Card of the Day - 2011/02/21
2011年2月21日 Card of the DayRaging River - アンリミテッド レアRaging River (赤)(赤)
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーが1体以上攻撃するたび、各防御プレイヤーは自分がコントロールする飛行を持たないすべてのクリーチャーを「左」の山と「右」の山にわける。その後、あなたがコントロールする各攻撃しているクリーチャーについて「左」か「右」かを選ぶ。そのクリーチャーはこの戦闘で、飛行を持つクリーチャーと選ばれたほうの山のクリーチャーを除いてブロックされない。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Raging+River/
《Raging River》から分かることは、黎明期のマジックには「テキストが長すぎる」(註1)という考えなど無かった、ということだ。
とは言っても、そうだな、例えば《Ice Cauldron》(註2)に比べると、カードの効果は結構分かりやすくまとまっているけどね!
(註1) テキストが長すぎる
《Raging River》の印刷時のルールテキストは以下の通り。改行位置も元のカードと同じ。
When you attack, non flying defending creatures
must be divided as opponent wishes between the
left and right sides of the River. You then choose
on which side of the River to place each attacking
creature, and attacking creature can only be
blocked by flying creatures or those on the same
side of the River.
(註2) Ice Cauldron
同じくテキストが長い上に《Raging River》と違って効果が分かりづらい。
《Ice Cauldron》の印刷時のルールテキストは以下の通り。改行位置も元のカードと同じ。
(X)(T): Put a charge counter on Ice Cauldron, and
put a spell card face up on Ice Cauldron. Note the
type and amount of mana used to pay this
activation cost. Use this ability only if there are no
charge counters on Ice Cauldron. You may play
that spell card as though it wre in your hand.
(T): Remove the charge counter from Ice Cauldron
to add mana of the type and amount last used to
put a charge counter on Ice Cauldron to your
mana pool. This mana is usable only to cast the
spell on top of Ice Cauldron.
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
Card of the Day - 2011/02/22
2011年2月22日 Card of the Day偶然の出合い/Chance Encounter - オデッセイ レアChance Encounter / 偶然の出合い (2)(赤)(赤)
エンチャント
あなたがコイン投げに勝つたび、偶然の出合いの上に運勢(luck)カウンターを1個置く。
あなたのアップキープの開始時に、偶然の出合いの上に運勢カウンターが10個以上ある場合、あなたはこのゲームに勝利する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Chance+Encounter/
《偶然の出合い/Chance Encounter》は、それを中心にデッキを組むしかないカードだが、これが入っているデッキはどうにもヘンテコなものにならざるを得ない。
なお理論上は《焦熱の計画/Fiery Gambit》を唱えるだけで勝利をつかむことが出来る(註1)。
(註1) 1枚ですぐに勝利
《焦熱の計画/Fiery Gambit》以外で、1ターン以内に勝利条件を満たせるカードといえば《熱狂のイフリート/Frenetic Efreet》。《魔力激突/Mana Clash》だとコイントスの「裏・表」しか判定しないので「勝ち・負け」が存在せず《偶然の出合い/Chance Encounterの》勝利条件を満たせない(註2)。
(註2) 勝利条件を満たせない
とはいえ、理論上の話をするなら《魔力激突/Mana Clash》はそれ1枚で勝利することが可能。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
嘘か真か/Fact or Fiction - インベイジョン アンコモンFact or Fiction / 嘘か真か (3)(青)
インスタント
あなたのライブラリーのカードを上から5枚公開する。対戦相手1人は、それらのカードを2つの束に分ける。あなたは、どちらか1つの束のカードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Fact+or+Fiction/
《嘘か真か/Fact or Fiction》が元々インベイジョンで収録されたときのイラストは、スクイーが地図を読み解こうと一生懸命になっているのをハナが不安そうに眺めている(註1)、というシーンを取り上げていた。
「ジェイスvsチャンドラ」(註2)のバージョンのイラストではジェイス・ベレレンが描かれており(註3)、インベイジョンのイラストよりも理解できるものになっている。
(註1) インベイジョン版のイラスト
インベイジョン版のイラストは以下のリンク先を参照のこと。
ちなみにFDN版もあるが、イラストはこのインベイジョン版と同じ。
http://magiccards.info/in/en/57.html
(註2) ジェイスvsチャンドラ
デュエルデッキシリーズの「Jace vs. Chandra」。発売は2008年11月。ジェイス・ベレレン側のデッキには《嘘か真か/Fact or Fiction》と《対抗呪文/Counterspell》が新規イラストで収録されている。
(註3) ジェイスvsチャンドラ版のイラスト
ジェイスvsチャンドラ版のイラストは以下のリンク先を参照のこと。
http://magiccards.info/jvc/en/26.html
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
Card of the Day - 2011/02/24
2011年2月24日 Card of the DaySide to Side - アンヒンジド アンコモンSide to Side (2)(緑)
インスタント
対戦相手1人を対象とする。あなたはそのプレイヤーと腕相撲をする。あなたが勝った場合、緑の3/3の類人猿(Ape)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Side+to+Side/
《Side to Side》の効果は「腕相撲で勝負をすると猿が出現する」だ。これだけだとよく意味が分からないので、フレイバーテキスト(註1)がなんとかこれを説明づけようと頑張っている。
(註1) フレイバーテキスト
《Side to Side》のフレイバーテキストは以下のとおり。おそらくイラストも一緒に確認したほうが分かりやすいと思う(引用元のリンク先でイラストも確認可能)。
要するにアンヒンジドの世界には、優勝すると猿がもらえる腕相撲(Arm Wrestling)の大会があるらしい。
原文:
His friends at the gym never knew Garanth’s secret shame. For years he had tried to walk away from professional arm wrestling, but hey-free monkeys.
拙訳:
スポーツジムの仲間はガランスの恥ずかしい秘密を知る由もなかった。もう何年もガランスはアームレスリングの競技から足を洗おうとしていたが、タダで猿がもらえるという誘惑に勝てないでいるのだ。
引用元:http://magiccards.info/uh/en/110.html
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
Card of the Day - 2011/02/25
2011年2月25日 Card of the Day空想+現実/Illusion+Reality - アポカリプス アンコモンIllusion / 空想 (青)
インスタント
呪文1つかパーマネント1つを対象とする。それは、ターン終了時まであなたが選んだ1色の色になる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Illusion/
Reality / 現実 (2)(緑)
インスタント
アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Reality/
「どっちか選べカード」週間にどうして分割カードがふさわしいか、分かるかな? そりゃもちろん、これを唱えるときは文字通り「どっちか選ぶ」からさ!
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
ミラージュ/Mirage
ミラージュ/Mirageに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓いらずのゾンビ/Gravebane Zombie》、《墓石の階段/Tombstone Stairwell》、《ゾンビの群れ/Zombie Mob》
ビジョンズ/Visions
ビジョンズ/Visionsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
ウェザーライト/Weatherlight
ウェザーライト/Weatherlightに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墳墓の食屍鬼/Barrow Ghoul》、《骨の踊り手/Bone Dancer》、《腐肉あさりのゾンビ/Zombie Scavengers》
テンペスト/Tempest
テンペスト/Tempestに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《ダウスィーの食屍鬼/Dauthi Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《肉占い/Sarcomancy》
ストロングホールド/Stronghold
ストロングホールド/Strongholdに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
エクソダス/Exodus
エクソダス/Exodusに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《カーノファージ/Carnophage》、《疫病媒体/Plaguebearer》
ウルザズ・サーガ/Urza’s Saga
ウルザズ・サーガ/Urza’s Sagaに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《沼の略奪隊/Bog Raiders》、《大笑いの悪鬼/Cackling Fiend》、《ファイレクシアの食屍鬼/Phyrexian Ghoul》
ウルザズ・レガシー/Urza’s Legacy
ウルザズ・レガシー/Urza’s Legacyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《雑兵の群れ/Rank and File》
スターター 99/Starter ’99(註9)
スターター 99/Starter ’99に収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《虚ろの犬/Hollow Dogs》、《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》、《沼の略奪隊/Bog Raiders》、《Dakmor Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》
ウルザズ・デスティニー/Urza’s Destiny
ウルザズ・デスティニー/Urza’s Destinyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
アングルード/Unglued
アングルード/Ungluedに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《Deadhead》、《Temp of the Damned》
メルカディアン・マスクス/Mercadian Masques
メルカディアン・マスクス/Mercadian Masquesに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《ディープウッドの食屍鬼/Deepwood Ghoul》、《真夜中の儀式/Midnight Ritual》
ネメシス/Nemesis
ネメシス/Nemesisに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
プロフェシー/Prophecy
プロフェシー/Prophecyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《棺の操り人形/Coffin Puppets》、《縫い目のゾンビ/Whipstitched Zombie》
インベイジョン/Invasion
インベイジョン/Invasionに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《メタスランのゾンビ/Metathran Zombie》、《ファイレクシアの発掘者/Phyrexian Delver》、《火葬のゾンビ/Pyre Zombie》、《シヴのゾンビ/Shivan Zombie》、《ヴォーデイリアのゾンビ/Vodalian Zombie》
プレーンシフト/Planeshift
プレーンシフト/Planeshiftに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《溶岩のゾンビ/Lava Zombie》、《蛆たかり/Maggot Carrier》、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》、《ファイレクシアの吸血兵/Phyrexian Bloodstock》、《ファイレクシアの盾持ち/Phyrexian Scuta》、《死人カタパルト/Deadapult》、《ドラルヌの十字軍/Dralnu’s Crusade》、《アンデッドの王/Lord of the Undead》
アポカリプス/Apocalypse
アポカリプス/Apocalypseに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓荒らし/Grave Defiler》、《ラノワールの死者/Llanowar Dead》、《哀しげなゾンビ/Mournful Zombie》、《腐肉戦士/Putrid Warrior》、《泥沼のドルイド/Quagmire Druid》、《ゾンビ・ボア/Zombie Boa》、《夜の力/Strength of Night》
オデッセイ/Odyssey
オデッセイ/Odysseyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓所を歩くもの/Crypt Creeper》、《飢えたる食屍鬼/Famished Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《朽ちゆく巨人/Rotting Giant》、《ゾンビの暗殺者/Zombie Assassin》、《共食いゾンビ/Zombie Cannibal》、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》
トーメント/Torment
トーメント/Tormentに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《屍肉ワーム/Carrion Wurm》、《怪奇な混種/Grotesque Hybrid》、《臓器をすり砕く者/Organ Grinder》、《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》、《ゾンビの先駆者/Zombie Trailblazer》
ジャッジメント/Judgment
ジャッジメント/Judgmentに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》、《縫合グール/Sutured Ghoul》
オンスロート/Onslaught
オンスロート/Onslaughtに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《呪われたケンタウルス/Accursed Centaur》、《アヌーリッドの濁り水潜り/Anurid Murkdiver》、《アフェットの禿鷹/Aphetto Vulture》、《骨を組む者/Boneknitter》、《臓物にかぶりつく者/Entrails Feaster》、《堕ちたる僧侶/Fallen Cleric》、《ただれたゴブリン/Festering Goblin》、《恐怖布の急使/Frightshroud Courier》、《壊疽の大巨人/Gangrenous Goliath》、《暴食するゾンビ/Gluttonous Zombie》、《墓地生まれの君主/Gravespawn Sovereign》、《憑依された死者/Haunted Cadaver》、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》、《腐れ肺の再生術師/Rotlung Reanimator》、《切り刻まれた軍勢/Severed Legion》、《腐敗を導く者/Shepherd of Rot》、《魂無き者/Soulless One》、《針刺の殴り獣/Spined Basher》、《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》、《歩き回る冒涜者/Walking Desecration》、《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid》、《残酷な蘇生/Cruel Revival》、《餌の取り合い/Feeding Frenzy》、《部族のゴーレム/Tribal Golem》、《邪悪な岩屋/Unholy Grotto》
レギオン/Legions
レギオン/Legionsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《死体の収穫者/Corpse Harvester》、《皮を剥ぐ者/Skinthinner》、《腐れざる喧嘩屋/Embalmed Brawler》、《したたる死者/Dripping Dead》、《宝石の手の汚染者/Gempalm Polluter》、《恐ろしい残存者/Ghastly Remains》、《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》、《有毒グール/Noxious Ghoul》、《煙吐く発動者/Smokespew Invoker》、《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch》、《ゾンビの粗暴者/Zombie Brute》
死して屍拾う者なし
そのようなわけで、ゾンビたちが自らを収録してもらうために幾年ものあいだ努力してきたのが十分に分かってもらえたと思う。時とともに彼らの数が増してきたのも当然の結果だろう。
ここに、今現在のマジックのセットに収録されているゾンビを簡単なリスト(註14)にしてみた。
さて、ゾンビの世界に関して多少なりとも理解が深めてもらえたのではないかと願っている。来週はインタビューで皆からの質問に答えるのでぜひにも参加して欲しい。
インタビューで私に尋ねたい質問があれば以下のメールアドレスにそれを送っておくのを忘れないようにしてくれ。
makingmagic@wizards.com.
今時点ですでにたくさんのお便りをもらっている。来週のコラムはなかなか興味深いものになるだろう。
それまで、皆がゾンビに襲われないよう願っているよ!
マーク・ローズウォーター
ミラージュ/Mirageに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓いらずのゾンビ/Gravebane Zombie》、《墓石の階段/Tombstone Stairwell》、《ゾンビの群れ/Zombie Mob》
親愛なる ローズウォーター様
私の前回の手紙があなたの耳に無事届いたことを知り、胸をなでおろしております。
3体もの新たなゾンビ! 《墓いらずのゾンビ/Gravebane Zombie》、《墓石の階段/Tombstone Stairwell》、そして《ゾンビの群れ/Zombie Mob》です!
さて、上記のカードのうち、1枚につきまして少々申し上げたい点がございます。
《ゾンビの群れ/Zombie Mob》です。
まず初めに、私の仲間たちが死体を1つ2つ喰らうと思われていることは知っております。しかし墓地にあるクリーチャーたちをことごとく食してしまうというメカニズムは少々やりすぎではないでしょうか(註8)。
何が言いたいかと申しますと、私たちは死体以外も食します。例えばですが、生きている者も、です。
2つ目にこのカードについて申し上げたいこととして、私が危惧しておりますのは、ゾンビがいつも集団として描かれることです。
これによって多くの人が抱いている「ゾンビとは愚鈍な存在である」という偏見を助長させる恐れがあります。また、ゾンビは群れないと何もできない、と勘違いされる可能性があるように思われます。
これがあなたの思考の糧となれば幸いです。
あなたの友人 ガ・アークより(註8) 墓地にあるクリーチャーたちをことごとく食してしまう
《ゾンビの群れ/Zombie Mob》のカードテキストは以下の通り。Zombie Mob / ゾンビの群れ (2)(黒)(黒)
クリーチャー - ゾンビ(Zombie)
ゾンビの群れは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につきその上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
ゾンビの群れが戦場に出たとき、あなたの墓地にあるすべてのクリーチャー・カードを追放する。
2/0
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Zombie+Mob/
ビジョンズ/Visions
ビジョンズ/Visionsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる ローズウォーター様
最新のセットに対する私の悩みをお伝えするに当たって、喩えを用いたいと思います。
あなた様もときには血をすする機会があると思われますが、一度血をすすりますと、アドレナリンが沸き、さらに血を欲するようになりますよね?
ええ、ゾンビ・カードも同じなのです。
お分かりでしょうが、最近のいくつかのエキスパンションに見られた傾向について、組合員たちはそれが当然だと思うようになっております。
そのため、あなたの最近の硬直気味の態度を、彼らは好ましく思ってはおりません(なお余談ですが、死後硬直した相手に、堅苦しい態度をとることはオススメしません)。
私の右足は今や膝までしかありません。
今回のようなセットが今後も続くようであれば、あなたへお手紙をお送りするのは新しい担当者になるでしょう。念のためにお伝えしておきますが、次の担当者はしつこく手紙を送る以上のことをするかもしれません。
あなたの幸せを(そしてもちろん私の幸せも)願って言うのですが、さらなるゾンビをお与えください。
あなたの友人 ガ・アークより
ウェザーライト/Weatherlight
ウェザーライト/Weatherlightに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墳墓の食屍鬼/Barrow Ghoul》、《骨の踊り手/Bone Dancer》、《腐肉あさりのゾンビ/Zombie Scavengers》
親愛なる マークへ
私の最後のお手紙が脅迫ととられたのではないかと気に病んでおります。しかし今回の新たに3体のゾンビが加わりましたことは、そちらの過去の過ちに対する償いだろうととらえております。
唯一の懸念する点といたしましては、全てのゾンビがまたしても墓地のクリーチャーを喰らっていることです。
はいはい、確かに私たちは死体を喰らいますよ。
否定はしませんよ。
で、面白いと思ってやってるんでしょう?
どうせなら、もう今後のゾンビのイラストは全て、手を前に伸ばして「脳みそくれー、脳みそくれー」ってやってるところでいいんじゃないでしょうか?
私たちにも種族のプライドというものがあります。ご理解頂きたく。
あなたの友人 ガ・アークより
テンペスト/Tempest
テンペスト/Tempestに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《ダウスィーの食屍鬼/Dauthi Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《肉占い/Sarcomancy》
親愛なる マークへ
素晴らしい!
たった3体ですが、間違いなく質を上げてきておりますね。いやはや、それどころか《肉占い/Sarcomancy》に至ってはトーナメントレベルのカードではないですか。
最後に1点だけ追記させてください。
肉占い(Sacromancy)という言葉は実際にはありません。
あなたの友人 ガ・アークより
ストロングホールド/Stronghold
ストロングホールド/Strongholdに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる マークへ
ご存知ないかもしれないのでお教えいたしますが、あなたの家からほんの半マイル(訳注:約800m)ほどのところに墓地が1つあります。
ゾンビのデザインにあまり時間を割いてらっしゃらないようなので、お伝えすべきかと思われました。
あなたの友人 ガ・アークより
エクソダス/Exodus
エクソダス/Exodusに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《カーノファージ/Carnophage》、《疫病媒体/Plaguebearer》
親愛なる マークへ
《カーノファージ/Carnophage》と《疫病媒体/Plaguebearer》に感謝いたします。
《肉占い/Sarcomancy》と《カーノファージ/Carnophage》の活躍で、微妙ながらもついにゾンビデッキと呼べそうなトーナメントレベルのデッキが出来るようになりました。心から感謝しております。
1つだけ宜しいでしょうか。《疫病媒体/Plaguebearer》についです。
組合の何人かが、これだけは伝えておいて欲しいと強く主張してきたのですが、ゾンビの一部が疫病を媒介しているという事実に肩身が狭い思いをしているとのことです。
私たちが社会的に敬遠される理由の1つでもあります。今後のゾンビのカードをデザインされる際には取り上げないで頂けると幸甚に思います。
あなたの友人 ガ・アークより
追伸:
墓地は変わらず半マイル先にあります。
ウルザズ・サーガ/Urza’s Saga
ウルザズ・サーガ/Urza’s Sagaに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《沼の略奪隊/Bog Raiders》、《大笑いの悪鬼/Cackling Fiend》、《ファイレクシアの食屍鬼/Phyrexian Ghoul》
親愛なる マークへ
前回よりずっといいですね。この調子でお願いします。
あなたの友人 ガ・アークより
ウルザズ・レガシー/Urza’s Legacy
ウルザズ・レガシー/Urza’s Legacyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《雑兵の群れ/Rank and File》
親愛なる マークへ
お言葉ですが《雑兵の群れ/Rank and File》とはどのような意味で名づけられたのでしょうか?
もしかして「腐るほどいる」と言いたいのでしょうか? 実際に腐った肉を目にしたことがありますか? もしあれば、同じ態度はとれないでしょうね。
最新エキスパンションのパックを剥いたときにゾンビを笑い者にするようなカードを見るようなことは二度とあって欲しくありません。
あなたの友人 ガ・アークより
スターター 99/Starter ’99(註9)
スターター 99/Starter ’99に収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《虚ろの犬/Hollow Dogs》、《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》、《沼の略奪隊/Bog Raiders》、《Dakmor Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》
親愛なる マークへ
通常は、基本セットやスターターについてお手紙をお送りすることはないのですが、《スケイスゾンビ/Scathe Zombies》の新しいフレイバーテキスト(註10)についてご連絡する必要があります(ところで、基本セットにもう少しましなゾンビを収録する予定はないのでしょうか?)。
フレイバーテキスト
"Luckily for them, it doesn’t make much brains to slaughter and maim."
(彼らにとっては幸運なことに、殺戮と暴力に大した脳みそは必要ない)(註11)
どこから指摘すべきか分かりません。
もしかして、私たちは馬鹿だと言いたいのですか? 殺したり暴力を振るうのがそんなに簡単に見えますか? 殺戮と暴力には強い精神力が必要だということを御存じないようですね。
それと、脳みその欠落に何か問題でも?
私たちが脳みそを喰らうところを見たいならご覧にいれますよ?
あなたの友人 ガ・アークより(註9) スターター 99/Starter ’99
ポータルから派生した初心者用入門セット。本来の名前は単にスターター/Starterだが、2000年に発売されたスターター2000/Starter 2000と区別して、スターター 99/Starter ’99とも呼ばれる。このコラムでの表記も「Starter ’99」。
(註10) 新しいフレイバーテキスト
《スケイスゾンビ/Scathe Zombies》はスターター 99を含めて10セットに収録されているが、スターター 99収録時のみ、異なるフレイバーテキストが用いられている。スターター 99以降はそれ以前のフレイバーテキストに戻っているのは、ガ・アークの苦情が通ったと見るべきか。
(註11) 日本語訳
スターターは日本語版が存在しないため、日本語フレイバーテキストは非公式訳(というか単なる私訳)。
ウルザズ・デスティニー/Urza’s Destiny
ウルザズ・デスティニー/Urza’s Destinyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる マークへ
お願いがあります。
映画ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/Night of the Living Dead(註12)のビデオをお借りになられることをおすすめいたします。
夜は怖くて眠れなくなるでしょうから、その時間を使って恐ろしいゾンビ・カードをデザインされてはいかがでしょうか?
あなたの友人 ガ・アークより(註12) 映画ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/Night of the Living Dead
1968年公開の映画。何度もリメイクされているゾンビ映画の古典。
アングルード/Unglued
アングルード/Ungluedに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《Deadhead》、《Temp of the Damned》
親愛なる マークへ
このセット自体がジョークであることは分かっているつもりですが、《Deadhead》について組合員の一部がひどく腹を立てております(特にジェリー(註13)が)。
それだけではありません。《Temp of the Damned》もひどいです。ゾンビがパートタイムの仕事を得るのにどれだけ苦労しているか、あなたはご存知なのでしょうか?
恥を知るべきです。
あなたの友人 ガ・アークより(註13) ジェリー
ロックバンド「The Grateful Dead」のジェリー・ガルシア。故人。彼の所属するこのバンドの熱狂的なファンを「Deadhead」と呼ぶ。アングルードの《Deadhead》の元ネタ。
メルカディアン・マスクス/Mercadian Masques
メルカディアン・マスクス/Mercadian Masquesに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《ディープウッドの食屍鬼/Deepwood Ghoul》、《真夜中の儀式/Midnight Ritual》
親愛なる マークへ
330枚のカードが収録されているセットに、わずか2枚のゾンビ・カードですか。
悲しいのは、これでも平均より上の枚数だということです。しかし私は、いつかマジックの世界にもそこかしこにゾンビが走り回るような(そう、現実のこの世界のような)日が来るだろう、という夢を捨てるつもりはありません。
ここで私と一緒に働きませんか、マーク。
あなたが優れたデザイナーであることはよく知っております。私たちが誇りに思えるようなゾンビを作ってください。
あなたの友人 ガ・アークより
ネメシス/Nemesis
ネメシス/Nemesisに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる マークへ、
私の組合が何の組合かお忘れではないでしょうか。うちの組合員に喧嘩を売りたいわけではないでしょう?
念のため申し上げておきますが、うちの組合員は話して分かるというような簡単な奴らではありません。
もし次のエキスパンションにゾンビが入っていないようなことがあれば、右足の心配をされたほうがよいと思います。
あなたの友人 ガ・アークより
プロフェシー/Prophecy
プロフェシー/Prophecyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《棺の操り人形/Coffin Puppets》、《縫い目のゾンビ/Whipstitched Zombie》
親愛なる マークへ
組合員たちは飢えています
ゾンビ・カードに飢えています。
このセットに収録されている2体のゾンビで彼らをしばらくのあいだは抑えておけるでしょうが、そのあいだに早急な路線変更をする必要があるとお伝えしておきます。それも大きな変更を。
私たちの地位は日々の中で向上してしまいました。いくつものセットで続けて軽視されるような事態を指をくわえて黙って見ているようなことはもうできないのです。
私たち双方の為に、このことを責任ある方へきちんとお伝えください。
私たちはゾンビが必要であり、それは今必要なのです。ここかあそこに1体か2体あれば、というような話ではないのです。私が求めているのは本物の確約です。
奥様のことを愛していらっしゃるのでしょう?
あなたの友人 ガ・アークより
インベイジョン/Invasion
インベイジョン/Invasionに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《メタスランのゾンビ/Metathran Zombie》、《ファイレクシアの発掘者/Phyrexian Delver》、《火葬のゾンビ/Pyre Zombie》、《シヴのゾンビ/Shivan Zombie》、《ヴォーデイリアのゾンビ/Vodalian Zombie》
親愛なる マークへ
私の激励がお力となったようですね!
1つのセットに6体ものゾンビです。そのうちの1つはあの《Drowned》の同型再販ですが、それすら気になりません。新記録ですね。しかもそのうちの3つ(6つのうち最後に挙げた3つです)は、構築でも姿を見せております。
ところでうちのかわいい組合員たちは最近「新しいロードが出てもいい頃じゃないかな」と言っています。前にも触れたように、以前からいる《ゾンビ使い/Zombie Lord》は必ずしもゾンビにとって光明とは言えません。
ああ、そうそう、おめでとうございます。
娘さんがお生まれになったそうですねえ?
あなたの友人 ガ・アークより
プレーンシフト/Planeshift
プレーンシフト/Planeshiftに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《溶岩のゾンビ/Lava Zombie》、《蛆たかり/Maggot Carrier》、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》、《ファイレクシアの吸血兵/Phyrexian Bloodstock》、《ファイレクシアの盾持ち/Phyrexian Scuta》、《死人カタパルト/Deadapult》、《ドラルヌの十字軍/Dralnu’s Crusade》、《アンデッドの王/Lord of the Undead》
親愛なる マークへ
うちの組合員はあまりの嬉しさに我を忘れております。
5体のゾンビ、ゾンビに関連するエンチャントが2つ、そして素晴らしい新たなロードである《アンデッドの王/Lord of the Undead》。いくつかはトーナメントレベルのカードではないですか。
ぜひこの調子でお願いいたします。
それと、まあ、あとはお分かりですよね。
あなたの友人 ガ・アークより
アポカリプス/Apocalypse
アポカリプス/Apocalypseに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓荒らし/Grave Defiler》、《ラノワールの死者/Llanowar Dead》、《哀しげなゾンビ/Mournful Zombie》、《腐肉戦士/Putrid Warrior》、《泥沼のドルイド/Quagmire Druid》、《ゾンビ・ボア/Zombie Boa》、《夜の力/Strength of Night》
親愛なる マークへ
6体のゾンビ、そしてゾンビを補助する呪文。
私の崩れかけた顔にも笑みが浮かぶというものです。
あなたの友人 ガ・アークより
オデッセイ/Odyssey
オデッセイ/Odysseyに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《墓所を歩くもの/Crypt Creeper》、《飢えたる食屍鬼/Famished Ghoul》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《朽ちゆく巨人/Rotting Giant》、《ゾンビの暗殺者/Zombie Assassin》、《共食いゾンビ/Zombie Cannibal》、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》
親愛なる マークへ
3セット続けて、ゾンビ関連のカードが7枚以上です。拍手喝さいですよ。墓地をテーマとしたセット! ブラボー!
そろそろ賭け金を釣り上げるべきところに来ていると感じます。最近の収録されている枚数も大したものですが、あなたの本当の力はこんなものではないだろう、というのが私と組合員たちの感じているところです。
御一考下さい。
あなたの友人 ガ・アークより
トーメント/Torment
トーメント/Tormentに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《屍肉ワーム/Carrion Wurm》、《怪奇な混種/Grotesque Hybrid》、《臓器をすり砕く者/Organ Grinder》、《朽ちゆくインプ/Putrid Imp》、《ゾンビの先駆者/Zombie Trailblazer》
親愛なる マークへ
あなたのファイトに尊敬の念を禁じえません。黒を中心に据えたセット。賢いですね。
しかしそれだけのことをして、セットにはたった5体のゾンビですか? 確かに、数年前であれば、私たちも墓から飛び出さんばかりに踊り狂ったでしょう。しかし今日の私たちは今少し舌が肥えております。
《顔なしの解体者/Faceless Butcher》などはよいゾンビになったことでしょうに!
もっと。もっとです。
あなたの友人 ガ・アークより
ジャッジメント/Judgment
ジャッジメント/Judgmentに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《汚らわしき者バルソー/Balthor the Defiled》、《縫合グール/Sutured Ghoul》
親愛なる マークへ
マーク? マーク!? 聞こえてますか、マーク!?
2体ですか? あのアライアンスの日々、再来ですか? このセットが白と緑をテーマに据えていることは知っていますが、そのうえで、です。
あ、そうそう。
ゾンビになってから知ったのですが、十分に深く掘り下げればそれだけ面白いものを掘り当てられる、ということです。たとえば、この手紙に同封した写真を見て下さい。
これがマジックのファンたちに送られて、彼らのサイトに載るようなことがあったら、あなたはどうなるでしょうねえ? それらに対するコメントが今から目に浮かぶようです。
いや、もちろん実際はそのようなことにはならないでしょう。
私はあなたがどうやったらマジック界のゾンビの地位を向上させることができるかについて優れたアイデアをたくさんお持ちだとよく知っておりますから。
少なくともあなたご自身のために、そうであって欲しいと思っております。
あなたの友人 ガ・アークより
オンスロート/Onslaught
オンスロート/Onslaughtに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《呪われたケンタウルス/Accursed Centaur》、《アヌーリッドの濁り水潜り/Anurid Murkdiver》、《アフェットの禿鷹/Aphetto Vulture》、《骨を組む者/Boneknitter》、《臓物にかぶりつく者/Entrails Feaster》、《堕ちたる僧侶/Fallen Cleric》、《ただれたゴブリン/Festering Goblin》、《恐怖布の急使/Frightshroud Courier》、《壊疽の大巨人/Gangrenous Goliath》、《暴食するゾンビ/Gluttonous Zombie》、《墓地生まれの君主/Gravespawn Sovereign》、《憑依された死者/Haunted Cadaver》、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》、《腐れ肺の再生術師/Rotlung Reanimator》、《切り刻まれた軍勢/Severed Legion》、《腐敗を導く者/Shepherd of Rot》、《魂無き者/Soulless One》、《針刺の殴り獣/Spined Basher》、《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》、《歩き回る冒涜者/Walking Desecration》、《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid》、《残酷な蘇生/Cruel Revival》、《餌の取り合い/Feeding Frenzy》、《部族のゴーレム/Tribal Golem》、《邪悪な岩屋/Unholy Grotto》
親愛なる マークへ
ありがとうございます。
ねえ、それほど難しい事ではなかったでしょう?
ああ、21体のゾンビ!
嬉しい事はそれだけじゃありません。それとは別に、さらにゾンビの力となってくれるカードが4枚、それだけでなく部族デッキを後押ししてくれるいくつものカードたち。
さぞかし例の写真が心ない人の手に渡るのが嫌だったのでしょうねえ。
なべて世はこともなし。ゾンビたちは幸せです。
あなたの友人 ガ・アークより
レギオン/Legions
レギオン/Legionsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《死体の収穫者/Corpse Harvester》、《皮を剥ぐ者/Skinthinner》、《腐れざる喧嘩屋/Embalmed Brawler》、《したたる死者/Dripping Dead》、《宝石の手の汚染者/Gempalm Polluter》、《恐ろしい残存者/Ghastly Remains》、《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》、《有毒グール/Noxious Ghoul》、《煙吐く発動者/Smokespew Invoker》、《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch》、《ゾンビの粗暴者/Zombie Brute》
親愛なる マークへ
小セットにも関わらず、11体のゾンビです。
このような日が来るまで死んでいられるとは思ってもみませんでした。
スカージが待ち遠しいです。
あなたの友人 ガ・アークより
追伸:
写真は安全な場所に隠してあります。
死して屍拾う者なし
そのようなわけで、ゾンビたちが自らを収録してもらうために幾年ものあいだ努力してきたのが十分に分かってもらえたと思う。時とともに彼らの数が増してきたのも当然の結果だろう。
ここに、今現在のマジックのセットに収録されているゾンビを簡単なリスト(註14)にしてみた。
さて、ゾンビの世界に関して多少なりとも理解が深めてもらえたのではないかと願っている。来週はインタビューで皆からの質問に答えるのでぜひにも参加して欲しい。
インタビューで私に尋ねたい質問があれば以下のメールアドレスにそれを送っておくのを忘れないようにしてくれ。
makingmagic@wizards.com.
今時点ですでにたくさんのお便りをもらっている。来週のコラムはなかなか興味深いものになるだろう。
それまで、皆がゾンビに襲われないよう願っているよ!
マーク・ローズウォーター
(註14) リスト
原文には、ゾンビ・カードおよびゾンビ関連のカードがエキスパンションごとにリストになっている。以下のURLを参照のこと。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr61#table
長過ぎて1つの記事に収まらなかったため、前編/後編に分けてみる
【翻訳】このカードはゾンビですか?/I cc: Dead People【Daily MTG】
Mark Rosewater
2003年03月03日
元記事:http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr61
ゾンビ週間へようこそ!
今週はゾンビについて話したいと思う。意思無き脳みそ喰らいなのか、誤った認識をされている死にぞこないのアメリカ人なのか? もう少しちゃんと見てみようじゃないか。
ただ殺されはしないヤツラ
先週説明したように、私はデザイナーや開発チームの中でもフレイバー寄りな立場にいる。また私はR&Dの中でも特に公(おおやけ)に顔を出しているメンバーでもある。そのようなわけで、随分前から私はR&Dと様々なクリーチャーの種族との間の窓口として働いてきた。
私たちはあまりこのことについて語ることは無かったが、実は各クリーチャータイプはそれぞれごとに組合を持っており、それらの組合は自分たちのクリーチャータイプがカード上で正当に扱われているかどうかについて、常に目を光らせている。
勘違いしないで欲しいのは、組合たちは自分たちのクリーチャータイプが悪いイメージで表現されているかどうかについてはほとんど気にしていない(いや、そういう組合もいるにはいる。たとえば兵士(Soldier)とかは、そんな扱いを受けたら激怒する)。彼らはただ「本来あるべき姿で描かれること」を望んでいるだけだ。
異なる種族はそれぞれまったく異なる点を気にする。例えば天使(Angel)は「担当のアーティストは誰!?」という質問でいつもいつも私を煩わせる(天使たちは、Matt Wilsonが天使のイラストを描くためだけに生きていると思っているふしがある)。ドワーフ(Dwarf)は、背の高さのジョークに非常に敏感だ。そしてマーフォーク(Merfolk)は? いやいや、勘弁してくれ、それを語りだしたら終わらないよ。まだ未開封の嘆願書がこんなに積みあがっているというのに。
しかしこれに関する一番の頭痛の種はゾンビ(Zombie)だ。
なぜゾンビが頭痛の種なのか? それは彼らが自分たちの印象が誤って認識されていると感じているからだ。ゾンビたちは、いつも自分たちが誤解されていると思っており、そのため彼らの組合のリーダーであるガ・アーク(Ga’Aark)は私に間断なく手紙を送ってきている。
今日は、これらの手紙の中から何通かを君たちへ紹介しようと思う。そうすることで私が毎日何と取っ組み合っているかを分かってもらえるだろう。ちなみに組合たちから手紙が届き始めるのは、各セットのプレビューが始まったときだ。プレビューを見た組合員たちが手紙を送ってくるという寸法だ。
なお、最初のほうの何通かの手紙はRichard Garfield宛てに届けられている。私がWizards of the Coast社に加わるまでは、彼がこの楽しい仕事を担当していたからだ。
(ゾンビの歴史について、もうちょっと落ち着いたデザインで読みたいと思う人は、ここ(註1)をクリックしてくれ)
(註1) ここ
リンク先は元記事の最下段にあるリスト。コラム1つ丸々使って解説した各エキスパンションごとのゾンビカードが無味乾燥的にそのまま並んでいる。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr61#table
アルファ/Alpha
アルファ/Alphaに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》、《ゾンビ使い/Zombie Master》
親愛なる ガーフィールド様
まずは私の自己紹介から始めさせて頂けますでしょうか。
私の名前はガ・アークと申します。アクセントは「ア」にございます。蘇生されたアンデッドたちの組合である「ゾンビーズ(The Zombies)」のリーダーを勤めさせて頂いております。
私の組合員たちが正当な扱いを受けているかどうか、それを確認させていただくのが私の仕事でございます。これはご連絡しなくてはなるまい、と感じた懸案事項がここにいくつかありますのでご確認下さい。
・その1
「ゾンビ」とは何か、どのように表現されるべきか。これは組合の間でも議論の耐えない点であります。大体のメンバーは現在の状況に大きな不満はないようですが、血気盛んな少数派はこの単語から多くの(私たちが払拭しようと日々努めている)否定的な既存概念が連想されると感じております。
一般の方々が「ゾンビ」と聞いたとき、意思の無い動く死体と同等と見なされるでしょう。死体を蘇生させた者の気まぐれな命令にも忠実に従うような生き物。
これが一般に流布しているイメージであることは認めましょう。しかし絶対的な真実からはほど遠いものです。何にせよ、私自身は「ゾンビ」という表現に大筋では賛成ですが、問題と捉える向きも存在するという事実を心に留め置いていただきたいのです。
・その2
《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》の能力をご存知でしょうか? あのアルファにただ1枚だけ(この点についてもまた後で述べたいことがあります)存在するゾンビです。
たった1枚のゾンビ! さてそのゾンビとは? 3マナで2/2の恐ろしい《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》です! さて彼に何が出来るのでしょうか?
何も。
そう、3マナを払って出てくるのはバニラの2/2です。忘れないでいただきたいのは、これは1体のゾンビではないということです!カード名は「Zombies」、そう複数形でございます。イラストも6体のゾンビが描かれております。
6体のゾンビが2/2ですか? あなた様は映画ドーン・オブ・ザ・デッド/Dawn of the Dead(註2)をごらんになったことがないですか!?
緑には同じ能力のクリーチャーが1マナ安く存在しております。獣同然の脳みそを持った《灰色熊/Grizzly Bears》です。イラストを見ると2匹ですね。
6体のゾンビがどれほど短い時間で2匹の灰色熊のはらわたを喰らい尽くせるのか、ご存知ないのでしょうか? また、あなたはゾンビが並みの人間よりずっと強靭であるという事実をお忘れと思われます。
・その3
ゾンビのロード、《ゾンビ使い/Zombie Master》について取り上げさせてください。
このセットには3体のロードがおります。ゴブリン、マーフォーク、そしてゾンビのロードですね。それぞれ皆様、対応する土地渡り(Landwalk)を授けてくださいます。これはよろしいでしょう。
それぞれゴブリンとマーフォークのロードは、配下の方々へ+1/+1を与えられます。さて、私たちのロードは? おお、なんということでしょう、彼は再生(Regeneration)の能力を授けてくださいました。あなたの2/2(もちろんバニラです)は、今や再生することができるようになったのです。
素晴らしい。ガーフィールドさん、いい仕事されてますね。
・その4
《食屍鬼/Scavenging Ghoul》の話でございます。グール(Ghoul)は、生きている者を食らうアンデッドですね。つまりこれはゾンビではないでしょうか? もし彼のクリーチャータイプをゾンビに変えていただくことが出来れば、こんなに嬉しいことはありません(註3)。
・その5
ゾンビの数についてお話いたしたく思います。
私たちは様々なジャンルに長い歴史を持っている種族でございます。ホラー、サイエンスフィクション、そしてなんと言いましてもファンタジー。
この長年の貢献に対して、マジックのカードではどのような扱いでしょうか? ゾンビに類するカードは3枚です。しかも実際にゾンビというクリーチャータイプを持っているのは、その中でわずかに1枚だけです。その1枚とは? 項目の2番をご参照いただけますでしょうか。
・最後に
これらを書きしたためております理由は、あなた様が話の分かる方だと思われるからです。これらの不当とも思える扱いはただの手違いであると確信しております。来たる次のセットでは必ずや是正されていることでしょう。
あなたの友人 ガ・アークより(註2) 映画ドーン・オブ・ザ・デッド/Dawn of the Dead
2004年公開のホラー映画。元気に走るゾンビが出てくる。
(註3) 《食屍鬼/Scavenging Ghoul》
当時は種族がグール(Ghoul)だったが、ガ・アークの願いが通じたのか、2007年の大規模クリーチャータイプ更新の際に見事ゾンビとなっている。なおこれ以降にも、当時はゾンビではなかったが今やゾンビのクリーチャーが多く存在する。
アラビアンナイト/Arabian Nights
アラビアンナイト/Arabian Nightsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる ガーフィールド様へ
前回お送りさせて頂いた手紙では不必要なまでに強い調子で文章をしたためてしまったのではないかと後悔いたしております。私はただ自分の組合員のためにと思い行動している、つまらないただのアンデッドでございます。
マジックの初のエキスパンションであるアラビアンナイト。そのプレビューを確認させて頂いた私の驚きをご想像ください。
魔女やソーサレスからは、実にダークな雰囲気が感じられます。ジンやイフリートも、非常にセットの雰囲気に合っている思われます。
しかし、盗賊団、オーガ、ガーディアンはいかがなものでしょう。誰かが色の役割を見直す必要があるのではないでしょうか? この点についてはこれいじょう申し上げることはございません。
本日、筆をとりました理由は《Khabal Ghoul》についてでございます。
《食屍鬼/Scavenging Ghoul》を覚えていらっしゃいますか? そうです、前にお伝えしたようにグールはゾンビに含まれるのです。2つのセットがリリースされ、ゾンビであるにも関わらず正しくそう銘打たれたカードは4分の1に過ぎません。
今やグールは非常に恵まれた扱いを受けておりますが、誤解を恐れずにはっきり申し上げますと、私たちゾンビはこれに対し「クソむかついて」おります。
どうか、お願いです。ゾンビをお加えください。そしてお作りになった際には、どうかそれらをゾンビとお呼びいただけますでしょうか。
どうか、お願い致します。
あなたの友人 ガ・アークより
アンティキティー/Antiquities
アンティキティー/Antiquitiesに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる ガーフィールド様
まずはお詫び申し上げます。
矮小な死に損ないに過ぎない私のような存在が、世界に名だたる遊戯になるであろうマジックというゲームの創造者に対して多大なる無礼を働いたことをお許し下さい。
このアンティキティーというセットには明確なメッセージが感じられました(註4)。あなた様がアンティキティーのデザイナーを通じて私に送ったメッセージです。
そのメッセージはあまり雄弁で鮮やかでした。私があなた様へふざけた態度をとったことに対して、あなた様も私に当然の報復を行ったわけです。
深く承知いたしました。今後、無礼な態度は固く慎むように致します。そのうえで、多大なる影響力を有していらっしゃるデザイナーであるあなた様にこの哀れな死体の申し出をお届け致したく思います。
お願いです。どうか、どうかゾンビに多少の光をお当て下さいますよう、宜しくお願い致します。
あなたの友人 ガ・アークより(註4) アンティキティーというセット
アンティキティーはアーティファクトがテーマのセット。セット全体の枚数は85枚で、黒のクリーチャーはそのうちたったの4体しかいない。ちなみに4体のクリーチャータイプはそれぞれ、グレムリン、クレリック、ポルターガイスト、デーモン。
レジェンド/Legends
レジェンド/Legendsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる ガーフィールド様
ちょっと待ってください。
いや、マジで、ちょっと待ってください。 ミイラ? 迷える魂? 歩く死体? 夜魔? 卑劣なる者? 地獄の番人? うちの奴らは血の気が引きましたよ。あ、いや、残ってる限りの血の気がです。
もうなんでもいいです。細かいこと言いません。もう《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》でもいいです。あ、いや、確かに今回の《Headless Horseman》も3マナで2/2のバニラですけど、そうじゃないんです。
ゾンビを下さい。
なんでもいいです。
あなたの友人 ガ・アークより
ザ・ダーク/The Dark
ザ・ダーク/The Darkに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《The Drowned》
親愛なる ガーフィールド様
あなたはマジックのプレイヤーたちを相手にしております。
私は生肉喰らいの組合員たちを相手にしております。
私がこのまま彼らの要求に応えられない場合、残っている内臓も残らず食い荒らされてしまうことでしょう。
まず初めに感謝の意を捧げたいと思います。2体目のゾンビを作って下さったことに対するお礼です。しかし残念ながらこの《The Drowned》は私たちが求めているものとはちょっと違うのです。
まず色が青です。さらにその能力は私たちのロードが授けてくださるはずの能力そのものです。これではゾンビであることの有用性を高めることにはなりません。
もう1つ。あなたはフランケンシュタインという小説をお読みになられたことがありますでしょうか。このモンスター(註5)は死体のパーツをより合わせて作られたアンデッドです。あまり細かいことは言いたくないのですが、このクリーチャーは非常に「ゾンビ」だと思います。
それと《Eater of the Dead》です。「死体を喰らうもの」です。つまり彼は死体を食べるわけです。
おかしくないですか? なんでゾンビじゃないんですか!?
申し訳ありません。少々取り乱しました。あなたと事を構えたいわけではないのです。あくまで私の組合員が正当に扱われることを願っているのです。
冗談抜きで食われそうです。お願いします。
あなたの友人 ガ・アークより(註5) このモンスター
この単語にザ・ダークの《Frankenstein’s Monster》のカードデータがリンクされている。このカードの初出時のクリーチャータイプはモンスター(Monster)だった。なお2007年の例のアレで無事にゾンビ(Zombie)となっている。
フォールンエンパイア/Fallen Empire
フォールンエンパイア/Fallen Empireに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる ガーフィールド様
右足がありません。
なぜか分かりますか? それは彼らに食われたからです。
なんでそんなことをされたか分かりますか? それは彼らがマジでムカついているからです。
エキスパンションに放り込まれている黒のクリーチャーはスラル(Thrull)とクレリック(Cleric)、そしてウサギっぽいアバターが1匹。
私に餌をくれてもいい頃じゃないでしょうか。食べ残しの骨だけでもいいです。
あなたの友人 ガ・アークより
アイスエイジ/Ice Age
アイスエイジ/Ice Ageに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《壊疽のゾンビ/Gangrenous Zombies》、《リム=ドゥールの軍勢/Legions of Lim-Dul》、《Lim-Dul’s Cohort》
親愛なる リチャードへ
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
左足は無事です。
あなたが私たちに授けて下さいました3体のゾンビに対し、深く感謝いたします。これによって現在のゾンビの数は2倍以上となりました。
今後も手紙をお送りすることになるとは思いますが、今回の件が私をいかに歓喜させたかだけはお忘れなきようお願いいたします。
このリム=ドゥール(Lim-Dul)という方が気に入りました。今後も活躍されるとよいのですが。
あなたの友人 ガ・アークより
ホームランド/Homelands
ホームランド/Homelandsに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
なし
親愛なる リチャードへ
あなたに怒りをぶつけるべきなのか、感謝を捧げるべきなのか迷っております。8つのセットがリリースされ、私たちにはわずかに5体のゾンビがいるだけです。
ともに頑張りましょう。
最近、残った片足に組合員の視線を感じます。
あなたの友人 ガ・アークより
追伸:
ところでリム=ドゥールさんはどこに行かれたのでしょうか?
アライアンス/Alliances
アライアンス/Alliancesに収録されているゾンビ、およびゾンビ関連のカード:
《バルデュヴィアの死者/Balduvian Dead》、《Feast or Famine》
親愛なる ローズウォーター様
あなたが次の窓口担当だとリチャードから連絡がありました。宜しくお願い致します。
明るい話から始めましょう。6番目と7番目の当たる私たちの代表について感謝したいと思います(《バルデュヴィアの死者/Balduvian Dead》と《Feast or Famine》(註6)ですね)。
この日に至るまでに収録されたゾンビの中でも《バルデュヴィアの死者/Balduvian Dead》は最上級のゾンビと思われます。誠にありがとうございます。
さて、その上でお伝えしたいことがあります。アイスエイジがリリースされた際に、私にはある望みが芽生えてまいりました。
アイスエイジでの、屍術師リム=ドゥールの登場、および1セットに3体のゾンビ。もしかしたらこれが今後の主流となるのではないか、という望みです。
ところがそれ以降、2つのセットがリリースされた現在、新たに加わったゾンビはわずかに1体です。現在、ゾンビデッキを組もうとすると3色デッキになります(註7)。
私たちをお助けください。
あなたの友人 ガ・アークより(註6) 《Feast or Famine》
余談。《Feast or Famine》は、2つのモードのいずれかを選ぶインスタントだが、この両方の効果を剣に込めると効果が変わるだけでなく、桁違いの強さになる。詳細は以下のURLを参照のこと。
http://magiccards.info/mbs/en/138.html
(註7) 3色デッキ
《Drowned》が青のクリーチャーで、《バルデュヴィアの死者/Balduvian Dead》は黒クリーチャーだがその能力の起動コストには赤マナを必要とする。
後編へ続く
http://regiant.diarynote.jp/201102260757166492/
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ
金曜日の記事で明かされていたとおり、今週のテーマは「どっちか選べ/Pick a Side」だったらしい。《偶然の出合い/Chance Encounter》だけちょっと違うかな、と思ったけど、確かに言われてみればコイン投げなんて「裏か表か、どっちか選べ」そのものだな、と気づいた。
余談2:《嘘か真か/Fact or Fiction》
前にちょっと書いたように、make sense の訳にはいつも頭を悩ます。今週はこの《嘘か真か/Fact or Fiction》だけでなく《Side to Side》にも出て来た(This doesn’t make a great deal of sense、という形で)。まあ、それをどう訳すか悩んでる時間が楽しいというのも、もちろんあるにはあるんだけど。
余談3:今週の意訳
最初に告白しておくと、昨日の長文翻訳は意訳とかそういうレベルじゃない。原文にない1文が挟み込まれていたりもするし、ギャグがつまらない箇所があれば、訳者に責任がある可能性大なのでローズウォーター氏に非はない(原文のギャグはシンプルで面白い。文全体でもあまり英語が難しくないのでオススメ)。
さて、それはおいといて。
今週の個人的に頑張ったと思っている意訳は02月24日の《Side to Side》のフレイバーテキスト部分。原文の砕けた感じは減退してしまったけれど、分かりやすく意味を伝えることは出来たかな、と満足している。
原文により近く訳すなら「but hey-free monkeys」は「いや、だって猿がタダだぜ?」となるけど……うーん、やっぱり、これはないなあ。
余談4:【翻訳】このカードはゾンビですか?/I cc: Dead People【Daily MTG】
本文を訳すのと同じくらい面倒だったのが、カード名の打ち直し。原文では英語名のみなのを和名込みに打ち直すだけの話で、難しい事は何もないんだけど、とにかく数が多い。終盤でガ・アークが「21体のゾンビ! やったぜ!」と喜んでたとき、こっちは逆に「21体!? やめてくれ!」という気分だった。
この記事、前回のコラム記事の翻訳と同様に、大量にタグを使っているので「アップしてみるもレイアウトがグチャってるので削除して再アップ」を何度も繰り返した。ちょっと面白かったのは、タグをちゃんと閉じないとDiarynoteの他の記事や左側にあるメニューまで影響を受けるのを知ったこと。
例えば文中の<i>をちゃんと</i>で閉じないと、同じ画面で見る過去の記事も左側のメニューも全てイタリック体になる。バグではないだろうけど、想定された動きとも思えない。まあ、ちゃんとタグは閉じましょう、という話か。
あ、今この記事でまたタグの閉じ忘れがあった。どうやら文字色のタグ閉じ忘れは他記事やメニューには影響を及ぼさない模様。秘密日記の色は変わったけど。
余談5:レギオンのゾンビ
レギオンに収録されているゾンビを見てたら、本当にひどいのを見かけたので紹介。
このコモンを神話レアに格上げすると以下のレベルにまでパワーアップ。
その1:マナコスト
まったく同じ。《したたる死者》が肩を並べられるのはここだけ。
その2:能力1
「ダメージを与えるたびに破壊」の能力を2体とも持っているけど、戦闘ダメージ以外でも効果を発するタイタンの接死能力が上位互換。こんな細かいところでさえ神話レアは1歩も譲る気配なし。
その3:パワー/タフネス
同じマナコストにも関わらず 4/1 と 6/6。いやいや、4/1 と 6/6 はひどい。《セラの天使/Serra Angel》と《悪斬の天使/Baneslayer Angel》だってここまでの格差じゃない。
その4:能力2
両クリーチャーとももう1つずつ能力を持っているけど片方は「ブロックできない」に対して、もう片方は「戦場に出るか攻撃するたび、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す」。マイナス能力とプラス能力、とか、ブロッカーの有無が変わる、とかそんなチャチなもんじゃあ、断じてねえ。
本当に最近のクリーチャーの質は上がったなあ、と再確認した。
余談6:公式コラム「攻撃性の公共展示」
個人的に好きだった箇所は、ゴブリンたちの太陽を畏敬する思想に関する話、オーガがアーティファクトに対して超強いんだけどあまりに強すぎて統率する側も気を遣うという話。《オーガの抵抗者/Ogre Resister》のファンなので、オーガの活躍が嬉しい。
それと生体兵器に対するミラディン人たちの態度が「彼等自身の動機で戦いに加わったそれら自動人形の価値をより高くみなす傾向にある」と語られているところが好き。ミラディン軍の結束は固いなあ。
ところでダグ・ベイヤー氏の回答の最後辺りについて、翻訳がブラッシュアップ前の状態のまま、残ってしまっているような……。
感想はツイッターでもいいけど、こういうのってどこからお便り出せばいいんだろう。カスタマーサポートのメールアドレスは、なんか違うような気がする。
金曜日の記事で明かされていたとおり、今週のテーマは「どっちか選べ/Pick a Side」だったらしい。《偶然の出合い/Chance Encounter》だけちょっと違うかな、と思ったけど、確かに言われてみればコイン投げなんて「裏か表か、どっちか選べ」そのものだな、と気づいた。
余談2:《嘘か真か/Fact or Fiction》
前にちょっと書いたように、make sense の訳にはいつも頭を悩ます。今週はこの《嘘か真か/Fact or Fiction》だけでなく《Side to Side》にも出て来た(This doesn’t make a great deal of sense、という形で)。まあ、それをどう訳すか悩んでる時間が楽しいというのも、もちろんあるにはあるんだけど。
余談3:今週の意訳
最初に告白しておくと、昨日の長文翻訳は意訳とかそういうレベルじゃない。原文にない1文が挟み込まれていたりもするし、ギャグがつまらない箇所があれば、訳者に責任がある可能性大なのでローズウォーター氏に非はない(原文のギャグはシンプルで面白い。文全体でもあまり英語が難しくないのでオススメ)。
さて、それはおいといて。
今週の個人的に頑張ったと思っている意訳は02月24日の《Side to Side》のフレイバーテキスト部分。原文の砕けた感じは減退してしまったけれど、分かりやすく意味を伝えることは出来たかな、と満足している。
原文により近く訳すなら「but hey-free monkeys」は「いや、だって猿がタダだぜ?」となるけど……うーん、やっぱり、これはないなあ。
余談4:【翻訳】このカードはゾンビですか?/I cc: Dead People【Daily MTG】
本文を訳すのと同じくらい面倒だったのが、カード名の打ち直し。原文では英語名のみなのを和名込みに打ち直すだけの話で、難しい事は何もないんだけど、とにかく数が多い。終盤でガ・アークが「21体のゾンビ! やったぜ!」と喜んでたとき、こっちは逆に「21体!? やめてくれ!」という気分だった。
この記事、前回のコラム記事の翻訳と同様に、大量にタグを使っているので「アップしてみるもレイアウトがグチャってるので削除して再アップ」を何度も繰り返した。ちょっと面白かったのは、タグをちゃんと閉じないとDiarynoteの他の記事や左側にあるメニューまで影響を受けるのを知ったこと。
例えば文中の<i>をちゃんと</i>で閉じないと、同じ画面で見る過去の記事も左側のメニューも全てイタリック体になる。バグではないだろうけど、想定された動きとも思えない。まあ、ちゃんとタグは閉じましょう、という話か。
あ、今この記事でまたタグの閉じ忘れがあった。どうやら文字色のタグ閉じ忘れは他記事やメニューには影響を及ぼさない模様。秘密日記の色は変わったけど。
余談5:レギオンのゾンビ
レギオンに収録されているゾンビを見てたら、本当にひどいのを見かけたので紹介。
Dripping Dead / したたる死者 (4)(黒)(黒)
クリーチャー - ゾンビ(Zombie)
したたる死者ではブロックできない。
したたる死者がクリーチャーに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。それは再生できない。
4/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Dripping+Dead/
このコモンを神話レアに格上げすると以下のレベルにまでパワーアップ。
Grave Titan / 墓所のタイタン (4)(黒)(黒)
クリーチャー - 巨人(Giant)
接死
墓所のタイタンが戦場に出るか攻撃するたび、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。
6/6
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Grave+Titan/
その1:マナコスト
まったく同じ。《したたる死者》が肩を並べられるのはここだけ。
その2:能力1
「ダメージを与えるたびに破壊」の能力を2体とも持っているけど、戦闘ダメージ以外でも効果を発するタイタンの接死能力が上位互換。こんな細かいところでさえ神話レアは1歩も譲る気配なし。
その3:パワー/タフネス
同じマナコストにも関わらず 4/1 と 6/6。いやいや、4/1 と 6/6 はひどい。《セラの天使/Serra Angel》と《悪斬の天使/Baneslayer Angel》だってここまでの格差じゃない。
その4:能力2
両クリーチャーとももう1つずつ能力を持っているけど片方は「ブロックできない」に対して、もう片方は「戦場に出るか攻撃するたび、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す」。マイナス能力とプラス能力、とか、ブロッカーの有無が変わる、とかそんなチャチなもんじゃあ、断じてねえ。
本当に最近のクリーチャーの質は上がったなあ、と再確認した。
余談6:公式コラム「攻撃性の公共展示」
個人的に好きだった箇所は、ゴブリンたちの太陽を畏敬する思想に関する話、オーガがアーティファクトに対して超強いんだけどあまりに強すぎて統率する側も気を遣うという話。《オーガの抵抗者/Ogre Resister》のファンなので、オーガの活躍が嬉しい。
それと生体兵器に対するミラディン人たちの態度が「彼等自身の動機で戦いに加わったそれら自動人形の価値をより高くみなす傾向にある」と語られているところが好き。ミラディン軍の結束は固いなあ。
ところでダグ・ベイヤー氏の回答の最後辺りについて、翻訳がブラッシュアップ前の状態のまま、残ってしまっているような……。
日本語版:
我々は人間以外の種族をよりエキゾチックにすることができるし、一部 何故ならそれは 人間達のとても多くの実例がある 隣に並ぶ 君が類似点や相違点を見ることができる、そして我々はそういったことが好きだ。
英語版:
We can afford to get more exotic with our nonhuman races, in part because there are plenty of examples of humans next to whom you can see similarities and differences-and we like that.
感想はツイッターでもいいけど、こういうのってどこからお便り出せばいいんだろう。カスタマーサポートのメールアドレスは、なんか違うような気がする。
Card of the Day - 2011/02/28
2011年2月28日 Card of the DayGate to Phyrexia - アンティキティー アンコモンGate to Phyrexia (黒)(黒)
エンチャント
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。この能力はあなたのアップキープの間にしかプレイできず、各ターンに1回のみ起動できる。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Gate+to+Phyrexia/
《Phyrexian Gremlins》と共に《Gate to Phyrexia》がファイレクシアの脅威を初めてマジックの多元宇宙へ引き合わせたのはアンティキティーのリリースの際であり、これは遥か1994年にまで遡る。
以来、ファイレクシアとその侵食は、他の何よりも多くのブロックに出現している。それらのブロックとは、アイスエイジ、ミラージュ、テンペスト、ウルザ、マスクス、インベイジョン、(間接的にだが)ミラディン、時のらせん、そしてもちろんミラディンの傷跡だ。
元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/0211
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