余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
新セット恒例、リリースノートという名のFAQ。
余談2:月曜日 《勇気の元型/Archetype of Courage》
元型サイクルの1人にして「先制攻撃を奪う」クリーチャー。個人的にはいまだにこういう上書き系能力のルール処理が覚えられない。タイムスタンプとか第1種とか第5種とか苦手。いや、全然マジック遊んでないから実害は一切ないんだけど。
ところで翻訳的な観点からこのカード名が気になってた。「アーキタイプ」は日本語でも(特にゲーム業界で?)そこそこ市民権を得ているカタカナ語だけど、実際これを日本語訳しろと言われると困るなあ、とよく思ってた。雛型だとテンプレートだしなあ。
マジックでは「元型」となるらしい。ほほう。
余談3:火曜日 《理想の調停者/Arbiter of the Ideal》
カウンターが乗っているかどうかとエンチャントかどうかは関係ないらしい。どうなんだ、それ。逆にややこしくなってないだろうか。まあどうせ使われないだろうから、どっちでもいいか。
理想の調停者「ちょっと待て」
それはさておき、昔似たようなカードがあったな。毎ターン、カウンターを乗っけた土地を島にするアーティファクトか何か。なんだっけ……ああ、《Quicksilver Fountain / 水銀の泉》か。
余談4:水曜日 《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan》
黒への信心の強さでマナコストが軽くなるバニラクリーチャー。黒だけどバニラなんだな、というどうでもいいボケはさておき、この日の記事にある「マナ・コストに黒マナを持ち、生け贄に捧げることでマナを生み出すクリーチャー」からは《ブラッド・ペット/Blood Pet》しか浮かばない。不気味なのに妙に愛嬌のあるテンペスト版のイラストが好き。
なおMTG Wikiの《ブラッド・ペット/Blood Pet》の項目からは、このブログの元ネタである abomination.jp へリンクが張られている。2002年02月から2007年04月までの5年以上に渡って Card of the Day を翻訳していたサイト。
余談5:木曜日 《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》
カード名の「hide = 皮」「Spirit = 魂」「binder = 結ぶもの」は分かるんだけど「Fel- = 悪魔の」は知らない英語だ。「Fel-」で始まる、悪魔にまつわる単語か。何があるんだろう。
えーと「Felicide」という単語は「猫を殺す者」という意味があるらしい。猫を殺そうとするなんて悪魔に違いないけど、この単語は猫を意味する「Felis」と殺すことを意味する「-cide」の組み合わせなので、悪魔は関係ない。
他に何かあるかな。「Fell」を形容詞として用いるときには「残忍な~、凶暴な~」という意味があるらしい……いや、関係ないだろ。
余談6:金曜日 《ネシアンのデモロク/Nessian Demolok》
デモロク(Demolok)ってなんだ。イラストに描かれている生物の名前だろうか。フレイバーテキストがないので詳しいことが分からんなあ。今時点でカード名にデモロク(Demolok)が入るのはこのカードだけだし、妙に英語っぽくない響きとつづりだし、なんか不思議。
新セット恒例、リリースノートという名のFAQ。
余談2:月曜日 《勇気の元型/Archetype of Courage》
元型サイクルの1人にして「先制攻撃を奪う」クリーチャー。個人的にはいまだにこういう上書き系能力のルール処理が覚えられない。タイムスタンプとか第1種とか第5種とか苦手。いや、全然マジック遊んでないから実害は一切ないんだけど。
ところで翻訳的な観点からこのカード名が気になってた。「アーキタイプ」は日本語でも(特にゲーム業界で?)そこそこ市民権を得ているカタカナ語だけど、実際これを日本語訳しろと言われると困るなあ、とよく思ってた。雛型だとテンプレートだしなあ。
マジックでは「元型」となるらしい。ほほう。
余談3:火曜日 《理想の調停者/Arbiter of the Ideal》
カウンターが乗っているかどうかとエンチャントかどうかは関係ないらしい。どうなんだ、それ。逆にややこしくなってないだろうか。まあどうせ使われないだろうから、どっちでもいいか。
理想の調停者「ちょっと待て」
それはさておき、昔似たようなカードがあったな。毎ターン、カウンターを乗っけた土地を島にするアーティファクトか何か。なんだっけ……ああ、《Quicksilver Fountain / 水銀の泉》か。
Quicksilver Fountain / 水銀の泉 (3)
アーティファクト
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは自分がコントロールする島(Island)でない土地1つを対象とし、その上に洪水(flood)カウンターを1個置く。その土地は、その上に洪水カウンターが置かれ続けているかぎり島である。
各終了ステップの開始時に、戦場にあるすべての土地が島である場合、すべての土地からすべての洪水カウンターを取り除く。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Quicksilver+Fountain/
余談4:水曜日 《湿原霧のタイタン/Marshmist Titan》
黒への信心の強さでマナコストが軽くなるバニラクリーチャー。黒だけどバニラなんだな、というどうでもいいボケはさておき、この日の記事にある「マナ・コストに黒マナを持ち、生け贄に捧げることでマナを生み出すクリーチャー」からは《ブラッド・ペット/Blood Pet》しか浮かばない。不気味なのに妙に愛嬌のあるテンペスト版のイラストが好き。
なおMTG Wikiの《ブラッド・ペット/Blood Pet》の項目からは、このブログの元ネタである abomination.jp へリンクが張られている。2002年02月から2007年04月までの5年以上に渡って Card of the Day を翻訳していたサイト。
余談5:木曜日 《悪魔の皮の魂結び/Felhide Spiritbinder》
カード名の「hide = 皮」「Spirit = 魂」「binder = 結ぶもの」は分かるんだけど「Fel- = 悪魔の」は知らない英語だ。「Fel-」で始まる、悪魔にまつわる単語か。何があるんだろう。
えーと「Felicide」という単語は「猫を殺す者」という意味があるらしい。猫を殺そうとするなんて悪魔に違いないけど、この単語は猫を意味する「Felis」と殺すことを意味する「-cide」の組み合わせなので、悪魔は関係ない。
他に何かあるかな。「Fell」を形容詞として用いるときには「残忍な~、凶暴な~」という意味があるらしい……いや、関係ないだろ。
余談6:金曜日 《ネシアンのデモロク/Nessian Demolok》
デモロク(Demolok)ってなんだ。イラストに描かれている生物の名前だろうか。フレイバーテキストがないので詳しいことが分からんなあ。今時点でカード名にデモロク(Demolok)が入るのはこのカードだけだし、妙に英語っぽくない響きとつづりだし、なんか不思議。
メレティスの天文学者/Meletis Astronomer - 神々の軍勢Meletis Astronomer / メレティスの天文学者 (1)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
英雄的 ― あなたがメレティスの天文学者を対象とする呪文を1つ唱えるたび、あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを見る。あなたはその中からエンチャント・カード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
1/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Meletis+Astronomer/
カード名の"メレティス"はテーロスにある「学問と魔法と進歩の都市国家」(註1)だ。ここはダクソスやその仲間(註2)の故郷でもある。さらに、カード名に含まれるもう1つの単語である"Astronomer"はもちろん"Astronomy"から来ており、これは古フランス語とラテン語を介して英語にもたらされた言葉だ。
さらに遡るとこれは古代ギリシャ語の"Astronomia"に辿り着く。これは「星」を意味する"Astron"と「整える、規定する」を意味する"Nomos"が組み合わさった言葉だ。この"Astron"はさらに歴史を遡ることができる古い言葉で、PIE(Proto Indo-European、つまりインド・ヨーロッパ祖語(註3))に端を発するとも言われている。
(註1) 学問と魔法と進歩の都市国家
本文では以下のURLへリンクが張られている。リンク先は引用元である「プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その2」。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/262c
上記の記事の公式日本語訳。
http://mtg-jp.com/reading/translated/023503/
(註2) ダクソスやその仲間
原文ではカード名に「Meletis」が含まれるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。ちなみに検索結果は以下の4枚。
《メレティスのほら吹き/Meletis Charlatan》
《メレティスのダクソス/Daxos of Meletis》
《メレティスの天文学者/Meletis Astronomer》
《メレティスの守護者/Guardians of Meletis》
(註3) インド・ヨーロッパ祖語
原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Proto-Indo-European language の項目。
http://en.wikipedia.org/wiki/Proto-Indo-European_language
同項目の日本語版Wikipediaは以下。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E8%AA%9E%E6%97%8F
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth - 神々の軍勢Spirit of the Labyrinth / 迷宮の霊魂 (1)(白)
クリーチャー エンチャント — スピリット(Spirit)
各プレイヤーは、各ターンにカードを2枚以上引くことができない。
3/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Spirit+of+the+Labyrinth/
"Labyrinth"という言葉は古代ギリシャ語でミノタウロスを閉じ込めた特定の迷路(Maze)を指していた。その後、迷路という意味で英語に渡ってくるまでにラテン語とフランス語を経由してきた。
おそらく古代ギリシャ語には、リュディア語(註1)の"Labrys"(高貴な力のシンボルでもある両刃の斧)を通じてもたらされたと考えられるが、ここらへんの語源はまだ完全には解明されていない。
(註1) リュディア語
本文では以下のURLへリンクが張られている。WikipediaのLydiaの項目。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lydia
上記の日本語版。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
流浪/Peregrination - 神々の軍勢Peregrination / 流浪 (3)(緑)
ソーサリー
あなたのライブラリーから基本土地カードを最大2枚まで探し、それらのカードを公開し、1枚をタップ状態で戦場に出し、もう1枚をあなたの手札に加える。あなたのライブラリーを切り直し、その後占術1を行う。(あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードをあなたのライブラリーの一番下に置いてもよい。)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Peregrination/
このカード名は実在する英語であり、ギリシャではなくローマ発祥の言葉である。その意味は「短い距離の旅行(特に徒歩による旅行か異国への旅行)」であり、ラテン語からフランス語を経由してもたらされた。なおラテン語では「国外から~」もしくは「ローマ外からもたらされた~」という意味をもつ。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
沈黙の歩哨/Silent Sentinel - 神々の軍勢Silent Sentinel / 沈黙の歩哨 (5)(白)(白)
クリーチャー — 執政官(Archon)
飛行
沈黙の歩哨が攻撃するたび、あなたの墓地にあるエンチャント・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい。
4/6
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Silent+Sentinel/
テーロスでは天使(Angel)を見かけないが、かわりに執政官(Archon)が何人かいる(註1)。そして"Archon"という言葉はギリシャ語からきており、よってここで取り上げることが出来るというわけだ。
古代ギリシャでは"Arkhon"とは「支配者」を意味した。しかし17世紀頃に英語へと伝わったとき、それは特に「古代アテネの9人の執政官の1人」(註2)を指す言葉となっていた。
(註1) 執政官(Archon)が何人かいる
原文ではサブタイプに「Archon」が含まれるテーロスブロックのカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。ちなみに検索結果は以下の4枚
《灰燼の乗り手/Ashen Rider》
《天界の執政官/Celestial Archon》
《羽撃王/Ornitharch》
《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》
(註2) 古代アテネの9人の執政官の1人
原文では以下のURLへリンクが張られている。英語版Wikipediaの Archon の項目、その中でも特に Ancient Greece について述べた箇所。
http://en.wikipedia.org/wiki/Archon#Ancient_Greece
同項目の日本語版Wikipediaは以下。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%B7%E6%94%BF%E5%AE%98
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
決断の元型/Archetype of Finality - 神々の軍勢Archetype of Finality / 決断の元型 (4)(黒)(黒)
クリーチャー エンチャント — ゴルゴン(Gorgon)
あなたがコントロールするクリーチャーは接死を持つ。
あなたの対戦相手がコントロールするクリーチャーは接死を失うとともに、接死を持つことも得ることもできない。
2/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Archetype+of+Finality/
"Archetype" という言葉は古代ギリシャ語からラテン語、ラテン語からフランス語、フランス語から英語という、まあよくあるパターンで英語に伝わってきた言葉だ。
ギリシャ語の「Arkhetypos」が元であり、その意味は "最初の鋳型" もしくは "試作品として最初に鋳型から作られたもの" だ。そしてこの言葉は「Arkhe+Typos」から出来ている。
「Arkhe」は "最初・元祖・原始的" という意味があり、昨日のカードにも出てきた "Archon" とも関連した語で、「Typos」の意味は "押し型・タイプ・モデル" である。
余談だが、"Final"(そして "Finality" も同様に)ラテン語の「Finalis」からきた言葉だったりする。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
「ギリシャ語由来の英語をその名前に含むカード」および「その由来の説明」がテーマだったもよう(水曜日の《流浪/Peregrination》はちょっと怪しいけど)。確か前にも同じテーマだった週があった気がする。えーと、いつだったっけ…… 2013年10月07日からの週だ。
余談2:月曜日 《メレティスの天文学者/Meletis Astronomer》
英雄的な天文学者の能力は、ライブラリの天辺から3枚見てエンチャントを手札に加えることができる。今までのカードのイメージからすると、天文学というより占星術っぽい気がするな。先を見通して望む未来を手に入れる、ってあまり科学的な感じがしない。
でも1/3というパワーとタフネスは学者さんっぽい。
余談3:火曜日 《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
この「各ターンにカードを2枚以上引くことができない」という能力。
結構すごいこと言ってるような気もするけど、また同時に「すごいことが出来るようになる能力」ではなくて「すごいことをさせない能力」だからゲームを加速させたり、相手を瞬殺したりするものにはなり得ないわけで、ある意味では安全。
ところで「カードを引くこと」を置換する能力との相互作用はどうなるんだろう。例えばオンスロートの言葉サイクルのような「次にあなたがカードを引く代わりに」という効果を同じターンに複数回使えるかどうか。置換された効果は起きなかったことになるはずだからできるんだろうと思ってる。
余談4:水曜日 《流浪/Peregrination》
流浪人(るろうに)という言葉が造語だと知ったときはなんか騙された気分になった、ということはさておき訳の話……あ、そうそう、逆刃刀というものも実在しないと知ったときもなんか騙された気分になった、ということはさておき訳の話。
ダブルクオテーション内の英語がどこで区切れるのか、ちょっと迷ってしまった。いや、要は単純な「A or B」の形だったんだけど、どこにどうかかるのかが一読しただけでは分からなかった。
an excursion, especially on foot or to a foreign country
上記は、重複するため省略されている部分があって、それを補足すると……
[an excursion especially on foot] or [an excursion to a foreign country]
……という風になるはず。
余談5:木曜日 《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》
ちょっと気になったことがあった。《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》本人の話題ではなくて、この日の記事で触れられているテーロスに何人かいるという執政官の1人について。
文中の「 執政官が何人かいる」には公式サイトの検索エンジンの検索結果がリンクされていて、その検索結果の4枚のうちの1枚が《羽撃王/Ornitharch》だった。
うん? なんて読むの、これ。「はげきおう」なのか「はうちおう」なのか「はねうちおう」なのか……(調査中)……答えは「うげきおう」だった。なるほど。「羽」を「う」と読むという選択肢が浮かばなかったな。
ちなみに過去には「竜英傑」と書いて「ドラコジーニアス」と読ませたカードがある。いや、まあ、あれはそもそも原語が「Dracogenius」だったんだけどさ。
余談6:金曜日 《決断の元型/Archetype of Finality》
「Arche」で「元祖」という意味らしい。ゲッターシリーズ最終作の「ゲッターロボ・アーク」のネーミングもここから来ているのかな。最終にして元祖みたいな。
ありゃ。違ったか。
「ギリシャ語由来の英語をその名前に含むカード」および「その由来の説明」がテーマだったもよう(水曜日の《流浪/Peregrination》はちょっと怪しいけど)。確か前にも同じテーマだった週があった気がする。えーと、いつだったっけ…… 2013年10月07日からの週だ。
余談2:月曜日 《メレティスの天文学者/Meletis Astronomer》
英雄的な天文学者の能力は、ライブラリの天辺から3枚見てエンチャントを手札に加えることができる。今までのカードのイメージからすると、天文学というより占星術っぽい気がするな。先を見通して望む未来を手に入れる、ってあまり科学的な感じがしない。
でも1/3というパワーとタフネスは学者さんっぽい。
余談3:火曜日 《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
この「各ターンにカードを2枚以上引くことができない」という能力。
結構すごいこと言ってるような気もするけど、また同時に「すごいことが出来るようになる能力」ではなくて「すごいことをさせない能力」だからゲームを加速させたり、相手を瞬殺したりするものにはなり得ないわけで、ある意味では安全。
ところで「カードを引くこと」を置換する能力との相互作用はどうなるんだろう。例えばオンスロートの言葉サイクルのような「次にあなたがカードを引く代わりに」という効果を同じターンに複数回使えるかどうか。置換された効果は起きなかったことになるはずだからできるんだろうと思ってる。
余談4:水曜日 《流浪/Peregrination》
流浪人(るろうに)という言葉が造語だと知ったときはなんか騙された気分になった、ということはさておき訳の話……あ、そうそう、逆刃刀というものも実在しないと知ったときもなんか騙された気分になった、ということはさておき訳の話。
原文:
It means "an excursion, especially on foot or to a foreign country" and comes to us from Latin
拙訳:
その意味は「短い距離の旅行(特に徒歩による旅行か異国への旅行)」であり、ラテン語から
ダブルクオテーション内の英語がどこで区切れるのか、ちょっと迷ってしまった。いや、要は単純な「A or B」の形だったんだけど、どこにどうかかるのかが一読しただけでは分からなかった。
an excursion, especially on foot or to a foreign country
上記は、重複するため省略されている部分があって、それを補足すると……
[an excursion especially on foot] or [an excursion to a foreign country]
……という風になるはず。
余談5:木曜日 《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》
ちょっと気になったことがあった。《沈黙の歩哨/Silent Sentinel》本人の話題ではなくて、この日の記事で触れられているテーロスに何人かいるという執政官の1人について。
文中の「 執政官が何人かいる」には公式サイトの検索エンジンの検索結果がリンクされていて、その検索結果の4枚のうちの1枚が《羽撃王/Ornitharch》だった。
うん? なんて読むの、これ。「はげきおう」なのか「はうちおう」なのか「はねうちおう」なのか……(調査中)……答えは「うげきおう」だった。なるほど。「羽」を「う」と読むという選択肢が浮かばなかったな。
ちなみに過去には「竜英傑」と書いて「ドラコジーニアス」と読ませたカードがある。いや、まあ、あれはそもそも原語が「Dracogenius」だったんだけどさ。
余談6:金曜日 《決断の元型/Archetype of Finality》
「Arche」で「元祖」という意味らしい。ゲッターシリーズ最終作の「ゲッターロボ・アーク」のネーミングもここから来ているのかな。最終にして元祖みたいな。
3機のゲットマシンが合体し、ゲッターアーク、ゲッターキリク、ゲッターカーンの3形態に変形する。どの形態も飛行能力を有していた。各形態名称の由来は梵字で、それぞれ大日如来、阿弥陀如来、不動明王を意味する。
引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%9C_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AF
ありゃ。違ったか。
Card of the Day - 2014/02/10
2014年2月10日 Card of the Day海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea - テーロスThassa, God of the Sea / 海の神、タッサ (2)(青)
伝説のクリーチャー エンチャント — 神(God)
破壊不能
あなたの青への信心が5未満であるかぎり、海の神、タッサはクリーチャーではない。(あなたの青への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の数に等しい。)
あなたのアップキープの開始時に占術1を行う。
(1)(青):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。このターン、それはブロックされない。
5/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Thassa%2C+God+of+the+Sea/
「プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その1」(註1)はタッサについて「トリトンは彼女を他の神々の上に立つ存在であると賛美するものの、タッサは彼らへと何の偏愛も見せず、見たところあらゆる定命の者達へと平等に無関心を見せている」と述べている。
実際にそうだったのはおそらくキオーラが訪れるまでの話だろう。何しろキオーラは、彼女をタッサの化身であると思いこむテーロスのトリトンたちの勘違いを積極的に正そうとはせずにいるのだから。
しかしキオーラもあまり調子に乗らないほうがいい。何しろ「タッサはなかなか怒ることはないが、一度激昂したなら鎮めることはできない」らしいのだから。
(註1) プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その1
原文では以下のURLへリンクが張られている。テーロスの紹介記事(英語)。
http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/261c
上記コラムの公式日本語訳。
http://mtg-jp.com/reading/translated/023404/
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/11
2014年2月11日 Card of the Day激戦の戦域/Contested War Zone - テーロスContested War Zone / 激戦の戦域
土地
クリーチャーがあなたに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーのコントローラーは激戦の戦域のコントロールを得る。
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(1),(T):攻撃クリーチャーはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Contested+War+Zone/
私たちのサイトではこのカードについての記事が何度か書かれているが、毎回違った角度から取り上げられている。
もし君がコンボ好きで戦場にこのカードが大量に並ぶのを楽しみたいなら、この From the Lab の「No Contest」(註1)という記事の情報が役に立つだろう。
そうではなくてもし君がScott Chouの描いた素晴らしいイラストをもっと間近で見たいというのであれば、この Arcana の「In the War Zone」(註2)という記事がぴったりだろうね。
(註1) From the Lab の「No Contest」
原文では以下のURLへリンクが張られている。《激戦の戦域/Contested War Zone》を使ったデッキの紹介記事。
http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ftl/132
(註2) Arcana の「In the War Zone」
原文では以下のURLへリンクが張られている。《激戦の戦域/Contested War Zone》のイラストの拡大版が見られる。
https://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/643
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/12
2014年2月12日 Card of the Day荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave - 神々の軍勢Kiora, the Crashing Wave / 荒ぶる波濤、キオーラ (2)(緑)(青)
プレインズウォーカー — キオーラ(Kiora)
[+1]:対戦相手がコントロールするパーマネント1つを対象とする。あなたの次のターンまで、それに与えられるすべてのダメージとそれが与えるすべてのダメージを軽減する。
[-1]:カードを1枚引く。このターン、あなたは追加で土地を1つプレイしてもよい。
[-5]:あなたは「あなたの終了ステップの開始時に、青の9/9のクラーケン(Kraken)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。」を持つ紋章を得る。
2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kiora%2C+the+Crashing+Wave/
「プレインズウォーカーのための「神々の軍勢」案内」(註1)に書かれているように、また《キオーラの追随者/Kiora’s Follower》のフレイバーテキストにも匂わされているように「トリトン達の中にはキオーラを、海の神タッサの化身か使者だと信じている者もいる。キオーラは彼らが持つこの考えを正そうともしない――実のところ、彼女はその注目をむしろ楽しんでいる」。
キオーラについてもっと知りたいならKelly Diggesによって書かれたこの Uncharted Realms の物語(註2)を読んで欲しい。
(註1) プレインズウォーカーのための「神々の軍勢」案内 その1
原文では以下のURLへリンクが張られている。神々の軍勢の紹介記事(英語)。
https://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/ur/281
上記コラムの公式日本語訳。
http://mtg-jp.com/reading/translated/0006808/
(註2) この Uncharted Realms の物語
原文では以下のURLへリンクが張られている。キオーラとテーロスのマーフォークたちとの出会いについて書かれた背景ストーリーの記事(英語)。
https://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/ur/286
上記コラムの公式日本語訳。
http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0008496/
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/13
2014年2月13日 Card of the Day王者の塔/Tower of Champions - ミラディンTower of Champions / 王者の塔 (4)
アーティファクト
(8),(T):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+6/+6の修整を受ける。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Tower+of+Champions/
このカードはサイクルのようでいて実際にはサイクルではないサイクルの1枚だったが、そのサイクルはのちにミラディンの傷跡で実際にサイクルになった。これだけで1つの話になりそうなネタだろう? 幸いなことに Mark Rosewater がこの話を始まりから終わりまで Making Magic の記事の中で紹介してくれている。「That’s Going to Leave Scars, Part 3」(註1)がそれだ。
(註1) That’s Going to Leave Scars, Part 3
原文では以下のURLへリンクが張られている。ミラディンの傷跡のカード開発秘話(英語)。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/mm/124
以下、上記記事の中で塔サイクルの完成について述べた箇所の拙訳。
《災難の塔/Tower of Calamities》
開発部が一部欠けたままのサイクルをそのまま収録することは滅多にないが、サイクルにするつもりではなかったものがサイクルになってしまうということもたまにある。何の話かというと、ミラディンの「塔」のサイクルだ。
原文ではここで4枚のカード、《王者の塔/Tower of Champions》、《永劫の塔/Tower of Eons》、《運命の塔/Tower of Fortunes》、《つぶやきの塔/Tower of Murmurs》が紹介されている。
これらのカードは単に大きな効果を持つ4枚のカードとしてデザインされた。まさかプレイヤーたちがそれらの効果を5色と紐づけて考えるなんて思ってもみなかったのだ。
クリーチャー強化は緑で、ライフ回復は白だが、カードを引く効果とライブラリー破壊は両方とも青に属すると私たちは考えていた。しかしサイクルを見出そうとするプレイヤーたちは、マジックの歴史の中で黒もライブラリー破壊をしてきたことに目をつけた(多くの場合、ライブラリのカードを追い求める結果としてそうなっているだけだが、まあ細かいことだ)。さて赤い塔はどこにいった?
プレイヤーたちはそれをダークスティールまで辛抱強く待ち続けた。そしてダークスティールにそれは登場しなかった。そこでプレイヤーたちはフィフスドーンまで待ち続け、そこでもまた登場しなかった。
開発部がサイクルとするつもりのなかったサイクルを自分たちから完成させるようなことはありえない。しかしプレイヤーたちからの苦情やら何やらのメールを受けとる立場の私の耳には前述の話が当然聞こえていた。そこでミラディンの傷跡の企画が立ちあがったとき、デザインチームは今こそミラディンブロックの過ちを正すときがきたと感じた。
赤の効果、それも直接ダメージでなければいけない、ということは決まっていた。次に私たちが考えたのは「2の倍数」というテーマについてだった。《運命の塔/Tower of Fortunes》は、4枚のカードを引く。《王者の塔/Tower of Champions》は、対象のクリーチャーに+6/+6を与える。《つぶやきの塔/Tower of Murmurs》は、8枚のカードをライブラリーから削る。《永劫の塔/Tower of Eons》は、10点のライフを回復する。
つまり赤の効果は「2」もしくは「12」である必要があった。「2」は常日頃から使っていることを考えると、選ぶべきは「12」であることは明白だった。また同様にカードのマナコストは(4)、起動コストが(8)でなければならないことも分かりきっていた。
これら全てを合わせて考えると作るべきものははっきりしていた。それが「クリーチャーに12点のダメージを与えるカード」だった(さすがにプレイヤーにも撃てたら強すぎるからね)。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/14
2014年2月14日 Card of the Day鳴き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk - オンスロートScreaming Seahawk / 鳴き叫ぶウミタカ (4)(青)
クリーチャー — 鳥(Bird)
飛行
鳴き叫ぶウミタカが戦場に出たとき、あなたは自分のライブラリーから名前が《泣き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk》であるカードを1枚探し、それを公開したうえであなたの手札に加えてもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Screaming+Seahawk/
このカードのような「戦場に出たとき」効果(註1)で最近のプレイヤーにもっとも知られているのはおそらく《戦隊の鷹/Squadron Hawk》だろう。これは数年前(註2)に環境を支配した Caw-Blade デッキのキーカードだ。
この効果の初出はウェザーライトだったが、当時はマナを払う必要があった(註3)。マナを払う必要がなくなったのはメルカディアンマスクスで、続いてネメシスにも収録され(註4)、ついにオンスロートでは4種類ものカードが登場した(今日の飛行クリーチャーを含めてだ)。
(註1) 「戦場に出たとき」効果
原文ではテキストに「search」「your」「library」「for」「card」「named」「enters」「battlefield」「When」が全て含まれるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。ちなみに検索結果は10枚。
(註2) 数年前
原文では以下のURLへリンクが張られている。2011年07月の当時流行っていた青白デッキの紹介。Caw-Blade以外にも青白鍛えられた鋼デッキなどが紹介されている。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/td/153
(註3) 当時はマナを払う必要があった
以下のクリーチャーを指しているものと思われる。
Llanowar Sentinel / ラノワールの歩哨 (2)(緑)
クリーチャー — エルフ(Elf)
ラノワールの歩哨が戦場に出たとき、あなたは(1)(緑)を支払ってもよい。そうした場合、あなたのライブラリーから名前が《ラノワールの歩哨/Llanowar Sentinel》であるカードを1枚探し、そのカードを戦場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。
2/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Llanowar+Sentinel/
(註4) マナを払う必要がなくなったのは ~
戦場に出た際に自身と同じカード名のカードを3枚までライブラリからサーチして手札に加えることが出来るクリーチャーは、メルカディアンマスクスの《遠吠えする狼/Howling Wolf》とネメシスの《スカイシュラウドの歩哨/Skyshroud Sentinel》と《巣ごもりワーム/Nesting Wurm》たちが初出。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
何か一貫したテーマがありそうなカード名が並んでいるけれど、結局何も思いつかなかった。カード名に含まれる単語していは、月曜日から順に「God, Sea」「War, Zone」「Crash, Wave」「Tower, Champion」「Scream, Sea, Hawk」などがある。
映画名とかビデオゲームとか、何かありそうなんだけど、それっぽいものは発見できず。
あとは、タッサとキオーラがいるので背景ストーリーに関する話題かと思えば、この2人以外には特に関係はなさそうだし……あえて類似点を探すとすれば、全てにおいて公式コラムへのリンクが張られていることが挙げられるかな。公式コラムを言及している Card of the Day の記事は多いようで実はそれほどもない。
余談2:月曜日 《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》
訳の話。
引用部分はコピー&ペーストなのでどうでもいいとして、その前の部分。「Should be careful」は、真面目に訳すなら「気を付けたほうがよい、注意深くあるべき」などと訳すところなんだろうけど、どうもしっくり来なかった。イメージ的に「キオーラはタッサの存在を軽視している」ように感じられるので、面白めに訳してみた。
余談3:火曜日 《激戦の戦域/Contested War Zone》
訳の話と老人の昔話。
後半の「Get some ideas with」を「役に立つだろう」としたのは間違いだったかなあ、という後悔はさておき、前半部分の「enjoy the idea of an entire board full of」を訳した際のこと。
「Enjoy the idea of」はどう訳そうかと迷ったけど「Entire board full of」はあまり悩まかった。ボードコントロールのような形で「ボード」という単語もたまに日本語の記事に登場するとはいえあまり一般的ではない気がするし、おとなしく「戦場」でいいよな、と考えて「戦場にこのカードが大量に並ぶ」としてみた。
そして「場」のことを「戦場」と呼ぶことに違和感を覚えなくなってきている自分に気づいて、「人は何にでも慣れる生き物だな」と思った。いや「戦場(Battlefield)」は呼び慣れないだろうなあ、と変更された当時は思っていたので。
余談4:水曜日 《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》
特に背景ストーリーや世界設定については公式訳があるのは非常にありがたいこと。ルールは公式の対訳が逐一すでに用意されているし、戦術はカード名やら一般名詞やらさえ押さえておけば基本的にそんな苦労はしないけど、世界設定となるとキャラや地名や儀式や術や……個人の努力と辞書ではどうにもならない。遠くDiarynoteから公式訳に感謝を捧げてみる。
余談5:木曜日 《王者の塔/Tower of Champions》
狙ってやっているんだろうけどとにかく原文が読みづらかった訳の話。
最初に訳したときは盛大に間違えてしまった。てっきり「最初に収録されたセットでは一部欠けたままのサイクルとして世に出て、あとから残りを出した」という話かと思った(最初から5枚のサイクルとして開発されていたが、1つのセットに全部入れなかった、という話かと)。リンクが張られていた Mark Rosewater の記事を読んで間違いに気づいた次第。
確かにあのサイクルは友人との間でも話題になって「こっちが緑だろ、こっちが白だろ……削るのは青だよね?」「でもカードを引くのはどうみても青だろ」「じゃあ黒か」という会話をしたような気がする。色の役割の認識は万国共通なんだなあ、とあらためて思った。
余談6:金曜日 《鳴き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk》
同じようなクリーチャーを手札に加えることが出来る効果、という話からマスクスブロックへとつながったので、てっきり《Lin Sivvi, Defiant Hero / 果敢な勇士リン・シヴィー》に代表されるレベル(Rebel)の話かと思いきや、全然違った。
考えてみたら「マナを払う必要がなくなったのはメルカディアンマスクス」とあるんだから、レベル(Rebel)や傭兵(Mercenary)のわけがないじゃないか。まったく。
何か一貫したテーマがありそうなカード名が並んでいるけれど、結局何も思いつかなかった。カード名に含まれる単語していは、月曜日から順に「God, Sea」「War, Zone」「Crash, Wave」「Tower, Champion」「Scream, Sea, Hawk」などがある。
映画名とかビデオゲームとか、何かありそうなんだけど、それっぽいものは発見できず。
あとは、タッサとキオーラがいるので背景ストーリーに関する話題かと思えば、この2人以外には特に関係はなさそうだし……あえて類似点を探すとすれば、全てにおいて公式コラムへのリンクが張られていることが挙げられるかな。公式コラムを言及している Card of the Day の記事は多いようで実はそれほどもない。
余談2:月曜日 《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》
訳の話。
原文:
Kiora should be careful, though, because, "Thassa is slow to anger but implacable once roused."
拙訳:
しかしキオーラもあまり調子に乗らないほうがいい。何しろ「タッサはなかなか怒ることはないが、一度激昂したなら鎮めることはできない」らしいのだから。
引用部分はコピー&ペーストなのでどうでもいいとして、その前の部分。「Should be careful」は、真面目に訳すなら「気を付けたほうがよい、注意深くあるべき」などと訳すところなんだろうけど、どうもしっくり来なかった。イメージ的に「キオーラはタッサの存在を軽視している」ように感じられるので、面白めに訳してみた。
余談3:火曜日 《激戦の戦域/Contested War Zone》
訳の話と老人の昔話。
原文:
If you like fun combos and enjoy the idea of an entire board full of Contested War Zones, get some ideas with From the Lab’s "No Contest" article.
拙訳:
もし君がコンボ好きで戦場にこのカードが大量に並ぶのを楽しみたいなら、この From the Lab の「No Contest」という記事の情報が役に立つだろう。
後半の「Get some ideas with」を「役に立つだろう」としたのは間違いだったかなあ、という後悔はさておき、前半部分の「enjoy the idea of an entire board full of」を訳した際のこと。
「Enjoy the idea of」はどう訳そうかと迷ったけど「Entire board full of」はあまり悩まかった。ボードコントロールのような形で「ボード」という単語もたまに日本語の記事に登場するとはいえあまり一般的ではない気がするし、おとなしく「戦場」でいいよな、と考えて「戦場にこのカードが大量に並ぶ」としてみた。
そして「場」のことを「戦場」と呼ぶことに違和感を覚えなくなってきている自分に気づいて、「人は何にでも慣れる生き物だな」と思った。いや「戦場(Battlefield)」は呼び慣れないだろうなあ、と変更された当時は思っていたので。
余談4:水曜日 《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》
特に背景ストーリーや世界設定については公式訳があるのは非常にありがたいこと。ルールは公式の対訳が逐一すでに用意されているし、戦術はカード名やら一般名詞やらさえ押さえておけば基本的にそんな苦労はしないけど、世界設定となるとキャラや地名や儀式や術や……個人の努力と辞書ではどうにもならない。遠くDiarynoteから公式訳に感謝を捧げてみる。
余談5:木曜日 《王者の塔/Tower of Champions》
狙ってやっているんだろうけどとにかく原文が読みづらかった訳の話。
原文:
This card was originally part of a cycle that wasn’t actually a cycle that then became an actual cycle with Scars of Mirrodin.
拙訳:
このカードはサイクルのようでいて実際にはサイクルではないサイクルの1枚だったが、そのサイクルはのちにミラディンの傷跡で実際にサイクルになった。
最初に訳したときは盛大に間違えてしまった。てっきり「最初に収録されたセットでは一部欠けたままのサイクルとして世に出て、あとから残りを出した」という話かと思った(最初から5枚のサイクルとして開発されていたが、1つのセットに全部入れなかった、という話かと)。リンクが張られていた Mark Rosewater の記事を読んで間違いに気づいた次第。
確かにあのサイクルは友人との間でも話題になって「こっちが緑だろ、こっちが白だろ……削るのは青だよね?」「でもカードを引くのはどうみても青だろ」「じゃあ黒か」という会話をしたような気がする。色の役割の認識は万国共通なんだなあ、とあらためて思った。
余談6:金曜日 《鳴き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk》
同じようなクリーチャーを手札に加えることが出来る効果、という話からマスクスブロックへとつながったので、てっきり《Lin Sivvi, Defiant Hero / 果敢な勇士リン・シヴィー》に代表されるレベル(Rebel)の話かと思いきや、全然違った。
考えてみたら「マナを払う必要がなくなったのはメルカディアンマスクス」とあるんだから、レベル(Rebel)や傭兵(Mercenary)のわけがないじゃないか。まったく。
Card of the Day - 2014/02/17
2014年2月17日 Card of the Day希望喰らい/Eater of Hope - 神々の軍勢Eater of Hope / 希望喰らい (5)(黒)(黒)
クリーチャー - デーモン(Demon)
飛行
(黒),他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:希望喰らいを再生する。
(2)(黒),他のクリーチャーを2体生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
6/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Eater+of+Hope/
いまのところテーロスブロックにいるデーモン(Demon)は3体だ(註1)。その全てがレアあり、かつマナコストに(黒)(黒)を含む(デーモンが黒の信心に傾倒していても驚くようなことじゃないよね)。
《忌まわしき首領/Abhorrent Overlord》の信心が生み出すハーピー(Harpy)トークンは間違いなく《希望喰らい/Eater of Hope》の大好物だ(これら2体のデーモンだけでも4点分の信心だ)。君がデーモンハーピーデッキに興味があったときのために付記しておくと、テーロスブロックにいるハーピーは3体だ(註2)。
(註1) テーロスブロックにいるデーモンは3体
原文ではサブタイプが「Demon」で、かつテーロスブロックのカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。
(註2) テーロスブロックにいるハーピーは3体
原文ではサブタイプが「Harpy」で、かつテーロスブロックのカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/18
2014年2月18日 Card of the Day民兵団の誇り/Militia’s Pride - ローウィンMilitia’s Pride / 民兵団の誇り (1)(白)
部族 エンチャント — キスキン(Kithkin)
あなたがコントロールするトークンでないクリーチャーが攻撃するたび、あなたは(白)を支払ってもよい。そうした場合、タップ状態で攻撃している白の1/1のキスキン(Kithkin)・兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Militia%27s+Pride/
このカードのフレイバーテキスト(註1)が示唆しているのは「思考の糸(Thoughtweft)」と呼ばれるすべてのキスキンをつなぐ魔法的な共感能力のことだ。思考の糸やキスキンについてもっと知りたいなら、Doug Beyerによって書かれたこの記事(註2)と、Rei Nakazawaによって書かれたこの記事(註3)がおすすめだ。
(註1) 《民兵団の誇り/Militia’s Pride》のフレイバーテキスト
原文:
If you pick a fight with one kithkin, be ready to fight them all.
日本語訳:
キスキン一人を戦いの相手に選ぶのなら、全員と戦う覚悟をしておけ。
(註2) Doug Beyerによって書かれたこの記事
原文では以下のURLへリンクが張られている。キスキンの思考の糸や言葉について書かれた記事。
https://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/db2
(註3) Rei Nakazawaによって書かれたこの記事
原文では以下のURLへリンクが張られている。ローウィンの種族たちについて書かれた記事であると同時に《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》のプレビュー記事でもある。
http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/feature/422
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
悲哀の化身/Avatar of Woe - プロフェシーAvatar of Woe / 悲哀の化身 (6)(黒)(黒)
クリーチャー — アバター(Avatar)
すべての墓地にあるクリーチャー・カードの合計が10枚以上である場合、悲哀の化身はそれを唱えるためのコストが(6)少なくなる。
畏怖(このクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってはブロックされない。)
(T):クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
6/5
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Avatar+of+Woe/
プロフェシーには5種類のアバター(Avatar)が収録されている。希望、意志、悲哀、憤怒、そして力のアバターだ。彼らは特定の条件を満たした際にマナコストが(6)少なくなるというメカニズムを共有している。このオリジナルの5枚のうち、《悲哀の化身/Avatar of Woe》が最も多く再録されている(合計で4回の再録だ)。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/20
2014年2月20日 Card of the Day神々の憤怒/Anger of the Gods - テーロスAnger of the Gods / 神々の憤怒 (1)(赤)(赤)
ソーサリー
神々の憤怒は各クリーチャーにそれぞれ3点のダメージを与える。このターン、これによりダメージを与えられたクリーチャーが死亡する場合、代わりにそれを追放する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Anger+of+the+Gods/
Sam Stoddardは、Multiverse(註1)について掘り下げた「The M Files: Theros」(註2)の記事の中でこの《神々の憤怒/Anger of the Gods》によって解決されたいくつかの問題点について述べている。そのうちの1つが赤の全体除去の必要性であり、テーロスのリリースノート(註3)でも以下のとおり触れられている。
「《神々の憤怒》のダメージによって致死ダメージを受けなければ、クリーチャーは追放されないというわけではない。《神々の憤怒》によるダメージを受けた後、それがそのターン中に死亡したなら、理由を問わず、代わりに追放される。」
(註1) Multiverse
マジックの開発部が用いているチャット的なデータベース。
(註2) 「The M Files: Theros」
原文では以下のURLへリンクが張られている。記事にあるとおり、テーロスのカードについてMultiverseで開発部が交わしたやりとりを紹介している記事。
https://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/272
(註3) テーロスのリリースノート
原文では以下のURLへリンクが張られている。一言で言うとFAQ。
https://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/faq/ths
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
Card of the Day - 2014/02/21
2014年2月21日 Card of the Day悲哀まみれ/Drown in Sorrow - 神々の軍勢Drown in Sorrow / 悲哀まみれ (1)(黒)(黒)
ソーサリー
すべてのクリーチャーは、ターン終了時まで-2/-2の修整を受ける。占術1を行う。(あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードをあなたのライブラリーの一番下に置いてもよい。)
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Drown+in+Sorrow/
「メレティスの哲学者のうち、最も博識の者」である哲人ペリソフィア(註1)が登場しているのはこのカードだけではない(註2)。ちなみにフレイバーテキストに登場していないときのペリソフィアは現実を疑ったり都市国家の神であるエファラと直接心を通じ合わせたりしていることで知られている(註3)。
(註1) 「メレティスの哲学者のうち、最も博識の者」
原文では以下のURLへリンクが張られている。「プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その2」の記事で、哲人ペリソフィアについても紹介がある。
https://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/262c
上記記事の公式日本語訳。
http://mtg-jp.com/reading/translated/023503/
(註2) 言及しているのはこのカードだけではない
原文ではフレイバーテキストに「Perisophia」が含まれるカードを検索条件にした、公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られている。
ちなみに《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》のフレイバーテキストは以下の通り。
原文:
"The sad truth is that the whip of Erebos is long enough to wrap around all our throats."
-Perisophia the philosopher
日本語訳:
「悲しい事実ですけど、エレボスの鞭には私たち全員の首に巻きつくだけの十分な長さがあるのですよ。」
―哲人ペリソフィア
(註3) 現実を疑ったり都市国家の神であるエファラと直接心を通じ合わせたり
原文では以下のURLへリンクが張られている。哲人ペリソフィアが主人公の短編。現実を疑ったり、神であるエファラと眠りの中で直接交信したりしている様子が描かれている。
https://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/ur/282
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
一瞬だけ、もしやと思ったけど「Pride」(高慢)と「Anger」(憤怒)しかないから7つの大罪は関係ないか。いや、待てよ。月曜日の「Eater」を暴食と考えれば……いや、あとは悲しみ(Woe、Sorrow)しか残らないぞ。ダメか。
感情を表す単語と言えば全て含む(Prideがちょっと怪しい?)けど、テーマと呼ぶには弱いような気がする。ダメだ、分からないや。
余談2:月曜日 《希望喰らい/Eater of Hope》
妖怪みたいな名前だなということはさておき訳の話。
この箇所は、最初「いまのところテーロスブロックには3体のデーモン(Demon)がいる」と訳してみた。でも「デーモンがいるかどうか」より「何体いるか」が焦点となる文章に思われたので、文章の末尾に持っていき、種族名よりも数がもっと印象に残るようにしてみた。
もう1つ訳の話。
そのまま訳すなら「《希望喰らい》は《首領》が生み出すハーピートークンを愛している」となるんだけど、そういう話ではなくて、シナジーがあるというかカード同士の相性が良い、という話なので……じゃあどうしようか、と迷った。
「愛している」のかわりに「大好きである」にしたところで、意味も印象も変わらない。ダメだな。システム的な話なので「definitely loves」を「非常に上手く働く」にすると、今度は主語を《希望喰らい》にするのが難しくなる。ダメだ。
結局、生け贄に捧げることを前提に「love」しているわけだし、名前も「Eater」だし、食べるのが好きってことでいいんじゃなかろうか、という結論に脳内会議が落ちついた。
余談3:火曜日 《民兵団の誇り/Militia’s Pride》
初代キスキンは前髪ぱっつんだったっけか、とか懐かしく思いつつ訳の話。
まず「is getting at on」の意味が分からなかったこと、次に思考の糸(Thoughtweft)の説明である「a magical empathic bond among all kithkin」をどう訳すか、かつ文章のどこに置くか、で迷ったこと。
とりあえず「is getting at」で「~を言おうとしている、~を意図している、~を示唆している」というような意味らしい。これは調べたら分かることなので問題なし。
次の部分はなかなか難しかった。「a magical empathic bond」の「bond」をどうしようかなあ、とか、説明は「思考の糸(すべてのキスキンをつなぐ魔法的な共感能力)」のように括弧でくくってしまおうか、とか……色々考えて、まあ、上記の通りになった次第。
余談4:水曜日 《悲哀の化身/Avatar of Woe》
しょっぱいエキスパンションの中でもかなりの上位に食いこむプロフェシーの中で、比較的当たり扱いされたクリーチャー。絵もそこそこカッコいいし、能力は問答無用だし、当時はまだ黒であることが除去耐性として働いていたし、他のアバターがあまりにもアレだったので相対的に評価が……まあいいや。
そもそもコストが減る条件があまりワクワクしないんだよなあ、このアバターシリーズ。白や緑の「圧倒的な劣勢に燦然と登場する」というフレイバーはいいんだけど、別に状況を引っくり返せるほどのパワーカードでもないし、大体からしてそれだけ劣勢なほどにゲームが進んでるんだったらそこそこマナだって出るだろうから「たったの2マナ」にありがたみがない。
ただ、このサイクルのイラストを全て手がけたrk post絵師によるカードイラストはとても綺麗だということは触れておきたい、と最後にフォローしたところ訳の話。
まず「Original Five」の「Original」をどうするかという話。なんのオリジナルだろう。初出と訳してもいまいち意味が通じないし、迷った挙句に直訳してしまった。
次に「reprint」と「printing」の訳。前者はまだ「再録」という対訳的な単語があるからいいとして、後者の「printing」が難しかった。セットに「収録」されるのか、カードが「印刷」されるのか……うーん、なんか「合計で5回の収録がされている」とか「合計で5回の印刷がなされている」とか、あまりマジックっぽくないような気がして。
結局、再録という単語を使いまわした。
余談5:木曜日 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
《神々の憤怒/Anger of the Gods》って要するに《神の怒り/Wrath of God》だよね。
余談6:金曜日 《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
フレイバーテキストが哲人ペリソフィアのお言葉のカードは以下の4枚。いずれにもペリスフィア本人とおぼしき姿は描かれていない。
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
《運命をほぐす者/Fate Unraveler》
《記憶の壁/Mnemonic Wall》
《旅行者の護符/Traveler’s Amulet》
さらに余談。「Drown」を「~まみれ」と訳してるのはこのカードくらいだよな、と思いつつも検索してみたら《汚濁まみれ/Drown in Filth》がヒットした。あるもんだな。
一瞬だけ、もしやと思ったけど「Pride」(高慢)と「Anger」(憤怒)しかないから7つの大罪は関係ないか。いや、待てよ。月曜日の「Eater」を暴食と考えれば……いや、あとは悲しみ(Woe、Sorrow)しか残らないぞ。ダメか。
感情を表す単語と言えば全て含む(Prideがちょっと怪しい?)けど、テーマと呼ぶには弱いような気がする。ダメだ、分からないや。
余談2:月曜日 《希望喰らい/Eater of Hope》
妖怪みたいな名前だなということはさておき訳の話。
原文:
There are three Demons so far in Theros block
拙訳:
いまのところテーロスブロックにいるデーモン(Demon)は3体だ
この箇所は、最初「いまのところテーロスブロックには3体のデーモン(Demon)がいる」と訳してみた。でも「デーモンがいるかどうか」より「何体いるか」が焦点となる文章に思われたので、文章の末尾に持っていき、種族名よりも数がもっと印象に残るようにしてみた。
もう1つ訳の話。
原文:
Eater of Hope definitely loves the Harpy tokens created by Abhorrent Overlord’s devotion.
拙訳:
《忌まわしき首領/Abhorrent Overlord》の信心が生み出すハーピー(Harpy)トークンは間違いなく《希望喰らい/Eater of Hope》の大好物だ。
そのまま訳すなら「《希望喰らい》は《首領》が生み出すハーピートークンを愛している」となるんだけど、そういう話ではなくて、シナジーがあるというかカード同士の相性が良い、という話なので……じゃあどうしようか、と迷った。
「愛している」のかわりに「大好きである」にしたところで、意味も印象も変わらない。ダメだな。システム的な話なので「definitely loves」を「非常に上手く働く」にすると、今度は主語を《希望喰らい》にするのが難しくなる。ダメだ。
結局、生け贄に捧げることを前提に「love」しているわけだし、名前も「Eater」だし、食べるのが好きってことでいいんじゃなかろうか、という結論に脳内会議が落ちついた。
余談3:火曜日 《民兵団の誇り/Militia’s Pride》
初代キスキンは前髪ぱっつんだったっけか、とか懐かしく思いつつ訳の話。
原文:
What the flavor text is getting at on this card is the thoughtweft, a magical empathic bond among all kithkin.
拙訳:
このカードのフレイバーテキストが示唆しているのは「思考の糸(Thoughtweft)」と呼ばれるすべてのキスキンをつなぐ魔法的な共感能力のことだ。
まず「is getting at on」の意味が分からなかったこと、次に思考の糸(Thoughtweft)の説明である「a magical empathic bond among all kithkin」をどう訳すか、かつ文章のどこに置くか、で迷ったこと。
とりあえず「is getting at」で「~を言おうとしている、~を意図している、~を示唆している」というような意味らしい。これは調べたら分かることなので問題なし。
次の部分はなかなか難しかった。「a magical empathic bond」の「bond」をどうしようかなあ、とか、説明は「思考の糸(すべてのキスキンをつなぐ魔法的な共感能力)」のように括弧でくくってしまおうか、とか……色々考えて、まあ、上記の通りになった次第。
余談4:水曜日 《悲哀の化身/Avatar of Woe》
しょっぱいエキスパンションの中でもかなりの上位に食いこむプロフェシーの中で、比較的当たり扱いされたクリーチャー。絵もそこそこカッコいいし、能力は問答無用だし、当時はまだ黒であることが除去耐性として働いていたし、他のアバターがあまりにもアレだったので相対的に評価が……まあいいや。
そもそもコストが減る条件があまりワクワクしないんだよなあ、このアバターシリーズ。白や緑の「圧倒的な劣勢に燦然と登場する」というフレイバーはいいんだけど、別に状況を引っくり返せるほどのパワーカードでもないし、大体からしてそれだけ劣勢なほどにゲームが進んでるんだったらそこそこマナだって出るだろうから「たったの2マナ」にありがたみがない。
ただ、このサイクルのイラストを全て手がけたrk post絵師によるカードイラストはとても綺麗だということは触れておきたい、と最後にフォローしたところ訳の話。
原文:
Of the original five, Avatar of Woe has been reprinted the most (for a total of five printings).
拙訳:
このオリジナルの5枚のうち、《悲哀の化身/Avatar of Woe》が最も多く再録されている(合計で5回の再録だ)。
まず「Original Five」の「Original」をどうするかという話。なんのオリジナルだろう。初出と訳してもいまいち意味が通じないし、迷った挙句に直訳してしまった。
次に「reprint」と「printing」の訳。前者はまだ「再録」という対訳的な単語があるからいいとして、後者の「printing」が難しかった。セットに「収録」されるのか、カードが「印刷」されるのか……うーん、なんか「合計で5回の収録がされている」とか「合計で5回の印刷がなされている」とか、あまりマジックっぽくないような気がして。
結局、再録という単語を使いまわした。
余談5:木曜日 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
《神々の憤怒/Anger of the Gods》って要するに《神の怒り/Wrath of God》だよね。
余談6:金曜日 《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
フレイバーテキストが哲人ペリソフィアのお言葉のカードは以下の4枚。いずれにもペリスフィア本人とおぼしき姿は描かれていない。
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》
《運命をほぐす者/Fate Unraveler》
《記憶の壁/Mnemonic Wall》
《旅行者の護符/Traveler’s Amulet》
さらに余談。「Drown」を「~まみれ」と訳してるのはこのカードくらいだよな、と思いつつも検索してみたら《汚濁まみれ/Drown in Filth》がヒットした。あるもんだな。
Card of the Day - 2014/02/24
2014年2月24日 Card of the Dayアジャニに選ばれし者/Ajani’s Chosen - 基本セット2014Ajani’s Chosen / アジャニに選ばれし者 (2)(白)(白)
クリーチャー — 猫(Cat) 兵士(Soldier)
エンチャントが1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、白の2/2の猫(Cat)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。そのエンチャントがオーラ(Aura)である場合、あなたはそれをそのトークンにつけてもよい。
3/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Ajani%27s+Chosen/
カードサイズでは確認するのが難しいかもしれないが、イラストに描かれている3体の猫の戦士たちからは、彼らがリーダーである白子のプレインズウォーカーに敬意を表しているのが見てとれる。
イラストレーターの指示によると「彼らはそれぞれ顔に象徴的なペイントを行っている。それは左目を縦に切り裂くように描かれており、これはアジャニの目につけられた傷を模したものである」とのことだ。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0214
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