなあ、と気づかされた。元の時代背景ばかり気にしてると見えないものもある。

余談6:金曜日 《アクロスの木馬/Akroan Horse》

 個人的にはトロイアじゃなくてどうしてもトロイだなあ、と思いつつ、訳の話。
原文:
 The famous finale to the long Trojan War came in the form of a large wooden horse.

拙訳:
 長いトロイア戦争のかの有名なフィナーレは巨大な木馬の形で訪れた。

 訳としては間違っていないと思う。日本語として自然かどうかというのが問題なのだけど、読み返した回数が多すぎてもう自分じゃ分からなくなってしまった。ゲシュタルト崩壊(ちょっと違うかも)。
原文:
 The Trojan Horse story is known to us mainly through the Latin poet Virgil’s story, Aeneid, although it is mentioned in Homer’s Odyssey (the events having occurred after Iliad).

拙訳:
 このトロイの木馬の物語は一般にラテン語の詩集、ウェルギリウスの「アエネイス」を通じて知られている。
 しかし実際に言及しているのはホメロスの「オデュッセイア」である(「イーリアス」ののちに起きた出来事だ)。

 ギリシア文学は大学の授業でも勉強したはずなんだけど、あまりに合わなかったのでぎりぎりの最低点で単位を通した記憶がある。よって全然覚えてない。

 あらためて確認してみた。「イーリアス」が最初にあり「オデュッセイア」がその続編でこれらは紀元前2世紀頃にまとめられたらしい。「アエネイス」は内容的にその両方にまたがる形で紀元前1世紀頃に書かれた話。成立の前後と、拙訳との整合性は大丈夫っぽい。
ヘリオッドの福音者/Evangel of Heliod - テーロス
Evangel of Heliod / ヘリオッドの福音者 (4)(白)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
ヘリオッドの福音者が戦場に出たとき、あなたの白への信心に等しい数の白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを戦場に出す。(あなたの白への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(白)の数に等しい。)
1/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Evangel+of+Heliod/

 カード名の「Evangel(福音者)」という英語は元々フランス語から来たものであり、フランス語へは後期ラテン語から伝わってきた。
 さて勘のいい人なら気づいているかもしれないが、テーロスを話題にしているのだからさらに起源を辿るとこの言葉はギリシャ語の「Euangelion(吉報)」に端を発する。
 これはギリシャ語の「Angelos(使者)」から派生した単語だ。そしてこの「Angelos」はヘブライ語を訳すためにペルシア語あたりから借りて来た言葉だ。
 なんとまあ、いずれにしてもすごい古い言葉ってことは間違いないね!

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
地平の識者/Horizon Scholar - テーロス
Horizon Scholar / 地平の識者 (5)(青)
クリーチャー — スフィンクス(Sphinx)
飛行
地平の識者が戦場に出たとき、占術2を行う。(あなたのライブラリーの一番上から2枚のカードを見て、そのうちの望む枚数のカードを望む順番であなたのライブラリーの一番下に置き、残りを望む順番で一番上に置く。)
4/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Evangel+of+Heliod/

 確かにギリシャ神話におけるスフィンクスと言えば謎かけ(註1)だが、今週のテーマは神話ではなく言葉なのだ(ネタばれ)。
 カード名の「Horizon」はフランス語から来ており、その語源はさらにラテン語に遡ることができ、そのラテン語は……お察しのとおりギリシャ語からきている。元となったギリシャ語は Horizon Kyklos(境界円)で、より細かく言えば Horos(境界)だ。
 さらに「Scholar」もギリシャ語からきており、ラテン語表記で Skhole となる。意味は「余暇、怠惰、有識者による審議」などだ。
 実にギリシャなカード名だね!

(註1)
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Sphinx の項目の The Riddle of the Sphinx の部分。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Sphinx#The_Riddle_of_the_Sphinx

 日本語版Wikipediaで同じような内容の箇所は以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B9#.E5.8F.A4.E4.BB.A3.E3.82.AE.E3.83.AA.E3.82.B7.E3.82.A2

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
蘇りしケンタウルス/Returned Centaur - テーロス
Returned Centaur / 蘇りしケンタウルス (3)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ケンタウルス(Centaur)
蘇りしケンタウルスが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から4枚のカードを自分の墓地に置く。
2/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Returned+Centaur/

 予想はついてるかもしれないが、ケンタウルスの語源もギリシャ語からきている。ギリシャ語の Kentauros がそれだ。しかし語源を研究する人たちもそのギリシャ語がどこから来たのかについて問われると言葉を濁してしまう。
 もしかしたらテッサリア人(註1)の部族にいた闘牛士から来ているのかもしれない。彼ら自身に馬の胴体はついていたわけではなく、Kenteo が「Fight」を、Tauros が「Bull」を意味しているからだ。彼らの出自はそれ自体がまた1つの話(註2)だ。
 またカード名の「Returned」に含まれる「Turn」もまたギリシャ語を通じてもたらされたものだが、そのさらなる源流はインド・ヨーロッパ祖語(略称はPIE(註3))まで遡る可能性がある。

(註1) テッサリア人
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Ancient Thessaly の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Ancient_Thessaly

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%82%A2

(註2) それ自体がまた1つの話
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Centaur の項目の Theories of origin の部分。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Centaur#Theories_of_origin

 日本語版Wikipediaで同じような内容の箇所は以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%82%B9#.E8.B5.B7.E6.BA.90.E3.83.BB.E8.AA.9E.E6.BA.90

(註3) PIE
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Proto-Indo-European language の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Proto-Indo-European_language

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E8%AA%9E%E6%97%8F

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
闘技場の競技者/Arena Athlete - テーロス
Arena Athlete / 闘技場の競技者 (1)(赤)
クリーチャー — 人間(Human)
英雄的 ― あなたが闘技場の競技者を対象とする呪文を1つ唱えるたび、対戦相手がコントロールするクリーチャー1体を対象とする。このターン、それではブロックできない。
2/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Arena+Athlete/

 闘技場を意味する「Arena」はその語源がギリシャ語から……来ていない!? そう、この単語はラテン語からきている(おそらくその前はエトルリア語だ)。意味は「砂の撒かれた戦いの場」で、砂は血を吸わせる目的で撒かれていた。
 興味深いことに英語は元となった言葉の意味から「場所」の部分を参照し、イタリア語(註1)とスペイン語(註2)は「砂」の部分をとってきている(これらの言語における「Arena」は「砂」を意味する)。
 ああ、今週のテーマもこのカードで大丈夫だ。「Athlete」は「競い合う人」を意味するギリシャ語から来ており、あまり意味は変わっていない。

(註1) イタリア語
 原文ではイタリア語版の《闘技場の競技者/Arena Athlete》のカードデータへリンクが張られている。

(註2) スペイン語
 原文ではスペイン語版の《闘技場の競技者/Arena Athlete》のカードデータへリンクが張られている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
ケイラメトラの侍祭/Karametra’s Acolyte - テーロス
Karametra’s Acolyte / ケイラメトラの侍祭 (3)(緑)
クリーチャー — 人間(Human) ドルイド(Druid)
(T):あなたのマナ・プールに、あなたの緑への信心に等しい点数の(緑)を加える。(あなたの緑への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(緑)の数に等しい。)
1/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Karametra%27s+Acolyte/

 「Acolyte」という言葉は生まれたその当時からずっと変わらず「侍者、従者」を意味している。そしてこの言葉は非常に古くから存在しているのだ。
 英語へは古代ギリシャ語を経て、もたらされた。古代ギリシャ語の接頭辞「a-(共に)」と「Kolouthos(道)」を組み合わせた言葉だ(そしてさらに語源を辿るとおそらくインド・ヨーロッパ祖語(註1)に辿り着く)。
 そこまではいいとして、ではケイラメトラとは一体何者なのか?
 それは……またいつか語られることもあるだろう。

(註1) インド・ヨーロッパ祖語
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Proto-Indo-European language の項目。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Proto-Indo-European_language

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E8%AA%9E%E6%97%8F

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 火曜日にネタばれがあったように「ギリシャ語由来の英語をその名前に含むカード」および「その由来の説明」がテーマだった。英語の難しい単語は大体フランス語(ラテン語)由来のものが多いけど、そこからさらに遡るとギリシャ語に行きつくものが多いということらしい。

 本当かどうかは知らないけど、Wikipediaの「ギリシャ語」の項目によると「ギリシア語は今日においても、人類史上最も強い影響力を持った文明の言語、あるいは3千年間継承されてきた史上最も偉大な文学を生んだ言語のひとつ」とのこと。

 要するに、ローマ帝国すごい、という話か。

余談2:月曜日 《ヘリオッドの福音者/Evangel of Heliod》

 訳の話というか、記述方法の話。
原文:
 it originated in Greece as euangelion ("good tidings")

拙訳:
 この言葉はギリシャ語の「Euangelion(吉報)」に端を発する

 イタリック体とか括弧とかダブルクオテーションとか色々あるのをどう日本語文に置き換えようかなあ、と試行錯誤した結果が上記の拙訳。

 ところで最初に原文の「euangelion」を見たとき、2文字目が本当に「U」でいいのかな、と疑問に感じたので調べてみた。どうやら合ってるらしい。日本語版Wikipediaの「福音書」の項目によると……
福音(Evangelion エヴァンゲリオン)は、ギリシャ語 εὐαγγέλιον, euangelion に由来する言葉で「良い(euエウ- 、"good")知らせ(-angelion アンゲリオン、"message".)」を意味する。これを英語に直訳すると、good news となる。
引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8

余談3:火曜日 《地平の識者/Horizon Scholar》

 マジックで地平線(Horizon)というと、土地に関連した能力を予想してしまう。なんでだろうと検索してみて納得。やっぱり土地に関連した効果を持つカードが多かった。

  《地平線のドレイク/Horizon Drake》
                      :プロテクション(土地)
  《地平の探求/Seek the Horizon》
                      :基本土地を3枚引いてくる
  《不安定な地平線/Unstable Frontier》
                      :土地タイプを書き換える土地
  《地平線の呪文爆弾/Horizon Spellbomb》
                      :基本土地を1枚引いてくる

 それはさておき訳の話。
原文:
  Okay, yes, the riddle of the sphinx is Greek, but this week is about words, not myths. (Spoilers!)

拙訳:
 確かにギリシャ神話におけるスフィンクスと言えば謎かけだが、今週のテーマは神話ではなく言葉なのだ(ネタばれ)。

 冒頭の「Okay, yes」もちょっと考えたけど、もちろん悩んだのはそんなところではなくて最後の「Spoilers!」。これ、今週のテーマのネタばれだよ、って意味で合ってるかなあ。ちょっと自信ない。でも他に思い付かなかった。

余談4:水曜日 《蘇りしケンタウルス/Returned Centaur》

 ケンタウルスがゾンビになると緑が消えて黒一色になるという事実はさておき訳の話。
原文:
 maybe it’s from a Thessalian tribe of bull fighters (kenteo is "fight;" tauros is "bull") who... didn’t have horse bodies. That’s its own topic, though!

拙訳:
 もしかしたらテッサリア人の部族にいた闘牛士から来ているのかもしれない。彼ら自身に馬の胴体はついていたわけではなく、Kenteo が「Fight」を、Tauros が「Bull」を意味しているからだ。彼らの出自はそれ自体がまた1つの話だ。

 原文でどうしても分からなかったのが「That’s its own topic」。直前の「didn’t have horse bodies」からつながってるっぽいんだけど、うーん。

 ちなみに「That’s its own topic」からは、Wikipediaのケンタウロスの起源について述べている箇所へリンクが張られており、その中でテッサリア人とケンタウルスの関係について「The Thessalian tribes also claimed their horse breeds were descended from the centaurs」と書かれている。

 うーん。分からん。結局、力技で訳してしまった。自信ない。

余談5:木曜日 《闘技場の競技者/Arena Athlete》

 英語に限らない訳の話。
原文:
  Italian and Spanish adopted the sandy part, where arena means "sand."

拙訳:
 イタリア語とスペイン語は「砂」の部分をとってきている(これらの言語における「Arena」は「砂」を意味する)。

 ネットでイタリア語やスペイン語の「Arena」を調べても「砂」という意味が出てこないんだよなあ……さらに言うと「砂」の対訳も「Arena」って出ない。うーん。訳し間違えてるのかな。でも文脈的にそうとしかとれない。うーん。うーん。

余談6:金曜日 《ケイラメトラの侍祭/Karametra’s Acolyte》

 「Karametra」で「ケイラミトラ」と読ませる英語は本当に魔境だ。
野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wild - 統率者(2013年版)
Marath, Will of the Wild / 野生の意志、マラス (赤)(緑)(白)
伝説のクリーチャー — エレメンタル(Elemental) ビースト(Beast)
野生の意志、マラスは、これを唱えるために支払われたマナの点数に等しい数の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
(X),野生の意志、マラスから+1/+1カウンターをX個取り除く:以下の3つから1つを選ぶ。「クリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンターをX個置く。」「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。野生の意志、マラスはそれにX点のダメージを与える。」「緑のX/Xのエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。」Xは0にはできない。
0/0
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Marath%2C+Will+of+the+Wild/

 参考までに告げておくと《野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wild》にはエラッタ(註1)が出ている。「Xは0にはできない」の文言が漏れているのだ(註2)。彼の2つ目の能力は本来こう書かれるはずだった。
(X),野生の意志、マラスから+1/+1カウンターをX個取り除く:以下の3つから1つを選ぶ。「クリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンターをX個置く。」「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。野生の意志、マラスはそれにX点のダメージを与える。」「緑のX/Xのエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。」Xは0にはできない。

(註1) エラッタ
 原文では以下のURLへリンクが張られている。『統率者』(2013年版)のカード・プレビューの記事。
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/1337

(註2) 「Xは0にはできない」の文言が漏れている
 元記事の画像では製品版そのものの(= エラッタ前の)カードが表示されている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
浄火の戦術家、デリーヴィー/Derevi, Empyrial Tactician - 統率者(2013年版)
Derevi, Empyrial Tactician / 浄火の戦術家、デリーヴィー (緑)(白)(青)
伝説のクリーチャー — 鳥(Bird) ウィザード(Wizard)
飛行
浄火の戦術家、デリーヴィーが戦場に出るたび、またはあなたがコントロールするクリーチャー1体がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、パーマネント1つを対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
(1)(緑)(白)(青):統率領域にある浄火の戦術家、デリーヴィーを戦場に出す。
2/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Derevi%2C+Empyrial+Tactician/

 マジックで初めて「浄火の~」と名付けられたのはこのカードではない。さらに言うならバント色(緑白青)に限っても「浄火の~」と名付けられた最初のカードはこのカードではない。その称号はアラーラの断片の《浄火の大天使/Empyrial Archangel》に与えられている。
 統率者(2013年版)のカードギャラリー(註1)は毎日最新のカードのプレビューで更新されている。ギャラリーをチェックして2013年11月01日の発売に備えよう!

(註1) 統率者(2013年版)のカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。統率者(2013年版)のカードギャラリー。
 https://www.wizards.com/Magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/commander2013/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic - 統率者(2013年版)
Oloro, Ageless Ascetic / 老いざる苦行者、アローロ (3)(白)(青)(黒)
伝説のクリーチャー — 巨人(Giant) 兵士(Soldier)
あなたのアップキープの開始時に、あなたは2点のライフを得る。
あなたがライフを得るたび、あなたは(1)を支払ってもよい。そうしたなら、カードを1枚引き、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失う。
あなたのアップキープの開始時に、老いざる苦行者、アローロがあなたの統率領域にある場合、あなたは2点のライフを得る。
4/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Oloro%2C+Ageless+Ascetic/

 1ヵ月ほど前のことだ。マジックのプレイヤーであり、またオールラウンダーのフットボールプレイヤーでもあるクリス・クルーウィ(註1)が統率者(2013年版)をプレイするために私たちのオフィスを訪れた。そのとき私たちは彼に《老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic》を10月上旬にツイッターで紹介(註2)してくれるようお願いしてみた。面白いだろ?
 統率者(2013年版)のカードギャラリー(註3)は毎日最新のカードのプレビューで更新されている。ギャラリーをチェックして2013年11月01日の発売に備えよう!

(註1) クリス・クルーウィ
 原文では以下のURLへリンクが張られている。クリス・クルーウィのツイッターアカウント。
 https://twitter.com/ChrisWarcraft

(註2) ツイッターで紹介
 原文では以下のURLへリンクが張られている。クリス・クルーウィがツイッターで《老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic》を紹介したときのツイート。
 https://twitter.com/ChrisWarcraft/statuses/387243828383465472

(註3) 統率者(2013年版)のカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。統率者(2013年版)のカードギャラリー。
 https://www.wizards.com/Magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/commander2013/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher - 統率者(2013年版)
Prossh, Skyraider of Kher / カーの空奪い、プローシュ (3)(黒)(赤)(緑)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行
あなたがカーの空奪い、プローシュを唱えたとき、《カー砦のコボルド/Kobolds of Kher Keep》という名前を持つ赤の0/1のコボルド(Kobold)・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xはカーの空奪い、プローシュの唱えるために支払われたマナの点数に等しい。
他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:カーの空奪い、プローシュはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
5/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Prossh%2C+Skyraider+of+Kher/

 これ以前に私たちがカーの名を目にしたのは未来予知の災い(註1)であり、それより前となると時のらせんの砦(註2)となる。またレジェンドにもペアのコボルド(註3)が収録されていたが、カーの初出はさらに昔、アルファ版の《Roc of Kher Ridges》となる。
 統率者(2013年版)のカードギャラリー(註3)は毎日最新のカードのプレビューで更新されている。ギャラリーをチェックして2013年11月01日の発売に備えよう!

(註1) 未来予知の災い
 原文では《カー峠の災い魔/Scourge of Kher Ridges》のカードデータへのリンクが張られている。

(註2) 時のらせんの砦
 原文では《カー砦/Kher Keep》のカードデータへのリンクが張られている。

(註3) ペアのコボルド
 原文ではカード名に「Kher」が含まれるレジェンドのカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註4) 統率者(2013年版)のカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。統率者(2013年版)のカードギャラリー。
 https://www.wizards.com/Magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/commander2013/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge - 統率者(2013年版)
Jeleva, Nephalia’s Scourge / ネファリアの災い、ジェリーヴァ (1)(青)(黒)(赤)
伝説のクリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ウィザード(Wizard)
飛行
ネファリアの災い、ジェリーヴァが戦場に出たとき、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上からX枚のカードを追放する。Xはネファリアの災い、ジェリーヴァを唱えるために支払われたマナの点数である。
ネファリアの災い、ジェリーヴァが攻撃するたび、あなたはこれにより追放されたインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を、それのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
1/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Jeleva%2C+Nephalia%27s+Scourge/

 《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》がご帰還(やったぜ!)される前まで、ネファリアの善良な人々はネファリアのそれほど善良ではない連中に食いものにされていた(註1)。そして《獄庫/Helvault》が解放された今もなお《ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge》はネファリア地方における脅威であり続けている。
 統率者(2013年版)のカードギャラリー(註2)は毎日最新のカードのプレビューで更新されている。ギャラリーをチェックして2013年11月01日の発売に備えよう!

(註1) 食いものにされていた
 原文では以下のURLへリンクが張られている。ネファリア地方とそこに深い関わりのあるアンデッドに関するコラム。
 https://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/stf/165

 上記コラムの公式日本語訳。
 http://mtg-jp.com/reading/translated/stf/002261/

(註2) 統率者(2013年版)のカードギャラリー
 原文では以下のURLへリンクが張られている。統率者(2013年版)のカードギャラリー。
 https://www.wizards.com/Magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/commander2013/cig#

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 今週のテーマは統率者(2013年版)のカード。当初はまだEDHという名前が主流だったけど、最近は統率者戦という呼称も随分と市民権を得ている様子。せっかくなので公式の統率者(2013年版)のサイトを見に行ってみた。

  マジック:ザ・ギャザリング 統率者(2013年版)
  http://mtg-jp.com/products/individual/023736/

 広告文の「5種類のカード100枚入りシングルトン(カード1枚制限)デッキです」という文章が一瞬理解できなかった。「5種類のカードが100枚入り? 5種類しか入ってない? そんなバカな」とか頭の悪いことを考えてしまった。「5種類の『100枚入りデッキ』」ね。

 同じサイトの英語版を見たら「Commander (2013 Edition) release consists of five different game packs」となっていた。こっちのほうが分かりやすいな。

余談2:月曜日 《野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wild》

 公式の画像検索エンジンであるGathererからカードを検索すると、カード画像のテキストはオラクル準拠に修正されてる……と思っていたんだけど、そんなことなかったか。ちゃんと製品版の画像(文面)なんだな。あれ、なんでそんな勘違いしてたんだろう。

 訳の話。
原文:
 FYI, Marath has errata. "X can’t be 0" was left off the card, so his second ability should read:

拙訳:
 参考までに告げておくと《野生の意志、マラス/Marath, Will of the Wild》にはエラッタが出ている。「Xは0にはできない」の文言が漏れているのだ。彼の2つ目の能力は本来こう書かれるはずだった。

 冒頭の「FYI」は「For your information」で、ご参考までに、みたいな意味がある。仕事でよく使う。これ以外に使うのは「TBA」とか「NA」とかかな。前者が「To be announced」で、後者が「Not Applicable」。

余談3:火曜日 《浄火の戦術家、デリーヴィー/Derevi, Empyrial Tactician》

 見た目が本当に単なる鳥なのか、実は腕が生えてるのかが分からない。槍を持った右腕が生えているようにも見えるんだけど、それだと頭のすぐ横から腕が生えていることになるんだよな……。

 と、思ったらこっちにサイズの大きい画像があった。腕生えてるね。「鳥・ウィザード」のクリーチャータイプでありつつ、見た目が完全に「鳥」そのものというクリーチャーも面白そうだと思ったのに、残念。

  《浄火の戦術家、デリーヴィー》の画像
  http://magiccards.info/c13/en/186.html

余談4:水曜日 《老いざる苦行者、アローロ/Oloro, Ageless Ascetic》

 日本語カード名を見て「ああ、老いてるんだな」と思って、英語名を見たら「Ageless」ってあって「え? じゃあ、老いてないじゃん?」と混乱して、あらためて日本語カード名見たらちゃんと「老いざる」となってた。

 記事に登場したクリス・クルーウィは有名フットボール選手であるだけでなく、本当に自他共に認めるゲーム好きらしく、ツイッターのアカウント名も「ChrisWarcraft」。プロスポーツ選手でマジック好きというといまだに佐竹雅昭が浮かぶ、と言うと年がばれる。

余談5:木曜日 《カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher》

 日本語名の「空奪い」はまるで「空を奪う」ような感じを受ける。元の英語名は「Skyraider」で、どちらかというと「空を主戦場にしている盗賊団」という意味な気がする。《Erg Raiders》の日本語名が《アーグの盗賊団》だったように。

 ところでカー(Kher)というと真っ先に浮かぶのは0コストのコボルドだけど、アルファ版にも《Roc of Kher Ridges》というカー(Kher)関連のカードがあったとは知らなかった。

余談6:金曜日 《ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge》

 訳の話。
原文:
 Back before Avacyn was restored (yay Avacyn!),

拙訳:
 《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》がご帰還(やったぜ!)される前まで

 括弧内の「Yay」は日本語で「イエーイ」であるわけで、直訳するなら「イエーイ、アヴァシン!」であり、もうちょっと日本語にするなら「アヴァシン、万歳!」なわけだけど、文章のど真ん中にこれを挟むことに抵抗があって、上記の訳にした。
原文:
 the good folk of Nephalia often served as lunch for the not-so-good folk of Nephalia

拙訳:
 ネファリアの善良な人々はネファリアのそれほど善良ではない連中に食いものにされていた

 原文「often served as lunch」からリンクが張られていた先のコラムを読んでも、直接的にどう「食べていたのか」が描写されていなかったので、間接的な表現として「食い物にする」を使ってみた。

 吸血鬼がいるという情報があったのでそのことだとすれば文字通り「食われている」と言えなくもないけど、屍術師たちがゾンビを作っている地域でもあるらしいので、材料にされるという意味であれば間接的な「食い物にされる(搾取される)」のほうになる。
セテッサの英雄、アンソーザ/Anthousa, Setessan Hero - テーロス
Anthousa, Setessan Hero / セテッサの英雄、アンソーザ (3)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
英雄的 ― あなたがセテッサの英雄、アンソーザを対象とする呪文を1つ唱えるたび、あなたがコントロールする土地を最大3つまで対象とする。ターン終了時まで、それらはそれぞれ2/2の戦士(Warrior)クリーチャーになる。それらは土地でもある。
4/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Anthousa%2C+Setessan+Hero/

 カード名にあるセテッサとは主として女性と子供からなる都市国家(Polis)だ。ちなみに「プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その2」(註1)によると「セテッサの子供達は「アルクーリ」(「小熊」の意。単数形は「アルクーロス」)と呼ばれて」いるらしい。
 マジックでは俗に2マナで2/2のクリーチャーを「熊」と呼ぶ(《灰色熊/Grizzly Bears》のおかげだ)。そしてアンソーザの生み出すクリーチャーは2/2……ふむ、これは偶然かな?

(註1) プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その2
 原文では以下のURLへリンクが張られている。テーロスの紹介記事(英語)。
 http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/262c

 上記コラムの公式日本語訳。
 http://mtg-jp.com/reading/translated/023503/

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
キンズベイルの勇士、ブリジッド/Brigid, Hero of Kinsbaile - ローウィン
Brigid, Hero of Kinsbaile / キンズベイルの勇士、ブリジッド (2)(白)(白)
伝説のクリーチャー — キスキン(Kithkin) 射手(Archer)
先制攻撃
(T):プレイヤー1人を対象とする。キンズベイルの勇士、ブリジッドは、そのプレイヤーがコントロールする攻撃かブロックしている各クリーチャーに、それぞれ2点のダメージを与える。
2/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Brigid%2C+Hero+of+Kinsbaile/

 ケルト神話とイギリスの民話を題材にしたセットにふさわしく、このカードのブリジッド(註1)という名はケルト神話の女神が由来であり、弓矢は彼女のシンボルの1つでもある。いいね!
 マジックでは彼女のクリーチャータイプは神(註2)ではないが、そのキスキン(註3)というクリーチャータイプは神よりもさらに古くから存在するものだ。
 そのとおり。キスキンたちはローウィン・シャドウムーア(註4)ブロックで爆発的に増えた種族であり、かつ時のらせん(註5)ブロックにも登場していたが、そもそもの最初のキスキンは伝説の中から生まれた《アムロー・キスキン/Amrou Kithkin》なのだ。

(註1) ブリジッド
 原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版WikipediaのBrigidの項目。弓矢以外のシンボルはベルや玄関などらしい。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Brigid

 同項目の日本語版Wikipediaは以下。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AE%E3%83%83%E3%83%89

(註2) 神
 原文ではサブタイプが「God」であるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註3) キスキン
 原文ではサブタイプが「Kithkin」であるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註4) ローウィン・シャドウムーアブロック
 原文ではサブタイプが「Kithkin」で収録ブロックが「ローウィン・シャドウムーア」であるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

(註5) 時のらせんブロック
 原文ではサブタイプが「Kithkin」で収録ブロックが「時のらせん」であるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013
クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero - 時のらせん
Stonebrow, Krosan Hero / クローサの英雄、ストーンブラウ (3)(赤)(緑)
伝説のクリーチャー — ケンタウルス(Centaur) 戦士(Warrior)
トランプル
あなたがコントロールする、トランプルを持つクリーチャーが攻撃するたび、それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
4/4
参照:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Stonebrow%2C+Krosan+Hero/

 時のらせんのカードの多くはそれ以前に登場したカードのオマージュだ。このカード、《クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero》の場合、その能力が《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa》と関連している。
 これら2人のキャラクターは背景ストーリー上でも関連がある。
 単にストーンブラウの持っている斧がカマールの斧と同じく「Soul Reaper」と名づけられているというだけではない……これら2本は同じ斧なのだ。そう、カマールが《邪神カローナ/Karona, False God》を生み出すのに使ったあの斧だ!
 時のらせんに登場するストーンブロウやその他の伝説のクリーチャーたちについてもっと知りたければこの記事(註1)を読んでくれ。

(註1) この記事
 原文では以下のURLへリンクが張られている。「Notes and stories about the twenty new legendary cards in Time Spiral. The Legends of Time Spiral」と題された、時のらせんに登場する伝説のクリーチャーについて述べた記事(英語)。
 https://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/feature/373

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1013

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