余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 過去に Card of the Day の記事を訳されていたホームページでは2007年までの記事を訳されており、このブログで Card of the Day の記事を訳し始めたのは2010年11月05日から。

 つまり2008年と2009年の Card of the Day の記事は、把握できている限りで未訳の状態となっている。そして、どうやらリニューアル後の公式サイトではもう Card of the Day を連載していないようなので、過去の未訳記事を訳していこうかな、と思った次第。

 そのため、正しくは「今週~」ではなく2008年の9月第1週なんだけど、まあいいか、というわけでタイトルはそのまま。よしなに。

 さて、どうやら2008年09月の当時は Magic Online に Master Edition 2 がリリースされた時期だったらしい。そういえば前に Master Edition に関する公式コラムを訳したような気がしたので確認してみた。

  【翻訳】時間旅行/Time Traveling【Daily MTG】
  http://regiant.diarynote.jp/201101100437461128/

  【翻訳】タイムマシンの作り方/How to Make a Time Machine【Daily MTG】
  http://regiant.diarynote.jp/201101160649345352/

 翻訳したのは残念ながら Master Edition 2 ではなくて、Master Edition 4 に関する記事だった。このブログのかなり初期の頃に訳したものなので、今と書式(段落ごとの分量や注釈のつけ方など)が違っている。なんか懐かしい。もう3年半以上経つのか。

 さらに余談。2014年(今年)と2008年は曜日と日付の組み合わせが同じで、どちらも09月01日が月曜日だった。おかげで(今までの年度と同様に)週のまとめを日曜日に入れることができる。奇跡的、というほど低い確率でもないのかもしれないけど、ありがたいことは確か。

余談2:月曜日 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》

 記事で「まさに剣が変化しようとしているその瞬間」と訳した箇所の原文は「art showed a sword in the act of being transformed」という感じ。最初に読んだときは、なぜか(アイスエイジ版ではなく)最新のイラスト(筋肉質の男性が肩に剣を担いでいるイラスト)が浮かんでしまって「act of being transformed ってなんだ? 何が何に Transform しているんだ?」となってしまった。

 ちなみに以下が各種《剣を鍬に/Swords to Plowshares》イラスト。一番お世話になったのが初代、次がアイスエイジ、あとの2種類は実物を見たことすらない。

  初代
                  http://magiccards.info/rv/en/225.html
  アイスエイジ
                  http://magiccards.info/ia/en/278.html
  ジャッジ報酬
                  http://magiccards.info/jr/en/72.html
  デュエルデッキ
                  http://magiccards.info/ddf/en/22.html

余談3:火曜日 《Jester’s Mask》

 記事で「Jester Ability」と言われている「相手の山札を全て確認できる効果」は当時なかなかの反響をよんだ記憶がある。強いか、弱いか、ではなく「それはありなのか」という意味で。

 仲間内におけるアイスエイジ時代はまだまだカジュアルなプレイが主流だったので、勝敗と同じくらい「意外なカードで相手を驚かす」や「変なコンボで笑いを取る」ことが大事だった。その中で、強制的に手品のタネをバラされてしまうこのカードには、どちらというとみんな批判的だったように思う。

 もっともマジックがここまで長期に渡って続いて来られたのは、仮にそういった一定層がいることが分かっていたとしても「じゃあ山札の中を見ることが出来るカードはやめるか」というように「カードの可能性に制限を設ける」ことをしなかったからだろうな、と考えてる。

余談4:水曜日 《Thermokarst》

 文中で言及されていた「Legion Land Loss」について MTG Wiki に項目があったので紹介しておく。《アルゴスのワーム/Argothian Wurm》がすごい懐かしい。

  MTG Wiki:レギオン・ランド・ロス
  http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B9

 似たようなデッキを作ってた記憶があるけどデッキ名があったとは(アーキタイプ化されてたとは)知らなかった、という昔話はさておき訳の話。
原文:
 Extended deck that relied on monogreen land destruction, fast mana, and (in common with many other decks of the time), Masticore.

拙訳:
 デッキの主な構成要素は「緑単色の土地破壊」「マナ加速」「マスティコア」、ちなみに《マスティコア/Masticore》は当時多くのデッキで頻繁に見られたカードだ。

 括弧内の処理をどうするかという話。また括弧つきにした意図が何なのか、ということでもある。単なる補足もしくはトリビアなのか、ジョークなのか(このデッキのキーカードというより当時の大抵のデッキに入ってたんだけどね、というような)。

 あと原文の「in common with many other decks of the time」のうち「other」だけ拙訳では対語がない。「多くの他のデッキで」と入れることも出来たんだけど、ただでさえ「common」を「頻繁に」と入れることで冗長な文章になってたので意図的に削った。

余談5:木曜日 《狩りの報奨/Bounty of the Hunt》

 仲間内での通称が「バウンティ」だったこのカードにも、今や日本語訳がついてるのか。アライアンスのピッチスペルは基本的に全部使われてた気がする。

 仲間内での使用頻度は 黒 ≧ 青 > 緑 > 赤 ≧ 白 かな。ナイト系のウィニーや対象にとられただけで死ぬクリーチャーの対処に向いていたことと黒猫のイラストが人気だったこともあって、黒の《Contagion》が一番だったはず。

 ちなみに黒ピッチの仲間内での通称は「コンテニャー」だった。猫だから

余談6:金曜日 《夜の土/Night Soil》

 《狩りの報奨/Bounty of the Hunt》同様にこれも日本語訳があることが驚きのカード。フォールン・エンパイアなのに……(MTG Wiki確認中)……ああ、統率者か。

 いつだったかは忘れたけど仲間内で墓地利用が隆盛しだしたときに「これ意外と強いのでは」と思った記憶があるという昔話はさておき、訳の話。
原文:
 a large stack of powerful-but-specific enchantments like Night Soil.

拙訳:
 多くの「尖った」エンチャント(例えば《夜の土/Night Soil》)が入っていた

 「多くの」ではなく「大量の」のほうがより原文のニュアンスに近いかな、というのは瑣末な部分で、問題は「powerful-but-specific」をどうするか。

 「強力だが用途は限られている、効果は強いが使える状況が限定される」というのをシンプルに言い表したい、となって、色々考えた挙句にもっとも短く言い表しているであろう「尖った」になった。

余談7:ルール

 《狩りの報奨/Bounty of the Hunt》の記事でもネタにされていたように(そしてそのネタにされた当時からさらに今は上書きされているように)、マジックのルールは常に変化している。

 正直、最新ルールを把握している自信がない。個人的に今気になっているのは「戦闘ダメージ」と「伝説のクリーチャー」の扱い。特に前者は変異が復活したことで重要になりそう。

 前者の何が気になっているのかを簡単に言うと「今は2/2のクリーチャーと《モグの狂信者/Mogg Fanatic》は相討ちとれるのかどうか」という話。第6版ルールで相討ちとれるようになって、それからしばらくして複数ブロッククリーチャーを列とみなす変更があった時期に相討ちとれなくなったような……今はどうなってるんだろう。

 後者の「伝説のクリーチャー」も、最初は先出し優先(後から出しても一方的に墓地送りになる)があって、しばらくしてから対消滅するようになって(3マナのジェイスがそれで見直されて)、今は確か各プレイヤーごとに1体ずつ出せる……んだったような。

余談8:検索ワード

 久しぶりにまとめてみる。

 2014年9月19日 20:14  不死の蛇 ラドン りんご
 2014年9月19日 20:13  不死の蛇 ラドン りんご

 ギリシャ神話に出てくるリンゴを守ってる蛇。テーロスにこれをモチーフにしたクリーチャー、《定命の者の宿敵/Nemesis of Mortals》がおり、2014年11月07日の Card of the Day に取り上げられている。

 2014年9月19日 12:55  マナカーブ
 2014年9月18日 3:08  マナカーブ
 2014年9月17日 23:25  マナカーブ
 2014年9月17日 1:19  マナカーブ
 2014年9月17日 1:14  マナカーブ
 2014年9月15日 21:38  マナカーブ
 2014年9月15日 9:50  マナカーブ 2まな
 2014年9月15日 0:10  マナカーブ 2マナ
 2014年9月14日 18:24  マナカーブ
 2014年9月13日 21:20  マナカーブ
 2014年9月12日 22:22  マナカーブ
 2014年9月12日 0:34  マナカーブ


 マナカーブの記事は今後も検索で読まれるだろうな、と思ってる。時代に縛られない内容というだけでなく、マジックという枠組みにすら縛られない汎用性の高い内容だから。

 2014年9月18日 20:59  MTG 独楽
 2014年9月15日 0:57  師範の占い独楽
 2014年9月14日 11:49  師範の占い独楽
 2014年9月13日 12:08  師範の占い独楽
 2014年9月12日 21:35  師範の占い独楽


 独楽は息長く検索されている単語の1つ。カード名に限ればダントツかもしれない。ちなみに人物名で言うと次にあげるプロプレイヤーと中村修平さんが2大トップ。

 2014年9月17日 23:25  マジック・ザ・ギャザリングカイ・ブッディ
 2014年9月14日 23:51  カイ・ブッディ


 カイ・ブッディが一線から退いてからもう随分になるのに、という話にしようかと思ったけど、2010年のプロツアーおよび2011年のグランプリでベスト8に入ってるらしいので中止。

 2014年9月17日 23:14  ビッグエコーブログ

 カラオケの話だろうなあ……こういう明らかに関係ない検索キーワードが偶然マジック用語の組み合わせになってしまうというパターンが好き。

 似たような例として「レシピを調べるためにマーボーナスを検索したらダンジョンズアンドドラゴンズのホームページがヒットしてしまい、不思議に思ってたら『アーマーボーナス』という単語のせいだった」ということが。
余談1:Card of the Day について

 なんでも Facebook にある Magic; the Gathering の公式アカウントで Card of the Day が続けられているらしい、という情報をキャッチした。本当かどうかは知らない。これからチェックするつもり。本当だったら嬉しい。

 しかし Facebook か。始めたくはないなあ。ただでさえいくつものホームページやらブログやらSNSやらを抱えていて、むしろ減らしたい状態にある。これ以上増やしてどうする、というのが本音。ちなみに Twitter のアカウントも持ってるけどマジックについては一切呟いていない。

余談2:翻訳記事について

 最近、Diarynoteの翻訳勢の動きが活発な気がする。休眠されていた方々が起きてきたり、新規で始められる方がいたり、という状況なんだろうか。それとも単に最近になってそういう方々の存在に気付いた、というだけなんだろうか。

 ところで他の方々の翻訳記事を読んでいると、どうしても記事の内容以外が気になってしまう。具体的には「レイアウト」と「口調・語尾」。

 レイアウトというのは、見出し部分、引用部分、対話部分、リスト部分などを(Diarynoteの限られたタグで)どう表記するか、という話。見出しについては色を使わずに太字とフォントサイズで表現されている方が多い気がする。見習おうかな。

 リストが面倒くさい。特に横に複数の項目が並ぶときのリスト。MSゴシックみたいに幅がそろわないので全角スペースと半角スペースを駆使する羽目になる。しかもどうやらブラウザによって見え方が変わったりするらしい。めんどい。

 口調と語尾は、もっと細かく言うと「口調・語尾」「一人称」「砕けたセリフや冗談めかした言葉」などが挙げられる。同じ著者でも訳す人によって一人称が違うことがある。当然、受ける印象も異なってくる。中の人は同じなのにね。面白い。

 個人的に「砕けたセリフや冗談めかした言葉」の訳が一番自由奔放なのはTakuさんのLSVカードレビュー。自由すぎて原文をチェックするのが楽しくてしょうがない。変わらないあなたでいてください。

余談3:マナカーブの翻訳について

 エルフ週間の記事をアップしたら、Twitterで紹介してくれた方々が何人かいらっしゃって、そのうちの1人である Orihata さんという方の他のつぶやきをチェックしていたら「この記事面白そう」と紹介していたのがこのマナカーブの記事。

 読んでみたら、普遍的に通用しそうな内容が平易な文章で面白く書かれていた。ありがとう、Orihata さん。なお戦略的な記事を翻訳するときは大体このパターン(誰かが「こんな記事あるよー、英語だけど」と紹介しているのを訳す)。

 このマナカーブ以外ではシャッフルに関する記事やイカサマに関する記事がそれ。プレインズウォーカーポイントに関する記事もそうだな。あれは確か Mrgreed さんが Twitter で呟かれていたのを見つけて訳した。あれは長くて訳すのが大変だったけど、結構みんな興味のあるトピックだったらしくて訳した甲斐があった。

 あれに比べると今回のマナカーブの記事は、前述したとおり文章的にも難しいところのない簡潔なもので非常に訳しやすかった。アメコミとかドラマとか映画とかに元ネタがありそうな言い回しもなかったし(そうだよ、Mark Rosewater。君のことだよ)。

 とはいえ、そんな中でも「意味は分かったけどじゃあどういう日本語にしようかな」という箇所はいくつもあったわけで、思い出せる範囲で書き出してみる。誰得とか言わない。
原文:
 With a reputation as a mad scientist and analytical crusader, he was inducted into the Pro Tour Hall of Fame in 2009.

拙訳:
 マッドサイエンティストかつ分析界の十字軍としての名声が加わったことで、彼は2009年にプロツアー殿堂入りを果たしている。

 直訳わっしょい。マッドサイエンティストは、まあまだ許してもらえそうだけど、その次の「Analytical Crusader」はもうちょっとカッコよく意訳できる人がいそう。

 ちなみにこの著者紹介文は、原文では記事の末尾に書かれている。
原文:
 The concept has become so ingrained in Magic theory that laying out decks according to piles per converted mana cost has become customary.

拙訳:
 この概念は今やマジックの理論の根底を成すものとなり、デッキのカードを広げる際にマナコスト順に並べるのは見慣れた風景となった。

 迷ったのは「laying out decks according to piles per converted mana cost」。

 原文は単に「decks」としているところを拙訳では「デッキのカード」としたり、原文の「piles」を「列」としようか迷って結局削ったり、「converted mana cost」を「点数で見たマナコスト」にしようか迷って結局「マナコスト」としたり……色々と手を加えた。

 あと末尾の「has become customary」もちょっと迷った。こういった部分は、訳す人の趣味で色々手を加えられる部分だと思う。その人のカラーが出るというか。
原文:
 but usually one player will have an insurmountable board presence at that point.

拙訳:
 が、そこまでゲームが進めば大抵の場合すでに片方のプレイヤーが挽回不可能な差をボード上に展開している。

 迷ったのは「an insurmountable board presence」。「insurmountable」の訳も迷ったけど、その直後の「board presence」もなかなか難しかった。

 日本語で「ボード」と呼ぶのがどれだけ一般的かどうか、という話。でも「ボードコントロール」はそこそこ使われているような気がして、じゃあ「場」とか「戦場」よりは「ボード」かなあ、と。

 言わないかな、「ボードコントロール」。
原文:
 We are on the play every game.

拙訳:
 全てのゲームで先攻をとるものとする。

 最初に意味がよく分からなくて、とりあえず先に進むための仮の訳として「全てのゲームは同様にプレイされる」と書いておいた。全然違った。この「先攻、後攻」の訳は毎回間違えてる気がする。

 滅多に使わない英語だからしょうがない(おいおい)。
原文:
 I love the singleton two-drop.

拙訳:
 2マナの呪文が1枚しか入っていないのが素晴らしい。

 訳すのが意外と難しい単語ベスト10に入るであろう「Love」。この英文もそのまま訳すなら「2マナが1枚差しであることを私は愛している」になる。いや、ならないか。「私は1枚差しの2マナを愛している」かな。いずれにせよ「愛」は無理なので「大好きだ」「好みだ」とか色々試した挙句に上記の訳に。
原文:
 This is similar to the rationale behind weird-looking one-ofs that you sometimes see in Constructed decklists---it’s frequently all about filling slots on the curve.

拙訳:
 これは構築デッキによくある一見奇妙な1枚差しのカードの根拠に似ている。大抵の場合、カーブに沿うようにスロットを埋めるためなのだ。

 合ってるかなあ。今回の翻訳で唯一、本当に間違ってるかもしれない、と不安を感じる箇所はここ。記事の中でもそれなりに大事な箇所なので全力は尽くした。今はこれが精一杯(万国旗をどこからともなく取り出す)。
原文:
 Based on some simple assumptions, my computer simulation was able to establish some baselines for how a good mana curve should look.

拙訳:
 私はいくつかのシンプルな前提条件を設定することでコンピュータに「理想的なマナカーブがどのようなラインを描くべきか」という叩き台を作らせるシミュレーションを行わせることができた。

 読むだけなら難しくないけど日本語に置き換えるのが難しいタイプの英文。

 英文が「(A), (B) for (C)」という形で、日本語にすると「(A)することによって、私は (C) のための (B) が可能になった」という文章になるはず、というところまでたどり着くまでも、それからも大変だった。

 あと、個人的に(それがマジックの用語でない場合は)カタカナ語を使うのを避けたいと思っているけど、使わざるを得ない場合もある。上記でいうと「Simple(シンプル)」。簡単な、とか、簡便な、とかより「シンプル」が最も原文に近い気がした。

 なおシミュレーションは迷わずカタカナにした模様。

余談4:創作について

 マジックを元にした二次創作を書いてみたいという思いは前々からあるけど実際にはなかなか踏み出せない。書ける人や描ける人はすごいなあ、と思う。そんなわけで1つ紹介。

  ギャザリング探偵Q 第1話「消えたアルファ」
  http://redblue.diarynote.jp/201407100109563685/
  ギャザリング探偵Q 第2話「タルモを追え!」
  http://redblue.diarynote.jp/201407130034173763/
  ギャザリング探偵Q 第3話「ドラフト殺人事件」 前編
  http://redblue.diarynote.jp/201408072355437286/
  ギャザリング探偵Q 第3話「ドラフト殺人事件」 後編
  http://redblue.diarynote.jp/201408100257198411/

 実在の人物を元ネタにしているらしく内輪ネタのきらいもあるんだけどそれを抜きにしても面白かった。個人的に推理小説、特にちゃんと解決編ですっきりさせてくれるのが好きなので楽しめた。

余談5:漫画について

 漫画家の友人が久しぶりに単行本を出したそうなので宣伝する。1巻の売れ行き次第で2巻以降の発売可否が決まるらしいので、ほんの少しでも興味が沸いたら買って下さい、お願いします! なんでもしますから(友人が)!

  ニンニクナックル 1巻
  http://www.amazon.co.jp/dp/4199504079/

  公式の宣伝動画
  http://www.youtube.com/watch?v=pJc1VCaDBUA

 知る人ぞ知る隠れた通好みの雑誌(遠回しな表現)である月刊コミックリュウで連載している漫画。個人的にはヒロインの名前がすごい好き。「村田 箱女」と書いて「むらた ぱんどら」と読ませるセンスにしびれる人なら漫画のノリも合うかと。

 ついでに同じ雑誌に載ってる「あせびと空世界の冒険者」と「アリスと蔵六」もおススメしておく。前者はまだ連載開始したばかりで第1巻が確か9月に出るはず。後者は3巻まですでに出ている。
余談1:Card of the Day について

 06月18日の公式サイトリニューアルに伴い、Card of the Day の更新が停止している……と思っていたけれど、公式サイトの Forum(ユーザ掲示板)を見ているとどうやら「サイトのどこかに Card of the Day のページはあるけど日付しかない(記事が空欄)」らしい。

 その書き込みがなされてからすでに1ヶ月近く経っているので、もしかしたらすでに問題は解決しているかもしれない。でも公式サイトの「Archive」から、記事名「Card of the Day」をこまめに検索しても何も出てこない(そもそも記事の検索機能が働いているかどうか怪しい)。

 公式サイトへ送った問合せの回答もないし、公式Twitterのアカウントへ送ったリプライも返信ない状態なので、何か知ってる人いたら教えてください、お願いします。

余談2:公式サイト

 旧アーティファクト色だった前の公式サイトのデザインのほうが目に優しい気がするのは単にリニューアル後に慣れてないだけなんだろうか。新しいデザインは「5色のマジック」にしてはあまりに「黒」過ぎるような気がする。

 あと、前述したように、記事の検索機能(フィルター機能)が働いていないような気がする。「Archive」の下部に、記事のタイプや著者などでフィルタリング検索が可能であるかのようなプルダウンメニューがあるけど、どう選択しても「結果なし」が返ってくる。

 大丈夫なのかなあ。

 ちなみにForum(ユーザ掲示板)を見てると「意図的に使いづらくしてサイトのビュー数を減らして、ほら誰も公式サイトなんか見てないんだからつぶしましょう、とかサイト管理者が思ってるんじゃないの?」と、とんでもなくうがった見方をしている人もいる。

 さすがにそれはないと思うけど、そう思われてる時点でまずいのでは。

余談3:天使週間の翻訳について

 楽しかった(小学生並みの感想)

 ただジョーク満載の文章なので翻訳するとき、どこまで意訳したものか、その匙加減が難しかった。ちなみに、このブログの翻訳は基本的に原文にない語を訳文に使うのを避けるようにしている……と思ってけど、実はそうでもないかもしれない。

 越えちゃいけないラインを越えているかどうかは自分じゃ分からないので、判断に迷ったり、意図的に言葉を足した箇所など、訳す際に難しかったところを挙げてみる。
原文:
 And I’m excited to announce that I’ve managed to snag the grandmommy of all angels for a one on one interview.
 So without any further ado, I present Serra Angel’s first sit-down interview.

拙訳:
 そして今、私は胸の高鳴りを抑えることが出来ずにいる。何しろ全ての天使の祖たる存在をゲストにお招きすることに成功し、差し向かいで話をさせてもらうことになったんだからね。
 これ以上の前置きは不要だろう。インタビューを始めよう。ゲストは《セラの天使/Serra Angel》だ!

 いきなり長々と引き合いに出してしまった。どこで迷ったかを挙げてみる。

 まず「the grandmommy of all angels」。まさか「おばあちゃん」とか「祖母」とか訳すわけにもいかない(はず)。最初は「始祖」としたけど、ちょっと大仰かな、と思って最終的には「祖」にした。

 次に「I’ve managed to ~ for a one on one interview」。

 最初に訳したときは「ゲストにお招きし、差し向かいで話をすることに成功したんだからね」として、最終的には「ゲストにお招きすることに成功し、差し向かいで話をさせてもらうことになったんだからね」とした。

 素直に訳すなら「1対1のインタビューになんとか捕まえることができた」になるのかな……あれ? なんかあらためて見るとこれでいい気がしてきた。

 なんでインタビューって単語避けたんだっけか。2文に連続してインタビューという同じ名詞が並ぶことを避けたせいかな。英語ならまだしも日本語なら同じ言葉並んでも別に良かったか。

 ここに挙げた以外で言及する点としては「I am excited to」を「私は胸の高鳴りを抑えることが出来ずにいる」という盛大な意訳にしたのが少し反省点で、「without any further ado」を「これ以上の前置きは不要だろう」としたのはなかなか上手いこといったと思ってる点。

 しかしこの調子で書いてたら文字数制限に引っ掛かりそうだな。まあいいか。書きたいこと書こう。そのためのブログだ。
原文:
 You threatened to take me out of Ninth if I didn’t show up.

拙訳:
 来なかったら第9版に収録しないって脅しておいて白々しい。

 ここを訳すときに迷ったのは、なんといっても「口調」。これは本当に迷った。実際、別の口調で半分以上訳したバージョンもある(そっちは「です・ます」口調)。

 語尾をいかにもな女性口調にするかどうか、丁寧ながらも威圧的な口調にするか、女王様にするか(なぜこの選択肢が生じたかはまた後ほど)。

 何度か記事を読み直して今の口調(フレンドリーな女性口調)に決めた。英語の砕けた口調(Yeah や Kinda など)があったことも理由の1つだし、インタビューの途中でクイズを出すような軽いノリがあったこともそう。

 これは訳す人によって大きく変わるポイントだろうな、と思う。他の人だったらどうしたか、ちょっと気になる。はすっぱなセラの天使もちょっと面白いかもしれない。

 「来なかったら基本セットから抜くって脅したのはてめえだろうが!」

 いや、ごめん。これはない。
原文:
 Serra:
  That’s not funny.
 Me:
  How about Wrath of God?
 Serra:
  Ha ha.
 Me:
  Glorious Anthem?
 Serra:
  You’re making me uncomfortable. Could we start the interview?

拙訳:
 セラの天使:
  笑えない冗談ね。

 私:
  では《神の怒り/Wrath of God》?

 セラの天使:
  あはは。面白いわー(目が笑ってない)

 私:
  《栄光の頌歌/Glorious Anthem》?

 セラの天使:
  いい加減にしなさい。インタビューするの? しないの?

 ごく稀にやる「バレたら著者に怒られるかもしれないシリーズ」の1つ。具体的に言うと「Ha ha」を「あはは。面白いわー(目が笑ってない)」としたところ。ここは「著者のネタ」を完全に「訳す人間のネタ」で上書きしてる。

 ここに限った話ではないけど、特にここは「おいおい、マローのネタつまらないな」と万が一にも思われてはいけない箇所なのでネタばらしをしておく所存。

 そこまで言うなら大人しく直訳しておけばいいのに、と言われそうだけど……ここを「はは」とか「あはははは」とかだけにするのは……なんというか……ちょっと表現しづらいんだけど「あまりにもったいない気が」した。

 逆に、最後の「You’re making me uncomfortable. Could we start the interview?」を「いい加減にしなさい。インタビューするの? しないの?」は、原文にない単語ばかり使って訳しつつも大意は崩さずに上手いこと訳せたんじゃないかな、と思ってる。
原文:
 While many of the archetypes played upon very popular mythological creatures, goblins and elves and such, Richard found himself drawn to several less popular archetypes.

拙訳:
 もちろん大半のクリーチャーはゴブリンやエルフみたいに代表的なところから引っ張ってこられたわ。でもリチャードはもう少しマイナーな存在にも興味をひかれたのよ。

 個々の単語はそれほど難しくないし、原文を読むだけなら引っかからないけど、日本語の文章にするのは難しかった箇所。自然な日本語にしようと、語順を並べ替えたり、一部の単語を意図的に無視したりしてる。

 意図的に削った単語は「mythological」と「archetype」。前者を素直に訳そうとすると「神話上の」となるけど、ゴブリンやエルフを「神話上の存在」と呼ぶのはどうしても違和感があった。「空想上の」にするという手もあったかな。

 後者の「archetype」は完全に削ったわけではなく「代表的なところ」や「マイナーな存在」のように別単語に言い換えている。「アーキタイプ」という外来語だとイマイチ意味が違ってしまう気がした。
原文:
 I was in Alpha and Fallen Angel, the tramp, was in Legends.

拙訳:
 アルファ版に私、そしてレジェンドにあの薄汚い《堕天使/Fallen Angel》

 色々考えて、結局は形容詞の「薄汚い」をかぶせたんだけど、やっぱり素直に「あばずれ」とすべきだったかもしれない。その場合は「レジェンドにあのあばずれ、《堕天使/Fallen Angel》がいたわ」になるのかな。

 名詞にすると文章を一度切らないといけなくなることに抵抗感があった。いや、原文自体、そうなっているんだからそうすべきなのかもしれない。うーん。

 ここらでちょっと翻訳以外のネタ。
原文:
 R&D has made a policy of not putting creature type words in a title if that creature is not of that creature type. This means that any creature called a "spirit" would now have to be a creature type spirit.

拙訳:
 開発部は、そのクリーチャータイプを持っていない場合、クリーチャータイプを表す語をカード名に入れてはならない、というルールを作ったの。クリーチャー名に「スピリット(Spirit)」とあるなら、クリーチャータイプは必ず「スピリット(Spirit)」になるわ

 この「カードの名づけ方のルール」については以下の記事が詳しい。

  Name Killers
  http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/db12

 上記記事の拙訳。

  カード名が殺されるとき
  http://regiant.diarynote.jp/201101290607062000/

 《忘却の円/Oblivion Circle》ではなく《忘却の輪/Oblivion Ring》と名付けられた理由や、新しいセットでゴブリンがよく新しい名前(モグ、悪鬼、ボガートなど)を得る理由や、ローウィンブロックのあと「Cloud」を含むカード名がしばらく作られなかった理由などが説明されている。

 この記事は本当に面白かったので、ぜひ色んな人に知って欲しいと思って、ことあるごとに紹介してる。原文自体が読みやすい文章なので、そういう意味でもおススメ。

 翻訳の話に戻ろうか。
原文:
 Serra:
  Yeah, well, R&D was convinced that I was, what’s the term "bah-roken"

拙訳:
 セラの天使:
  そうよ。開発部ときたら私が「ぶっ壊れてる」と思いこんだのよ!?

 ダブルクオテーションで囲われた「bah-roken」は「ああ、Broken を冗談めかしてるのか」と判断した。多分あってると思う。多分。
原文:
 Me:
  Really?
 Serra:
  Don’t sound so shocked.
  You were there.
 Me:
  Oh yeah.

拙訳:
 私:
  ええっ!? 本当に!?

 セラの天使:
  本気で驚いてないでしょ? 
  ……ってか、あなたもあの場にいたわよね

 私:
  そういやそうだ。

 原文に忠実に訳すなら「それほどショックを受けたようには聞こえないわね。あなたもあの場にいたわ」かな。でもここは明らかに「笑いをとりにいく場所」だと思ったので全力を出した。

 今回、訳してて一番楽しかった箇所かも。

 次は銀枠カードの話。
原文:
 Me: It was called Que Serra, Serra.

拙訳:
 私:《Que Serra, Serra》というカードです。

 註記をつけようか少し迷った箇所。

 このカード名の元ネタはスペイン語の「Que sera sera」という言い回し。意味は「なるようになるさ」で、日本語でも「ケセラセラ」という言葉で知られている。数十年前に流行った歌で特に知られているかもしれない。ジブリ映画の「となりの山田くん」でも流れていた。

 あらためて調べて気づいたんだけど、これ、スペイン語なのか。ずっとフランス語だと思ってた。ちなみにフランス語にも同じ言い回しがあるけど、つづりが「Qui sera, sera」となるらしい。
原文:
 Trust me, the Magic brand team was not happy to see the card go.

拙訳:
 信じてもらえるか分かりませんが、マジックの広報部は決して手放しで喜んでくれたりはしませんでしたよ

 ここでちょっと悩んだのは「Brand Team」。「ブランドチーム」「ブランド部」「ブランド部署」が無難というか正しいんだろうけど、ちょっと意訳。

 ただ、会社の部署名なので、もしかしたら正式な和訳があるかもしれない。過去の記事を漁れば対訳が見つかる可能性もありか。労を惜しんだかも。
原文:
 But the first mono-white creature to just have the ability outright is Archangel in Visions.

拙訳:
 だけど白単色のクリーチャーでこの能力を条件抜きに持っていたのはビジョンズの《大天使/Archangel》まで待たないといけなかったわ。

 原文を正直に訳すと「初めて白単色で単にその能力を率直に持っていたのはビジョンズの《大天使/Archangel》だった」になる。ただ、そう言い切ってしまうと《セラの天使/Serra Angel》が無視された形になってしまう。

 記事の流れで分かるだろ、と言えばそうなんだけど《大天使/Archangel》は《セラの天使/Serra Angel》以降で初めての警戒持ちである、ということが伝わる文章にしたかったのでそうした(だって結局この記事は《セラの天使/Serra Angel》のためのものなんだから)。
原文:
 We’re manifestations of pure white mana. We’re not born. We’re magically made. By a planeswalker. Our duty is to fight for justice and righteousness.

拙訳:
 私たちは純粋なる白きマナの顕現であり、生まれるのではなくプレインズウォーカーによって魔法的に作り出された存在であり、私たちの使命は正義と高潔さのために戦うことだった。

 ギャグキャラになりかけてた《セラの天使/Serra Angel》が凛々しくなられた瞬間。それなりに自然な日本語に出来たんでないかと思っている(自画自賛)。
原文:
 Me:
  And on that note,
  I think it’s time to wrap up this interview.
  Anything you’d like to say to the public?
 Serra:
  Yes.
  Play with me! Come on, I’ve been the key creature in numerous decks.
  Like “The Deck”.

拙訳:
 私:
  時間が参りました。
  そろそろこのインタビューを締めくくりたいと思います
  読者の皆さんへ伝えたいことはありますか?

セラの天使:
  あるわ。
  私を使ってね! 色んなデッキで活躍してたのよ!
  あの「The Deck」にも入ってたし!

 迷ったのは「Play with me! Come on, I’ve been the key creature in numerous decks.」。意味がとれない、というわけではなくて、どうやったら自然な日本語になるか、そして「魅力的な《セラの天使/Serra Angel》のセリフになるか」で。

 最初の「Play with me」は「私をプレイして」「私をデッキに入れて」「私を活躍させて」などが候補だった。もしかしたら「私と一緒に遊んでください」という意味ともかかっていたのかな、この原文。それは拾えてないな。次の文にある「Key creature」もそのまま訳すか悩んで上記の形になった。

 次は普通に訳に困った箇所。
原文:
 That was a deck created by a player named Brian Weissman believed by many to be the first high profile net deck.

拙訳:
 「The Deck」は Brian Weissman というプレイヤーによって作られたデッキですね。多くのプレイヤーに史上最初のトーナメントレベルのデッキと信じられているデッキです。

 困ったのはもちろん「the first high profile net deck」。個々の単語は分かっても全体ではどういう意味なのかさっぱり分からなかったので、なんとなく訳した。

 なお「High profile deck」は「強い」というより「広く知られた」になるみたい。そういう意味では間違ってる。
原文:
 Serra:
  Hush!
  I’m just asking your readers to give me a shot.

拙訳:
 セラの天使:
  うるさいわね!
  試しに使ってみて、って読者に頼んでるだけでしょ!

 ここの「Hush!」が口調をどうするか決めるキーポイントとなった。はっきり言って、ここの訳が決まればそのまま《セラの天使/Serra Angel》の口調が決まる。

  没案1:お黙り!
  没案2:黙りなさい!
  没案3:黙れ、こわっぱが!

 まあ、最後のは冗談だけど、仮にこの没案を採用してた場合、残りのセリフがどう変化したかを考えるのも楽しいことではある。

 というわけでオチ。
原文:
 Me:
  Did I tell you I saw the Hurloon Minotaur panhandling the other day?
 Serra:
  I never understood how he got such good PR. (1)(R)(R) for 2/3!

拙訳:
 私:
  あれ? そういえばこのあいだ《ハールーン・ミノタウルス》が
  道端で物乞いしてるのを見たというのはもう話しましたっけ?

 セラの天使:
  そもそも、なんであれほどプッシュされてたのかが謎すぎるわ。
  ……3マナ 2/3 の分際で!

 オチでもあり、訳していて楽しかった箇所その2でもある。結構意訳したけど原文のニュアンスからは外れてないと信じてる。実際、あのプッシュは謎過ぎた。
余談0:エルフ週間の翻訳について

 Mark Rosewater の記事にしては意外と悩まなかった。分かりやすい文章が多かったように感じる。そう書くとまるで普段は分かりづらいみたいだけど、そうではなくて。

 訳しづらいのは映画やドラマの言い回しを借りてきた表現などの「元ネタがあるもの」。今回もモンティパイソンの映画からの引用があったし、あとでまた触れるけど、そもそも記事のタイトルも戯曲からの引用。それでも今回は少ない方だった。

 これらは元ネタを探す手間もあるし、既存邦訳との整合性も気になるし、掛け言葉になっていたら日本語側をどうするか悩むことになるし、というようなわけで Mark Rosewater の記事は大変という話。

 単に長いということもある。今まで Diarynote の1つのブログ記事に収まらずに前半後半に分けた翻訳記事はいくつかあったけど、それら全てが Mark Rosewater の記事。

 ちょっと余談。Diarynote の1つの記事の最大文字数は20,000文字。今回のエルフ週間の文章でオーバーしてたのは2,000文字くらい。そのため、カードデータや注記を削ればいけたと思う。

 どっちがいいんだろうね。2つの記事に分かれるのは出来れば避けたいんだけど、個人的には作者の注記がついている文章が好きなのでつけるようにしている(このブログの注記がそれだけ魅力的かどうかの評価は読む人に任せるしかないけど)。

 あとカードデータもやっぱりあったほうが分かりやすいはずなのでいちいちつけてみた。今回はちょいちょいカードイラストも言及しているので、それ用のリンクもつけた。

 それだけ訳すのが大変で長い記事なのに訳すのは、もちろんそれだけ魅力にあふれた文章だったということ。そうでもなければ「読んでみたい」というコメントがあっただけで訳したりはしないし出来ない。

 前置きが長くなったけど、訳の話。まずはタイトル。
原文:
 To Thine Own Elf Be True

拙訳:
 (略)

 ここで拙訳を繰り返せるほど心臓強くないということはさておき原文の説明をすると、これはどうやらシェイクスピアの戯曲「ハムレット」に出てくるセリフ「To thine own self be true」が元ネタっぽい。

 要するに「Self」と「Elf」をかけている。ここ以外にもう2箇所、同じように「Self」と「Elf」をかけている箇所があるけどそれはここでは語らない。

 さて、自分の翻訳メモをみると色々と試行錯誤したあとがある。具体的には、元となった名句の邦訳を幾通りか考えてみて、さらに「~える」という動詞や「えるふ」っぽい名詞などを探して、それらを組み合わせられないか試していた。

 【To Thine Own Elf Be True】
                  ・自分自身には正直であれ
                  ・汝、汝には誠実であれ
                  ・自らをあざむくことなかれ
 【掛け言葉】
                  ・いきる
                  ・かえる
                  ・いきかえる
                  ・ふえる

                  ・えるふ
                  ・けるふ
                  ・せるふ
                  ・てるふ
                  ・ねるふ
                  ・へるふ
                  ・めるふ
                  ・れるふ

 まあ、結論から言うと諦めたんだけどね!

 次だ、次。
原文:
 As a designer I always find great joy in realizing that a simple straight-forward card has somehow not been made yet.

拙訳:
 まだ作られていないことが不思議でしょうがないようなシンプルで無駄のないカードを思いついた瞬間というのはデザイナー冥利に尽きる瞬間でもある。

 手札に基本地形を持ってくる《護民官の道探し/Civic Wayfinder》について語っている箇所に出てきた文章。ここで話題に挙げたいのは「デザイナー冥利に尽きる(find great joy)」という怪しい訳ではなくて「a simple straight-forward card」のほう。

 よくある「英語そのまま読む分には何一つ引っかからないのに日本語にしようとすると途端に高い壁が立ちはだかる」英語。「Straight-forward」は大人しく「直球」で良かったのかなあ……でも「シンプルで直球なカード」は個人的にイマイチ日本語じゃない。
原文:
 The earliest version of the file had "repeat" marked in the database comments field because I was sure this card must have already been made.

拙訳:
 何しろ、デザインのファイルに一番初めにこのカードが登録したときは、コメント欄に「再録?」と書き込んでおいたほどだ。なぜなら絶対誰かが思いついていてすでにカード化されているはずだと思っていたからね。

 ごく稀にやる「バレたら著者に怒られるかもしれないシリーズ」の1つ。原文「Repeat」が分からなかったので、直後に続く文章から「多分、こういう意味だろう、というかそういう意味だったら面白い」という日本語を勝手に創作している。

 一番無難な訳は間違いなく「リピート」。具体的な意味(ネタ)は、先に書いたとおり直後の文章を読めば分かるんだから、やっぱりそうすべきだった気がしてきた。要反省。
原文:
 To the best of my recollection (with a dash of dramatic license), here’s how Defiant Elf’s inclusion in Legions played out:

拙訳:
 《果敢なエルフ/Defiant Elf》をレギオンに放り込むのに成功したのは私の覚えている中でも指折りのネタの1つだ。多少のドラマ性を加味してここで紹介してみよう。

 全体的に意訳になっているのはさておき、とりあえず勢いで訳しておいたけど自信はまったくない、という箇所がある。それは括弧内の「with a dash of dramatic license」。いや、その……「License」? ドラマチックらしい。分からない。
原文:
 "He has all the heart and just not enough brawn"

拙訳:
 心意気だけは一人前なのに腕っぷしが足りないんだよ

 なぜか1/1なのにトランプルを持っている《果敢なエルフ/Defiant Elf》を表現した Mark Rosewater の言葉。某所でもほめていただいたけど、個人的にも気に入っている訳。
原文:
 I believe this card owes its existence to the fact that I found it entertaining to try and get this card into a set.

拙訳:
 私が「このカードをセットになんとかねじこめたら面白いだろうな」と思わなかったらこのカードは存在しなかったわけだ。

 《果敢なエルフ/Defiant Elf》の紹介の締め部分。原文に正確に訳すなら「このカードの存在は ~ に負っている」であり、あいだに入るのが「このカードをセットに入れること、およびこのカードをセットに入れようと努力することが面白いことであると私が気づく」。個人的には、意味を損なわずにそこそこ自然な日本語に出来たのではないか、と思ってる。

 次は誤訳の話。
原文:
 I liked the idea that an echo creature with a "comes into play" effect acted like a card that was half-spell / half-creature.
 It varied on whether or not you chose to pay the echo cost.

拙訳:
 私は「場に出たとき」の能力を持つエコーつきのクリーチャーが「半分呪文・半分クリーチャー」のような働きをするのが好きだった。
 エコーコストを支払うかどうかの判断が時と場合によって目まぐるしく変わるからだ。

 《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》について紹介している前半部分。2つ目の文が間違っていることに今更気づいた。これは前半の「半分呪文・半分クリーチャー」を受けての文章であるべきだった。

 正しくは「(エコーを支払った場合はクリーチャー呪文となり、エコーを支払わなかった場合は呪文となる、というふうに)エコーコストを支払うかどうかによってどちらになるかが決まるのだ」となるはず。
原文:
 Meanwhile, I had another agenda at hand.

拙訳:
 その最中、私はもう1つの目的に向けて動き出していた。

 同じく《錯乱した隠遁者/Deranged Hermit》の箇所で、エコーコストの説明から本題に入るところ。直訳するなら「その最中、私にはもう1つの計画(企み)があった」となるのだろうけど、なんかつまらないなあ、と思ったので変えた。
原文:
 I know it seems as if I’m constantly at odds with the rest of R&D. I’m not, but the times I am always make for the best stories.

拙訳:
 君たちは私が常に開発部で異端に属していると思っていることだろう。違うからね。ただ私がそうであるときほど素晴らしいネタが生まれるというだけのことだ。

 後半が怪しい。おそらく原文は「I’m not, but the times (I am so) I am always ~」という省略があるのではないかと仮定して訳した。そう考えないと意味が分からなかった。いや、正直に言うなら、そう考えると意味が通じると考えて意訳した、というべきかな。

 次は《ロボエルフ/Robo-Elf》こと《エルフの模造品/Elf Replica》。
原文:
 To help hammer this home, I liked the idea of the creatures having creature types traditionally associated with the color they were connected to.

拙訳:
 さらに言うなら、そのアーティファクトクリーチャーたちには歴史的に各色を代表してきたクリーチャータイプを持たせたい、とも思っていた。

 文頭にある「Hammer (this) home」は「反復連打」のような意味で、「君たちの脳にきちんと刻みつけるために(金づちで釘を繰り返し打ちつけるように、何かに銘を刻印するときのように)もっと詳しく言うよ、違う角度からの説明もしておくよ」ということかなあ、と。

 最終的にそう思ったのであり、そこに辿り着くまで、ちょいとかかった。
原文:
 The solution rested in making artificial creatures that felt like they tried to copy the essence without actually having any natural elements.

拙訳:
 解答は次の通りだ。「対象のクリーチャータイプの特徴を模倣しようと試みる人工的なクリーチャー(ただし有機的な要素は皆無)」を作ることにしたのだ。

 日本語が固いなあ。いかにも「英語を無理やり日本語に翻訳しました」という文章になってる。気にはなったけど、自然な日本語にしようとすると原文から離れ過ぎてしまうというジレンマもあり、諦めた。

 あと元が非常に長い一文なのでそのまま日本語にすると読みづらい。原文にない括弧を使ったのはそういう理由だったりする。

 ここで翻訳関係ないネタをちょっと放り込んでみる。
原文:
 The only other card I know to accomplish this feat was Look at Me, I’m the DCI.

拙訳:
 私の知っている限り、その条件を満たすカードはこれ以外には1枚しかない(ちなみにそれは《Look at Me, I’m the DCI》だ)。

 ここで(ちょっと自慢げに?)挙げている《Look at Me, I’m the DCI》のデザイン、名前、イラスト、フレイバーテキストを手がけたのは、誰あろう著者である Mark Rosewater その人。

   ちなみにこんなカード(カードイメージはリンク先参照)
   http://magiccards.info/ug/en/8.html

 ちゃんと絵に署名(MaRo)が入っている。ついでに有名な話かもしれないけど付け加えておくと「Maro」は Mark Rosewater の名前を略したあだ名で、その名をとってつけられた《マロー/Maro》というクリーチャーがミラージュというセットにいた。

 閑話休題。

 次は《エルフの射手/Elvish Archers》の話。第4版の当時は「シンプルだけど何気に強いからレアなんだろう」と仲間内で納得してたけど実はそんなことなかった《エルフの射手/Elvish Archers》の話。
原文:
 The interesting thing about this card is that it shows an avenue in design that Richard Garfield took they we have since shied away from.

拙訳:
 それ以外にこのカードに関する面白い話としては、このカードの作成時に Richard Garfield が採用したデザインの手法は、現在のマジックではもう取り入れられていないということだ。

 赤文字の箇所は「Then」じゃないと意味が通らないと思ったので、そう訳した。それに気づくまでは本当に大変だった。どこで文章が切れるのか分からない。

 訳の話をさておいてもこの文章は興味深かった。

 今では、その色にふさわしくない能力を持ってると「コストが重くなる」けど、当時はそれを「レアリティを高くする」で対応していた、という話。道理で第4版の《森林狼/Timber Wolves》がレアだったわけだ。
Timber Wolves / 森林狼 (緑)
クリーチャー - 狼(Wolf)
バンド
1/1
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Timber+Wolves/

 今の人はそもそもバンド(Band)自体知らないだろうな、などという老人の繰り言はさておき、《エルフの射手/Elvish Archers》の最後の段落について。
原文:
 We very much shy away from using rarity as a means to show something is out of color, because a tournament-viable rare will be acquired and thus become the poster child of the color.

拙訳:
 レアリティを「その色に本来あるはずのもの(ないはずもの)」を表現するために使うのを私たちは避けるようになった。なぜならトーナメントレベルのレアは人々の衆目を集め、結果として「その色を代表するもの」となったからだ。

 長々と引用したけど要は最後の「the poster child of the color」について話したかった。募金を集めるためのポスターなどで人々の同情や関心を集めるために子供が載っていることが多い。その子供を指して「The poster child」らしい。

 ここで「募金のポスターなどに載っている子供のように」などというまわりくどい説明は意味が分からなくなるかな、と思って文脈に沿う形に意訳した。
原文:
 I think the idea for this card came from a fictional card game called Dragon Poker from the Myth Adventure series by Robert Asprin (who recently passed away-may he rest in peace).

拙訳:
 確かこのカードの元ネタは「Myth Adventure」という小説シリーズに登場する Dragon Poker という創作上のカードゲームだったはずだ(なお小説の作者である Robert Asprin はつい最近亡くなられたばかりだ。安らかに眠らんことを)

 ここで語りたいのは Robert Asprin についてなんだけど、一応は訳の話もしておくと「may he rest in peace」をどう訳すか。日本語の「RIP」の一般的な表現となるとやはり「ご冥福をお祈りします」なはず。ただここだけ丁寧語もおかしいし「ご冥福を祈る」は聞きなれないし、色々考えてこうなった。

 さて本題。Robert Asprin の小説シリーズは2つ邦訳されており、片方は文中でもあげられている「マジカルランド」シリーズ。もう片方は「銀河おさわがせ中隊」シリーズ。おそらく前者のほうが有名(だと思う)。

 「銀河おさわがせ中隊」は大金持ちの主人公が軍隊に入るも、その出自から何かと目をつけられてしまい、一癖も二癖もあるおちこぼれたちを押し付けられつつも、あり余る財力と仲間の助けで様々な事件を乗り越えていくSF作品。

 読んだのが随分と前だから詳細は覚えていないけど、面白かったのは覚えてる。ありあまる財力にものを言わせるだけじゃなくて、仲間たちとの助け合いが好きだった気がする。

 なお、巻末の解説で「アスプリンってなんやねん、頭痛薬かい」という箇所が異常に印象的だったせいで作者名を忘れられなくなった。マジカルランドシリーズも「いつか読んでみたいファンタジー小説シリーズ」の1つなのでいつか機会があれば。

 閑話休題。

 次は個人的にこの記事で一番好きな《ガイアの空の民/Gaea’s Skyfolk》の箇所。
原文:
 Next question, why does it fly if nether merfolk or elves fly? Um, we’re out of time. I mean, that’s not a design question. I mean, moving on....

拙訳:
 次によく聞かれる質問は「エルフもマーフォークも飛べないのにどうしてこいつは飛んでるの?」だ。それは……えーと……ごめん、そろそろ紙面が尽きる。いや、そうじゃなくて、そう、それはデザイン面の質問じゃないということだ。

 次だ、次。

 訳すのがとても楽しかった。むしろこういう「訳したくなる箇所」がなければそもそも記事を訳そうとは思わない。今回の記事でいうとここと《果敢なエルフ/Defiant Elf》の会話シーンがそれ。

 次だ、次。
原文:
 The most obvious answer was that she had an activated ability that cost mana that could be used to destroy artifacts. Yawn.

拙訳:
 もっとも分かりやすい方法は、マナコストを起動コストとするアーティファクト破壊の能力を彼女に持たせることだ。

 つまらん。

 名のあるエルフの中でも人気のある《グリッサ・サンシーカー/Glissa Sunseeker》の箇所に出てきた文章。末尾の「Yawn」は「あくび」。どうしようかなあ、と迷った箇所はここ。

 選択肢としては「(あくび)」という手もあったんだけど、分かりやすいし面白いだろう、ということで、つまらないアイデアを一刀両断する「つまらん」で。

 次は《心の管理人/Heart Warden》で、訳と関係ない話をいくつか。

 まずは個人的な思い出話。このカードと同じセットに収録されていた《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》と大型クリーチャーを入れた緑単色のコンボデッキを、ウルザズ・デスティニーの当時は使っていた。
Pattern of Rebirth / 再誕のパターン (3)(緑)
エンチャント - オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーが死亡したとき、そのクリーチャーのコントローラーは、自分のライブラリーからクリーチャー・カードを1枚探し、そのカードを戦場に出してもよい。そのプレイヤーがそうした場合、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Pattern+of+Rebirth/

 2ターン目に《心の管理人/Heart Warden》、3ターン目に《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をエルフにつけて、4ターン目に生け贄に捧げることでデッキから好きなクリーチャーを場に出せる。

 確かにデッキに入れておいた大型クリーチャーは《茨の精霊/Thorn Elemental》と《マローの魔術師ムルタニ/Multani, Maro-Sorcerer》。自力でも出せるように緑単色だった。

 3ターン目の《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》をカウンターされたり、プレイするのに対応してエルフを焼かれたり、せっかく出したクリーチャーも《恐怖/Terror》系や《悪魔の布告/Diabolic Edict》系で一撃死したり、とまったく必勝パターンではなかったけど、自分で作ったデッキということもあって非常に楽しかった。

 もう1つ、このカードに関する余談。
原文:
 This is one of the Urza Destiny "cycling from play" cards I talked about in my recent ability word column (Ability Word To Your Mother)

拙訳:
 このカードはウルザズ・デスティニーの「場からサイクリングするカード」の1つだ。これについては能力語のコラムでつい最近語ったばかりだ(コラムの名前は「Ability Word To Your Mother」だ)。

 リンク先のコラムに「How many people realized that these cards “cycled from play”? Just about no one. In fact, when I previously mentioned this in one of my columns, I discovered how many R&D members had no idea what I had done.」とある。

 意味は「これが場からのサイクリングだと気づいた人はどれだけいるかな? 誰もいなかったみたいだ。実のところこのことについては以前のコラムに書いたことがあるんだけど、それで分かったことは開発部のメンバーもその多くがこのことに気づいてなかったということだ」。

 ここであげている「以前のコラム」はおそらくサイクリング週間のコラム。

  A Cycling Built For Two
  http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr116

 気づいた理由は単にこのブログで訳したことがあるため。

  2人でサイクリング週間の旅に出よう
  http://regiant.diarynote.jp/201203102223182661/

 紹介されている13個のトリビアのうち、11番目の「ウルザズ・デスティニーに入っていたサイクリングをひねった効果のカードは?」でくだんの話が語られている。

 次はカードに関係ないところの文章。
原文:
 We often have cards that improve or net you a bonus when other things are played or come into play (I hate that "play" means two different things in the same sentence).

拙訳:
 他のカードがプレイされたり場に出たりすることで強くなったり君にカードを引かせてくれたりするカードは過去にたくさんデザインされてきた(どうでもいいことだが、これは英語で書くと「other things are played or come into play」となる。同じ文章に出てくる複数の「play」が違う意味になることが私はどうしても好きになれない)

 こういう「英語の文法や表記の問題点について」は訳すことを諦めてる。むしろ訳すことで意味がなくなるくらいだ。長くなることで原文の「ぼやいてる感」は薄れてしまうけど、こればかりはしょうがない。

 次は普通に意訳の話。
原文:
 Looking back, I feel like I made a Swiss army knife because we had a bottle=opening problem.

拙訳:
 あらためて振り返ってみると、私が作ったものはあまりに高性能な万能ナイフだった気がする。そもそもの問題が単に「栓抜きがない」ということに過ぎなかったにも関わらずだ。

 コメントでも話題に上がっていた件。スイスアーミーナイフがどれくらいメジャーなのか自信がなかったので意訳した。中高学生くらいの頃、クラスメートの誰かしらが意味もなくあの赤いスイスのマーク入りの万能ナイフを持ち歩いていたような気がするけど、今はどうなんだろう。

 順番的に次は《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》の箇所なんだけど、背景ストーリーネタなんだよなあ。これは正直、その素養のある人しか正誤チェックできないことなので飛ばす。逃げっぽいけど、諦め。

 次は《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》。
原文:
 This card was turned over from design as a vanilla (1)(G) ManaGreen or White Mana 2/2. To paraphrase Monty Python: It got better.

 このカードは最初「(1)(緑/白) 2/2」のバニラクリーチャーだった。モンティパイソンの言葉を借りれば「良くなった」ね。

 元ネタについては拙訳の注記に書いたので、それ以外の話。原文では「Python」に《ニシキヘビ/Python》のカードデータへのリンクが張られている。注記しようかとも思ったけど、意図的なネタというより単語が一致したから自動的に張られてしまっただけみたいなので無視した。

 そろそろ終わりも近付いてきた。
原文:
 My love of Gauntlet of Might led to Mirari’s Wake. (中略)My love of Gauntlets of Chaos and Juxtapose led to Donate (Hmm, I’m seeing a pattern here.)

拙訳:
 私は《Gauntlet of Might》が大好きだった。そして《ミラーリの目覚め/Mirari’s Wake》を生み出した。(中略)《対置/Juxtapose》が大好きだった。そして《寄付/Donate》を生み出した(なんかパターンがあるような?)。

 このパターンというのが何を指しているのかは不明。個人的には、このリメイク版たちはすべて「高いパワーカードを持ち、大会でも使われたことがある」という点で共通していると思う。

 さらに言うなら《修繕/Tinker》と《寄付/Donate》には「デザインとして失敗だった」という共通点がある。前者はただでさえコスト踏み倒しにも関わらず、生け贄に必要なのが0マナコストの存在するアーティファクトであることもあって禁止カード入りしたことがある。

 後者は、これのせいで「あまりにリスクの高いデメリットもちのパーマネント」という面白いカードを作れなくなった、と(このカードをデザインした Mark Rosewater 自身が)失敗を認めている。以下のコラムを参照のこと。

  Mistakes? I’ve Made a Few
  http://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtgcom/daily/mr46

 有志による邦訳がどこかにあったはずなんだけど……見つからないな。しょうがない。諦めよう。しかし当時の有志の翻訳者方はどこで何をしてらっしゃるのやら(高潮のさんだけは分かるけど)。

 最後に以下の訳で締めよう。ちなみに最後の章の見出し部分。
原文:
 Elf Improvement

拙訳:
 鍛えるふ

 謝らないよ。
余談0:Card of the Day について

 06月18日の公式サイトリニューアルに伴い、Card of the Day の更新が停止している。もしくは、どこかで更新が続いているのかもしれないけど、そのURLが分からないでいる。一応公式サイトにも問い合わせてはいるけれど、誰か知ってたら教えてください。

 ちなみに公式サイトのリニューアルを告知した Twitter のアカウントで「Card of the Day の件についてはすでにつかんでる」とも呟かれていたので、何かしらの問題が起きていること、および対応が行われているみたい。

余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 2日分(2枚分)しか記事がないけれど、両方ともカードイラストに関する記事だったのでおそらく1週間通してそのテーマでカードを紹介する予定だったのではないかと勝手に思ってる。

 ちなみにカード名は「Worst Fears」と「Gods Willing」、カードの種類は「ソーサリー」と「インスタント」、マナコストは「(7)(黒)の8マナ」と「(白)の1マナ」、セットは「ニクスへの旅」と「テーロス」、という感じ。

 やっぱりイラストネタで押すつもりだったのではないかと。

余談2:月曜日 《最悪の恐怖/Worst Fears》

 イラストは「エルズペスが敵に囲まれて絶体絶命」ということらしい。この事態がどう「一時的に相手のコントロール下におかれる」ことになるんだろう。ちょっと不思議な気がする。ここからエルズペスが殺されてしまう事態は想像に難くないけど、ここからエルズペスが1ターンのあいだだけ相手の言いなりになるという事態は考えづらい(註:感じ方には個人差があります)。

 さて、こういう悩みのときに頼りになる存在、フレイバーテキスト。
原文:
 Elspeth feared that her trespass into Nyx would not go unanswered.

日本語訳:
 エルズペスは、自分がニクスの領域に侵入したことにより、何らかの報復があることを恐れていた。

 恐れていたらしい。

 ふむ。

 恐怖のあまり恐慌状態に陥る、という場合、マジックでは基本的に「手札破壊(精神的ダメージ)」もしくは「ブロック不可(黒の畏怖や赤のブロック制限)」などで表現されてきた気がする(註:感じ方には個人差があります)。

 ここまで考えてきて、あらためて《精神隷属器/Mindslaver》の分かりやすさが半端ないことに気付かされる。相手の精神を隷属させる器械(ただし使い捨て)。

 まあぺッさんの恐怖はさておきちょっとだけ訳の話。
原文:
 "the forces of darkness and hatred bearing down on her. She stands alone among a throng of hellhounds, gorgons, and other monsters of the Underworld."

拙訳:
 「闇と憎悪の勢力が彼女に迫っている。彼女は、ヘルハウンドやゴルゴンといった多数の地下世界のモンスターたちの中にただ一人立ち向かっている」

 色々と怪しいけど、ここで取り上げたかったのは「She stands alone」の箇所。「ただ一人、立ち尽くしている」のか「ただ一人立ち向かっている」のか。「Stand」はどっちともとれるからなあ。

余談3:火曜日 《神々の思し召し/Gods Willing》

 神話レアの《神送り/Godsend》を捧げたかわりにもらえるのがコモンの「1ターンだけのプロテクション + 占術1」って、どんなシャークトレードだよ……と思ったけど、そもそも神様してみたら、盗難にあった自分の神話レアを返してもらっただけなわけで、コモンとはいえトレードの形で許してやるだけありがたく思え、って感じなのかな。

 ぺッさんのファンに怒られそうなので、これ以上は深入りせずに訳の話。
原文:
  "Show Elspeth as she offers her sword to the gods at the Temple of the Gods. It’s an epic moment when a planeswalker supplicates to the divine."

拙訳:
 「エルズペスが神々の神殿で自身の剣を神に捧げるシーンであり、プレインズウォーカーが神性なるものに嘆願するという叙事詩的瞬間」

 前半部分を訳しているときに迷ったのは「エルズペスが自身の剣を神に捧げるシーン」の時点で、もう日本語の文としては完成されてしまっていて「神々の神殿で」をどこに入れようかということ。

 1.エルズペスが神々の神殿で自身の剣を神に捧げるシーン
 2.神々の神殿でエルズペスが自身の剣を神に捧げるシーン
 3.エルズペスが自身の剣を神々の神殿で神に捧げるシーン

 あらためて読んでみると本当にどれでもいいというか、どうでもいいというか。

 後半部分で悩んだのは「epic moment」と「the divine」。

 なかなか「epic moment」から受ける……なんというか、こう……壁いっぱいに描かれた壮大な絵を見た瞬間のような「圧倒的な」を日本語で表現できなかった。「Epic」が「叙事詩的な」で「Moment」が「瞬間」なのは分かるし、訳として組み合わせれば問題ないことも分かるのだけれど。

 あと「the divine」を「神性」にするか、いっそ「神」にするかで迷った。「神」でも間違いではない(と思う)し、「プレインズウォーカーが神に嘆願する」のほうが文章もすっきりするんだけど、それだったら原文も「God」にしてるよなあ、と。

余談4:水曜日 《》

 予約

余談5:木曜日 《》

 予約

余談6:金曜日 《》

 予約
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 今週もコンスピラシーのカードがテーマ。ただし新規と再録が混ざってる。《上天の貿易風/AEther Tradewinds》がワールドウェイクからの再録で、《破滅的な行為/Pernicious Deed》がアポカリプスからの再録(後者はレアリティがレアから神話レアに格上げされている)。

余談2:月曜日 《カストーディの霊魂縛り/Custodi Soulbinders》

 場に生命力が満ちているほど強くなるクリーチャー。戦場にいる生者たちから生命力を分け与えてもらうことで仮初(かりそめ)の肉体を形成する幽体的な存在であり、マナの力を借りることで一部を分離できる、というイメージかと思いきや、クリーチャータイプが人間だった。

 ……え? 人間なの? 体の一部を犠牲にして式神を生み出すような感じなのかな。

余談3:火曜日 《上天の貿易風/AEther Tradewinds》

 記事で「Tradewind」の由来を知って、「Tradewind」が「貿易風」と訳されたことでさらに綿々と「言葉の由来」をつなぐ旅が続いているんだな、と少し感慨深い気持ちになった。「間違った日本語」なんてなくて、そこにあるのは「通じる日本語」と「通じない日本語」。

 それはさておき「AEther」とその1文字目の合字は Card of the Day でたまにネタにされる単語。確認できる範囲では、2010年11年16日に《AErathi Berserker》、2012年11月01日に《アゾリウスの霊気魔道士/Azorius AEthermages》、2013年01月18日に《霊気化/AEtherize》、2014年03月17日に《撤回のらせん/Retraction Helix》。

余談4:水曜日 《黒薔薇の一片/Bite of the Black Rose》

 名前が妙にカッコいいけど実際は使われないだろうな。ところで「Bite」で「少量の」という意味があることは確かだけど、トゲのある薔薇のことだし「薔薇の一刺し」じゃないのかな、このカード名。それとも何か言い回しなんだろうか。

余談5:木曜日 《グレンゾの反論/Grenzo’s Rebuttal》

 「Rebuttal」を「Brutal」と見間違えるというか関連ある単語と勘違いしてた。そりゃ暴力的な意味もあるだろう、とか考えてしまった。全然違う。

余談6:金曜日 《破滅的な行為/Pernicious Deed》

 このカードの命名にはなかなか興味深い裏話がある。その昔、Mark Rosewaterがエンチャントをテーマに書いた記事の中で、なぜ「Pernicious」という(英語話者にとっても)聞き慣れない単語が用いられることになったかについて語られている。

  Enchantment For Better Things, Part One
  http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr285

 上記記事の拙訳。

  より良いエンチャントのために(その1)
  http://regiant.diarynote.jp/201106220719143190/

 一部だけ引用してみる。
 その一環として、私はアポカリプスのカード名に問題がないか、最後の最後になって目を通すこととなった。ざっと眺めただけでも、問題のある名前が見つかった。《破滅的な行為/Pernicious Deed》だ。変更前の名は《Planar Bombardment》だった。

 この名前の何が問題かというと、《破滅的な行為/Pernicious Deed》は既に同じブロックに収録されていた《次元の門/Planar Portal》と《次元の被覆/Planar Overlay》のいずれとも関連性を持たないカードだということだ。

 この決断は作業の本当に最後ギリギリになってから下されたため、すでにカード番号は変更不可能な段階だった。それが何を意味するかというと、変更後の名前も現在と同じ順目に収まるカード名でなければならなかったのだ(マルチカラーは単体の色とみなして番号がふられている)。

 続きは元記事か拙訳を参照のこと。

 さらにおまけとしてカードの命名ルールについて Doug Beyer が書いた記事も紹介しておく。マジックのカードに名前をつける際の「~べからず」が紹介されている。例えば、なぜ《Oblivion Ring》であって《Oblivion Circle》ではないのか、今後出るカードに《Teleport to Safety》はあり得るけど《Teleport》が在り得ない理由とか。

  Name Killers
  http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/db12

 上記記事の拙訳。

  カード名が殺されるとき/Name Killers
  http://regiant.diarynote.jp/201101290607062000/

余談7:検索ワード

 久しぶりにまとめてみる。

  2014年7月3日 10:14 this land is your land 日本語訳
  2014年7月3日 5:57 ラヴニカへの回帰 もととれる
  2014年7月2日 23:01 赤単 スライ ターンガースの激怒
  2014年7月2日 12:03 magic 動詞
  2014年7月2日 11:18 this land is your land 直訳
  2014年7月2日 11:09 this land is your land 和訳
  2014年7月2日 8:22 thisLand is Your Land 日本語訳
  2014年7月2日 0:22 師範の占い独楽
  2014年7月2日 0:01 EDH 翻訳
  2014年7月1日 23:31 師範の占い独楽
  2014年7月1日 23:15 this land is your land 日本語訳
  2014年7月1日 23:13 this land is your land
  2014年7月1日 16:58 this land is your land 和訳
  2014年7月1日 15:32 師範の占い独楽
  2014年7月1日 13:11 師範の占い独楽
  2014年7月1日 11:17 this land is your land 訳
  2014年7月1日 11:11 this land is your land 歌詞 訳
  2014年7月1日 4:28 mtgコラム翻訳
  2014年6月30日 23:23 this land is your land 和訳
  2014年6月30日 23:03 パーフェクトシャッフル 証明
  2014年6月30日 9:47 This Land is Your Land 翻訳
  2014年6月29日 23:42 This Land is Your Land 翻訳
  2014年6月29日 17:31 カードゲーム 考察
  2014年6月29日 17:26 昆虫ギネス fire ant
  2014年6月29日 13:33 師範の占い独楽
  2014年6月29日 11:49 赤壁の戦い 現代語訳
  2014年6月29日 4:53 Fireball 第5版 テキストの違い
  2014年6月28日 22:00 師範の占い独楽
  2014年6月28日 21:35 砂に吸わせるを英語
  2014年6月28日 15:22 個人的聖域コンボ
  2014年6月28日 12:37 Black Louts コレクターズエディション
  2014年6月28日 9:08 リチャードガーフィールド
  2014年6月27日 20:54 chirurgeon surgeron 違い
  2014年6月27日 20:47 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:46 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:46 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:46 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:46 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:45 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:38 MTG 独楽
  2014年6月27日 20:38 MTG 独楽
  2014年6月27日 16:26 mtg デッキの上から4枚 墓地
  2014年6月27日 10:21 Waiting In The Weeds 訳
  2014年6月27日 10:19 Waiting In The Weeds 訳
  2014年6月27日 3:40 マイクロング
  2014年6月27日 3:13 師範の占い独楽
  2014年6月26日 22:44 デュアルランド 余白
  2014年6月26日 22:39 師範の占い独楽 買取
  2014年6月26日 18:02 ネビニラルの円盤 元ネタ
  2014年6月26日 17:57 中村修平

 まず目に付くのは「This Land is Your Land」に関係した検索ワード。50件中12件を占めている。なにごとかというと、まず「This Land is Your Land」というタイトルの英語の歌があり、そして「翻訳」「歌詞・訳」「日本語訳」「和訳」「直訳」など、付随するワードから意図は痛いほどに読み取れる。

 当然ながら、このブログでその歌について取り扱ったことはない。それではなぜこのブログに辿りついてしまうのかというと、マジック公式サイトのライターである Tom Lapille が「Landfall(上陸)」のメカニズムについて記事を書いたときのタイトルが「This Land is Your Land」だったため(そしてその記事を翻訳したものがこのブログに載っているため)。

   This Land Is Your Land
   http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/ld/56

 上記記事の拙訳。

   拙訳:この土地は君の土地
   http://regiant.diarynote.jp/201102090457431141/

 検索してここに辿りついた方々は、聞きたい歌をYoutubeで探したら「歌ってみた」だったときのような憤りを感じたのではないかと想像してみる。記事を書いたのが Mark Rosewater だったら元ネタそのままでなく、一部タイトルをもじるはず。

 なおリンク先の拙訳記事のコメントを見てもらう分かるとおり、この記事には公式訳が存在している。気が向いたら拙訳は消しておこうと思いつつ、すっかり忘れてたのを思い出した。多分、近日中には消える(公式訳へのリンクを代わりに張っておく)。

   公式訳:この土地はあなたの土地
   http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/001289


 あと《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》に関する検索も多かった。散らばってるから分かりづらいけど、実は「This Land is Your Land」より多く、50件中16件もある。ただ「師範の占い独楽 買取」以外は何が目的だったのかちょっと分からない。

 このブログに辿りついた理由はおそらく《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》に関する戦術記事の翻訳があるためと思われる。公式サイトの翻訳が圧倒的に多いこのブログでは珍しい、Channel Fireballの記事を翻訳したもの。

   Legacy Weapon - Top Dog
   http://www.channelfireball.com/articles/legacy-weapon-top-dog/

 上記記事の拙訳。

   最強のレガシーウェポン、それはコマ
   http://regiant.diarynote.jp/201209232213592597/


 上記以外で個人的に気になったのは「砂に吸わせるを英語」と「ネビニラルの円盤 元ネタ」の2つ。前者は純粋に翻訳の疑問らしい。確かに英語で「砂が(液体を)吸う」をなんというのか気になるな。「Soak」かな?

 えーと、調べてみたら「Absorb」とか「Soak up」で「(液体を)吸う」という意味になるらしい。要するに「浸み込む」という英語でいいのか。なんか普通だな。ちなみに《吸収/Absorb》というマジックのカードがある。残りライフ3点のときに《ウルザの激怒/Urza’s Rage》を撃たれても《吸収/Absorb》があれば大丈夫、というネタがあった(どうでもいい)。

 もう1つの「ネビニラルの円盤 元ネタ」は古参マジックプレイヤーにはほぼ常識と化しているネタで、《ネビニラルの円盤/Nevinyrral’s Disk》というアーティファクトの元ネタが、SF作家の Larry Niven の書いたファンタジー小説短編の中に出てくる円盤である、というもの。作家の名前「Larry Niven」を逆につづると「Nevinyrral」になる。

 もうちょっと詳しく書くと、Larry Niven の書いた小説に「魔法の国が消えていく」というシリーズがある。全3話で、1話目は20ページ程度の短編、2話目が中編(未訳)、3話目も短編。全て個別の書籍で出たみたい。

 1話目と2話目は未読なのでよく分からない。ただ円盤が初登場するのは1話目でストーリー的にも重要な役割を担っていたらしい。2話目には出てきてないっぽい。唯一読んだ3話目には、登場はしたけどあまり大した活躍でもなく、カードのイラストみたいに触手がうにょうにょしてるわけでもなかった。

 勝手なイメージで指輪物語的なハードファンタジーを想像してたのに対して、挿絵が大量についていたり、舞台が地球だったり、魔法とマナの説明が非常に論理的だったり、色々と予想外だった。なんだろう。ライトノベルかつSF的といえばいいのか。あ、面白かったよ。人におすすめするほどではないけど。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 コンスピラシーの策略カード。多人数戦をもっと楽しく、ドラフトをもっと楽しく、両方好きならもっともっと楽しく、をテーマに作られたと言われていたような気がするセットだけあって、実にそれらしい。

 ところでゲーム開始時が場にカードがある、というと力線シリーズが浮かぶ人が多いかもしれないけど、さらなる古参プレイヤーとなるとパソコン版マジックを思い出すかもしれない。1997年発売のWindowsの1人用ゲームで、ボスが最初から場に《オークの軍旗/Orcish Oriflamme》を出してたりする。

余談2:月曜日 《予想外の潜在力/Unexpected Potential》

 カードの効果を読んだときには何が強いのかさっぱり分からなかったけど、リンク先の記事を読んで理解した。そうか、ドラフトで使うとなると「どんなに色の合ってない爆弾カードでも事故なく唱えられる」のか。

 あとリンク先には動画が用意されていて、コンスピラシーのカードでドラフトしている様子が見られる。ちなみに以下のシーンは動画の 19分23秒 くらいから。

 「策略を3つ表向きにするよ。指定は全部《鳴き叫ぶウミタカ》だ」
 「なんだ、それ。メチャクチャうらやましいんだけど!」
Screaming Seahawk / 鳴き叫ぶウミタカ (4)(青)
クリーチャー - 鳥(Bird)
飛行
鳴き叫ぶウミタカが戦場に出たとき、あなたは自分のライブラリーから名前が《泣き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk》であるカードを1枚探し、それを公開したうえであなたの手札に加えてもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。
2/2
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Screaming+Seahawk/

 「1枚目は《ブレイゴの好意》だ。指定カードは1マナ軽くなる。
   その次は《ムッツィオの準備》で指定カードは+1/+1カウンターが乗る。
   最後は《即応行動》で指定カードは速攻を得る、と書いてある」
 「え、ちょっと待って、ちょっと待って」
 「なんだい」
 「じゃあその《鳴き叫ぶウミタカ》は1マナ軽くなるのかしら?」
 「そうだよ」(にやにや)
 「+1/+1カウンターが乗って出てくるのかしら?」
 「そうだよ」(にやにや)
 「しかも速攻つきですって!?」
 「そうだよ、しかも同じのを探しにいっていいんだ!」(満面の笑み)
 「あら、いいわね!」

 深夜のテレビショッピングかと見まがうような説明口調に笑ってしまう。でも楽しそうな様子それ自体は演技にみえないんだよなあ。

余談3:火曜日 《ムッツィオの準備/Muzzio’s Preparations》

 記事から張られているリンク先の短編が怖い。ある程度予想できたオチだけど、それだけに逃れられないものを感じる。ホラーっぽいと最初思ったけどあらためて考えてみるとSFっぽいかも。題材が題材だし。

余談4:水曜日 《ブレイゴの好意/Brago’s Favor》

 記事から張られているリンク先の短編は、1ヵ月前の2014年05月19日の Card of the Day でも紹介されている。そのときはまだ日本語訳がアップされていなかった。

 ところで結局ブレイゴ王は最後どうなったんだろう。どこまでが誰の策略だったんだ? 最初から最後までがブレイゴ王の目論見どおりで、セルヴァラさんもカストーディたちも彼の手の平の上だったのか? うーむ。

余談5:木曜日 《世界編み/Worldknit》

 最初、カードテキストの「あなたのカードプールにあるすべてのカードが、ゲーム開始時にあなたのライブラリーまたは統率領域に置かれているかぎり」の意味が分からなかった。

 だって、デッキに入れたカードがゲーム開始時に「ライブラリまたは統率領域に置かれて」いない場合ってあり得るのか? 手札のことかと思ったけど、それだと逆に絶対に条件を満たせなくなってしまう。

 そして、あらためてリンク先を読んで意味を理解した。ああ、なるほど。ドラフトをした場合、入手したカードは「全てがカードプール」なのか。……それは困るな。でもマナ事故はなくなるのか。うーん。面白そうだ。

余談6:金曜日 《歩哨の出動/Sentinel Dispatch》

 トークンが場に出た場合、その名前はクリーチャータイプと同じになる。しかしその名前を持つカードがマジックに存在するわけではないので「カード名を指定する」ときにその名を選べるわけではない。

 ネットへのアクセスがなかったり、ルールに詳しい人がいなかったりするゲームグループだと、とんでもないカオスな処理がなされてそう。そしてあまりにも面白くないとローカルルールで対処するのだ。

 それもまたマジック。

余談7:赤い刀 真

 ここ2年くらいゲームセンターで遊んでたシューティングゲームが「赤い刀 真」。

   公式サイト
   http://www.cave.co.jp/gameonline/nesica/akaikatanasin/

 選んだ理由は、何かシューティングが遊びたくなったのに近所のゲームセンターに置いてあるSTGタイトルがこれだけだったこと、あとイラストが綺麗だったこと。

 最初はシステムがまったく理解できなかった。ボタン連射時と押しっぱなしで攻撃方法が変わるのはいいんだ。それぞれで敵を倒したときに出現するアイテムが変わるのもまあいい。

 ただこのゲーム、変身ボタンでキャラが変身する(ゲーム用語では「念身」)。変身中のボタン連射時と押しっぱなしでさらに攻撃方法と出現するアイテムが違う。

 ・通常時、連射で「鋼アイテム」
 ・通常時、押しっぱなしで「念身アイテム」
 ・変身時、連射で「念身アイテム 鋼アイテム」
 ・変身時、押しっぱなしで「刀アイテム」

 念身アイテムを溜めると変身時間を長くできる。鋼アイテムをためると変身時に押しっぱなしで刀アイテムが手に入るようになる。刀アイテムを溜めると攻撃力の高い攻撃を変身を解除したときに撃てる。

 (´・ω・`) <わけがわからないよ

 ただ、ありがたいことにゲーセン内にちょうど「赤い刀 真」の攻略記事が載ってる回のアルカディアが常備されてたおかげで、とりあえず10クレジットくらいつぎこみ、なんとかシステムを理解することに成功。

<1週間後>
 その後、3面まで進めるようになってエクステンドも出来るようになる。

<2週間後>
 5面ボスに初めて到達する。

<11ヶ月後>
 初めて6面に到達……長かった。念身する場所を覚え、ボムを決め打ちする場所を覚悟し、念身によるメリット(被弾しても大丈夫)とデメリット(敵弾が爆発的に増える)を理解し、なんとか進めるようになった。

<11ヶ月後+α>
 6面に到達できる回数が増える。ノーミスで5面到達に成功することも。

<12ヶ月後>
 初めて7面に到達する。7面は道中が存在せず、いきなりボス戦。あまりの猛攻に死を覚悟する。しかし同時に「これを倒せばエンディングなのでは?」という希望を見いだす。

<12ヶ月後+α>
 6面安定とか思ってたら、2回遊んで2回とも5面ボスで撃沈する。慢心してた。しかもこの後におよんで2回目のエクステンド(3億点)を成功させたことがなかったりする。稼ぎを意識しはじめる。

<12ヶ月後+α>
 この頃になると6面ボスまで到達すれば2回目のエクステンドも達成できるようになっている。また8回遊んだときの記録が以下の通り。

   1回目 : 6面ボスまで
   2回目 : 4面道中
   3回目 : 6面ボスまで
   4回目 : 6面ボスまで
   5回目 : 4面道中
   6回目 : 6面ボスまで
   7回目 : 6面ボスまで
   8回目 : 7面ボスを撃破

 7面ボスを撃破し、初めてエンディングを見る。すごい嬉しかった。

 ネットで情報を漁ることを解禁。「赤い刀」に2周目はないけど、かわりに真ボスがいることが分かった。出現条件は「ノーミスでラスボスまで」。うーん。攻略動画も見つけ、100回くらいやれば1回くらいは会えるんじゃないかな、という気がした。

<13ヶ月後>
 この頃になると、3日間で15回遊んだうち、クリアが2回、ラスボス到達が2回。慣れるものだ。それでも真ボスは遠い。何しろノーミスで6面到達できたのが15回中、わずかに2回。

 そして、ノーミスで6面到達できるようになって気づいたこと。

 ノーミスだと念身ゲージが短いから攻略法が普段と違ってくる。6面道中で、戦艦が落下してくるところを念身状態で無理やり乗り切ってたんだけど、ノーミス時の念身ゲージ量だと無理だ。

 あらためて攻略法を練る必要に迫られる。

<14ヶ月目>
 6面ボスまでノーミス到達できるようになり始める。とにかく6面ボスを倒しさえすれば、ラスボス戦は残機満タンなのでゴリ押しでなんとかなるはず。

<14ヶ月目+α>
 ある日「赤い刀 真」を3回遊んで、初ミスは「2面道中、1面道中、7面真ボス」というわけで6面ノーミスクリアおよび真ボス撃破に成功。長かったような、そうでもなかったような。

 6面道中を1ボムで突破できたのが大きかった。確かボムは「4面道中1発、5面道中2発、6面道中1発」で、3ボム残せた状態で6面ボス到達してから……

(1)
 第一段階の初っ端の攻撃はランダムで2種類から選ばれるんだけど、絶対避けきれない方がきたのでぎりぎりまで避けてからボムった。たしかアルカディアの記事でも、この攻撃は「避けづらいのでボムを決め打ち」という攻略(?)だった気がする。

(2)
 その直後の戦車軍団が予想外に画面下部ばかり出現してボムらされた。

(3)
 第二段階の自機狙い密集弾+ワインダーはぎりぎりまで避けてから念導、ぎりぎりまで避けてからカタナ、避けるのを諦めて最後のボムを投下。ここから頼れるのは念身ゲージのみ。

(4)
 最終段階は初っ端のばらまきは根性+運で避けきれるだけ避けてから、カタナとボムの最中に溜めた念身ゲージを使い切り、2本のカタナをぶっぱなしてそれが消えた直後に撃破。本当にギリギリだった。

(5)
 ちなみに真ボスは「全機残してるんだからボムりまくりで楽勝だろ」と思ってたけどそんなことなかった。撃破時は残機0だった。最終形態はボムのダメージが通らなかったような気がしたんだけど……気のせいかな。

(6)
 エンディングはなんと豪華3本立て。全3キャラのエンディングが流れた。他キャラで再挑戦しようかなあ、とか思ってたけど、不要になってしまった。いや、ありがたいんだけどさ。

<その後>
 だらだらとたまに遊んでいる。とりあえずトゥルーエンド達成した以外の2機体でノーマルエンドを見た。どちらも癖が強くて使いづらかったけど、クリアするだけなら残機とボムを贅沢に使えるので、そう難しくない。

 初トゥルーエンドから今にいたるまで、真ボス到達にあらためて成功したのは2回。うち1回はラスボスに残機を全て削りきられてゲームオーバー。やっぱり最終段階はボム効かないみたい。

 多分、今後も遊ぶ。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 月曜日の特集記事「旅の終わり」と各種カードを絡めた内容となっている。特集記事の内容は小説「Godsend」のあらすじであり、勇者エルズペスの旅の始まりから終わりまでがダイジェストで語られている。

余談2:月曜日 《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion》

 2013年09月02日以来、9ヶ月ぶり2回目の登場。そして訳の話、というか誤訳の話。
原文:
 From "Journey’s End," today’s feature:

誤訳:
 「旅の終わり」から今日はこの一節を紹介しよう:

訂正:
 今日の特集記事である「旅の終わり」から引用:

 最初読んだときは「Today’s feature from "Journey’s End"」という文なのかと思ってしまった。おそらく正しい解釈は「From "Journey’s End" which is today’s feature article」だと思われたので、そう訳した。

 ついでにもう1つ訳の話をしてみる。原文にある「Godsend (Part 1; Part 2)」をどう訳そうか迷った。公式日本語訳が存在しないようなので、どうしようかな、と。

 小説であることを考えれば「第1巻、第2巻」とするのが自然かもしれない。原文準拠で考えるなら「パート1、パート2」とすべきかもしれない。「Part 1、Part 2」を訳すなら「その1、その2」でいいのかもしれない。

 色々考えてから「第1巻、第2巻」としたけど、いっそ「Part 1、Part 2」そのままでもよかったのかもしれない。どっとはらい。

余談3:火曜日 《神送り/Godsend》

 2014年04月18日以来、1ヶ月ぶり2回目の登場。物語のキーアイテムだけあって随分と早い再登板となったなあ、ということはさておき、訳の話。
原文:
 we learn that Heliod transformed Elspeth’s sword into a spear, which then became known as Godsend

拙訳:
 我々はヘリオッドがエルズペスの剣を槍へと変化させたこと、またそれによって《神送り/Godsend》として知られる武器が生まれたことを知ることができた

 難しかった。

 意味としては「ヘリオッドがエルズペスの剣を槍に変化させた。その武器がGodsendとして知られるようになったのは変化して以後のことである」ということを記事によって「私たちは知ることができた」という話。

 もう少しシンプルに訳せたような気もするし、これが精一杯のような気もする。

余談4:水曜日 《メレティスのダクソス/Daxos of Meletis》

 3マナ2/2で回避能力とカードアドバンテージをとれる能力(と微弱なライブラリ破壊能力)を持っている。カードパワーは高そうだけど、この能力の持つフレイバーのほうが気になる。

 回避能力は、相手が強大なほど上手く立ち回れるということなのか、単にすばしっこいということなのか。相手のカードを奪う能力は、相手の力を利用して優位に立てる交渉や策略に長けているということなのか……要は原作を読めということなんだろうけどね。

余談5:木曜日 《英雄たちの結束/Solidarity of Heroes》

 英雄たちが結束を固めると+1/+1カウンターが倍になるらしい。英雄という存在と+1/+1カウンターの存在がイマイチ結びつかない……こういうとき頼りになるのはフレイバーテキストなんだけど、このカード、フレイバーテキストがないんだよなあ。

 そこをあえて考えてみるならば、英雄とは「物語に登場した時点では未完成であり、物語の中で成長するキャラクター」なのかもしれない。「成長性:A(超スゴイ)」みたいな存在。彼らが結集することで互いに成長をうながしあい……ということでどうでしょう?(誰に聞いてるんだ、誰に)

余談6:金曜日 《英雄の導師、アジャニ/Ajani, Mentor of Heroes》

 アジャニさんにとってエルズペスってどういう存在だったんかなあ……とか、記事を読んでてしみじみ考えてしまった。まあ、あらすじ程度しか把握せずにそんなこと語ってしまってはいけないのかもしれないので訳の話。
原文:
 we find out the tragic end of Elspeth’s journey

候補1:
 エルズペスの旅の終わりが悲劇であったことを知った

候補2:
 エルズペスの旅が悲劇的な終わりを迎えたことを知った

 例によって、傍から見る分には「どっちでもえーやんけ」な訳の話。原文に逐一合わせるなら「Tragic End」と一語になっているのだから「悲劇的な終わり」になるのかもしれないなあ、というわけで後者にしておいた。でも「迎えた」は和訳に際して付け加えた言葉。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 コンスピラシーのカード紹介。

 Uncharted Realm(背景ストーリーに関する記事カテゴリ)の記事、メカニズムに関する記事、Arcana(主にカードイラストに関するの記事カテゴリ)の記事、開発に関する特集記事など、様々なタイプの公式記事へのリンクが張られていた。

余談2:月曜日 《永遠王、ブレイゴ/Brago, King Eternal》

 イラストを見ると鎧の隙間から垣間見える身体は青白く光る煙のようで、まるで実体がないように見える。これで人間(Human)なのか、と思ったらクリーチャータイプはスピリット(Spirit)だった。さもありなん。

 ところである時期から「飛んでるクリーチャーはちゃんと飛んでいるように、飛んでいないクリーチャーは誤解を招かないように飛んでいないように」描かれることが徹底されるようになったけど、ブレイゴさんはあまり飛んでるように見えないね。隣に控えている生物は有翼だけど、それは関係ないだろう。

 訳の話と言っていいのかちょっと疑問だけど訳の話。
原文:
 Brago is king of the High City of Paliano.

拙訳(初期):
 ブレイゴはパリアーノの都の王である。

拙訳(後期):
 ブレイゴは高層都市パリアノの王である。

 最初に訳したときは「High City of Paliano」の公式訳が分からなかったので非公式訳として「パリアーノの都」としてみた。

 「パリアーノ」なのか「パリアノ」なのか「パリャーノ」なのかも不明だったし、「High City」のテンプレートもなかったのでただの「都」としてみた。過去のカードに《高級市場/High Market》というカードがあるので《高級都市パリアーノ》としておいても良かったかもしれない。

 最終的にはけんけんさんのブログ(http://kenken.diarynote.jp/201405221349363735/)に公式訳を発見したのでそれを参考にあとから更新しておいた。

余談3:火曜日 《真価の宗匠/Magister of Worth》

 多人数プレイだと意外と面白くなりそうな「議決」。2人プレイだと結局使った人が効果を決められるようなもので、あまりわくわく感はなさそう。

 ただ、そのかわり(ランダム性が下がることで)実用性が上がるわけで、2人対戦の形式が多い公式戦のことを考えると上手いバランス取りだなあ、と思わされた。

 なおこの日の更新後に20万ヒットを達成。

余談4:水曜日 《総くずれ/Rout》

 再録カードであり、かつ新規イラストを得たカード。イラストは一部にファンの多い(ような気がする)《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》。トレードマークである仮面がお美しい。

 そして再録版《総くずれ/Rout》のイラストはこれ(http://media.wizards.com/images/magic/tcg/products/cns/asdfsc3wfas234/p4LOqpU22O_EN.jpg)。いちばーん(人差し指を高々と上げながら)。

 以下、先日エリシュ・ノーン様と交わした会話その1。

  「メガネをはずすと美人ってよくあるじゃない?」
  「あるね」
  「仮面を外すと美形ってのもよくあるじゃない?」
  「せやね」
  「だから私は美形」
  「その理屈はおかしい」
  「じゃあ美人のほうでいいわよ!」
  「そういう話じゃない」

 以下、先日エリシュ・ノーン様と交わした会話その2。

  「この前、この仮面のせいでエレベーターから降りれなくて困ったわー」
  「じゃあどうやって乗ったんだよ」

余談5:木曜日 《歯車式掘削者/Cogwork Grinder》

 記事で引用されている部分は省略が入っている。以下が全文であり、青文字の箇所が Card of the Day に引用するにあたり削られた部分。
原文:
 During the draft, there’s no stack, turn order, or priority. If two or more players want to use a draft ability at the same time, they do so in a random order. You may find it helpful during the draft to make sure all players draft and pass booster packs at the same time.

日本語訳:
 ドラフト中はスタックやターン順、優先権などはありません。2人以上のプレイヤーが同時にドラフト能力を使用したい場合は、それらは無作為の順番で使用されます。ドラフト中は、すべてのプレイヤーが同時にドラフトしてブースターパックを渡すように徹底したほうがいいかもしれません。

 あと原文の「You may find it helpful ~ to make sure」の訳が「~ ように徹底したほうがいいかもしれません」と訳されているのが興味深かった。そう訳すかー。個人的には「助け」という単語をどう入れるかで悩んでしまいそうだ。

余談6:金曜日 《代替案/Backup Plan》

 「代替案」か。なるほど。「次善策」だとちょっと違うな。うん。

余談7:コンスピラシーについて

 ドラフト用セット「コンスピラシー」は今までになかったまったく新しいルールや能力が登場していて、ネットのそこかしこで混乱している人々がいたのが印象深い。

 《歯車式掘削者/Cogwork Grinder》などに登場する「ドラフトする/Draft(動詞)」が具体的に何を指すのか。カードを回すときだけなのか、撮り終えたあとも公開し続けるのか、を悩んでる人がいたり。

 普段はあまり意識されない「カード名を選ぶときはトークン名を選ぶことはできない(数少ない例外はトークンの名前が既存のカード名と一致するときだけ)」というルールが忘れられていたことで、猛威をふるったカードがあったり。

 そんな中でも一番印象深かったのは「《高層都市パリアノ/Paliano, the High City》ってドラフトが終わったあとは完全にテキストを持たないカードと化すんだな」という感想。

 あらためてカードを確認する。
Paliano, the High City / 高層都市パリアノ
伝説の土地
高層都市パリアノをドラフトするに際し、これを公開する。あなたの右隣のプレイヤーは色を1色選び、あなたは別の色を1色選び、その後あなたの左隣のプレイヤーがさらに別の色を1色選ぶ。
(T):あなたのマナ・プールに《高層都市パリアノ/Paliano, the High City》という名前のカードをドラフトした際に選ばれた色のうちの1色のマナ1点を加える。
引用元:http://whisper.wisdom-guild.net/card/Paliano%2C+the+High+City/

 本当だ。これって、商品としてどうなんだろう。少なくとも(セットのコンプリート目的以外で)シングルカードとして売り買いされることはあり得ないカードだな。

 10マナで0/1のバニラクリーチャーよりも、タップして無色マナしか生み出せない土地よりも、マジックの世界に存在するありとあらゆるカードよりも使い道のないカードなのか。

 すごいな。せめてタップして無色1点を生み出す能力くらいつけてあげても良かったのに……スペースが足りなかったのかもしれないけど。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 Vintage Mastersのカードギャラリーは毎日最新のプレビューカードで更新されている、というわけで新セット恒例のカードギャラリー紹介で Vintage Masters カードたちが取り上げられてる。

余談2:月曜日 《Black Lotus》

 訳の話。
原文:
 As a member of the Power Nine, Black Lotus is one of the most iconic and inspirational cards in Magic.

拙訳:
 パワー9の一員である《Black Lotus》はマジックを最も象徴するカードの1つであり、また最もインスピレーションを高めてくれるカードの1つでもある。

 悩んだのは「one of the most iconic and inspirational cards」の部分。過去にも何度か話題に挙げたような気がするけど、何度でも悩む部分なので書いておく。

 「iconic」は「象徴的」でいいとして問題は「inspirational」。要するに「《Black Lotus》を見ていると、これを題材に新たなカードを思い付きやすい」という話だと思うんだけど……それを一語で表すのは無理。どこまでなら長くしてもいいか。

 最初は「創作意欲をかき立ててくれる」にしようかと思ったんだけど、意訳しすぎかなー、と思って元の英単語を使うことにした。なんかカタカナ使うと少し敗北感がある(考え過ぎ)。

 ってなことを毎回考えてる気がする。

 なお、この日の更新がこのブログの Card of the Day 翻訳が900件目。

余談3:火曜日 《Scrubland》

 一番下位互換が多いカードってデュアルランド10種なんでなかろうか、と思ったけど、3色出る土地などもあって、どれがどのカードの下位互換か対応できないものも多いからやっぱり違うかも(自己解決)。

 そういえば初めて使った多色ランドが何かで古参度が測れるかもしれない。遊び始めた頃、アイスエイジの《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》を4枚集めるの大変だったなあ。

 でもそろえたらデッキが劇的に強くなった。びっくりした。

 さらなる余談。記事の中に公式サイトの検索エンジンであるGathererの検索結果へのリンクが張られていた。条件は「土地で、レアで、ベータ版のカード」。

 でも Card of the Day のページでは アルファ版 と紹介されている。別に何も間違っていないんだけど、ふと気づいたのでなんとなく書き記しておく。

余談4:水曜日 《ネクロポーテンス/Necropotence》

 この日に紹介されている《ネクロポーテンス/Necropotence》に関する記事が書かれたのは2014年05月12日。そう、過去の記事の再紹介ではなくて、新たに書かれたもの。

 過去に幾度となく語られてきたであろうこのカードは、いまだにそれ1枚で新たな記事を書けるほどの内容を持っているわけだ。今なお、マジック世界におけるトップクラスのカードの1枚であることは間違いない。

 訳の話。
原文:
 Across multiple years and format, Necropotence was the card to beat

拙訳:
 過去の様々なフォーマットにおいて長いこと《ネクロポーテンス/Necropotence》は倒すべき相手として君臨していた。

 末尾の「君臨していた」は勝手に追記した。あと「the card to beat」に対して「仮想敵」という対訳が浮かんだけど、結局使い道がなかった。

余談5:木曜日 《チャネル/Channel》

 あの殿堂入りプレイヤー中村さんも所属する、かの有名な「チャネルファイアボール」というチーム名は知っていても、《火の玉/Fireball》と《チャネル/Channel》のコンボは知らない人って結構いそう。

 そもそも初の日本語版が出た第4版の頃でさえ、実際に使われることはほぼなかったコンボだからなあ。ネビニラルの円盤を逆から読むような、一部のマニアが知ってる話という扱い。

 ところで再録版の《チャネル/Channel》、イラストがレベッカさんだ。

余談6:金曜日 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

 この週のそうそうたる面子の中に、しれっと紛れこめるジェイスさん、まじパネェっす。ちなみにこの週の5枚のカードたちが、それぞれいつ初出だったのかというと……

  月曜日 1993年 《Black Lotus》
  火曜日 1993年 《Scrubland》
  水曜日 1995年 《ネクロポーテンス/Necropotence》
  木曜日 1993年 《チャネル/Channel》
  金曜日 2010年 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

 ジェイスさん、まじパネェっす。

 そもそも、なんでプラス能力が+2なんだろう、とか、4つも能力もってるんだろう、とか、+0の能力でカードアドバンテージとれるんだろう、とか……彼以降、4つ能力を持ったプレインズウォーカーが登場しないことからも色々察せられる。

 情け知らずのガラク「俺なんて1枚で5つも持ってるぜ?」

 裏表合わせては数えません。
余談0:先週のCard of the Day

 先週のCard of the Day (2014年05月 第1週) とか
 http://regiant.diarynote.jp/201406021301064633/

 全然関係ない話だけど「先週」という言葉は「先」なのに「過去」なんだね。「先日のことですが」も過去の話か。でも「先のことですが」とか「先々のことを考えると」と言うと未来になるの。

 さらに関係ない話題だけど、電車のホームで見る「こんど」と「つぎ」って分かりづらい気がする。どっちが先にくるんだろう、ってなる。

余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 ニクスへの旅の新しいカードの中でも、カード名にラテン語や古代ギリシャ語を語源とする単語が含まれているもの。テーロス前から取り上げられていたテーマではあるけど、今年は特に多い気がする。

 個人的な話。ラテン語は過去の言語という思い込みがあり、かつギリシャ語がまだ実際に用いられている言語なので、ラテン語のほうが古いという錯覚を起こしていた。実際はギリシャ語のほうがヨーロッパ地方最古の言語なのね。マジックは勉強になるなあ(自分の不勉強は棚に上げる)。

余談2:月曜日 《神々の神盾/Aegis of the Gods》

 日本語のカード名だと装備品っぽい。実際の効果はエンチャントっぽい。イラストはクリーチャーっぽいけど、一兵卒しかいないことと色合いが地味なせいでレアリティがアンコモン以下っぽい。

 それはさておき記事で触れられているゼウスとアテナだけど、なんでも戦いの神としても知られている女神アテナは、ゼウスのひたいから武装済みの状態で生まれたらしい。以下のデベロップメントチームの役割に関する記事に用いられている描写にて触れられている。

  デベロップメントチームの仕事って結局のところ何なの?/What Developers Do
  原文:http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/172
  拙訳:http://regiant.diarynote.jp/201112210729129831/

 原文では「The game mechanics of Magic don’t spontaneously become incorporated into reality like Athena springing forth from Zeus’s forehead」。拙訳では「マジックというゲームのメカニズムは、ゼウスの額からアテナが飛び出してきたかのように、いきなり自然発生的に生まれるわけじゃない」。

 似たような表現が2007年のカード名の命名に関する記事にも登場している。

  カード名が殺されるとき/Name Killers
  原文:http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/db12
  拙訳:http://regiant.diarynote.jp/201101290607062000/

 原文では「before it’s ready to leap from your booster pack, fully formed and armored out of the forehead of Zeus」、拙訳では「その鎧兜を一部のすき無く着込み出陣の準備を万端に整え、完成品として世に出るその遥かな前段階として」。

余談3:火曜日 《戦場の秘術師/Battlefield Thaumaturge》

 語源をネタにした記事は、元の意味と英語と日本語とをどうやって並べるか悩みつつ、カギカッコとカッコで思考錯誤する羽目になる。読みやすかったらいいんだけど、どうなんだろうなあ。

余談4:水曜日 《夢の饗宴/Feast of Dreams》

 そうかあ……ギリシャ語そのものなのか、という訳の話。
原文:
 The same PIE root that eventually gave us "feast" also provided Greek with theos, or "god."

拙訳(旧):
 「Feast」という単語を私たちにもたらしたその語根は、ギリシャ語へ「God」をもたらしている。

 上記のように訳してみたんだけど、コメントで「theos がギリシャ語で 神 の意味」と教えてもらった。そうか。じゃあ訳し直してみよう。
原文:
 The same PIE root that eventually gave us "feast" also provided Greek with theos, or "god."

拙訳(新):
 「Feast」という単語を私たちにもたらしたその語根は、ギリシャ語へ Theos という単語をもたらしている。その意味は「God(神)」だ。

 さしかえとこ。

余談5:木曜日 《稲妻の髪飾り/Lightning Diadem》

 《ショック/Shock》と《巨人の力/Giant Strength》を1枚にまとめると6マナになるらしい。3マナじゃ強すぎるのかもしれないけど、6マナはちょっとどうかと思うぞ。

 なお記事で単語がネタにされるだけあって、今のところマジック界に髪飾り(Diadem)はこれ1つしか存在しない。ただ頭飾りは別に存在している。《癒し手の頭飾り/Healer’s Headdress》がそれ。

余談6:金曜日 《壮大な英雄譚/Colossal Heroics》

 イラスト見て思ったこと。

 人間って +2/+2 されるとあんなにデカくなるのか。そりゃ《灰色熊/Grizzly Bears》なんて一方的に殺せるよね。でもあれだけデカくなっても《はぐれ象/Rogue Elephant》と相討ちなのか。象すごい。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 新キーワードである星座(Constellation)を持つクリーチャーたちがテーマ。あれ? ちょっと違うか。ニクスへの旅で「星座能力を持ち、クリーチャータイプがニンフであるクリーチャー・エンチャント」のサイクルのカードたち、が正解か。

 ところでなんで「星座」が「エンチャント」なんだろう。星々とエンチャントと何か関係があるのかしら。まあ、マジックのエンチャントってなんかキラキラ光る粒子状の何かというイメージはあるから、星々っぽいと言われればそんな感じもする(感じ方には個人差があります)。

 さらに余談。この週のニンフサイクルは名前がカッコいい。リアルロボットアニメの主人公機に使えそうなレベル。個人的に一番それっぽいのは黒の「戦慄運びのランパード」。二つ名がいいよね。もちろん「戦慄運び」と書いて、読みは「ドレッドブリンガー」。

 最初は黒の機体だけが敵方にいるんだけど、火力重視の赤い機体オリアードとの戦闘で傷ついたあとに、白い機体の主人公機アルセイドの言葉で洗脳が解けるの。

 最後は5体のパーツが1つになって、5色のマナを必要とする最終兵器「レガシーウェポン」が完成。なお兵器発動の時間を稼ぐために緑が撃墜される。緑ってなんかそういう不遇なイメージがある(主にウィクロスのせいで)。

余談2:月曜日 《収穫守りのアルセイド/Harvestguard Alseids》

 新たな収穫が芽生えたとき(=戦場にエンチャントが生じたとき)に、クリーチャーの命を守る。カード名と色と効果が綺麗に結びついてる良いカードだと思う。

 強いかどうかと聞かれると困る。効果はインスタント速度を欲するものなのに、エンチャントはそう簡単にはインスタント速度で場に出たりしないからなあ。

 あとイラストはとんでもない量の虫が群れを成してるように見える。

余談3:火曜日 《急流のナイアード/Whitewater Naiads》

 水を操り急流を生み出す。流れに乗ったクリーチャーは敵のブロックをかいくぐり、敵本隊へと苦もなく到達する。これもカード名と色と効果が綺麗に組み合わさってる。良い。

 ところでこの日の記事を訳すために調べてて知ったこと。ニンフはギリシャ神話の精霊の総称であり、その中に様々な種類がいる。それらがドライアドであり、ナイアードであるらしい。なるほど。

 勉強ついでに訳の話。
原文:
 Local cults worshipped naiads and some coming-of-age rites incorporated them.

拙訳:
 ナイアードを信仰している土着の宗教もあり、その中には成人の儀式にナイアードが関係しているものもある。

 「Coming-of-age rites」が「成人の儀式」なのは調べたらすぐ分かることなのでよしとして、そのあとの「incorporated」が難しかった。関連性があるらしい、ってどう訳せばいいんだ。

 地元の宗教集団はナイアードを信仰している。それはいい。いくつかの成人の儀式は彼らと関連性がある。分かるような分からんような……このままで訳したと言っていいのか。

 最後はいつもの「目をつぶってエイヤッ」の訳。すまん。なお記事前半の「there was some overlap with their saltwater kin」も同じように処理されたもよう。

余談4:水曜日 《戦慄運びのランパード/Dreadbringer Lampads》

 小さい頃、雑誌で見かけたファミコンの「ランパート(RAMPART)」という砲台設置ゲームがとても面白そうで、一度遊んでみたいと思いつつ、結局一度も触ったことがない(どうでもいい)。

 訳の話。
原文:
 It’s hard to see the interesting details in the art at card size

没案:
 イラストは細かい点で色々と面白い点があるのだが、それをカードに掲載されているサイズでチェックするのは難しい。

採用案:
 イラストの興味深いディテールをカードに掲載されているサイズで確認するのはなかなか難しい。

 特にコメントする点もないかな。ついでにもう1つ。
原文:
 Shrieking, ghostly shapes are following them, streaming from what would be their hair into a single trailing vapor.

拙訳:
 金切り声を上げるぼんやりとした影が彼女らのあとに漂っている。それは一筋の煙のように生じている彼女らの髪の毛が宙に引きずられているのだ。

 めっちゃ大変だった。パソコン画面に映る小さいイラストをひたすら仔細に検分しつつ、多分こういうことだろう、と考えながら訳した。この週の中で一番達成感のあった訳(優れた訳とは言ってない)。

余談5:木曜日 《炉生まれのオリアード/Forgeborn Oreads》

 この日の記事と全然関係のない話になってしまうのだけど、このカードの記事が更新された05月01日からしばらくの間、4月の Card of the Day のページが丸ごと消えてた。

 正しくは「4月の Card of the Day のURLが5月のデータで上書きされてた」。ファイルを置く場所を間違えたのかな、と思ってたら、05月02日の更新が4月のURL側にも適用されてて驚いた。

 今はもう直ってる。良かった良かった。

余談6:金曜日 《樫心のドライアド/Oakheart Dryads》

 訳の話。
原文:
 Setessa has not been spared in the war between mortals and their gods, but its well-trained warriors have acquitted themselves well.

拙訳:
 セテッサもまた定命の者たちと神々のあいだに始まった戦争から逃れることはできなかったが、よく鍛えられたセテッサの戦士たちは上手いこと立ち回っている。

 リンク先のストーリーを確認したうえで、こういう意味かなあ、と訳してみた。お気付きかもしれないが、困ったのは「well-trained warriors have acquitted themselves well」。

 「acquitted」が「無罪になる」ことらしい。罪に問われないように上手く立ち回った? いや、戦争に巻き込まれるかどうか、という話だから、それだと意味が通らない……よね? そんなこんなで上記の訳と相成ったわけだけど、どーだろーね。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 ニクスへの旅で新たに登場したカードたち。全部レアかなと思ったら、神話レアとアンコモンが混ざってた。半年くらい前から記事内にレアリティを載せなくなったので確認がちょっと面倒。

 あと週の途中からリリースノート(FAQ)の紹介がされてた。いつもは1週間以上続くのに今回はわずか2日で切り上げて、次の週からいつもの Card of the Day に戻ってた。不思議。

余談2:月曜日 《全希望の消滅/Extinguish All Hope》

 エンチャントである生命体は希望ではないらしい。もっともそれを言うならプレインズウォーカーも希望ではないということになってしまうので、深く考えてはいけない。

 うろ覚えだけど、なんかの映画に「希望は良いものだ。おそらく最高のものだ。そして良いものは決してなくならない(Hope is a good thing. Maybe best of things. Good things never die)」というセリフがあった。でもマジックだと消滅してしまうらしい。クリーチャーは戦場から離れては生きられないのよ。

 《霧虚ろのグリフィン》「滅びないよ。何度でも甦るさ。クリーチャーこそマジックだからね」

 ああ、そうか。君がいたな。

余談3:火曜日 《神討ち/Deicide》

 原文の書き出しが「It is done.」となっており、これは《神討ち/Deicide》のフレイバーテキストでもある。当然、日本語訳もそれに合わせるしかないな、と思ったら、フレイバーテキストの日本語訳は「これで終わりです。」と丁寧語になっていた。

 この日の Card of the Day が例外的に丁寧語で訳されていたのはそういうわけ。

 以下、マジックに関係ないけど《神討ち/Deicide》と関係ある余談と、マジックに関係あるけど《神討ち/Deicide》に関係ない余談を1つずつ。

 昔、クラスメートだった江里口君がデスメタルのファンで、英語は苦手なくせにこういった単語には妙に詳しかった。「なんとかごろしってCideがつくんだぜ。皆殺しは Genocide、自殺は Suicide、そして神殺しが Deicide」と教えてくれた。元気にしてるかなあ。

 あと《神討ち/Deicide》を見てて思ったのは、多相(Changeling)のクリーチャーたちは今や「神」でもあるんだな(エンチャントではないから《神討ち/Deicide》はされないけど)。ちなみに多相(Changeling)のクリーチャーたちは「Mutant」であり「Ninja」であり「Turtle」でもある。2014年05月現在はまだ「Teenage」というクリーチャータイプは存在しないので、今後に期待。

余談4:水曜日 《最悪の恐怖/Worst Fears》

 英語カード名が複数系なのが気になる。

 そうそう。この日の記事で紹介されているリリースノートにも書かれているように、プレイヤーは他のプレイヤーをコントロールしている間、「そのプレイヤーが見ることのできるカードをすべて見ることができる。(中略)サイドボード(中略)もすべて含まれる」。

 これ、土日のプロツアーアトランタがネットで配信されていた際の実況でネタにされてた。うろ覚えだけど、確か以下のような会話がなされていたようないなかったような。

 「サイドボード見ることができるんですよね」
 「あれ? 見られるんでしたっけ」
 「相手の見ることが出来るカードは全部見られるので」
 「じゃあ見せないといけないんですね」
 「どうしても見せたくなければ投了するしかないです」
 「ああ、そうか、投了は出来るんですよね」
 「そうそう。だからスタックに乗らない割り込みが生じます」
 「サイドボードを見るのにレスポンスして投了!」

余談5:木曜日 《エレボスの代行者/Agent of Erebos》

 《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》の代行らしいけど、実際のところ《死者の神、エレボス/Erebos, God of the Dead》は墓地からカードを除去する能力を持ってない。詐欺じゃないのか。

 「エレボスのほうから来ました。墓地にあるすべてのカードを追放します」
 「そんなひどい。でもエレボス様ならしょうがないや」
 「ありがとうございました」

 「ということがあったんです」
 「わし、そんなこと代行依頼してないんじゃが」
 「え!? でもエレボスのほうから来ましたって……」

 エレボスとは言ってない。こういう詐欺はまだあるのかなあ。詐欺の手口はある程度認知される一気に廃れて、新しい手口へ移行するから「有名な詐欺の手口」ってジェネレーションギャップが発生しやすい。「オレオレ詐欺」も気が付けば「振り込め詐欺」になってるし……って、また随分マジック関係ない話に流れたな。いつものことだけど。

 なお、この日の更新がこのブログの Card of the Day 翻訳が888件目。

余談6:金曜日 《船団の出航/Launch the Fleet》

 船と言われると青いイメージがあるけど白のカード。軍団が整然と進行する様が規律を重んじる白のフレイバーなのかな? いや、我ながらこじつけっぽい。

 ついでに気になる点をあげると、船団が出航することと、攻撃に参加した兵力に応じて追加の兵士がアタックに参加するのもよく分からない。援軍を要請されて船で送りつけてるイメージ?

 でも「白の1/1の兵士」と言われるとどうしても「1人」というイメージなんだよね。そして船団と言われると、動く人員が1人2人では済まない気がしてしまう。

 まあ、細かいことはさておき訳の話。
原文:
 It’s legal to cast such a spell with no targets, although this is rarely a good idea.

日本語訳:
 対象を取らずに呪文を唱えることも可能ではあるが、普通は意味がない。

 リリースノートは公式の日本語訳からの引用。その中に「普通は意味がない」という表現があって、これの原文はなんて書いてあるんだろう、と気になったので確認してみた。

 意訳してるなあ。ただリリースノートはルール確認のためのものなので、しゃれた言い方や気の利いた言い回しよりも伝わりやすさを重視すべきで、そう考えると納得至極。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 ニクスへの旅の神話レアたち。こうやって見るとやはり神話レアだけあって物語に大きく絡むカードが多い。例外は《予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker》かな。それともこのクリーチャーもやはりニクスへの旅の中で大きな役割を担っているんだろうか。

余談2:月曜日 《英雄の導師、アジャニ/Ajani, Mentor of Heroes》

 リンク先はアジャニが次元を渡りながら旅している様子が描かれている。プレインズウォーカーという次元と時間をまたいで旅する不思議な存在にとって、古くからの知人や友人との再会もまた不思議な感じだ。

 ところでストーリーの中でアジャニが野宿するシーンが描写されており、そこで 「その考えを慰めに、彼は丸くなって眠りについた」 とあった……アジャニ(というかレオニン)って丸くなって眠るの!? いやネコ科だけども!?

 思わず原文をチェックしに行ってしまった。ちなみに「The thought was a comfort he clung to as he drifted off to sleep」とのこと。ふむ?

 まあ、かわいいは正義だ。

余談3:火曜日 《通行の神、エイスリオス/Athreos, God of Passage》

 新セットのサイクル紹介時によくあるテンプレート的 Card of the Day 記事。新セットの発売間近は忙しいんだろうな、と憶測で慮(おもんばか)ってみる。

 ところでまったくマジック関係ない話でなんだけど、今までずっと「おもんかばう」だと思ってた。ほら、かばってあげてる感じがあるから……正しくは「おもんばかう」のね。知らなかった。マジックは勉強になるなあ(違う)。

余談4:水曜日 《苦悶の神、ファリカ/Pharika, God of Affliction》

 この神様は「相手を苦悶させる」のか「自分が苦悶している」のか。

 毒蛇を生み出すような神様だから多分前者なんだろうけど、もしかしたら後者なのかもしれない。「なんでこんなかわいくない能力なんだろう……0/1の子猫とか生み出したいなあ」とか苦悶してるのかもしれない。

 とはいえ、生み出した毒蛇もまた我が子みたいなものなので世話しながら「トイレはこっちだってば!」と苦悶してるのかもしれないし、里子に出された(相手のコントロール下で生まれた)毒蛇のことも「元気でやってるかなあ」と苦悶してるのかもしれない。

 信心が足りないと自由に動けないことが一番の苦悶ポイントかもしれないけど。

余談5:木曜日 《予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker》

 背景ストーリーに関わる役割が何か読みとれるかもしれないとフレイバーテキストを読んでみたら「Fire to destroy. Fire to create.(破壊のための炎。創造のための炎。)」とあった。

 なるほど。攻撃によるダメージが破壊、あらたに唱えられるカードが創造なのか。よく分かった。カード名の予言がどう関わるのかはよく分からないけど。

余談6:金曜日 《神送り/Godsend》

 どっかで読んだ気がするんだけど、このカードは「神から贈られた武器(Send from God)」であると同時に「神を送り返す武器(Send God back)」でもあるらしい。その両方がかかったカード名であり、そのフレイバーを残したままの和訳であるらしい。なるほど。見事だ。

 ついでに拙訳の話。
原文:
 Godsend is a gift from Heliod to Elspeth.

候補1:
 《神送り/Godsend》はヘリオッドからエルズペスへ贈られた武器だ。

候補2:
 太陽の神、ヘリオッドがエルズペスへ授けた武器、それが《神送り/Godsend》だ。

候補3:
 《神送り/Godsend》はヘリオッドからエルズペスへの贈り物だ。

 なんか補足をつけるかどうか迷ってしまった。結局は原文に忠実にそのまま訳した。あらためて見るとなんで迷ったのかよく分からない。素直に訳しておけばいいのに。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 ニクスへの旅の中でもレアリティが高い(レア以上)のカードたち。神話レアだけなのかと思いきや1枚だけレアが混ざっている。

余談2:月曜日 《凱旋の間/Hall of Triumph》

 1枚だけ混ざってたレアがこれ。そういえば某所で「アーティファクトになったアンセム。ああでも最近の人にはもうアンセム言うても伝わらないか」みたいなことが書かれていて、まったく同意。

 フレイバー面で考えると、凱旋の間がどうして自軍の特定の陣営にのみ強化を与えるのか、ちょっとよく分からない。イラストを見るに「特定の色を選ぶ」という行為は「凱旋の間に描かれる図柄を選ぶ」ことらしい。

 士気が上がるのかな? 話を伝え聞いた兵士が「俺らの団の絵が凱旋の間に描かれたらしいぜ」「マジかよ、テンション上がるわ」「勝って帰るしかないな」と。

余談3:火曜日 《勝利の神、イロアス/Iroas, God of Victory》

 マナコスト、色、能力が非常にかみあってる良い神様。赤と白はウィニーの色だから「場にパーマネントが多い」「数で押すのでWar Drum効果が有用」「攻撃偏重型のクリーチャーが多いのでダメージ軽減が有用」。これは信者も増えそう。

 ところでイラストを見ると空には大きく入道雲がそびえている。主観だけど、赤白という色は妙に「夏」をイメージさせられるので、そういう意味でもイラストがマッチしているように感じられる。ちなみに白緑は「春」かな。

余談4:水曜日 《嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms》

 赤と青が混ざった空が紫色で妙に不安を誘うイラストだな。カード効果も見事に赤と青が混ざってて「カードを引く」「ダメージを与える」「気まぐれな効果」となっている。イゼット団だ。

 青ってあまり場にカードが並ばない気がするので神様は不利だな。でも理知的かつ合理的すぎる青という色は確かに神様を信じてなさそうなイメージがあるのでフレイバー的には問題ない(ゲーム的には問題がある)。

余談5:木曜日 《時の賢者/Sage of Hours》

 これ、神話レアなのか。うーん。テーロスの破壊不能な神々のあいだにこの1/1がいらっしゃるのはやっぱりなんか違和感を覚えるし、追加の1ターンを得る、という効果は確かに強力なものだけど、過去のカードを思い出す限り「神話レアっぽい効果」ではないんだよな。

 もっとも過去の「追加の1ターンを得る」カードたちは基本的にまだ神話レアが生まれる前のカードたちなわけで、今後は「神話レアっぽい効果」になっていくのかもしれない。

 ところでこのカードのイラストには大小様々な歯車を内包した大きな機械が描かれている。まさかこれを(賢者が得た+1/+1カウンターで)力任せに回すことで時間操作するんじゃないだろうな。

 「お、賢者どの、鍛えておりますな」
 (片手で腕立て伏せしながら)「ええ、そろそろ出番がありそうなので」

余談6:金曜日 《彼方の神、クルフィックス/Kruphix, God of Horizons》

 腕が4本あると途端に異形度が上がるなあ。効果は緑の「マナ」と青の「手札」に絡んだもの。はっきり言って弱そう。ターンを持ちこすこと前提だし、信心を増やしつつどうやって手札をそこまで増やすのかも分からない。ああ、そういえば昔、手札の最大枚数を減らすデメリットを持ったクリーチャーたちがいたな。……コンボ?

 緑の能力が「マナを持ち越せる」かわりに「無色になる」というデメリットが付加されているのは、能力を弱めるため(そのままでは強すぎるため)ではなくて、記録を付ける上での混乱とミスを避けるためな気がした。憶測だけど。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 カード名に植物名が含まれるカードが取り上げられてた。テーマかどうかは分からない。もしかしたらこれらの植物名に何らかの関連性があるのかもしれない(ないのかもしれない)。

  月曜日:Hemlock(どくぜり、毒にんじん)
  火曜日:Oak(カシの木)
  水曜日:Cedar(スギの木)
  木曜日:Juniper(ビャクシンの木)
  金曜日:Crabapple(野リンゴの木)

 とりあえず毒にんじんがあるから木材ではないな。

余談2:月曜日 《一口の草毒/Sip of Hemlock》

 初代クリーチャー破壊である《恐怖/Terror》と比べるとメリットとデメリットが混在しており、決して下位互換ではない……はずなんだけど、どうしてだろう。あからさまな下位互換に見える。比較してみると……

   メリット:
          黒のクリーチャーも破壊できる
          破壊したクリーチャーのコントローラーは2点のライフを失う
   デメリット:
          2マナが6マナになった
          インスタントがソーサリーになった

 ……という感じか。うーん、やっぱり「2マナが6マナ」の部分が効いてるのかもしれない。いや、分かってるけどね。リミテッドの影響をかんがみて、コモンのクリーチャー破壊は大抵「5マナ・ソーサリー」が基準になってるってこと。

余談3:火曜日 《オドゥノスの黒樫/Black Oak of Odunos》

 訳の話。
原文:
 In " The M Files: Born of the Gods," Sam Stoddard explained the Black Oak’s primary role as an inspired enabler.

拙訳:
 《オドゥノスの黒樫/Black Oak of Odunos》は基本的に神啓(Inspired)を誘発させるために作られたカードだと「Mファイル・『神々の軍勢』編」で Sam Stoddard が書いている。

 調べてもよく分からなくて困ったのが「an inspired enabler」。英語にそういう言い回しがあるのかと思ったら「Inspire」が「神啓」のことだった。「神啓を可能にするカード(誘発させてくれるカード)」ってことね。

 昔、カードの最新情報は必ず英語から入ってきて、あとから日本語の情報が追い付いてくる形だったから、新キーワードも日英両方を把握してたんだけど、最近は日本語ばかりだ。うーん。

 ついでにもう1つ、訳の話。
原文:
 Phenax (in the flavor text), also enables inspired, and gives you a solid draft plan

拙訳:
 このカードのフレイバーテキストにも登場しているフィナックスも神啓(Inspired)を誘発させることが出来る。それだけでなくドラフトで明確な軸となってくれるカードでもある。

 単文なところを複数の文に分けた、という話ではなくて「a solid draft plan」をどう訳そうか、という話。「Solid」を「明確な」としたわけだけど、どうだろうなあ。

余談4:水曜日 《香杉の源獣/Genju of the Cedars》

 訳の話。
原文:
 The Genju of Kamigawa (pronounced GEN-joo) are great spirits of the land

拙訳:
 英語で発音するなら「GEN-joo」となる神河の源獣(Genju)は土地に宿る偉大な精霊である

 「Great spirits of the land」はそこそこ自然に訳せたかな。それよりカッコ内の「pronounced GEN-joo」をどうするか。最初は同じくカッコでくくってみたけど、なんかイマイチだった。原文と違って「英語では」をつける必要もあったし。

 さらに訳の話。
原文:
 The glowing things around this Genju are, as the art description explains, orbiting energy objects

拙訳:
 この源獣の周囲に飛び回る光点は、イラストレーターへの指示によると「周回するエネルギー体(orbiting energy objects)」らしい。

 指示内容についてはカッコで原文を併記してしまった。「Orbiting」の訳語を探すと、大抵「軌道」という言葉がついてまわってたんだけど、今回の記事にその言葉を使うのは難しい。

 あと「源獣の周囲に飛び回る光点」と訳した部分、よく見たら原文に「飛び回る」に当たる言葉なかったな。「源獣の周囲の光点」のほうが近いか。まあいいや(いいのか)。

余談5:木曜日 《柏槙教団のレインジャー/Juniper Order Ranger》

 原文では、名前に「Juniper」と「Order」を含むカードの検索結果が表示されていて、その中に《Juniper Order Advocate》が含まれていた。アライアンスのカードで、当時としては特に綺麗なイラストだった(と思う)。

 懐かしいな、となんとなくクリーチャータイプをチェックしていて、いまさら気づいた。これ、男性のほうがクリーチャーなのね。なんか味方のパワーとタフネスをまとめて強化してくれる効果が「騎士が物理的に守る」より「精霊みたいな魔法的存在が全体に祝福を与える」イメージがあって、隣の女性の力なのかと思ってた。1/2という能力値も騎士っぽくないし。

 昔話ついでに訳の話。
原文:
 The Juniper Order was made up of dissatisfied human druids and knights who left Kjeldor to live in the Fyndhorn Forest, where they allied with the elves.

拙訳:
 キイェルドーに愛想を尽かしフィンドホーンの森へ移り住み、そこでエルフと同盟を結んだ人間のドルイドや騎士たちによって設立されたのが柏槙教団である。

 1文が長い上にあとからあとから修飾がかかっている、という非常に訳しづらいタイプの文章。大体そういうときって複数の文に分けてしまうんだけど、今回はその手も使いづらい。

 あと「dissatisfied」の訳にちょっと迷った。最終的には「愛想を尽かし」とした。そこそこ上手くいったのではないかと個人的には思っている。

余談6:金曜日 《野リンゴの群勢/Crabapple Cohort》

 前にシンデレラをテーマにした週があって、このカードも登場してたな、と思いだしつつ訳の話。
原文:
 Getting the +1/+1 bonus for the Cohort shouldn’t be too difficult, regardless of what other colors you’re playing.

拙訳:
 +1/+1ボーナスを得るのはそう難しいことじゃない。たとえ緑単色デッキでなかったとしてもだ。

 後半部分の「regardless of what other colors ~」は直訳するなら「他にプレイしているのがどの色であろうと」になると思うんだけど、意訳してみた。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 映画「Frozen」(邦題:アナと雪の女王)がテーマだった気がする。どうかな。「Sister(姉妹)」「Winter(冬)」「Snowman(雪だるま)」とあること、加えて金曜日の締めに題名そのものの「Frozen」が来ているというのがその理由。

 火曜日の《くぎ付け/Hold at Bay》がよく分からない。映画をちゃんと見れば分かるんだろうか(相手を寄せ付けない魔法が唱えられるシーンがあるとか)。悪い評判も聞かないし見てみてもいいかもしれない。

余談2:月曜日 《石の死の姉妹/Sisters of Stone Death》

 ゴルゴンと言えば3人姉妹、というわけで3人娘がそれぞれ作業分担。

   1.魅了して(ブロックを強制して)
   2.意識を奪って(追放して)
   3.精神を乗っ取る(コントロールを得る)

 マジック全然関係ない話だけど、3体がそれぞれ役割分担を持つ魔物というとカマイタチを思い出す。妖怪漫画の「うしおととら」では(今回のゴルゴンたちと同じく)3人兄妹だった。ちなみにカマイタチの役割分担は……

   1.転ばせる
   2.傷をつける
   3.薬を塗る

 ……らしい。ところで、このいわゆるカマイタチ現象については「つむじ風による真空状態で切り傷が出来る(古傷が開く)」という説明を聞くことが多い。これ本当なのかなあ。リアルでそんな目にあったという話を聞いたことが一度もないんだけど。

 覚えのない切り傷が足についていたということはある。固い葉っぱのふちで切れたんではないかと思ってる。あと考えられることとしては、昔の人は現代人より古傷が多かったのかもしれない。

余談3:火曜日 《くぎ付け/Hold at Bay》

 日本語のカード名だと「相手をその場から動けなくする魔法」っぽい。つまりかけられている側が不利な魔法ということになる。しかし実際の効果は「ダメージを7点軽減する」であり、イラストの指示でも「魔法によって戦士が守られている(解けたら襲われる)」状態だと説明されている。

 どちらかというと「安全地帯を作る(相手が入ってくるのを食い止める)魔法」っぽい。

余談4:水曜日 《Winter’s Chill》

 アイスエイジ特有の長いテキスト。えーと、すごい簡単に言うと「(X)(青)を支払うことで、対戦相手の攻撃クリーチャーX体を破壊する青のインスタント」。ただもちろん制限があって、対戦相手はクリーチャー1体につき2マナを支払うことで効果を無効にできる。

 ここまでが基本で「2マナのかわりに1マナしか支払わないと《濃霧/Fog》がかかる」という追加効果と、さらに「唱えられるのはブロック・クリーチャー指定前」と「(X)はあなたのコントロールする氷雪土地の枚数まで」という制限がついている。

 フレイバー的には「すごい寒い地形に攻め込んできた相手クリーチャーが満足に動けずに散っていく」ということなんだと思う。それはいいんだ。ただルール面で詰め込み過ぎだよ。無理だよ。ただでさえアイスエイジは英語版しか売ってなかったというのに……。

 ちなみにこんなマニアックなカードにも関わらず、すでに2013年08月19日にも Card of the Day に取り上げられている。7か月ぶり2回目の登場。

  Card of the Day - 2013/08/19
  http://regiant.diarynote.jp/201308251145083039/

余談5:木曜日 《ゴブリンの雪だるま/Goblin Snowman》

 初めてみたときはさっぱり効果も使い道も分からなかった。

 4マナで1/1というサイズも意味不明だったし、相手にダメージを与えるゲームだと思っていたからブロック時にしか効果がない能力というのも意味がないように思えたし、相手にダメージが与えられないという自分に不利な能力も意味が分からなかった。

 今なら色々分かる。対戦相手のクリーチャーは「敵を見つけた!」と単なる雪だるまを攻撃してアタックが無駄になってしまう。もちろん単なる雪だるまなんだから相手にダメージを与えることもない。そしてまんまとだまされた相手クリーチャーに向かって、物陰に隠れていたゴブリンが笑いながら石を投げつける、というわけだ。面白い。

 まあ、ある意味、《Winter’s Chill》と同じく、フレイバーを重視しすぎた結果、ゲームの使用に耐えられないカードとなってしまったわけだけど、こっちはイラストがフレイバーに合致している、という意味で遥かに完成度が上だと思う。

余談6:金曜日 《凍てつく影/Frozen Shade》

 記事のリンク先にある、マナを払ってもパンプされないたった1つの例外、こと《イーサンの影/Ihsan’s Shade》にはちょっとした思い出がある。

 初めてマジックの記事を目当てに買ったゲーム雑誌に載っていた記事が「《暗黒の儀式/Dark Ritual》や《燃えがらの壁/Cinder Wall》を使って《イーサンの影/Ihsan’s Shade》を高速召喚するデッキの紹介」だった。巨大な黒い騎士が描かれた《イーサンの影/Ihsan’s Shade》がひどく強そうに見えたことを覚えている。

 しかしなんで《イーサンの影/Ihsan’s Shade》って日本語名があるんだ? ホームランドのカードだったはずだけど、タイムシフトでもしたんだろうか。MTG Wikiでも確認するか。
ホームランドは日本語版が存在しないエキスパンションであるが、ホビージャパンのカード復刻キャンペーンの1枚に選ばれたため、このカードには例外的に日本語版が存在する
引用:http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%BD%B1/Ihsan%27s_Shade

 へー。そんなことがあったのか。ありがとう、MTG Wiki。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 らせん(Helix)が名前に含まれるカード週間。日本語だとセット名とブロック名に「時のらせん」があるけれど、これは「Spiral」なので今回は関係ない。

 しかしこの週の記事はとにかくリンクが多かった。それも日本語訳がきちんと存在する公式コラムへのリンクが多かったので訳註が長くなってしまった。

余談2:月曜日 《撤回のらせん/Retraction Helix》

 「AEther」が含まれるカードを初めて見たのは、確かウェザーライトの《上天の閃光/AEther Flash》。仲間内では「あえさーふらっしゅ」と読まれていた。実は未だに読みを分かってない。エーテル?

余談3:火曜日 《戦導者のらせん/Warleader’s Helix》

 「せんどうしゃ」って「戦を導く者」だったのか。「先へ導く者」だとばかり思ってた。まあ、でも「Warleader」の訳であることを考えれば当たり前か。

 そうそう。原文で「While her Helix sees some discussion」の「her Helix」はリンク先が公式サイトのコラムになっている。なんとなくだけどこれ、リンクミスじゃないかな。

 多分、本当は《戦導者のらせん/Warleader’s Helix》のカードデータにリンクする予定だったんだと思う。直後の「some discussion」のリンク先と同じURLを間違って設定してしまったんではなかろうかと。

 憶測だけれど。

余談4:水曜日 《らせんの円錐/Helix Pinnacle》

 このカードを初めて見たとき、友人たちと「勝利条件カードに被覆がついてるとは至れり尽くせりだな」という話をした記憶がある。そして当然のように一度も使わなかった。

 ちなみに「勝利条件カード」は原文で「alternative win conditions」。

余談5:木曜日 《稲妻のらせん/Lightning Helix》

 リンク先の動画も面白いよ、と宣伝しつつ訳の話。
原文:
 His victory there came with what is called "Topdeck of the Century."

拙訳:
 この試合で Craig に勝利をもたらしたのは「世紀のトップデッキ」と呼ばれる引きだった。

 原文だと「Topdeck of the Century」と呼ばれたのが何だったのか、対応する名詞が存在していない。つまり拙訳で「引き」とした部分がない。

 そのせいで訳をどうしようか色々迷った。「勝利をもたらしたのは『世紀のトップデッキ』だった」としてしまうと「~と呼ばれた(what is called)」を入れられなくなってしまうし。

 結局「引き」という名詞を置いてみた。後悔はしていない。

余談6:金曜日 《呪文織りのらせん/Spellweaver Helix》

 原文で紹介されている記事の1つが2004年のコンボ紹介コラム。《呪文織りのらせん/Spellweaver Helix》関係ないコンボも紹介されていて、その中でも《精神隷属器/Mindslaver》と《Ashnod’s Coupon》のコンボが笑えた。

 記事の中で「みんなが《Ashnod’s Coupon》について勘違いしていること」のリストが紹介されていた。一部抜粋してみる。

 ・クーポンで対戦相手に好きな飲み物を飲ませることが出来る
 ・クーポンで対戦相手をハワイに行かせることが出来る

 ちなみに《精神隷属器/Mindslaver》を使って対戦相手に《Ashnod’s Coupon》を使わせた場合、それはあくまで「あなたが、対戦相手に、飲み物をあげる」ことになる。「You」と書いてある部分は《精神隷属器/Mindslaver》を使っても変えられない。

 じゃあ、どうコンボになるのか、というと……いつか訳すかも。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 目(Eye)がテーマの週間らしく、カード名に「Eye」が含まれるカードたち。

 例によって英語側は一貫性があるけど日本語側には微妙な表記ゆれが見られる。具体的には木曜日だけ「目」じゃなくて「眼」。世界設定に関わる固有名詞だからかな。確かに「神ヶ目」より「神ヶ眼」のほうがカッコいいからしゃあない。

余談2:月曜日 《目抉り/Eye Gouge》

 記事にあるように、非常にフレイバーあふれるカード。片目を奪われたら普通のクリーチャーは弱体化するし、サイクロプスは戦闘不能となってしまう。分かりやすい。

 Mark Rosewater によると「テーロスブロックにふさわしいにも関わらずテーロスで入れられなかったので、神々の軍勢の担当者である Ken Nagle に渡したら使ってもらえた。適切な居場所(ブロック)に収録されて嬉しい」とかなんとか。いい話だ。

 ついでに訳の話。
原文:
 The "Born of the Gods Release Notes" clarify its rules ~
 Mark Rosewater explains its design in ~
 Sam Stoddard references the card’s Multiverse discussion in ~

拙訳:
 「神々の軍勢のリリースノート」では ~ と書かれている。
 Mark Rosewater は ~ デザインについて語っている。
 Sam Stoddard はこのカードについて交わされた議論について ~ で触れている。

 動詞部分について、以前は逐一対応する日本語に訳していたけど、最近は同じ言葉が続かなければいいかと思っている程度。あえて言えば、Refer/Referenceは「~を参照(している)」か「~に触れている」と訳すことが多いかな。

余談3:火曜日 《破滅の目/Eye of Doom》

 「痛い《破滅の目》の爪は痛い」……なんかイマイチだな。「否。《破滅の目》の爪はない」とかならどうだろう……これもイマイチ。あ、いや、回文作れないかと思って。

 おとなしくあきらめて訳の話。
原文:
 Eye of Doom’s "destroy each permanent" effect is similar to, but not as limited as, that of Oblivion Stone, from Mirrodin

拙訳:
 《破滅の目/Eye of Doom》の「各パーマネントを破壊する」という効果はミラディンの《忘却石/Oblivion Stone》に似ているがより限定的だ。

 素直に読むなら「《破滅の目》の効果はミラディンの《忘却石》ほど限定的ではない(=《破滅の目》の効果範囲は広い)」という意味に思えるんだけど、どうみても《破滅の目》の効果のほうが限定的だよなあ。カードの効果を優先して訳してみた。なんか間違えてるんだろうか。

余談4:水曜日 《ウギンの目/Eye of Ugin》

 《ウギンの目》は右目で、実はどこかに《サギンの目》がある……というホラ設定を思いついたけど、どうせ言うなら04月01日にやるべきだった。残念だ。

 ところで「まだ世に出てないカード(ルール)に触れたカード」というと真っ先に思い浮かぶのはミラディンの《カルドラの盾/Shield of Kaldra》。当時これを見た友人たちと「え? 兜ってまだ出てないよね?」「次に出るのか?」という状態になった。その次に思い出したのが「からくり」。本当に出るのか、だんだん怪しくなってきた「からくり」。

 個人的にマジックで初めてそういう事態に出会ったという意味ではミラージュブロックだった。《クークズ/Kookus》というレアカードを引いたらカードテキストに「あなたが名前が《クークズの番人/Keeper of Kookus》であるクリーチャーを1体もコントロールしていない場合~」と書いてある。

 カードギャラリーなんて存在しない当時はこの《クークズの番人/Keeper of Kookus》が何色のどんなレアリティのクリーチャーかも分からず、次に開けるパックが楽しみになったことをうっすら覚えてる。

余談5:木曜日 《霊界への門、神ヶ眼/Gods’ Eye, Gate to the Reikai》

 Card of the Dayの原文記事にいきなり日本語を見つけるとなんか妙に嬉しくなる。ラテン語ネタとかギリシャ語ネタとか、分かる人は同じ気持ちになるんだろうか。

 ちなみに元々の案であった「Inreikai(陰霊界)」が没になった理由は、英語圏の人には発音が難しいから、とのこと。代替案として用意されていたのが「神河」だったが、リンク先の記事曰く「これは日本人には元の案ほどはカッコよく感じられなかったらしい」とある。どうかな。個人的には「神河」のほうが好きかも。

 この日の記事を訳すときに苦労したのは末尾にある「スペシャルサンクス」。
原文:
 Special thanks to Ron Foster, premier play TO manager [formerly Japan territory manager], for today’s entry

拙訳:
 追記:今日の記事に関しては元日本地域マネージャー、現プレミアプレイTOマネージャーであるRon Fosterに感謝したい

 「スペシャルサンクス」という言い回しは日本語でもときどき目にするけど、それで文章を始めるとどうしても上手くまとまらなかった。「謝辞」とか「~に捧げる」とかも上手くまとまらなかった。

余談6:金曜日 《魔女の目/Witches’ Eye》

 このカードが《目抉り》と関連付けて紹介されているのは非常にフレイバー的だな、と思った。少々グロテスクな話ではあるけれど、魔女に《目抉り》を撃ったら《魔女の目》が得られそうじゃない?

 ちなみに《魔女の目/Witches’ Eye》のフレイバーテキストは以下の通り。
原文:
 The price of prophecy is a vacant eye socket.

日本語訳:
 予言の代価は空白の眼窩である。

 日本語訳に違和感を覚える。なんかこれだと「空白の眼窩」の持ち主が目を抉られた魔女を指しているような……いや、これ、原文はブラックジョークなんじゃないかな、と思っている。その理由は、原文の「a vacant eye socket」が、なんか「コンセントの空き」っぽい表現に見えるというのが根拠。

 魔女の目を使いたいなら自分の目を1つ抉り出すという代価が必要だ、という怖い話をまるでコンセントを抜き差しするような軽さで「予言の力を得たいなら(自分の)眼窩に空きが必要だ」と表現しているのではないかと。

 まあ、その場合でも別に公式の日本語訳で間違ってはいないんだけど。
余談1:今週のCard of the Dayのテーマ

 まだ冬の寒さも残る季節だけど刈り取りの時期だったらしい。名前に「Reap」が含まれるカードたちが紹介されている。日本語訳では「収穫/刈り取り」の2種類の訳がある。これらは特に「Reap/Reaper」で使い分けているわけでもないみたい。

 ・Reap
      《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》
      《祭壇の刈り取り/Altar’s Reap》

 ・Reaper
      《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred》
      《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》
      《刈り取りの王/Reaper King》

 こうしてみると「Reaper」の日本語訳のパターンは多いな。ちなみに上記以外の「Reaper」には《貧民街の刈り取るもの/Slum Reaper》がいる。

余談2:月曜日 《蒔かれたものの収穫/Reap What Is Sown》

 このカード名ってよく見ると命令形の文章なんだな。文章の形をしたカード名というと銀枠の《Look at me, I’m the DCI》を思い出す。他にあったかな……ああ、《Look at Me, I’m R&D》がアンヒンジドにあるか。

余談3:火曜日 《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred》

 拙訳の変遷その1。
原文:
 Sheoldred herself is a Praetor of Phyrexia, although her hold is tenuous thanks to the machinations of the other six Steel Thanes.

×:没案
 スパイ、斥候、恐喝者、情報屋といった巨大なネットワークをシェオルドレッドは率いており、《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred》はその構成員である。

×:没案
 《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred》が属しているのはシェオルドレッドの支配する巨大なネットワークでありその構成員はスパイ、斥候、恐喝者、情報屋といった者たちだ。

○:最終案
 《シェオルドレッドの刈り取るもの/Reaper of Sheoldred》はシェオルドレッドの支配する巨大なネットワークに属しており、そのネットワークの構成員はスパイ、斥候、恐喝者、情報屋といった者たちだ。

 拙訳の変遷その2。
原文:
 Learn more at "A Planeswalker’s Guide to New Phyrexia: The Steel Thanes."

×:没案
 「プレインズウォーカーのための新たなるファイレクシア案内 その2」を読めば鋼の族長たちについてもっと知ることができる。

○:最終案
 鋼の族長たちについてもっと知りたければ「プレインズウォーカーのための新たなるファイレクシア案内 その2」を読むといい。

 どれも同じじゃないか、と言われそう。

余談4:水曜日 《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》

 訳の話。
原文:
 Even before Avacyn was drawn into the Helvault, creating the conditions introduced to us in Innistrad, the demon-worshipping Skirsdag cult existed on the eponymous plane.

拙訳:
 私たちのよく知るイニストラードの状況を引き起こした事件、つまりアヴァシンが獄庫に引きずり込まれたそれ以前からも悪魔崇拝の教団であるスカースダグはその名前の由来となった地に存在していた。

 とにかく一文が長いということもさることながら、特に難しかったのは「the eponymous plane」だった。まず「Eponymous」の意味が分からないので調べてみる。「名祖の」を意味するらしい。

 「名祖」?

 なんて読むんだ。「めいそ」? 「なそ」? 辞書によると……
エポニム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/26 05:52 UTC 版)
(名祖 から転送)
エポニム(英語:eponym)とは、既に存在する事物の名(とくに人名)にちなんで二次的に命名された言葉のこと。元となった人名などのことを名祖(なおや、eponymous)という。
引用元:http://www.weblio.jp/content/%E3%82%A8%E3%83%9D%E3%83%8B%E3%83%A0

 名前の親だから「なおや」なのか。人名が元になった単語というと「シルエット」や「サンドイッチ」が思い浮かぶ。しかしこれが今回の記事とどのように結びつくんだろう。

 原文は「Skirsdag cult existed on the eponymous plane」。あらためて見ると、この「Eponymous」は「Skirsdag cult」にはかかってないのかもしれない。この次元(Plane)の話をしているのかな。イニストラードって人名から来てるんだっけか。少なくとも拙訳は間違ってる気がする。

余談5:木曜日 《祭壇の刈り取り/Altar’s Reap》

 カードの効果はまさに「生け贄に捧げる(Sacrifice)」としか言いようのないものになっている。祭壇で生命あるものを生け贄に捧げることで見返りを得る。これ以上ないほど明確なフレイバー。

 ただ個人的にはタイミングが気になる。いかにも「ソーサリー(Sorcery)」な雰囲気漂う効果なのにインスタントなんだよね。いや、この効果ならインスタントの方が圧倒的に強いのは間違いないんだけどさ。

余談6:金曜日 《刈り取りの王/Reaper King》

 この王が姿を現したことでカカシたちが自ら刈り取りを行い始める。それも農作物に限らず、クリーチャーの命をも刈り取っていく。おとぎ話みたいな恐怖の物語という意味で、実にシャドウムーアだなあ、と思った。

 フレイバーの話に続けて訳の話。
原文:
 ~ are all permanent-destroying enablers that also benefit from the King’s +1/+1 buff.

拙訳:
 ~ なども全てパーマネント破壊の化身と化し、また王による+1/+1の恩恵を受けることができる。

 前半の「permanent-destroying enablers」については「パーマネントを破壊することが可能な者たち」というのをちょっと意訳してみた。

 末尾の「buff」は、強化呪文のあるファンタジーRPG(特にMMOやTRPG)を遊んでいると目にする言い回しだと思う。日本語でもそのまま「バフ」と呼ばれ、語源は「Buffer」らしい。なお以下のブログによると元祖はEVERQUESTとあるけど真偽のほどは定かではない。

   バフやMOBと言う単語の由来について
   http://mkpw.blog123.fc2.com/blog-entry-297.html

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