十二足獣/Dodecapod - アポカリプス アンコモンDodecapod / 十二足獣 (4)
アーティファクト クリーチャー - ゴーレム(Golem)
対戦相手がコントロールする呪文や能力によって、あなたが十二足獣を捨てさせられる場合、十二足獣をあなたの墓地に置く代わりに、その上に+1/+1カウンターを2個置いた状態で戦場に出す。
3/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Dodecapod/
カードが出た当時(2001年頃)、《十二足獣/Dodecapod》は手札破壊デッキに対する非常に良いサイドボードだった。難しい事は何もできないが、与えられた仕事はきちんとこなしてくれた。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
背くもの/It That Betrays - エルドラージ覚醒 レアIt That Betrays / 背くもの (12)
クリーチャー - エルドラージ(Eldrazi)
滅殺2(このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
いずれかの対戦相手がトークンでないパーマネントを生け贄に捧げるたび、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。
11/11
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/It+That+Betrays/
自軍に「背くもの」なんて呼ばれてるクリーチャーを加えるのはあまりいい考えとは言えないよね。なんていうか、ほら、……背いちゃいそうじゃない?
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought - ミラージュ レアPhyrexian Dreadnought / ファイレクシアン・ドレッドノート (1)
アーティファクト クリーチャー - ドレッドノート(Dreadnought)
トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが戦場に出たとき、パワーの合計が12以上になるように好きな数のクリーチャーを生け贄に捧げない限り、これを生け贄に捧げる。
12/12
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Phyrexian+Dreadnought/
ミラージュが出た頃、《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》はマジック史上最大のクリーチャーだった。それから時間は流れ、12/12は少しずつその記録を抜かれていった。銀枠のクリーチャー(註1)を数えない場合、現時点の記録保持者は15/15の《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》だ。
(註1) 銀枠のクリーチャー
原文ではここに《B.F.M. (Big Furry Monster)》の右側のカードデータへのリンクが張ってある。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron - アラーラの断片 コモンSteward of Valeron / ヴァレロンに仕える者 (緑)(白)
クリーチャー - 人間(Human) ドルイド(Druid) 騎士(Knight)
警戒
(T):あなたのマナ・プールに(緑)を加える。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Steward+of+Valeron/
《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》はバントの騎士特有の鎧を着ている。この鎧は守り重視で、着用者の攻撃的な行動を妨げる。
またこれの金属的な丸みは太陽を反射するようにデザインされており、非常に人目を引く。これは天上にいる天使たちへ勝利を伝えるためのものだ。
この鎧は背中からの攻撃には無力である。なぜならバントにおいて真正面以外から攻撃を受けることはあり得ないからだ。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Elvish House Party - アンヒンジド アンコモンElvish House Party (4)(緑)(緑)
クリーチャー - エルフ(Elf) ならず者(Rogue)
Elvish House Partyのパワーとタフネスは、それぞれ現在の時刻の12時間(time)制における点数に等しい。
*/*
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Elvish+House+Party/
いくら銀枠カードで遊んでいるとはいえ、アタック宣言前に何時間も相手を待たせるのはスポーツマンシップに反する行為だということを忘れてはいけない。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
【翻訳】僕のシャッフルはデッキを十分に無作為化できてるんだろうか?/Am I Shuffling Enough - Or Correctly, For That Matter?【SCG】
2012年1月7日 翻訳 コメント (11)
初めに。
文中に出てくる数学の公式はテキストで表現するのが難しく原文でも画像になっている。2つの公式はそれぞれ右図のとおり(ダイアリーノートは文中に画像を挿入できないのでとりあえずここに置いた)。
あとこの記事では変数の1つに L の小文字が使われている。そのため、記事をそのまま訳すと「l枚」となる箇所がある。このままだと「1枚」と見間違える危険があるので、文中では L と大文字の表記にした。
【翻訳】僕のシャッフルはデッキを十分に無作為化できてるんだろうか?/Am I Shuffling Enough - Or Correctly, For That Matter?【SCG】
Michael A. Rutter
2002年11月08日
元記事:http://www.starcitygames.com/magic/misc/4004_Stats_101_Am_I_Shuffling_Enough_Or_Correctly_For_That_Matter.html
僕の妻であるナタリーは来る大会のために新しいデッキを作ったばかりで、ちょっとプレイテストをしたいとのことだった。そこで僕は大急ぎで青緑マッドネスデッキを作った。土地は24枚だ。
まず36枚の土地でないカードを引っ張り出して、次にデッキに使う24枚の土地を探してきた。そのとき、自分がどれほどきちんとシャッフルできているのか、実験してみることにした。
24枚の土地だけ上下を逆にしてみた。どこに土地があるか一目で分かるようにするためだ。それからあらためて、僕がいつもやっているようにシャッフルしてみることにした。
シャッフルを始めるに当たって、まず全ての土地をデッキの上にまとめて乗せたってのは教えておくべきかと思われる。次に1枚ずつ分配する感じで4つの山を作った(一般的にパイル・シャッフル/Pile Shuffle(註)と呼ばれる形だ)。
それから最初の2つの山を手にとってリフル・シャッフル/Riffle Shuffle(註)を1回、オーバーハンド・シャッフル/Overhand Shuffle(註)を2回、さらにもう1回のリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをやった。もう片方の2つの山にも同じ手順でシャッフルをした。
それらの2つの束を手にとって、何回かリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをして、さらにオーバーハンド・シャッフル/Overhand Shuffleを数回、最後にもう何度かのリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをした。
そして上下を変えないように気をつけつつ、カードを広げてみた。
それを見てナタリーが最初に言ったことは「土地の固まってるところが多すぎるわね」だった。
1列になった山札の中に見える土地の偏りを見て僕はその言葉に同意した。土地が3枚連続する箇所がいくつか、少なくはない土地が2枚連続する箇所、そしていくつかの長い土地なしの部分。僕はさらにシャッフルを何度か繰り返してからプレイテストを始めた。気づいた端から土地の上下をそろえつつだ。
そこでふと気づいた。
統計は僕の得意分野だ。適度にランダム化されたデッキにどれほど土地の偏りが生じる得るのかを調べてみてもいいかもしれない。そう思った。そんなわけで調べてみた。
さて僕の分析結果を述べたいと思う。それと、この分析結果をどう用いれば君がシャッフル技術とデッキの無作為化にどれほど長けているのかを測ることが出来るのかも伝えたいと思う。
初手の7枚に適切な枚数の土地が来る可能性について言及した記事は今までにも多く書かれてきた。それらの記事の確率分布で用いられている計算式は超幾何分布と呼ばれるものだ。
これは、古典的な問いである「3つの黒いビー玉と5つの白いビー玉が入っている壺がある。一度取り出したビー玉は戻さないとして、2つの白いビー玉を引く可能性は?」に答えるための計算式だ。
計算式の裏にある公式に興味がない人は次の段落まで進んでいい。もう少し付き合ってもいいという人のために書いておくと超幾何分布の公式は以下のとおりだ。(註)
P(x)というのは、L枚の土地が入った c枚 のデッキから x枚 の土地を引く可能性を表している。引いたカードの枚数は n だ(普通の初手であれば、n=7 となる)。カードを引いたあとにそれをデッキに戻したりはしないので、この場合、上記の公式には以下の注釈を付け加える必要がある。(註)
もしデッキ内に複数の種類の土地を入れている場合、それぞれごとに x を求めればいい。この公式を用いれば、初手の n枚 の中に x枚 の土地を引く可能性を調べることができる。
今回の分析で僕たちが知りたいのは2枚カードを引いたときに両方ともが土地である可能性だ。n=2、L=24、そしてc=60を代入し、x が2に等しいときの確率を計算すると、15.59%となる。
つまり答えとしては、上記の条件に当てはまるデッキの上から2枚のカードを引くと(それが十分に無作為化されていた場合)15.59%の確率でそれらは2枚とも土地である、ということだ。
なるほど。
しかし本当の問題は「十分にシャッフルされたデッキを目の前に1列に広げたとき、2枚連続で土地になっている箇所がどれほどあるか?」だ。隣り合った2枚のカードの組み合わせは n-1個なので、デッキを60枚と仮定するとデッキには59対のそれらが存在していることになる。
2枚連続の土地が生じる可能性(0.1559)にこの生じ得るペアの個数(59)をかけあわせると、十分に無作為化された60枚デッキに生じる2枚連続で土地の箇所は 9.2個 となる(土地が24枚と仮定した場合)。(註)
この分析では、3枚連続で土地が固まっている箇所は2枚連続が2つ続いている箇所であり、4枚連続で土地が固まっている箇所は2枚連続が3つ続いている箇所であり、以下省略だ。
例を挙げてみよう。まずデッキを元の状態に戻す。つまり24枚の土地を上に置いた状態だ。それから最初に述べた方法でシャッフルをする。これは僕にとって実際の大会開始直前のデッキの状態を模したものとなる。
さてデッキを用意したあと、僕は土地の計算が正しかったかどうか念のために確認してみた。以下が60枚のカードの順番を表したものだ(Lは土地/land、Nは土地以外/Non-land)。
LNNNNLNLNLNNLNNLLNNLNNLNNNLLLLNNNLLNLLLNLNNNNNNNLNNLNLNNLLNN
今回のシャッフルでは2枚土地が隣り合っている箇所が8個あった。これは僕が予想していた9.2になかなか近い数字だ。
さらに僕は山札の上から(大体13ターンが経過したゲームの直後を仮定して)20枚のカードを手に取り、土地を別の束にしてから(ゲーム直後は大体土地だけ別になっているため)あらためて僕が普段やっているシャッフルをしてみた。
これによって生じた2枚土地が隣り合っている箇所は9個あった。十分に無作為化されたデッキに生じるであろうと僕が予想した数字だ。
この分析によって何が分かるのか?
まず何より最初に言っておくべきこととして、持ち時間の3分をフルに使って狂ったようにシャッフルしたとしても土地は固まるということだ。
念には念を入れて、僕はコンピュータに上記のデッキを100,000回シャッフルさせてみた。その結果、2枚連続で土地が重なる箇所の平均値は9.18個だった。計算から予想されたとおりだ。
また僕の例では3枚連続で土地が固まっていた箇所は3個、4枚連続は1箇所あった。そして前述したものと似たような計算をおこなった結果、平均的に生じ得る土地が3枚連続する箇所は3個、4枚連続する箇所は1箇所だった。
この結果を知っていると「シャッフルが足りなかったから/運が悪かったから、3枚連続で土地を引いちゃって、それで試合に負けちゃったよ」という言い訳はさらに言い訳がましいものに聞こえてくる。
ゲーム中、どこかで君は3枚連続で土地を引くことになる。なぜならもし君が十分にデッキを無作為化できていたとすれば、最低でも1箇所は土地が3枚固まっている場所があるからだ。2箇所以上あるかもしれない。
もちろんこの確率はデッキに含まれる土地の枚数によって変化する。含まれる土地の枚数ごとの計算結果を構築の60枚デッキとリミテッドの40枚デッキそれぞれごとに表にしておいた。この記事の最後のほうに載せてある。
もし君が平均的なプレイヤーよりも土地の偏りがひどいと思うならば、ここまで述べてきた内容から君のシャッフルが十分だったのかどうかを確認することができる。
まず24枚の土地だけ表向きにした60枚のデッキを用意する。次に、意識せずに君が普段やっているとおりのシャッフルを行う。最後にデッキを1列に並べて土地が隣り合っている箇所の個数を上で行った例のように数えてみる。
土地を大きく偏らせてからシャッフルするのがいいだろう。なぜなら24枚の束になってしまった土地を綺麗にほぐせるようになれば、君のシャッフルの技術が満足のいくレベルに達したことが分かるからだ。
この手順を4回か5回ほど繰り返し、それぞれのシャッフル後の土地の隣り合っている箇所の平均値を求めればいい。
もし君の平均値が11より高いなら、シャッフルの手順を変えることを考えたほうがいい。
100,000回のシミュレーションから得られた情報に基づいたもう1つの計算結果として、土地が隣り合っている箇所の数の幅がある。僕のシミュレーションを元に計算したところ、土地が隣り合う箇所の数が6個から12個の場合が全体の95%を占めていた(後述の表を参照のこと)。
もし君が平均して12より高い数値を得るようなら、本気でシャッフル手段の改善を考えたほうがいい。
しかし反対側に偏っている場合は?
マナ織り込み/Mana Weavingと呼ばれる手法がある。これは全ての土地を抜き出してから、土地以外だけのデッキの隙間に2枚から3枚ごとに土地を挿入する方法だ。公式試合では反則をとられる(そしてカジュアルでは嫌な顔をされる)。
これまでの計算結果から以下が導き出される。
偏らないようにデッキにあとから土地を足すことは「無作為化よりも安定した」状態となり、プレイヤーに大きなアドバンテージを与える。
しかしマナ織り込み/Mana Weavingを行ったデッキであっても適切にシャッフルされて無作為化された場合(これには7回のリフル・シャッフルを行えばいいわけだが、それはまた別の記事(註)で解説しよう)、土地が隣り合っている箇所の数は平均して9個となる。
もし君が対戦相手のシャッフル後のデッキの中を見る機会があったとき(もしかしたら君はジャッジなのかもしれないし、《摘出/Extract》を唱えたのかもしれない)、そこに土地が隣り合っている箇所が5個以下である可能性は(適切にシャッフルが行われており、かつ60枚中24枚が土地のデッキであれば)わずかに2.5%しかない。
デッキ内に含まれる土地の枚数から予想される平均数と比べて明らかに少ない個数しか土地の隣接している箇所がない場合、そのデッキは不正に操作されたものだ。そしてそれを行ったプレイヤーはしかるべき罰を受ける必要がある。
マジックザギャザリングは無作為化を前提とした多くの要素の上に成り立っている。君は自身のデッキに含まれるカードのマナレシオとその効果を注意深く分析すれば、勝利のオッズを高めることが出来る。
もし君がこの記事から得た情報を用いて自分のデッキを適切に無作為化することが出来ているかをチェックすれば、土地の偏りを統計的に平均と思われるレベルにまで落とすことが出来るだろう。そして土地の枚数が偏った場合、それはシャッフルが悪かったせいでなく確率的なものであると判断することが出来るようになる。
<表> 予想される土地の偏り枚数
(1) 60枚デッキの場合
総数 - 2枚 -- 3枚 -- 4枚 95%の範囲
18 - 05.1 -- 1.4 -- 0.4 (3 ~ 08)
19 - 05.7 -- 1.6 -- 0.5 (3 ~ 08)
20 - 06.3 -- 1.9 -- 0.6 (4 ~ 09)
21 - 07.0 -- 2.3 -- 0.7 (4 ~ 10)
22 - 07.7 -- 2.6 -- 0.9 (5 ~ 11)
23 - 08.4 -- 3.0 -- 1.0 (5 ~ 11)
24 - 09.2 -- 3.4 -- 1.2 (6 ~ 12)
25 - 10.0 -- 3.9 -- 1.5 (7 ~ 13)
26 - 10.8 -- 4.4 -- 1.8 (8 ~ 14)
(2) 40枚デッキの場合
総枚 - 2枚 -- 3枚 -- 4枚 95%の範囲
16 - 6.0 -- 2.2 -- 0.7 (4 ~ 08)
17 - 6.8 -- 2.6 -- 1.0 (4 ~ 09)
18 - 7.7 -- 3.1 -- 1.2 (5 ~ 10)
19 - 8.6 -- 3.7 -- 1.6 (6 ~ 11)
なお上記の「95%の範囲」というのは、適切にシャッフルされたデッキの土地の隣接した箇所の個数が95%を占めている幅だ。
例えば、リミテッドの40枚デッキで土地が17枚だったとした場合、適切に無作為化されていれば土地が隣り合っている箇所の個数は4個から9個のあいだに収まる場合が全体の95%を占める、ということだ。
文中に出てくる数学の公式はテキストで表現するのが難しく原文でも画像になっている。2つの公式はそれぞれ右図のとおり(ダイアリーノートは文中に画像を挿入できないのでとりあえずここに置いた)。
あとこの記事では変数の1つに L の小文字が使われている。そのため、記事をそのまま訳すと「l枚」となる箇所がある。このままだと「1枚」と見間違える危険があるので、文中では L と大文字の表記にした。
【翻訳】僕のシャッフルはデッキを十分に無作為化できてるんだろうか?/Am I Shuffling Enough - Or Correctly, For That Matter?【SCG】
Michael A. Rutter
2002年11月08日
元記事:http://www.starcitygames.com/magic/misc/4004_Stats_101_Am_I_Shuffling_Enough_Or_Correctly_For_That_Matter.html
僕の妻であるナタリーは来る大会のために新しいデッキを作ったばかりで、ちょっとプレイテストをしたいとのことだった。そこで僕は大急ぎで青緑マッドネスデッキを作った。土地は24枚だ。
まず36枚の土地でないカードを引っ張り出して、次にデッキに使う24枚の土地を探してきた。そのとき、自分がどれほどきちんとシャッフルできているのか、実験してみることにした。
24枚の土地だけ上下を逆にしてみた。どこに土地があるか一目で分かるようにするためだ。それからあらためて、僕がいつもやっているようにシャッフルしてみることにした。
シャッフルを始めるに当たって、まず全ての土地をデッキの上にまとめて乗せたってのは教えておくべきかと思われる。次に1枚ずつ分配する感じで4つの山を作った(一般的にパイル・シャッフル/Pile Shuffle(註)と呼ばれる形だ)。
それから最初の2つの山を手にとってリフル・シャッフル/Riffle Shuffle(註)を1回、オーバーハンド・シャッフル/Overhand Shuffle(註)を2回、さらにもう1回のリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをやった。もう片方の2つの山にも同じ手順でシャッフルをした。
それらの2つの束を手にとって、何回かリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをして、さらにオーバーハンド・シャッフル/Overhand Shuffleを数回、最後にもう何度かのリフル・シャッフル/Riffle Shuffleをした。
そして上下を変えないように気をつけつつ、カードを広げてみた。
(註) パイル・シャッフル/Pile Shuffle
複数人数に手札を配るときのように、山札の上から1枚ずつを複数の山に均等に分けていくシャッフルの仕方。隣り合ったカードが必ずバラバラになる特徴がある。
(註) リフル・シャッフル/Riffle Shuffle
山札を大まかに2つに分けて両手に持ち、互い違いに差し込まれるような形にするシャッフル。弓なりにそらしたそれぞれの山札にあてがった両手の親指を少しずつずらしてシャッフルし、上手くいくと非常に綺麗な見た目と音になる。
(註) オーバーハンド・シャッフル/Overhand Shuffle
山札の上からカードの束の一部を抜き取り、下に差し込むシャッフル。日本で一般的に用いられるヒンズー・シャッフルとは微妙に異なる。シャッフルし終えたときに、動かしていた手に山札が残るのがヒンズー・シャッフル。動かしていなかった方の手に山札が残るのがオーバーハンド・シャッフル。
それを見てナタリーが最初に言ったことは「土地の固まってるところが多すぎるわね」だった。
1列になった山札の中に見える土地の偏りを見て僕はその言葉に同意した。土地が3枚連続する箇所がいくつか、少なくはない土地が2枚連続する箇所、そしていくつかの長い土地なしの部分。僕はさらにシャッフルを何度か繰り返してからプレイテストを始めた。気づいた端から土地の上下をそろえつつだ。
そこでふと気づいた。
統計は僕の得意分野だ。適度にランダム化されたデッキにどれほど土地の偏りが生じる得るのかを調べてみてもいいかもしれない。そう思った。そんなわけで調べてみた。
さて僕の分析結果を述べたいと思う。それと、この分析結果をどう用いれば君がシャッフル技術とデッキの無作為化にどれほど長けているのかを測ることが出来るのかも伝えたいと思う。
初手の7枚に適切な枚数の土地が来る可能性について言及した記事は今までにも多く書かれてきた。それらの記事の確率分布で用いられている計算式は超幾何分布と呼ばれるものだ。
これは、古典的な問いである「3つの黒いビー玉と5つの白いビー玉が入っている壺がある。一度取り出したビー玉は戻さないとして、2つの白いビー玉を引く可能性は?」に答えるための計算式だ。
計算式の裏にある公式に興味がない人は次の段落まで進んでいい。もう少し付き合ってもいいという人のために書いておくと超幾何分布の公式は以下のとおりだ。(註)
(註) 記事冒頭の (図1) を参照のこと
P(x)というのは、L枚の土地が入った c枚 のデッキから x枚 の土地を引く可能性を表している。引いたカードの枚数は n だ(普通の初手であれば、n=7 となる)。カードを引いたあとにそれをデッキに戻したりはしないので、この場合、上記の公式には以下の注釈を付け加える必要がある。(註)
(註) 記事冒頭の (図2) を参照のこと
もしデッキ内に複数の種類の土地を入れている場合、それぞれごとに x を求めればいい。この公式を用いれば、初手の n枚 の中に x枚 の土地を引く可能性を調べることができる。
今回の分析で僕たちが知りたいのは2枚カードを引いたときに両方ともが土地である可能性だ。n=2、L=24、そしてc=60を代入し、x が2に等しいときの確率を計算すると、15.59%となる。
つまり答えとしては、上記の条件に当てはまるデッキの上から2枚のカードを引くと(それが十分に無作為化されていた場合)15.59%の確率でそれらは2枚とも土地である、ということだ。
なるほど。
しかし本当の問題は「十分にシャッフルされたデッキを目の前に1列に広げたとき、2枚連続で土地になっている箇所がどれほどあるか?」だ。隣り合った2枚のカードの組み合わせは n-1個なので、デッキを60枚と仮定するとデッキには59対のそれらが存在していることになる。
2枚連続の土地が生じる可能性(0.1559)にこの生じ得るペアの個数(59)をかけあわせると、十分に無作為化された60枚デッキに生じる2枚連続で土地の箇所は 9.2個 となる(土地が24枚と仮定した場合)。(註)
(註) 2枚連続で土地の箇所は 9.2個 となる
念のために補足しておくと、土地が3枚連続で並んでいた場合の「2枚連続で土地の箇所」は「2個」となる。「1個」じゃない。
この分析では、3枚連続で土地が固まっている箇所は2枚連続が2つ続いている箇所であり、4枚連続で土地が固まっている箇所は2枚連続が3つ続いている箇所であり、以下省略だ。
例を挙げてみよう。まずデッキを元の状態に戻す。つまり24枚の土地を上に置いた状態だ。それから最初に述べた方法でシャッフルをする。これは僕にとって実際の大会開始直前のデッキの状態を模したものとなる。
さてデッキを用意したあと、僕は土地の計算が正しかったかどうか念のために確認してみた。以下が60枚のカードの順番を表したものだ(Lは土地/land、Nは土地以外/Non-land)。
LNNNNLNLNLNNLNNLLNNLNNLNNNLLLLNNNLLNLLLNLNNNNNNNLNNLNLNNLLNN
今回のシャッフルでは2枚土地が隣り合っている箇所が8個あった。これは僕が予想していた9.2になかなか近い数字だ。
さらに僕は山札の上から(大体13ターンが経過したゲームの直後を仮定して)20枚のカードを手に取り、土地を別の束にしてから(ゲーム直後は大体土地だけ別になっているため)あらためて僕が普段やっているシャッフルをしてみた。
これによって生じた2枚土地が隣り合っている箇所は9個あった。十分に無作為化されたデッキに生じるであろうと僕が予想した数字だ。
この分析によって何が分かるのか?
まず何より最初に言っておくべきこととして、持ち時間の3分をフルに使って狂ったようにシャッフルしたとしても土地は固まるということだ。
念には念を入れて、僕はコンピュータに上記のデッキを100,000回シャッフルさせてみた。その結果、2枚連続で土地が重なる箇所の平均値は9.18個だった。計算から予想されたとおりだ。
また僕の例では3枚連続で土地が固まっていた箇所は3個、4枚連続は1箇所あった。そして前述したものと似たような計算をおこなった結果、平均的に生じ得る土地が3枚連続する箇所は3個、4枚連続する箇所は1箇所だった。
この結果を知っていると「シャッフルが足りなかったから/運が悪かったから、3枚連続で土地を引いちゃって、それで試合に負けちゃったよ」という言い訳はさらに言い訳がましいものに聞こえてくる。
ゲーム中、どこかで君は3枚連続で土地を引くことになる。なぜならもし君が十分にデッキを無作為化できていたとすれば、最低でも1箇所は土地が3枚固まっている場所があるからだ。2箇所以上あるかもしれない。
もちろんこの確率はデッキに含まれる土地の枚数によって変化する。含まれる土地の枚数ごとの計算結果を構築の60枚デッキとリミテッドの40枚デッキそれぞれごとに表にしておいた。この記事の最後のほうに載せてある。
もし君が平均的なプレイヤーよりも土地の偏りがひどいと思うならば、ここまで述べてきた内容から君のシャッフルが十分だったのかどうかを確認することができる。
まず24枚の土地だけ表向きにした60枚のデッキを用意する。次に、意識せずに君が普段やっているとおりのシャッフルを行う。最後にデッキを1列に並べて土地が隣り合っている箇所の個数を上で行った例のように数えてみる。
土地を大きく偏らせてからシャッフルするのがいいだろう。なぜなら24枚の束になってしまった土地を綺麗にほぐせるようになれば、君のシャッフルの技術が満足のいくレベルに達したことが分かるからだ。
この手順を4回か5回ほど繰り返し、それぞれのシャッフル後の土地の隣り合っている箇所の平均値を求めればいい。
もし君の平均値が11より高いなら、シャッフルの手順を変えることを考えたほうがいい。
100,000回のシミュレーションから得られた情報に基づいたもう1つの計算結果として、土地が隣り合っている箇所の数の幅がある。僕のシミュレーションを元に計算したところ、土地が隣り合う箇所の数が6個から12個の場合が全体の95%を占めていた(後述の表を参照のこと)。
もし君が平均して12より高い数値を得るようなら、本気でシャッフル手段の改善を考えたほうがいい。
しかし反対側に偏っている場合は?
マナ織り込み/Mana Weavingと呼ばれる手法がある。これは全ての土地を抜き出してから、土地以外だけのデッキの隙間に2枚から3枚ごとに土地を挿入する方法だ。公式試合では反則をとられる(そしてカジュアルでは嫌な顔をされる)。
これまでの計算結果から以下が導き出される。
偏らないようにデッキにあとから土地を足すことは「無作為化よりも安定した」状態となり、プレイヤーに大きなアドバンテージを与える。
しかしマナ織り込み/Mana Weavingを行ったデッキであっても適切にシャッフルされて無作為化された場合(これには7回のリフル・シャッフルを行えばいいわけだが、それはまた別の記事(註)で解説しよう)、土地が隣り合っている箇所の数は平均して9個となる。
(註) 別の記事
この「7回のリフル・シャッフル」に関する記事は以下のリンク先参照のこと
http://regiant.diarynote.jp/201202051837001308/
もし君が対戦相手のシャッフル後のデッキの中を見る機会があったとき(もしかしたら君はジャッジなのかもしれないし、《摘出/Extract》を唱えたのかもしれない)、そこに土地が隣り合っている箇所が5個以下である可能性は(適切にシャッフルが行われており、かつ60枚中24枚が土地のデッキであれば)わずかに2.5%しかない。
デッキ内に含まれる土地の枚数から予想される平均数と比べて明らかに少ない個数しか土地の隣接している箇所がない場合、そのデッキは不正に操作されたものだ。そしてそれを行ったプレイヤーはしかるべき罰を受ける必要がある。
マジックザギャザリングは無作為化を前提とした多くの要素の上に成り立っている。君は自身のデッキに含まれるカードのマナレシオとその効果を注意深く分析すれば、勝利のオッズを高めることが出来る。
もし君がこの記事から得た情報を用いて自分のデッキを適切に無作為化することが出来ているかをチェックすれば、土地の偏りを統計的に平均と思われるレベルにまで落とすことが出来るだろう。そして土地の枚数が偏った場合、それはシャッフルが悪かったせいでなく確率的なものであると判断することが出来るようになる。
<表> 予想される土地の偏り枚数
(1) 60枚デッキの場合
総数 - 2枚 -- 3枚 -- 4枚 95%の範囲
18 - 05.1 -- 1.4 -- 0.4 (3 ~ 08)
19 - 05.7 -- 1.6 -- 0.5 (3 ~ 08)
20 - 06.3 -- 1.9 -- 0.6 (4 ~ 09)
21 - 07.0 -- 2.3 -- 0.7 (4 ~ 10)
22 - 07.7 -- 2.6 -- 0.9 (5 ~ 11)
23 - 08.4 -- 3.0 -- 1.0 (5 ~ 11)
24 - 09.2 -- 3.4 -- 1.2 (6 ~ 12)
25 - 10.0 -- 3.9 -- 1.5 (7 ~ 13)
26 - 10.8 -- 4.4 -- 1.8 (8 ~ 14)
(2) 40枚デッキの場合
総枚 - 2枚 -- 3枚 -- 4枚 95%の範囲
16 - 6.0 -- 2.2 -- 0.7 (4 ~ 08)
17 - 6.8 -- 2.6 -- 1.0 (4 ~ 09)
18 - 7.7 -- 3.1 -- 1.2 (5 ~ 10)
19 - 8.6 -- 3.7 -- 1.6 (6 ~ 11)
なお上記の「95%の範囲」というのは、適切にシャッフルされたデッキの土地の隣接した箇所の個数が95%を占めている幅だ。
例えば、リミテッドの40枚デッキで土地が17枚だったとした場合、適切に無作為化されていれば土地が隣り合っている箇所の個数は4個から9個のあいだに収まる場合が全体の95%を占める、ということだ。
余談0:挨拶
今更だけど、あけましておめでとうございます。今年も誰の迷惑にならないように誰かが「これ訳してくれないかなあ」と呟いている記事や気に入った記事ををひっそりと翻訳していく予定。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
2012年ということで「12」に関連したカードを集めたのかな、と思ったけど、そうすると《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》だけが仲間はずれだ。
それ以外は「名前に12」「マナコストに12」「パワーとタフネスに12」「カードテキストに12」と全て12という数字に関連したカードが選ばれている。
……あ、なるほど、フレイバーテキストか。
余談2:月曜日 《十二足獣/Dodecapod》
英語で12の意味と分かっていても、日本語の読みである「ドデカポッド」という響きはやっぱりどこかコミカルなものを感じさせる。かわいい。
余談3:火曜日 《背くもの/It That Betrays》
これ、カードの効果は「背かせるもの」なような気がする。
余談4:水曜日 《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》
マジックの小ネタの常連こと《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》。Card of the Dayには2011年04月05日以来の登場。ちなみに小ネタの常連のもう1人は《霧衣の究極体/Mistform Ultimus》だけど、実際に使われる頻度ではドレッドノートの圧勝。
余談5:木曜日 《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》
最後の文章の訳がイマイチだった。訳すことに気が行き過ぎて、日本語がおかしくなってる。「この鎧は背中からの攻撃には無力である」と言うより「この鎧は背後からの攻撃を受けることを想定していない造りとなっている」のほうが、そのあとに続く文章と整合性が合う気がする。
余談6:金曜日 《Elvish House Party》
実際のマジックにあっても不思議じゃないカード名なので、銀枠カードと知ったときはちょっと意外だった。ただよくよく考えると、普通のマジックで出てくる「Party」は「部隊」という意味で使われることが多いから「House Party」は確かにジョークっぽい使い方かも。
このカードの「深夜が近づくほどテンションが上がって強くなる」というデザインは、非常にフレイバーと合致している。いいカードだ。
まあ、実際の「House Party(家飲み)」だと午前に入った程度じゃテンションは落ちない気がするけど、カードテキストの分かりやすさも加味するとこのままで良し。
余談7:検索ワード1
01月08日に「巨大ロボットに乗って走るとコックピットで体をシェイクされて死んでしまう」という検索ワードでこのブログに辿り着いた方がいらっしゃったらしい。そんなこと書いた記憶ないんだけど……と思って自分で検索してみたら本当にヒットした。
どうやら「翻訳」のカテゴリで記事を表示させたときのページに表示される翻訳文の部分部分がより合わさってヒットしたらしい。以下の各文章はすべて翻訳した記事に含まれる文章。
・それまで積み上げてきたことによって得られるはずだった報酬が得られなくなってしまう
・全て戦闘でブロックされて死んだときにメリットをもたらすとしたら
・密閉されたコクピットで半時間のあいだ巨大ロボットを操縦するのは結構楽しいもんだよ
・なんかネタに走るかって話になって、The MacGyverシリーズのPhoenix Foundationから
巨大ロボットなんて単語をこのブログで使っていたとは、自分でも驚きだ。
余談8:検索ワード2
検索ワードネタでもう1つあげると、「こんなカードは詐欺だ。許せないね」を検索してここに辿り着いた方がいたらしい。Zac Hillのコラムの訳で使った言葉。……このセリフだけ見ると「美味しんぼ」の山岡さんみたいだ。
今更だけど、あけましておめでとうございます。今年も誰の迷惑にならないように誰かが「これ訳してくれないかなあ」と呟いている記事や気に入った記事ををひっそりと翻訳していく予定。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
2012年ということで「12」に関連したカードを集めたのかな、と思ったけど、そうすると《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》だけが仲間はずれだ。
それ以外は「名前に12」「マナコストに12」「パワーとタフネスに12」「カードテキストに12」と全て12という数字に関連したカードが選ばれている。
……あ、なるほど、フレイバーテキストか。
原文:
Knight-stewards guard the Sun-Dappled Court, a grove of immense, sculptured olive trees that represent Valeron’s twelve noble families.
引用元:http://magiccards.info/ddg/en/11.html
日本語訳:
近衛騎士は斑陽の宮を守っている。そこには巨大なオリーブの樹が彫られていて、ヴァレロンの十二の貴族の家系を示している。
引用元:http://magiccards.info/ddg/jp/11.html
余談2:月曜日 《十二足獣/Dodecapod》
英語で12の意味と分かっていても、日本語の読みである「ドデカポッド」という響きはやっぱりどこかコミカルなものを感じさせる。かわいい。
余談3:火曜日 《背くもの/It That Betrays》
これ、カードの効果は「背かせるもの」なような気がする。
余談4:水曜日 《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》
マジックの小ネタの常連こと《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought》。Card of the Dayには2011年04月05日以来の登場。ちなみに小ネタの常連のもう1人は《霧衣の究極体/Mistform Ultimus》だけど、実際に使われる頻度ではドレッドノートの圧勝。
余談5:木曜日 《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》
最後の文章の訳がイマイチだった。訳すことに気が行き過ぎて、日本語がおかしくなってる。「この鎧は背中からの攻撃には無力である」と言うより「この鎧は背後からの攻撃を受けることを想定していない造りとなっている」のほうが、そのあとに続く文章と整合性が合う気がする。
余談6:金曜日 《Elvish House Party》
実際のマジックにあっても不思議じゃないカード名なので、銀枠カードと知ったときはちょっと意外だった。ただよくよく考えると、普通のマジックで出てくる「Party」は「部隊」という意味で使われることが多いから「House Party」は確かにジョークっぽい使い方かも。
このカードの「深夜が近づくほどテンションが上がって強くなる」というデザインは、非常にフレイバーと合致している。いいカードだ。
まあ、実際の「House Party(家飲み)」だと午前に入った程度じゃテンションは落ちない気がするけど、カードテキストの分かりやすさも加味するとこのままで良し。
余談7:検索ワード1
01月08日に「巨大ロボットに乗って走るとコックピットで体をシェイクされて死んでしまう」という検索ワードでこのブログに辿り着いた方がいらっしゃったらしい。そんなこと書いた記憶ないんだけど……と思って自分で検索してみたら本当にヒットした。
どうやら「翻訳」のカテゴリで記事を表示させたときのページに表示される翻訳文の部分部分がより合わさってヒットしたらしい。以下の各文章はすべて翻訳した記事に含まれる文章。
・それまで積み上げてきたことによって得られるはずだった報酬が得られなくなってしまう
・全て戦闘でブロックされて死んだときにメリットをもたらすとしたら
・密閉されたコクピットで半時間のあいだ巨大ロボットを操縦するのは結構楽しいもんだよ
・なんかネタに走るかって話になって、The MacGyverシリーズのPhoenix Foundationから
巨大ロボットなんて単語をこのブログで使っていたとは、自分でも驚きだ。
余談8:検索ワード2
検索ワードネタでもう1つあげると、「こんなカードは詐欺だ。許せないね」を検索してここに辿り着いた方がいたらしい。Zac Hillのコラムの訳で使った言葉。……このセリフだけ見ると「美味しんぼ」の山岡さんみたいだ。
ゾンビの黙示録/Zombie Apocalypse - 闇の隆盛 レアZombie Apocalypse / ゾンビの黙示録 (3)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
あなたの墓地にあるすべてのゾンビ・クリーチャー・カードをタップ状態で戦場に戻し、その後すべての人間を破壊する。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
公式にプレビューとして発表された闇の隆盛のカードを見るには闇の隆盛カードギャラリー(註1)を参照してくれ!
(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/10
2012年1月10日 Card of the Day近野の忍び寄り/Nearheath Stalker - 闇の隆盛 コモンNearheath Stalker / 近野の忍び寄り (4)(赤)
クリーチャー - 吸血鬼(Vampire) ならずもの(Rogue)
不死(このクリーチャーが死亡したとき、それの上に+1/+1カウンターが置かれていなかった場合、それを+1/+1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。)
4/1
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/11
2012年1月11日 Card of the Day高まる混乱/Increasing Confusion - 闇の隆盛 レアIncreasing Confusion / 高まる混乱 (X)(青)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上からX枚のカードを自分の墓地に置く。高まる混乱が墓地から唱えられた場合、代わりにそのプレイヤーはその2倍のカードを自分の墓地に置く。
フラッシュバック(X)(青)(あなたはフラッシュバック・コストでこのカードをあなたの墓地から唱えてもよい。その後、それを追放する。)
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/12
2012年1月12日 Card of the Day目玉の壺/Jar of Eyeballs - 闇の隆盛 レアJar of Eyeballs / 目玉の壺 (3)
アーティファクト
あなたがコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、目玉の壺の上に目玉カウンターを2個置く。
(3),(T):目玉の壺からすべての目玉カウンターを取り除く:あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xはこれにより取り除かれた目玉カウンターの数に等しい。それらのうちの1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/13
2012年1月13日 Card of the Day降霊術/Séance - 闇の隆盛 レアSéance / 降霊術 (2)(白)(白)
エンチャント
各アップキープの開始時に、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれを追放してもよい。そうした場合、それの他のタイプに加えてスピリットであることを除き、それのコピーであるトークンを1体戦場に出す。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
公式に訳があがったので、私訳を削除。
公式サイト (日本語):変身の変身
http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/002786/
公式サイト (英語):Transformation Transformed
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/177
今週のCard of the Day (2012年01月 第2週) とか
2012年1月15日 週のまとめ余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
今週から闇の隆盛の新カードのお披露目。発売までのあと2週間はほぼ同じと思われる。
余談2:月曜日 《ゾンビの黙示録/Zombie Apocalypse》
墓場から全てのゾンビがよみがえり、全ての人間を殺し尽くしてしまう。まるでゾンビ映画そのままのようなカードで、カード自体もホラー映画のタイトルでありそうな名前だ。
人間以外はエルフもドワーフもキスキンも絶対に手をつけない。そのかわり一緒に生き返った仲間であっても「種族:人間」である限りは見境なく食べてしまうあたり、食の嗜好が実にはっきりしたゾンビたちなんだな、と思った。
余談3:火曜日 《近野の忍び寄り/Nearheath Stalker》
新能力「不死」のお目見え。すでにそこかしこで話題になっていたことだけど、+1/+1カウンターの乗った「不死」のクリーチャーを致死量に達するだけの-1/-1カウンターで殺した場合、カウンターの相殺より先にクリーチャーが死ぬため復活できないらしい。イマイチ直観的でないような気もするけど、それがルールならしょうがない。
フレイバー的な意味では「殺したと思ったモンスターが力を増してよみがえり襲いかかってくる」というわけで実にホラーっぽい。ただ、格闘ゲーム好きからすると「ああ、ギルのリザレクションね」という感じかもしれない。
余談4:水曜日 《高まる混乱/Increasing Confusion》
イラストを見ると、ポルターガイスト的な現象らしい。とにかくライブラリーがこれでもかと粉微塵にされている。《大あわての捜索/Frantic Search》を彷彿とさせるものがあるけど、何を探しているわけでもなく単に荒らされるだけ。
フラッシュバックが付与されている点をフレイバー的にとらえるとすると「いったん収まって安心していたら、数日後に倍はすさまじい怪奇現象が発生」という感じなんだろうか。住人があらためて専門家を呼ぶ決心をするフラグとも言える。
余談5:木曜日 《Jar of Eyeballs / 目玉の壺》
こういう絵がダメな人いるだろうなあ、というイラストのカード。
フレイバー的には、クリーチャーが「1体死亡するたび」に「目玉カウンターを2個」置くというのがポイント。普通の生き物は目が2つあるんだから、1体当たりからとれる目玉は2個だろう、という話で、非常にフレイバーを大事にしていることが分かる。
某所で「目を失っているはずのファイレクシアからも目玉を採取するんだなあ」というツッコミがあった。個人的にはそれよりも「酸のスライムからでも目玉を採取するのか」ということのほうが驚きだ。
余談6:金曜日 《降霊術/Seance》
変換ミスしそうになるカード名で、日本語名は「交霊術」ではなくて「降霊術」。元の「Seance(セアンス)」は、霊を降ろしてからその霊と交信をとる会なのでどっちでもいいような気もしないでもない。
りゅーさんのブログでもネタにされてたけど、リーフファイトTCGでは《降霊術》は第1版の頃から最強カードの1つ。効果は「ノーコストでカードを2枚引く」というもの。ポケモンカードの《マサキ》から何も学ばなかったのか……と思いきや、レアリティがレアにされているあたり、何かを分かっているような気もする。
余談7:開発部の許容範囲/Engineering Tolerance
長いこと放置していた「訳し途中」の記事をようやく完了。全文に渡って何度も出てくる「Tolerance」の訳が難しかった。「余地」というか「幅」というか「猶予」というか「許容されるブレ」というか。日本語で、ピシッとハマる訳語が思いつかなかったので場所ごとに違う言葉を遣っている。英語で読むと何の問題もないんだけど……難しい。
原文の意味は一読するだけできちんと伝わってくるのに、いざ日本語にしようとすると意外と難しい。英語力よりも日本語力を試される文章と言えるかもしれない。
意訳したところは「most of the best decks」を「~デッキばかりが活躍している」としたあたり。「最高のデッキの大半が」と訳すのはイマイチ日本語が変な気がしたので。
基本セットの新たなプレインズウォーカー3人の強さについて、色んな議論が上がることを好ましく思っている、という箇所。前後の文章から「こういう日本語が入るとつながる」という感じに日本語文を挿入。あまり「訳して」ない。
今週から闇の隆盛の新カードのお披露目。発売までのあと2週間はほぼ同じと思われる。
余談2:月曜日 《ゾンビの黙示録/Zombie Apocalypse》
墓場から全てのゾンビがよみがえり、全ての人間を殺し尽くしてしまう。まるでゾンビ映画そのままのようなカードで、カード自体もホラー映画のタイトルでありそうな名前だ。
人間以外はエルフもドワーフもキスキンも絶対に手をつけない。そのかわり一緒に生き返った仲間であっても「種族:人間」である限りは見境なく食べてしまうあたり、食の嗜好が実にはっきりしたゾンビたちなんだな、と思った。
余談3:火曜日 《近野の忍び寄り/Nearheath Stalker》
新能力「不死」のお目見え。すでにそこかしこで話題になっていたことだけど、+1/+1カウンターの乗った「不死」のクリーチャーを致死量に達するだけの-1/-1カウンターで殺した場合、カウンターの相殺より先にクリーチャーが死ぬため復活できないらしい。イマイチ直観的でないような気もするけど、それがルールならしょうがない。
フレイバー的な意味では「殺したと思ったモンスターが力を増してよみがえり襲いかかってくる」というわけで実にホラーっぽい。ただ、格闘ゲーム好きからすると「ああ、ギルのリザレクションね」という感じかもしれない。
余談4:水曜日 《高まる混乱/Increasing Confusion》
イラストを見ると、ポルターガイスト的な現象らしい。とにかくライブラリーがこれでもかと粉微塵にされている。《大あわての捜索/Frantic Search》を彷彿とさせるものがあるけど、何を探しているわけでもなく単に荒らされるだけ。
フラッシュバックが付与されている点をフレイバー的にとらえるとすると「いったん収まって安心していたら、数日後に倍はすさまじい怪奇現象が発生」という感じなんだろうか。住人があらためて専門家を呼ぶ決心をするフラグとも言える。
余談5:木曜日 《Jar of Eyeballs / 目玉の壺》
こういう絵がダメな人いるだろうなあ、というイラストのカード。
フレイバー的には、クリーチャーが「1体死亡するたび」に「目玉カウンターを2個」置くというのがポイント。普通の生き物は目が2つあるんだから、1体当たりからとれる目玉は2個だろう、という話で、非常にフレイバーを大事にしていることが分かる。
某所で「目を失っているはずのファイレクシアからも目玉を採取するんだなあ」というツッコミがあった。個人的にはそれよりも「酸のスライムからでも目玉を採取するのか」ということのほうが驚きだ。
余談6:金曜日 《降霊術/Seance》
変換ミスしそうになるカード名で、日本語名は「交霊術」ではなくて「降霊術」。元の「Seance(セアンス)」は、霊を降ろしてからその霊と交信をとる会なのでどっちでもいいような気もしないでもない。
りゅーさんのブログでもネタにされてたけど、リーフファイトTCGでは《降霊術》は第1版の頃から最強カードの1つ。効果は「ノーコストでカードを2枚引く」というもの。ポケモンカードの《マサキ》から何も学ばなかったのか……と思いきや、レアリティがレアにされているあたり、何かを分かっているような気もする。
余談7:開発部の許容範囲/Engineering Tolerance
長いこと放置していた「訳し途中」の記事をようやく完了。全文に渡って何度も出てくる「Tolerance」の訳が難しかった。「余地」というか「幅」というか「猶予」というか「許容されるブレ」というか。日本語で、ピシッとハマる訳語が思いつかなかったので場所ごとに違う言葉を遣っている。英語で読むと何の問題もないんだけど……難しい。
原文:
We aren’t attached to any particular kind of creature deck, but we’ve noticed over the years that most people find Magic less fun when most of the best decks have five or fewer creatures in them.
拙訳:
これは、私たちが特定のクリーチャーデッキに肩入れしている、というわけではない。ただ、何年もマジックを見続けてきた結果分かったこととして、クリーチャーが5体以下しか入っていないデッキばかりが活躍している環境のマジックを面白くないと感じるプレイヤーがほとんどだということだ。
原文の意味は一読するだけできちんと伝わってくるのに、いざ日本語にしようとすると意外と難しい。英語力よりも日本語力を試される文章と言えるかもしれない。
意訳したところは「most of the best decks」を「~デッキばかりが活躍している」としたあたり。「最高のデッキの大半が」と訳すのはイマイチ日本語が変な気がしたので。
原文:
I couldn’t be happier with this state of affairs.
拙訳:
そうであることを私は非常に喜ばしく思っている。
基本セットの新たなプレインズウォーカー3人の強さについて、色んな議論が上がることを好ましく思っている、という箇所。前後の文章から「こういう日本語が入るとつながる」という感じに日本語文を挿入。あまり「訳して」ない。
Card of the Day - 2012/01/16
2012年1月16日 Card of the Dayスレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben - 闇の隆盛 レアThalia, Guardian of Thraben / スレイベンの守護者、サリア (1)(白)
伝説のクリーチャー - 人間(Human) 兵士(Soldier)
先制攻撃
クリーチャーでない呪文は、それを唱えるためのコストが(1)多くなる。
2/1
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
公式にプレビューとして発表された闇の隆盛のカードを見るには闇の隆盛カードギャラリー(註1)を参照してくれ!
(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/17
2012年1月17日 Card of the Day食百足 /Vorapede - 闇の隆盛 神話レアVorapede / 食百足 (2)(緑)(緑)(緑)
クリーチャー - 昆虫(Insect)
警戒、トランプル
不死 (このクリーチャーが死亡したとき、それの上に+1/+1カウンターが置かれていなかった場合、それを+1/+1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。)
5/4
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/18
2012年1月18日 Card of the Day墓掘りの檻 /Grafdigger’s Cage - 闇の隆盛 レアGrafdigger’s Cage / 墓掘りの檻 (1)
アーティファクト
クリーチャー・カードは、墓地やライブラリーから戦場に出られない。
プレイヤーは、墓地やライブラリーにあるカードを唱えられない。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/19
2012年1月19日 Card of the Dayスキフサングの詠唱 /Chant of the Skifsang - 闇の隆盛 コモンChant of the Skifsang / スキフサングの詠唱 (2)(青)
エンチャント - オーラ
エンチャント (クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは-13/-0の修整を受ける。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
Card of the Day - 2012/01/20
2012年1月20日 Card of the Day獄庫 /Helvault - 闇の隆盛 神話レアHelvault / 獄庫 (3)
(1),(T):あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
(7),(T):あなたがコントロールしていないクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
獄庫が戦場からいずれかの墓地に置かれたとき、それにより追放された全てのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
参照:http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
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(註1) 闇の隆盛カードギャラリー
原文には以下のURLへのリンクが張ってある。
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/darkascension/cig
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0112
先日訳したシャッフル関連の記事からリンクの張られていた「7回のリフルシャッフルはデッキを無作為化できる」という話に関する記事。そこそこ長いけど結論はひどくシンプルな話で、はっきり言ってしまえば最後の段落がすべて。ちなみに以下が前回に訳した記事。
僕のシャッフルはデッキを十分に無作為化できてるんだろうか?
http://regiant.diarynote.jp/201201202104281778/
【翻訳】シャッフルとイカサマと無作為化について/Shuffles, Cheating, and Randomization【SCG】
Michael A. Rutter
2001年06月06日
元記事:http://www.starcitygames.com/php/news/print.php?Article=1499
僕たちがマジックの大会へ向かうとき、そこではみんな同じゲームを同じルールで遊んでる(と思いたい)。同じでなければならないと決められていると言えばそうだけど、それでもマジックの大会では多くのユニークなプレイヤーたちがいる。
段階的に見ていくと、まずゲームそれ自体として、どんなデッキをプレイするかで自分たちの個性が発揮される。デッキの選択が何によって左右されるのかというと、僕らがメタゲームを読み解いた結果であったり、どんなデッキタイプが好きかということであったり、または(僕みたいな貧乏な院生にとっては)そのとき手元にある強いレアが何なのかということだったりする。
しかし会場にいる他のプレイヤーと自分を見分けるのには他にもたくさんの方法がある。どんなスリーブを使っているのか、どうやって残りライフの記録をつけているのか、どんなお守りを持ち歩いているのか、どんなカードの広げ方をするのか、どんな服装をしているのか、などなど。
ただし1つだけ他人との差別化を図ってはいけないものがある。シャッフルのテクニックだ。
1つ例を挙げてみよう。先週末のアメリカ選手権のトップ8で起こったことだ。Casey McCarrelはカードを意図的に操作したため準決勝で失格となった(詳細はここ(註)を参照)。話によるとMcCarrelが対戦相手であるBrian Hegstadへ返した山札は上から11枚が全て呪文になっていたらしい。
これは明らかにBrianにとって不利な状態だ。少なくとも1回はマリガンをすることになるだろう。僕にはCasey McCarrelがどうやってそれを行ったのか皆目検討もつかないし、これを書いている今も、その手段について書かれた記事などは一切見かけていない。何にせよ、McCarrelは大会で失格の裁定を受けた。
(註) ここを参照
リンク先は以下のURL。記事にあるとおり、Casey McCarrelの失格の裁定について。
http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=USNAT01/783mccarreldq
2つ目のシャッフルに関連した例としては、日曜日にデトロイトで行われたアポカリプスのプレリリースでのことだ。あれは2ラウンド目のことだった。僕は緑白青のトリーヴァカラーのデッキで、それは《復活させるものトリーヴァ/Treva, the Renewer》とタッパー3枚と《時間の泉/Temporal Spring》2枚とそこそこの枚数のフライヤーが入ったデッキだった。
僕の対戦相手は非常に話好きなプレイヤーだった。しかし残念ながら彼が話しかけていた相手は僕じゃなかった。彼は話を聞いてくれる相手なら誰でも良かったらしく、そのときは隣の席のプレイヤーと話していた。
もしかしたらその相手は彼の友達だったのかもしれないし、僕の対戦相手が32人の参加者があったプレーンシフトのプレリリースでとても強いコントロールデッキが組めて優勝できたという話もすでに聞いたことがあったかもしれない。それとも聞いたけど忘れてたのかもしれない。どっちでもいいことだけど、彼が別のプレリリースで優勝したことがあるってのはもしかしたら今この話を聞いてる君たちにも予想がついたかもね。
最初のゲームで僕はトリーヴァを4回も唱えたのに負けてしまった。なぜかというと最初の3回に唱えたトリーヴァは全て《時間の泉/Temporal Spring》でライブラリの上へ戻されてしまったからだ。
2ゲーム目は、対戦相手がペインランドのマナを使って次々と《煽動するものリース/Rith, the Awakener》と《魂売り/Spiritmonger》を召喚してきたせいで負けてしまった。すぐにカードを片付ける羽目になったよ。
彼の引いた6枚のレアのうち3枚がペインランドと《煽動するものリース/Rith, the Awakener》と《魂売り/Spiritmonger》だったという点と3つのアポカリプスのブースターから3枚の《時間の泉/Temporal Spring》(うち1枚はフォイル)を引いたという点にはとりあえず目をつむろう。
ここで話したいのは彼のシャッフルがユニークだったということだ。
対戦相手の彼が隣の席のプレイヤーとしゃべっているあいだ、僕は自分のデッキをシャッフルしていて彼のシャッフルを見てはいなかった。しかし彼は僕にカットを頼むためにデッキを手渡すとき、まず自分で1回カットを入れてから手渡してきたんだ。
そのとき僕はそれがちょっとだけ気になった。それでも単に1回のカットをおこなっただけで彼にデッキを返したんだ。1ゲームと2ゲームのあいだ、僕は彼のシャッフルを観察していた。それは以下のような手順だった。
その1
カードを7つの山に分けるパイルシャッフルを行い、それを手元に引き寄せてテーブルの端から落とし、テーブルの下で1つにまとめた。
その2
何度かリフルシャッフルをおこなった。
その3
非常に素早いオーバーハンドシャッフルを数回おこなった。カードは90度かたむけていたのでカードの短いほうの辺が手のひらに当たる形だった。
その4
デッキをカットしてから僕に手渡した。
もし彼がデッキを積み込んでいたとすれば、彼がおこなった1回のカットはデッキの上にあったカードを中ほどに持ってきたことになる。それはつまり、もし僕が1回だけカットをすることでそれらのカードがまた山札の上にくるようにしてあるわけだ。
わざわざ言う必要はないかもしれないけど、僕はただカットするかわりにその対戦相手のデッキをシャッフルした。ちなみにこの2年間で対戦相手のデッキをカットせずにシャッフルしたのはこれが初めてのことだ。
その対戦相手のシャッフルに何かあると感じたのは僕だけじゃなかった。
同じ大会で、僕の妻であるナタリーはそのプレイヤーの隣に座る機会があった。そのとき、そのプレイヤーの対戦相手は相手のシャッフルについてジャッジの判断を仰いだ。シャッフルだけではなく、カードの方向についてもだ(土地だけ違う向きに入れたりするあれだ)。
そのマッチのあとでナタリーが小耳に挟んだ会話によると、プレイヤーは対戦相手のデッキを毎回シャッフルすべきだということだった。常にシャッフルするようにしていれば「さっきの対戦のときは相手のデッキをシャッフルしてなかったじゃないか。俺がイカサマしてるとでも?」と対戦相手に言われることもないからだ。
つまり相手のデッキをわざわざシャッフルしたということは僕は相手がイカサマ師だと糾弾しているのだろうか?その通りだ(とはいえ証拠はない)。さらに言うと少なくとももう1人はそう感じたプレイヤーがいたわけだ。
しかし僕が願っているようにプレリリースがくつろいだ雰囲気の中で楽しく行われ、かつ80ドル以上の賞品がかかっているとなるとプレイヤーはイカサマをする。
この話から学ぶべき教訓は以下だ。
ユニークで普通じゃないシャッフルによって注目を集めるようなことはすべきじゃない。もし君が変わった手順でシャッフルをしており、他のプレイヤーからどうしてそんなシャッフルをしているのかと尋ねられるようなら、変えた方がいい。それは君自身を救うことになるし、同様に対戦相手にとってもありがたいことだ。
もし君が変わったシャッフルを続けるようなら他のプレイヤーたちは君がイカサマをしているのかもしれないと疑うだろう。そしてどうしてそんなシャッフルをするのかとずっと聞かれることになる。
ネットにはシャッフルによってデッキを積み込む手段を紹介しているサイトがたくさんある。以下はその1つだ。
How to False Shuffle
http://www.ehow.com/eHow/eHow/0,1053,4402,00.html
これで君も積み込みのテクニックを知ったわけだ。さてそこで次の質問だ。カードを確実にランダムにできるもっともよいスタンダードなシャッフル方法はどのようなものか?
マジックでよく用いられているシャッフルは主に3つある。リフルシャッフル、オーバーハンドシャッフル、そしてパイルシャッフルだ。
リフルとオーバーハンドは他のカードゲームでよく用いられているシャッフル方法だ。リフルシャッフルはここから(註)、オーバーハンドシャッフルはここから(註)確認できる(それ以外にも特定のカードを好きな場所に置く方法も色々とね)。パイルシャッフルはデッキが2つかそれ以上の山札に分けてからそれらを1つに積み上げるタイプのシャッフルだ。
(註) リフルシャッフル
原文には以下のURLが紹介されている。
http://www.ehow.com/eHow/eHow/0,1053,4353,00.html
(註) オーバーハンドシャッフル
原文には以下のURLが紹介されているけど、すでにリンク切れ。
http://ps.superb.net/cardtric/sleights/overhand.htm
ある論文によると52枚のカードの束をリフルシャッフルする際の理想的な回数は7回とのことだ。Brad Mannによって書かれたこの論文のコピーはここで読める(註)。ただあらかじめ言っておくと、これは非常にテクニカルな確率論の論文であり読みやすいとはとても言えない。
(註) 記事のコピーはここで読める
リンク先は以下のPDFファイル。ハーバード大学の数学科の人が書いた論文らしい。本物の論文なので数学の知識がないと読めなさそう。
http://www.dartmouth.edu/~chance/teaching_aids/books_articles/Mann.pdf
この7回のルールは60枚デッキを使うマジックにも適用できる。
先に言っておくとここであげている確率論のモデルは「完璧な」リフルシャッフルを想定していない。つまり、デッキをちょうど2つに分けて1枚ずつ重なり合うようなリフルシャッフルではなく、逆にデッキが必ず不均等な2つの束に分けられた上でちょうど1枚ずつ互い違いに「ならない」ようなシャッフルであることを仮定している。
またこの論文では何回のシャッフルが適切なのかについて異なる意見も掲載している。行為者が何をもって無作為化がなされたととらえるか(これについてはまた後述する)によって回数が11回や12回などの場合の例も挙げられている。
ちなみにもし君が5-color(註)のデッキをリフルシャッフルするなら、デッキを無作為化する理想的なシャッフル回数は9回だ。もし君が250枚のデッキをリフルシャッフルできるならの話だけどね。
(註) 5-color
5色それぞれのカードが一定枚数入れなければいけない特殊な非公式フォーマット。デッキ枚数は250枚。MTG Wikiでは「5-Color Magic」という項目名で紹介されている。
上であげたリンクの1つではオーバーハンドシャッフルを悪用する方法が何通りか紹介されている。またリフルシャッフルについても同様に悪用しようと思えばできる。興味深いリンク(註)がある。ここでは「完璧な」リフルシャッフルについて述べている。
君がこのレベルにまで「完璧に」シャッフルできるとすれば、Out-Shuffle(註)をすれば山札の一番上のカードはそのまま一番上にあり続けるし、In-Shuffleをすることで一番上のカードは上から2枚目へ移動する。つまりリンク先の情報を読み解ければ適切な回数のシャッフルを行うことで山札の一番上のカードを好きな位置に移動できるということだ。
(註) 興味深いリンク
原文では以下のURLが紹介されている。
http://www.math.hmc.edu/funfacts/ffiles/20001.1-6.shtml
(註) Out-Shuffle/In-Shuffle
文中にあるとおり、シャッフルし終えたときに一番上のカードがそのまま上にくるような互い違い順にするのがOut-Shuffle。両手に半分ずつ持ち替えたとき、元々下側にあった束を先に下へ落とし始めるということ。
In-Shuffleはその逆で、元々上側にあった束を先に下へ落とし始めるシャッフル。一番上にあったカードはシャッフル後には上から2枚目の位置に来ることになる。
ここまでの情報を踏まえると、数学的観点からデッキを適切にシャッフルするのに必要な回数は7回以上の「完璧でない」リフルシャッフルということになる。またイカサマでないことを視覚的に分かりやすくするために、上半分と下半分が混ざるようなオーバーハンドシャッフルも何度か加えておくべきだろう。
つまり、対戦相手がカットのためにデッキを手渡してきたときには、7回のリフルシャッフルをしてから1回のオーバーハンドシャッフルを真ん中あたりからやっておけば、相手がどんな積み込みを仕込んでいたとしてもそれを無作為化することができる。なお覚えておいて欲しいのは、対戦相手がカットしたあとでも1回までなら持ち主側もカットすることがDCIのフロアルールでは認められていることだ。
自身のデッキについて気をつけて欲しいこととしては、デッキの土地の無作為化についてだ。特に1ゲーム終わったあとの土地が6枚以上固まっているような状態からシャッフルするときだ。
繰り返しになるが、7回のリフルシャッフルと1回のオーバーハンドシャッフルをすれば目安としては十分だ。しかし個人的にはこれだけだとイマイチな気がしてしまう。そこで最初にパイルシャッフルを行うんだ。こうすれば土地がきちんとばらけるし、いわゆるマナ織り込み/Mana Weaving(註)をしたことにもならない。
(註) マナ織り込み/Mana Weaving
全ての土地を抜き出してから、残った土地以外だけのデッキの隙間に2枚から3枚ごとに土地を挿入する方法。公式試合では反則をとられる。
パイルシャッフルをしすぎないように注意すること。繰り返し続けているとまるで土地を元の並びに直そうとしているかのように見えるからね(数学的には適切な回数のパイルシャッフルを行うことでそれが可能となる)。
それとシャッフルは常にカードをテーブルの上に伏せた状態で行うこと。またあまり遅くシャッフルすることもダメだが、同時にあまりに素早くシャッフルし過ぎることも避けたほうがいい。相手からはまるで何かを隠そうしているかのように見えるかもしれないからね。
最後に。
DCIのガイドラインによると「充分な無作為化がなされていない場合」はペナルティが課される(註)とある。しかし「充分な無作為化がなされていない場合」とはどのような場合だろう?
(註) ガイドライン
今では「イベント規定」と呼ばれている大会ルール。以下のリンク先に日本語版がある。シャッフルと無作為化については「3. イベント規定」の「3.9 カードの切り直し」を参照のこと。
http://mjmj.info/data/JPN_MTR_20120124.html
Brad Mannの論文によると、デッキを無作為化するということは、各カードの全ての並びが等しい確率で生じるということらしい。これは確率で言うと1/n!であり、この場合の「n」はデッキのカード枚数を指す。
「!」は数学でいう階乗で、「n!」とは「n! = n(n-1)(n-2)...(2)(1)」ということになる。通常の60枚デッキであれば組み合わせは60!通りあることになり、これは 8,320,987,112,741,390,144,276,341,183,223,364,380,754,172,606,361,245,952,449,277,696,409,600,000,000,000,000 通りの組み合わせと順序があり得るということになる。
「充分な無作為化がなされている」と言ったときには、デッキは上記の組み合わせのどれもが等しい確率で生じ得なければならない。
Casey McCarrelが手渡したデッキは上から11枚が全て呪文だった。無作為化の結果、そうなる確率は0.12%となる(対戦相手のBrian Hegstadが使っていたデッキの土地枚数は25枚)。言い換えると1000回に1.2回しか起きえないということだ。
2日目に156人のプレイヤーが6マッチをおこなったとしよう。そして各マッチでは平均で2.5ゲーム行われたとすると、そこに生じるシャッフル回数は最低でも2340回となる(マリガンは考慮しない場合だ)。
よってアメリカ選手権の2日目に、シャッフルしたデッキの山札の上から11枚が全て呪文となってしまうことは2.8回生じ得るということだ。(もちろん全員が25枚の土地が入ったデッキの場合だ。もしより少ない枚数の土地しか入っていないデッキが多ければ、その分だけこの条件を満たす可能性は高くなる)
つまり「充分な無作為化がなされていない場合」というのは特定の並び方が生じやすいシャッフルということだ。初手の7枚に土地がないとかね。これが意図的に行われたときに気づく方法は2通りある。
1つ目として、対戦相手が怪しいシャッフルテクニックを用いていないか観察し、デッキが対戦相手に有利な並びになっていないかをチェックすることだ。相手が不自然なシャッフルをしていないか見張ることで、有利な操作が行われていないかをチェックする理由を得ることが出来る。
イカサマを見つける手段の2つ目は、サンプルがとれるだけのシャッフル回数をチェックし、そこから特定の並び順の結果が適切に無作為化されたときの平均より多かったり少なかったりしないかを確認することだ。
例えば、24枚の土地が入った60枚デッキにおいて、初手の7枚に土地がない確率は2.16%だ。もし君が1日に12マッチの対戦を行い、それぞれのマッチで平均して2.5試合を戦ったとすると、30回のシャッフルが行われることとなり土地なしの初手が生じる可能性は0.658回となる。1回生じるか生じないかだ。
さてこの事実は、もし君が土地なしの手札を引いたら対戦相手にデッキを積みこまれたことを意味するのか?
いや、そうはならない。なぜなら30回のシャッフルで土地が1枚しかこない初手を1回でも得る可能性だけでも34.3%もあるからだ。
しかし、もし君が同じ対戦相手と30回戦って、そのあいだに3回かそれ以上の回数の土地がない初手を得るようなことがあれば、その相手がシャッフルした際には2.16%よりも明らかに高い確率で土地のない初手が発生していると言える統計学的な証拠となる。(これは土地が24枚のデッキの話だ。デッキに入っている土地の枚数がこれより少なければ、対戦相手を疑う際の基準とする土地なしの初手が来る確率はその分高くなる)
ここからが結論だ。
たった1回のシャッフル結果からは対戦相手が積み込みをしているかどうかを判断することはできない。その対戦相手の全てのシャッフルから無作為に選んだサンプルを一定数集めた上でなければ、何らかの統計的なテストを行うことはできないからだ。
たった1人のサンプルから得たデータに基づく全人口に関する調査結果を使って法廷で証言できるプロの統計学者は1人としていないだろう。
これをマジックに当てはめて考えると、たった1回のシャッフル結果から相手のデッキが「充分な無作為化がなされていない」とは言えないということだ。一定数以上のシャッフルを見なければ判断することはできない。
僕は決してCasey McCarrelを擁護したいわけじゃない。だけどもし冒頭に紹介した1件が法廷に持ち込まれて、ペナルティを与えた根拠がわずか1回のシャッフル結果だけで他に何の証拠もないとしたら、DCIは間違いなく負けるだろうね。
そしてそれは誰か1人じゃなくて、みんなにとって悲しいことだと思う。
以下はこの記事につけられていたコメントの訳。参考までに付記しておく。
コメント:GuildMaster Arrataz 2011年09月08日 01:13am
君が引用している論文には君が言うようなことは書いてないよ。論文には、発生しうる全ての組み合わせを生じさせるために必要なシャッフル回数が最小で7回だと言っているだけだ。
これと「7回のシャッフルを行えばデッキが適切に無作為化される」ということとはまったく別の問題だ。(君が言っているのは52!の組み合わせが全て等しく生じ得るってことだからね)
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