乱打角/Batterhorn - ラヴニカへの回帰 コモン
Batterhorn / 乱打角 (4)(赤)
クリーチャー — ビースト(Beast)
乱打角が戦場に出たとき、アーティファクト1つを対象とする。あなたはそれを破壊してもよい。
4/3
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Batterhorn/

 がさつな人や粗忽者のことを英語で「A bull in a china shop(陶磁器の店内の雄牛)」と呼んだりするが、そのラヴニカバージョンとも言えるのがこの《乱打角/Batterhorn》だろう。ラヴニカみたいに巨大なモンスターが町のその辺をうろつき回っているような世界ではバザーに屋台を出店するのも楽じゃない。(註1)

(註1) バザーに屋台を出店するのも簡単な話じゃない
 これだけ読むとイマイチ意味がよく分からないかもしれないので、このカードのイラストとフレイバーテキストを以下に紹介しておく。

 イラスト
    http://magiccards.info/rtr/en/87.html

 フレイバーテキスト(原文)
    Novice shopkeeps spend hours deciding how best to display their wares.
    Veterans focus on portability.
    引用元:http://magiccards.info/rtr/en/87.html

 フレイバーテキスト(日本語訳)
    新米店主は何時間もかけて商品の陳列を工夫する。
    ベテランは持ち運びを重視する。
    引用元:http://magiccards.info/rtr/jp/87.html

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012
クーケムッサの海賊/Kukemssa Pirates - ミラージュ レア
Kukemssa Pirates / クーケムッサの海賊 (3)(青)
クリーチャー — 人間(Human) 海賊(Pirate)
クーケムッサの海賊が攻撃してブロックされないたび、防御プレイヤーがコントロールするアーティファクト1つを対象とする。あなたはそのコントロールを得てもよい。そうした場合、このターン、クーケムッサの海賊は戦闘ダメージを割り振らない。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kukemssa+Pirates/

 《クーケムッサの海賊/Kukemssa Pirates》のフレイバーテキスト(註1)は「夜と昼の恋歌」という詩からの引用だ。この詩はミラージュとビジョンズの17枚のカードに渡って登場している。この詩の全文を読みたい人はここを参照してくれ!(註2)

(註1) フレイバーテキスト
原文:
 ". . . pirates gambled with a djinn and lost the thing more dear than gold."
 —"Love Song of Night and Day"
 引用元:http://magiccards.info/mr/en/71.html

日本語訳:
 ……海賊たちはジンと賭けをして、金より大切なものを取られてしまった。
 ――― 「夜と昼の恋歌」
 引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Kukemssa+Pirates/

(註2) 全文を読みたい人はここを参照
 原文では以下のURLへリンクが張られている。
 http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/feature/145

 「昼と夜の恋歌」の全文とどの部分がどのカードのフレイバーテキストに引用されているのかが紹介されている。結構長い。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012
チャブ・トード/Chub Toad - アイスエイジ コモン
Chub Toad / チャブ・トード (2)(緑)
クリーチャー — カエル(Frog)
チャブ・トードがブロックするかブロックされた状態になるたび、それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Chub+Toad/

 アイスエイジの頃はカード名にちょっとしたネタを仕込むのがそう珍しいことではなかった。《Chub Toad》というカード名は「Bad Touch」という言葉のアナグラムだが、単に当時の開発部がよく使ってたフレーズというだけで深い意味はまったくない。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 種明かしがなかったので真相は不明だけど、おそらくコメント欄にあったようにディズニーランドのアトラクションがテーマだったものと思われる。

 <カード名>                  <アトラクション>
 《ジャングル巡視部隊/Jungle Patrol》    ジャングルクルーズ(Jungle Cruise)
 《逢魔が辻/Haunted Crossroads》      ホーンテッドマンション(Haunted Mansion)
 《乱打角/Batterhorn》               ------- (Matterhorn Bobsleds)
 《クーケムッサの海賊/Kukemssa Pirates》 カリブの海賊(Pirates of the Caribbean)
 《チャブ・トード/Chub Toad》           ------- (Mr. Toad’s Wild Ride)

 3つ目と5つ目は日本にはないアトラクション。どうやらカリフォルニアにあるディズニーランドリゾートなら上記のアトラクションが全てあるらしい。

  ディズニーパーク Info
  http://www.disney-parks.info/dlr/

 余談だけど、5つ目のMr. Toadは原作が「The Wind in the Willows」という小説で、日本では「たのしい川辺」という名前で知られている。Mr. Toadことヒキガエル氏は本当にダメなキャラなんだけど最後まで読むと、なんというか、救いがある。

余談2:月曜日 《ジャングル巡視部隊/Jungle Patrol》

 印刷時のテキストと最新のオラクルが異なる、というタイプのネタ。こういうときに「印刷時のテキスト」を確認するのが結構難しい。英語のカードテキストは比較的見つかりやすいんだけど、日本語となると難易度が段違い。

 カードショップなどの画像だと、ゲームに用いられることをかんがみてか、テキスト部分が最新オラクルに差し替えられている場合が多い。心遣いとしては正しいので、文句を言うところではないんだけど。

 ちなみに印刷時の原文テキストは「Put a Wood token into play」。この「Wood Token」の当時の日本語訳が知りたかった。なんとなくだけど、今現在の「木材(Wood)」とは違う訳だったんでないかと。

余談3:火曜日 《逢魔が辻/Haunted Crossroads》

 「crossroad」の訳にちょっと迷った。素直に「十字路」にしたかったんだけど、日本語カード名とリンクさせないといけないので「辻」を用いる必要があった。あまり日本語で十字路や交差点を「辻」って言わない気がする。

 あらためて考えたら「四つ辻」ってすればよかったのかな、と後悔。

余談4:水曜日 《乱打角/Batterhorn》

 世界の隅から隅までが「街中」であるラヴニカという世界ならではの出来事(街中にもいきなり巨大モンスターが現れる)を住人たちも重々承知しており、ベテランの商人はいつでも移動できる(逃げられる)ように準備しておくらしい。

 こういう「カードイラストとカードテキストとフレイバーテキスト」がすべて1つに結びついて世界観を表現しているカードは大好き。

 訳の話。
原文:
 Batterhorn is kind of the Ravnican version of the phrase "A bull in a china shop."

私訳:
 がさつな人や粗忽者のことを英語で「A bull in a china shop(陶磁器の店内の雄牛)」と呼んだりするが、そのラヴニカバージョンとも言えるのがこの《乱打角/Batterhorn》だろう。

 こういう英語ならではの言い回しは訳してもしょうがないので、あえて日本語で対応する言い回しを探すか、諦めて「がさつな人や粗忽者のことを英語で~」と入れてしまうか、の2択になる。原文を尊重するという意味では後者のほうがいいと思う。決して、上手い日本語版の言い回しが思いつかなかったからでは……すいません、思いつきませんでした。

余談5:木曜日 《クーケムッサの海賊/Kukemssa Pirates》

 クーケムッサって変な言葉だな、と思う。もしかしたら「Kukemssa」って何かのアナグラムなんじゃないか、とも思う。でもいくら考えても分からないので、やっぱり違うかもしれない。

 あとどうでもいいけどこのカードってレアなのか。うーん、時代を感じる。

余談6:金曜日 《チャブ・トード/Chub Toad》

 単なるカエルにしか見えないけど、フレイバーテキストを読んでからあらためてイラストを見ると、その口から人間の腕がはみ出していることに気づく。怖いな、おい。

 訳の話。実は最初にアップしたときには完全に誤訳だった。
原文:
 Chub Toad is an anagram of "Bad Touch," which has no greater significance than being a phrase people in R&D used to say a lot.

私訳:
 《Chub Toad》というカード名は「Bad Touch」という言葉のアナグラムだが、単に当時の開発部がよく使ってたフレーズというだけで深い意味はまったくない。

 最初にアップしたときは、原文の「a phrase people in R&D used to say a lot」を「R&Dのメンバーが『たくさん』を言い表すのに使ったフレーズ」と訳してた。典型的な誤訳。

 ただ「no greater significance than being a」を「というだけで深い意味はまったくない」と訳したのは、なかなか自然な日本語に出来たかな、と自画自賛したい(するな)。

余談7:ヴォーパルス

 ドラフト式カードゲーム「ヴォーパルス」の作者のブログで行われていたアンケート(人気投票)の結果発表に続いて、カードごとの集計結果の総評が発表されている。

   『ヴォーパルス』の知られざる歴史とアンケートの結果、コモン編
    http://iwasgame.sakura.ne.jp/archives/1378

   『ヴォーパルス』の知られざる歴史とアンケートの結果、アンコモン編
    http://iwasgame.sakura.ne.jp/archives/1447

 遊んだ回数が多いプレイグループと少ないプレイグループによって評価が異なる、という点も含めて、予想していた強さとアンケート結果との違いが面白い。個人的に《古参兵》は決して弱くないカードだと思ってる。

余談8:PTシアトルのトップ8プロフィール

 PTシアトルのトップ8プロフィールで妙に悪人面に撮られている写真があるという話があったので、見に行ってみた。なるほど。納得した。

 Pro Tour Return to Ravnica:Top 8 Player Profiles
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptrtr12/top8players

 写真はさておき、名前欄で気になったことが1つ。「Yuuya Watanabe」とか「David Ochoa」とか並んでいる中に「Kelvin Chew (Hyper)」というプレイヤーがいる。

 ……ん? 普段は「Kelvin Chew」だけど、このときはハイパー化してたのかな。

 それ以外だと、質問と回答がところどころごっちゃになっているのが気になった。いや、なんと言ったらいいんだろう……例えば渡辺雄也さんの質問と回答のところは以下のようになっている。

  What guild are you?
  Why did you choose that guild
  Izzet. I like the UR color combination.

 多分、質問が太字で以降が回答、となっているべきなんだろけど、2行目も質問っぽい。おそらく、本来は以下のような感じなんじゃないかなあ、と。

  What guild are you? And why did you choose that guild?
  Izzet. I like the UR color combination.

 このプロツアーに向けてどのような準備をしましたか、という質問の箇所も同様に、質問と回答が混ざってしまっている気がする。サイトでは下記のように掲載されている。

  How did you prepare for Pro Tour Return to Ravnica?
  Who did you prepare with
  Japanese players. Yukuhiro, Endou, and taking Namakura.

 多分、以下のような形になるべきなんでないかと。

  How did you prepare for Pro Tour Return to Ravnica?
  Also, who did you prepare with?
  Japanese players. Yukuhiro, Endou, and taking Namakura.

 ほぼリアルタイムで更新する厳しいスケジュールなのでしょうがない気はする。
至高の審判者、イスペリア/Isperia, Supreme Judge - ラヴニカへの回帰 神話レア
Isperia, Supreme Judge / 至高の審判者、イスペリア (2)(白)(白)(青)(青)
伝説のクリーチャー — スフィンクス(Sphinx)
飛行
いずれかのクリーチャー1体があなたかあなたがコントロールするプレインズウォーカーを攻撃するたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。
6/4
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Isperia%2C+Supreme+Judge/

 普通の場合、スフィンクスという種族は俗世との関わり合いを避ける傾向にある。しかしギルドの盟約が崩壊したあとの混乱と破壊が蔓延するラヴニカ世界の中で、イスペリアはアゾリウスのギルドの指導者の地位に就くよう説得された。

余談:
 マナバーン2013の表紙を飾っているカードでもある。大きなイラストで彼女を見たい人は雑誌を買うことをおススメする。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012
正当な権威/Righteous Authority - ラヴニカへの回帰 レア
Righteous Authority / 正当な権威 (3)(白)(青)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは、それのコントローラーの手札にあるカード1枚につき+1/+1の修整を受ける。
エンチャントされているクリーチャーのコントローラーのドロー・ステップの開始時に、そのプレイヤーは追加のカードを1枚引く。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Righteous+Authority/

 《正当な権威/Righteous Authority》のイラストでクリーチャーを囲んでいる紋章は、アゾリウスのギルドのシンボルにも用いられている。これは「法のルーン」(註1)と呼ばれるもので、ラヴニカへの回帰のために用意されたものだ。

(註1) 法のルーン
 原文では「Law Rune」。
 ラヴニカの背景世界特有の言葉っぽいけど公式訳が分からなかったので私訳。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012
一時しのぎの協定/Palliation Accord - ディセンション アンコモン
Palliation Accord / 一時しのぎの協定 (3)(白)(青)
エンチャント
いずれかの対戦相手がコントロールするクリーチャーがタップ状態になるたび、一時しのぎの協定の上に盾(shield)カウンターを1個置く。
一時しのぎの協定から盾カウンターを1個取り除く:このターン、あなたに与えられる次のダメージを1点軽減する。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Palliation+Accord/

 英語のカード名にある「Palliation」という単語は実在する英単語であり、罪や過失を本来より軽くみせることを意味する「Palliate」という単語からの派生語だ。アゾリウスでさえ、時には進んで犯罪者と取引をすることもあるのだ。

元記事:
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/cardoftheday/1012

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